XCOMとは以下の項目のいずれかをさす
- X-COMシリーズ
X-COM:UFO Defence/UFO:Enemy Unkownのタイトルで1994年、PC向けに発売された戦略+運営シミュレーションゲーム。
日本でも1995年に「X-COM 未知なる侵略者」というタイトルでプレイステーション移植版が発売され、以後スピンオフ含めて合計5作製作されている。
海外では名作ゲームランキング上位に必ず食い込む人気シリーズだが、日本では1作しか出ていなかったせいか知名度が低い。 - XCOM: Enemy Unknown
2012年にPC/iOS向けに発売された「X-COM」の新機軸リメイク作品で、ターン制戦略シミュレーションゲームとして高い評価を得た。前シリーズとのストーリー的つながりはない。 - The Bureau:XCOM Declasified
2013年に発売された3人称視点のタクティカルシューターゲーム。元はFPSとして開発が進められていたが
開発難航で発売は先のXCOMに先んじられた。上記2作とは世界観を異とする。
PC版がダウンロード販売中であり日本語にも対応する。
本記事では「XCOM:Enemy Unknown」について記載する。
概要
XCOM(XCOM: Enemy Unknown)とは、2012年11月に発売されたターン制タクティカルシミュレーションゲーム(全体を通してみればストラテジー)である。製作はFiraxis Games、販売は2K Games。
兵士は死んで当たり前のシビアな難易度のターン制タクティクスシーンと、
圧倒的な敵エイリアンの科学力をリバースエンジニアリングしていくストラテジー部分が、
絶妙なバランスを演出しており、 海外では極めて高い評価を得た。
日本国内のプラットフォームとしてはPC版ならびにiOS版があり、コンシューマは北米版のみの発売となっている。
PC版はSteamやAmazonでダウンロード販売されており、iOS版ともUIやストーリーは日本語字幕化済み。
難易度はイージー・ノーマル・クラシック・インポッシブルの4段階。
また、オプションとして自動セーブ更新によりやり直しのきかない「アイアンマンモード」があり、本作はこのオプションを
onにした状態でのバランスがメインとして設計されているフシがある。
元になった「X-COM」シリーズ自体がかなりのマゾゲーとして有名だったが、本作でもクラシック以降の難易度での鬼畜さは筋金入り。
それでも戦術で不利を覆す快感から多くの中毒者を生み出し続けている。
2013年11月には、追加パック形式の新作「XCOM:Enemy Within」が発売された。
隊員を機械化改造して強化外骨格に搭乗させる新クラス「MEC」、エイリアンの遺伝子を隊員に組み込んで強化させる「Gene MOD」が追加される。
そして新エイリアン・新マップだけでなくエイリアン技術を用いて世界征服を狙う悪の秘密組織「EXALT」との戦いや
旧シリーズでも存在したXCOM基地防衛戦などの新要素も登場する。
ゲーム進行について
プレーヤーは、世界各国が協力し創設した特務機関XCOMの最高司令官としてエイリアンから地球を防衛する任務につく。
ゲームは基地での運営パートと、世界各地での戦闘パートに分かれている。
運営パート
基地には隊員編成を行う作戦室や探知したUFOを迎撃する戦闘機・輸送機格納庫、
捕獲したエイリアン技術の分析・エイリアンの解剖を行うラボ、そして分析した技術を元にアイテムを作成する工場などがある。
必要に応じて設備や戦闘機・UFO探知衛星を建造し基地を拡充していかなければならない。 なお、同じ機能を持つ施設は隣接して建造すると物資払い戻しなどのボーナスがある。建設は計画的に。
基地運営に一番重要なのは活動資金だが、これは基本的に防衛を依頼している世界各国からの拠出金で賄っている。
これは順調にエイリアンを撃退し続ければ問題ないが、任務失敗が続いたり特定の地域の依頼を無視して治安が悪くなってくると拠出金が減ってしまう。
あまりに防衛優先度を下げすぎるとXCOMから脱退して資金がストップし、8か国の脱退でゲームオーバーとなるから要注意だ。
どうしても資金が足りない時には、貴重なエイリアン技術をグレーマーケットで売り払って資金に代えることもできる。
ただしやりすぎると後で研究やアイテム作成に支障が出ることもある。
基地拡充にはお金以外にも電力が必須。発電所を拡充しないと新規施設が建造できないことがある。場所によっては蒸気が噴出している地形があり、ここに地熱発電所をが作れると一気に楽になる。ただしどこにあるかは毎回変わるので運しだい。
世界各地でエイリアン活動が検知されたり、探知したUFOを戦闘機で撃墜に成功すると兵士の編成フェーズになり、
人員と装備を選択後に輸送機を発進させて戦闘パートに移行する。
戦闘パート
輸送機からXCOM隊員を展開し、エイリアンを撃滅するターン制の戦闘パート。
各ターンでは隊員1人につき2回分の行動を選ぶことができ、
- 2回に渡って移動する
- 2回分の行動力を消費し長距離ダッシュ移動する (移動2回よりも移動距離は長くなるが、敵に遭遇した場合何もできないリスクがある)
- 移動してから/移動せずに視認した敵へ射撃する
- 移動してから/移動せずに特殊行動を実施する
アイテムの使用、敵の被弾率を下げる「しゃがみ」、敵のターン中に視界に入ってきた敵に対し先制攻撃を仕掛ける「監視」などがある また隊員の兵科によって所有するスキルもある
のいずれかを行うと行動終了する。武器によっては移動後使えないものがある。全隊員が行動終了することでエイリアンのターンへ移行する。
戦闘中はマップ上の障害物をカバーとして利用でき、敵の射撃方向にある障害物は命中率を低下させることができる。
一方、遮蔽されていなかったりカバーされていない方向からの射撃(側面射撃)は命中率が上がるばかりでなく、クリティカルとなる可能性も上昇する。障害物が無い場所にぼっと突っ立ってる兵士は撃ってくださいと言っているただの的なので絶対に避けたいところ。敵より高所の攻撃にも命中ボーナス&ペナルティがある
敵の攻撃を受けたり隊員が死亡するたびに隊員の意志力が低下し、一定値以下になるとパニック状態となって勝手に行動・射撃するようになる場合がある。パニックを起こした兵士はそのターン中操作できない。
また、一部の敵は倒すと自爆してその巻き添えをくったり、マインドコントロール能力で隊員を洗脳して攻撃してくるので注意が必要。
エイリアンの殲滅や爆弾解除、VIP救出など各マップでの目標を達成するとミッションクリアとなり、経験値を積んだ隊員は昇進してクラス固有の能力を得るほか、倒したエイリアンから戦利品を持ちかえり、ラボで分析できるようになる。
エイリアンの武器は爆発物で倒すと消し飛んでしまうほか、射撃で殺したとしても自爆するため、より詳しい分析のためには、爆発物の利用をおさえ、時には危険を冒して敵を生きたまま捕獲する必要があるだろう。
なお負傷した隊員は一定期間ののち復帰できるが、死亡してしまった隊員は復活することはない。
金があれば新人を雇用できるが、昇進までスキルを持っていないので大幅な戦力ダウンは覚悟しなくてはならない。
すぐ昇進させたいからと同じ兵士ばかり運用せず、2~3人を交代運用するのもひとつの手。また、国によっては高ランクの兵士を報酬でくれることもあるので良く吟味しよう。
兵科
雇ったばかりの新兵は何のスキルも持っていないが、戦闘で昇進することにより4種の兵科に分かれ、戦闘で経験値を積むことで昇進・独自スキルを順次獲得する。また、兵士以外にも無人兵器を連れて行くこともできる。最初は4人、最終的に6人を派遣できるようになるが、それぞれの長所短所を考えて編成・配置する必要がある。
アサルト
ダッシュ移動後に射撃が可能な「ラン&ガン」能力をもつアサルトは、互いに遮蔽物に隠れて膠着した戦局をひっくり返すために不可欠な兵科だ。裏取りからの側面・接近射撃は大物にも有効である。アサルトライフルか、専用のショットガンを唯一携行できる。これは遠距離命中率が低いものの近接射撃での威力とクリティカル率に優れる。また最前戦で戦うキャラのため、独自スキルもクリティカル率を高めるものと防御力を高めるものがそろっている。
ヘビー
ロケットランチャーを唯一運用可能なヘビーは大物や大群で攻めて来るエイリアンに対する切り札的存在。命中率も90%と非常に高い(だが100%ではない)。機械系の敵に対するダメージが向上するスキルや、連続射撃可能な「弾群」、敵を射撃で釘付けにする「制圧」など支援型のスキルも多々もつ。
スナイパー
専用のスナイパーライフルを運用し、離れた敵に対し高い命中率を持つ。移動後射撃ができない代わりに味方が視認していれば敵をはるか遠距離から狙えるスキル「部隊観測」と、命中精度と引き換えに移動後の射撃を可能とするスキル「スナップショット」、昇進時のこれらスキル選択によって大きく性質の変わる兵科。接近されると命中率が逆に低くなるのでピストルに持ち替えたほうがいい。
サポート
防御力を高めるスモークグレネードや回復能力を持つ救難キットによる支援行動を行う。アサルトライフルしか使えないものの、基本命中率はそこそこ高く、長丁場で回復能力は重宝する。逆に言えばそれ以外の特徴的要素が少なく決め手となるような攻撃力は無いのが泣き所。
SHIV
小型無人戦車。新兵よりはずっと高い耐久力を持ち、また機械なのでパニックやマインドコントロールの影響を受けない優秀な存在。投資すれば兵士の遮蔽物として使えたり飛行可能になったりと装備もグレードアップするが、その分大量の物資とカネを消費する。遮蔽物を利用できない、経験値による成長が無い、クリティカル率が低いなどデメリットも少なくない。
MEC
DLC「Enemy Within」の新兵科。エイリアンの新物質解析により専用研究施設を建設することで、一等兵に昇進した兵士の手足を人工のものに置き換え、専用強化服を装備することができるようになる。広域を火に包み必ず敵をパニックに陥れる火炎放射器や中盤まで大抵の敵を即死させられる格闘兵装・キネティックストライクモジュールなど高火力をもつ一方、それまでの兵科スキルを失う、遮蔽が使えない、命中率が低めといった弱点もあるため運用には一工夫必要。
TIPS
役に立つかもしれない豆知識
- 本ゲームでは”防御力”=”敵の命中率を下げる効果”のことであり、ヒットポイントや攻撃への耐性のことではない。遮蔽物やスモークグレネードにより防御力が上がることで敵の攻撃が命中しにくくなる。防御力を高める位置取りが兵士の生存性を大きく左右することに注意したい。
- 爆発物と格闘攻撃は敵味方問わず射撃と違い必ず命中する。新兵を手っ取り早く昇進させたいなら回収パーツが減るのには目をつぶって手榴弾を投げさせるのも一考。なお、自軍の格闘攻撃はMECのみ可能。
- 射撃するなどして兵士の行動が終了した後も、敵ターンの前(すべての兵士の移動が完了する前か、自分でターン終了を選ぶ前)なら兵士を選択し武器の持ち換えが可能。アサルトの「接近遭遇」で撃つ武器をショットガン⇔ピストルで入れ替えたり、スナイパーなら「スナップショット」取得前でも移動後ピストルで監視→スナイパーライフル持ち替えで監視を継続できる。
- 自動車をカバーに使うと敵の攻撃により高確率で爆発する。燃え始めたら1ターン後、さらに射撃を受けると即爆発する。すぐ離れよう(いわゆる新車恐怖症)。Enemy Withinではダメージが6になり、やられると悲惨だがグレネードや巻き添え射撃で敵のカバーを狙って爆破していく戦術もあり。
関連動画
関連商品
※旧X-COMシリーズ唯一のローカライズ作品 マウス使用推奨
なお古いゲームでありメモリーカードのブロック消費やバグの多さ、マニュアルの不親切さは覚悟すること
関連コミュニティ
COMキチのXCOM情報局
http://ch.nicovideo.jp/comkichi
関連項目
- シミュレーションゲーム
- 死にゲー
- XCOM2
- チームcross com (上記”地球防衛十字軍”シリーズを作成中)
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