ファイナルファンタジーX-2とは、2003年3月13日にスクウェア(現:スクウェア・エニックス)から発売されたPS2用RPGゲームである。略称は「FFX-2」「FF10-2」。ファイナルファンタジーX(FFX)の続編。
2004年2月19日には北米版を基にした「インターナショナル+ラストミッション」がPS2で発売された。
2013年12月26日にはPS3/PSVitaで、2015年5月14日にはPS4で、前作「FFX」と共にHDリマスター版が発売されている。
概要
FFナンバリングタイトル史上初の続編。ユウナを主人公とした、FFXから2年後の世界を描いた物語である。
FFXのヒットを受けて制作された作品であり、世界観はFFXのエンディングからの時間経過による変化を除き、ほぼ引き継いでいるものの、システム面においては完全に別物になっている。
今作は自由度が非常に高く、いくつかの必須イベントを除いては攻略せずに進めることもできる。場合によってはストーリーが分岐するため、メインストーリーをクリアするだけなら10時間もかからないが、全てのイベントを攻略しようとすると、かなりの時間がかかるようになっている。
しかしながら、ゲームの大半がADVパートでまとまっていたり、ボイスパートのセリフをカットするとコンプリート率が上がらないといった仕様、やり込み要素や隠しダンジョンの少なさやわかり辛さなどから、戦闘システムの評価が高い一方でRPGとしての評価は非常に悪い。なお、これらの不満点についてはインターナショナル版で大幅に改善されており、こちらで追加実装されたクリーチャークリエイトによって、旧作のキャラクターをパーティーに組み込む事もできるようになった。
今作のメインコンポーザーは植松伸夫ではない(ナンバリングタイトルでは初めて植松が作曲から外れている)ため、シリーズおなじみの戦闘終了後のファンファーレがなくなっている他、チョコボのテーマが全く別物だったり、プレリュードがなかったり、BGMの面では何とも違和感を覚えるFFになっている。
マップや一部キャラクターポリゴンなどは前作からの引き継ぎではあるが、前作で丸かった戦闘中のキャラクターの影がリアルな形になっているなど、全体的に見ればかなりの進歩を遂げており、フェイシャルモーションについてはリアルタイムポリゴンでも何の表情かちゃんと認識できるほどのものになっている。
テーマソングはオープニングが倖田來未の『real Emotion』、エンディングは倖田の『1000の言葉』。ちなみに倖田は本作でキャラクターの声優とダンスモーションアクターも務めている。
戦闘システム
今作でかなりの評価を受けているのが、直感的でスピーディなバトルシステムである。
FFXのCTBから一新して従来までのATBではあるが、複数のキャラが同時に行動ができるようになっていたり、相手の食らいモーション中に攻撃を重ねることでチェーンヒットをつなぐことができるようになっているなど、アクション性の高いバトルシステムになっている。
またFF3のように古くから存在するジョブチェンジシステム(通称:ドレスアップ)を搭載している。元来と違う点は戦闘外でのジョブチェンジではなく、戦闘中に自分が設定した別のジョブにチェンジすることができる点であり、このシステムがよりアクション性を高めている。またドレスアップを戦闘中行うとカットインが挟まれ、3人の変身シーンを楽しむことができる。このカットインはオプションで短縮でき、最短にすれば1秒未満でドレスアップができる。
ドレスアップに必要となるものは、ジョブ(職業)の記憶が込められた「ドレスフィア」と、ドレスフィアを埋め込む「リザルトプレート」が必要となる。
「リザルトプレート」と呼ばれる板に、自分でいくつかスフィアを埋め込むことができ、それが戦闘中にチェンジできるジョブとなる。リザルトプレートの形状は様々で、2つしか埋め込めないものや多数埋め込めるものなど多く存在する。
ドレスフィア一覧
0 ガンナー | 拳銃を両手に持って遠距離から射撃するスタイル。相手のステータスにダメージを与えるメンタルショットや確実にクリティカルダメージを与えるなど効果が豊富。ガンナー魅力の一定時間内の連続射撃によるスピーディなクイックトリガーが人気。 |
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【習得スキル】クイックトリガー、パワーショット 【オート発動】睡眠防御、暗闇防御 |
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ユウナの標準装備 | |
火、水、氷、雷の四属性を扱う攻撃特化の魔法使い。物理ダメージは微々たる物なのでMP吸収→魔法攻撃が基本スタイル。相手の弱点属性をついて戦えばかなりの戦力になるだろう。また白魔法追加アクセサリで回復の役割を持たせるのも一興。 | |
【習得スキル】ファイア、サンダー、ウォータ、ブリザドと四属性の上位互換 【オート発動】準備時間短縮系 |
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【SLv.1】ガガゼト山「ルブラン一味と競争!」クリア後、飛空艇・ブリッジでシンラと話す | |
II 魔銃士 | 魔物に直接ダメージを与える銃使い。プリンや獣などモンスターの種族によってスキルを使い分ける必要がある。ぴったり種族を見分けて銃を使い分ければかなりの大ダメージを与えることができる。またみやぶるのコマンドを持つので、相手の詳細を調べておくのも効果的。 |
【習得スキル】魔銃弾、ヘルム割 【オート発動】みやぶる |
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【SLv.1】幻光河「輸送車を護衛!」をクリア | |
鉄壁によるダメージを1にするコマンドや、プロテスやバーサクなどを同時にかける突撃コマンドが魅力的。またそのほかにも魔法効果を付与する魔法剣なども使用でき、さまざまな局面で活躍できる。蜂のように刺し石のように守れ! | |
【習得スキル】鉄壁、フレイムタン 【オート発動】ピンチにプロテス |
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パインの初期装備 | |
IV 歌姫 | 本作のストーリーでも重要となるドレス。歌って踊ってみんなをサポート!踊っている間だけ味方全体のHPが倍になったり敵が眠ったり、歌うとみんなの魔力が上がったり完璧なサポートタイプのジョブである。物理攻撃はできない(できても微々たる物)。 |
【習得スキル】くらやみダンス、応援の歌 【オート発動】 |
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V 白魔導師 | 祈って味方全体を回復し、エスナで状態異常を回復するなど補助・回復に特化した看護タイプ。白いローブはまるで白衣の天使である。 |
【習得スキル】ケアル、祈る 【オート発動】魔法短縮 |
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VI シーフ | アイテムを盗んだりお金を盗んだりできる。すばやさが高く攻撃方法はツインダガーによる2連続攻撃。レベルを上げるとお金だけでなく敵の時間や魔力、体力も盗める。盗むだけではなく敵から逃げるとんずらも便利。 |
【習得スキル】ぬすむ、ギルを盗む 【オート発動】アイテムハント、さきがけ |
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リュックの標準装備 | |
他多数在り |
これらは複数所持可能なため周回プレイを重ねるとリザルトプレートを全て同じドレスフィアで埋めることも可能(ただしやる意味はあまり無い)
スペシャルドレスフィア
1人1つしか存在しなく、これになるには装備しているリザルトプレートのラインをすべて埋める必要がある(しかもライン数に応じて能力が変化する)、変身後は本体と支援ユニット2体になり本体がやられると自動で変身が解除される、特定のアイテムを手に入れるとHP限界突破やダメージ限界突破を修得出来るようになる、変身中はリザルトプレートやアクセサリーの効果が無いなど上記のドレスフィアとは仕様が異なっている
フロラフルル | ユウナのスペシャルドレスフィア 変身後はライトキーパーとレフトキーパーが付属する |
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ストーリーレベル2のミッション中に入手(入手しないとストーリーが進まない) | |
マキナマズル | リュックのスペシャルドレスフィア 変身後はスマッシャーRとクラッシャーLが付属する どこから調達したのかヴァジュラを(修得すれば)使うことが出来る |
ストーリーレベル2のミッション中に入手(入手しないとストーリーが進まない) | |
斬騎王 | パインのスペシャルドレスフィア 変身後は右之翼と左之翼が付属する |
ストーリーレベル1か2においてマカラーニャの森のスフィアの泉にいるトワメルに4回話しかける ※ストーリーレベルが進むと貰えなくなる |
その他特徴
FFX-2は2作目という扱いであるが、システムはほぼ一新されている。
- 「シン」の恐怖から解放され、色々な意味ではっちゃけたスピラの住民の姿が描かれている。中には変化に対応できずに戸惑う人たちもいる。ユウナを含めた前作の主人公勢の周りにも大小様々な変化が起きており、「変わるものと変わらないもの」が物語の一つのテーマともなっている。
- 自由度ややり込み度が高く、メインストーリーは薄い。その分サブストーリーが濃厚になっている。また主人公の視点だけではなく前作の登場キャラの視点や敵キャラの視点で組織構造や前作にあった出来事への見解を見ることができる。これによって前作よりも深く世界に入り込めるようになった。
- Xの特徴であった「限界突破」が従来の作品同様限定的な仕様になった。
- 分岐点が多く存在しプレイヤーの行いによって周囲の展開が変わる。
登場人物
- ユウナ
- キマリが見つけた「ティーダ似の男が写ったスフィア」の真相を確かめるため、リュックと一緒にスフィアハンターとなる。清楚だった衣装が派手になっており、前作からの豹変ぶりに驚いた人は多いかもしれない。だが、プレイしていくと中身は2年前とほとんど変わっていない(むしろ変わるのを怖がっていた)ことに気付くはず。
- 黙って旅に出た為、村では大騒ぎになった
- プレイヤーの選択次第ではティーダと再会することが出来る
- カモメ団の団長ではないのだが、何故か団長扱いされることが多い
- リュック
- スフィアハンター「カモメ団」の一員。ユウナを誘い、古いスフィアを発掘や闇の歴史となっているようなスフィアを探しに出る。衣装が水着に近いものになり露出度は上がっているが、性格はほとんど変化はない。リュックかわいいよリュック。
- パイン
- カモメ団の一員。はっちゃけている2名とは逆に、過去を語ろうとせずクールな感じだが、時には3人合わせて「ユ・リ・パ」とか言い出す不思議な人。
- アニキ
- カモメ団の団長。戦艦セルシウスのメイン操縦士でもある。本名は未だに不明(というか本人すらも忘れている)。スピラ語を何とか覚え、なにかとユウナに迫る。動きはキモイが、ユウナに対する(一方的な)愛は本物。
- インター版(とHD版)で追加されたクリーチャークリエイトではチュートリアルで捕獲される(チュートリアルを飛ばしても何故かいる)
- ダチ
- カモメ団の一員。このメンツでは沈んでしまう悲しい人。あれ、どんな人だっけか?
- シンラ
- カモメ団の一員だし。僕まだ子どもだけど、かなりの技術屋だし。アルティマニアでは僕の子孫がFF7の神羅カンパニーを作るというスタッフの妄想裏設定が明かされているけど、公式ではないし。インター版ではクリーチャークリエイトですごいことになるし。
- マスター
- 居住区にいるハイペロ族。多分カモメ団の一員?
- 話しかけることで売買したり(セーブスフィアのおかげで特に意味はないが)ひとやすみしたりできる
- ダーリンという恋人がいるが登場するには毎ストーリーレベルで1回以上ひとやすみする必要がある
- ワッカ
- ルールーと共にビサイド島にいる。ストーリーレベルが進むと子供が産まれるが名前が付けられるかはプレイヤーの行動次第になっている
- 付けられる場合に子供の名前はアルベド語で未来を意味する名前になる
- クリーチャークリエイトでは捕獲することは出来ない
- ルールー
- ワッカと共にビサイド島にいる。ストーリーレベルが進むとワッカとの子供を産む
- クリーチャークリエイトでは捕獲する事が出来るがあくまで本人ではなくデータなので身重なのに戦闘可能なのかという疑問は投げ捨てよう(ただし戦闘自体は通常攻撃が出来ない魔法オンリーのキャラになっている)
関連動画
関連商品
関連項目
- ファイナルファンタジーX
- ファイナルファンタジーX-2.5 永遠の代償
- 半熟英雄4(主人公の仲間に「どれスフィア?」というパロディアイテムをある条件で入手し、ドレスチェンジする)
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- ページ番号: 508289
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