「電磁戦隊メガレンジャー」とは、1997年から1998年にかけてテレビ朝日系列で放送された特撮ドラマ。
スーパー戦隊シリーズ通算21作目。
ニコニコ動画では、2016年12月23日より東映特撮ニコニコおふぃしゃるにおいて公式配信を開始。
毎週金曜午後5時30分に最新話を配信、無料視聴期間は72時間(月曜午後5時30分まで)となる。
概要
「高速戦隊ターボレンジャー」以来2度目で、初期メンバー全員が高校生で編成されている。
出演者の実年齢が高校生であるケースも増えたからか、2010年現在では最後となる学生戦隊である。
Windows95やPHSの普及と関心が高まった世相を反映して、デジタル家電の力を借りて戦うことができたり、ゲーセンに「サイキックフォース」のような対戦型アクションゲームを設置し、そこで成績がよかった人材をスカウトしようとしていたり、移動時にはネットサーフィンという言葉を意識した画面処理が施されたりと、ITモチーフを前面に押し出した内容となっている。
また、本作の特徴として、
などが挙げられる。
赤をリーダーにしない例としては、3年前の「忍者戦隊カクレンジャー」でも女性リーダー(ニンジャホワイト)が一時的に採用されていたが、最終回までリーダーが交替しなかったのは本作が初めてであり、21世紀からの幅広い配色バリエーションの基礎になったとも言われている。
余談では有るが、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』のボーイ(タイガーレンジャー)や『世界忍者戦ジライヤ』の山地学を演じた橋本巧や、『ブルースワット』の宇佐美星児(セイジ)の田中優樹も出演している。他にも、子役として浅利陽介(放送当時は9歳)や大島優子(AKB48・放送当時は9歳)も出演した。
ちなみにかつてミニロトのTVCMに、「イッセンマン」というヒーローキャラクターがあったが、どう見てもメガレッドの再利用。
登場人物
メガレンジャーとその支援者
- 伊達健太(ダテ ケンタ)/メガレッド
- この物語の主人公。焼肉(ちなみに演じた大柴は焼肉の日である8月29日生まれである。)とゲームセンターが大好きな高校生の少年。猪突猛進でメンバーの中でも先走ることが多く、物語初期は変身しないで戦うことが多かった。
メットのエンブレムはパソコン。 - ゲームは大得意だが、パソコンは見るだけで蕁麻疹がでると拒否していた。成績は学園内で最下位。
2011年「海賊戦隊ゴーカイジャー」において再び出演。母校である諸星学園の先生になっていた。自身も在籍した「デジタル研究会」の顧問も努めており、部室内にはあちこちに「焼肉禁止」の張り紙が貼られていた。
演じる大柴隼人は他に「忍風戦隊ハリケンジャー」においてシュリケンジャーの変装体や「仮面ライダー電王」にゲスト出演している。余談であるが、以前のミニロトのCMに登場した「イッセンマン」はメガレッドのスーツの改造であるといわれる。 - 遠藤耕一郎(エンドウ コウイチロウ)/メガブラック
- デジ研の部長であり、学級委員長であり、メガレンジャーのリーダーでもあるメンバー1偉い人。生真面目で細かく、大雑把な事やいい加減な事が大嫌い。成績も学園内でトップレベル。リーダーであることをちゃんと自覚し計画的な行動をするが、カタブツすぎてメンバーからは「朴念仁」と呼ばれ少し引かれていることもある。実際はカップルではないのだが、千里とは仕事上カップリングで動くことが多かった。
サッカーが得意であり、弟に教えている微写もある。これは演じる江原淳史が学生時代、全国区レベルのサッカー選手であった経歴から因んでいる。
メットのエンブレムは人工衛星。 - 並樹瞬(ナミキ シュン)/メガブルー
- メンバー1クールな天才肌。プロのCGデザイナーを目指し日々努力している。当初は「人生はデータのように完璧でなければならない」と考えていたが、健太と触れ合うことによって「人生には無駄なことも必要」であることがわかったようだ。成績も学園内でトップレベル。
メットのエンブレムはデジタルテレビ。
演じる松風雅也は本作で俳優デビューし、後に声優活動も行う傍ら、「忍風戦隊ハリケンジャー」や「侍戦隊シンケンジャー」など多くの戦隊作品にゲスト出演している。 - 城ヶ崎千里(ジョウガサキ チサト)/メガイエロー
- スポーツ万能で成績優秀(学園トップレベル)なデジ研のお姉さん。メガレンジャーのサブリーダー。歌はメンバー1であり、学園祭でそれが披露された。一度声が大塚明夫になったことがある。また、髪型がよく変化する。
メットのエンブレムはデジカメ。
演じる田中恵理(現:たなかえり)は後年、「仮面ライダークウガ」に婦警・笹山望見役で出演しており、「轟轟戦隊ボウケンジャー」にもゲスト出演している。 - 今村(イマムラ)みく/メガピンク
- チームのムードメーカーの少女。甘えん坊でおっちょこちょい。勉強は成績が中の下で余り得意では無い様であるが、元気一杯な女の子である。ケーキが大好物で、瞬が大好き。
メットのエンブレムは携帯電話。
後年、「百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊」では、ガオホワイトに女性戦士のイロハを伝授した。演じる東山麻美は「轟轟戦隊ボウケンジャー」にゲスト出演している。 - 早川裕作(ハヤカワ ユウサク)/メガシルバー/ネジシルバー
- 中盤から登場したメガレンジャーの追加戦士。シリーズ初の銀色の追加戦士は彼。おせっかいな性格のため、変身システムから移動手段まで自分で用意し追加戦士となった。自称メガレンジャーの切り札であり、その言葉に恥じない強さを持っているためメンバーからは一目おかれている。
メットのエンブレムはICチップ。
演じる金井茂は「重甲ビーファイター」で片霧大作/ジースタック 役を演じた。
協力者
- 久保田衛吉(クボタ エイキチ)
- I.N.E.T.に所属する科学者。研究中にネジレ次元の存在に気付き、ネジレジアの侵略に備えて地球防衛プロジェクト「メガプロジェクト」を立ち上げた。健太ら5人の若き戦士をメガレンジャーに任命し、司令塔としてサポートをする。
演じる斉藤暁は同年、フジテレビで放送されたドラマ『踊る大捜査線』にも出演し、自らの知名度を高めることとなる。また、過去に『五星戦隊ダイレンジャー』で怪人のアフレコをやってたり、『超力戦隊オーレンジャー』でバラノイアの悪事に巻き込まれることが多い不幸な一家の大黒柱を演じていた経歴を持つ。
邪電王国ネジレジア
ネジレ次元を本拠地とする悪の王国。三次元世界の征服を狙っており、地球侵略に乗り出した。
円盤状の要塞・デスネジロを本拠地とする。
- 邪電王ジャビウス1世
- ネジレジアの国王であり、ネジレ次元の支配者。三次元世界を支配するため、Dr.ヒネラーに侵略の指揮を任せる。
- Dr.ヒネラー
- ネジレジアの地球侵略軍の司令官。冷酷非情な性格であるが、自身が産み出したシボレナやユガンデには強い信頼を持つ。
普段は人間のような姿であるが、怪人体になるとパワーが倍増する。その正体は人間を裏切って自らネジレジアと手を結んだ久保田博士の友人・鮫島博士である。かつては宇宙開発用スーツの発明者として期待されていたが、実験の失敗により自身の娘を死なせてしまい、世間から批判された。この直後に新たな理論でメガスーツを完成させた久保田博士を激しく恨んでいた。 - 情報参謀シボレナ
- Dr.ヒネラーが作り出した女性アンドロイドであり、ネジレジアの情報参謀。Dr.ヒネラーこと鮫島博士が実験で失った娘をモチーフとしている。変装が得意であり、戦闘においては剣術を用いて戦う。
- 行動隊長ユガンデ
- Dr.ヒネラーによって作り出された誇り高きロボット戦士。ネジレジアの行動隊長を務める。ヒネラーへの忠誠心は強く、3度のパワーアップを経てメガレンジャーの前に立ちふさがった。戦闘では主に剣術を使うが、レーザービームや頭部を分離させた遠隔攻撃も可能。
- ギレール
- 中盤に登場した新戦力。ネジレジア本国から派遣されたジャビウス1世の直属の部下。表向きはヒネラーに従いながらも陰では彼を馬鹿にするなどその性格は冷酷かつ卑劣である。高い頭脳を持っており、自身に足りない戦闘能力を補うためにユガンデを利用するが、これによりヒネラーを怒らせてしまい、無残な最期を遂げることになってしまう。
- ビビデビ
- ヒネラーによって産み出された人工生命体。ボールに手足が生えたような小悪魔風の姿をしている。ヒネラーに改造を施され、ネジレ獣に噛み付くことで巨大化ウイルスに感染させることができるようになった。本編では生死不明であったが、ギンガマンVSメガレンジャーで彼の死亡が語られた。
- ネジレ獣
- Dr.ヒネラーが作り出す地球侵略用の怪物。ネジレ魔法陣にネジレ獣の卵(ネジレ獣の遺伝子)を置き、ネジレエネルギーを注ぎ込むことによって誕生する。 地球の動物をモチーフにしており、体の一部がねじれている。サイコネジラーとよばれる新型のネジレ獣が導入された。サイコネジラーはより無機物的なデザインとなっており、無生物をモチーフにしたサイコネジラーも登場している。
- 兵士クネクネ
- ネジレジアの一般兵士。名前のようにいつもくねくねした動きをしている。
- ねじれた形状の短剣を武器とし、人間に変身する能力を持つ。工場で量産されており、上級タイプも存在する。
邪電戦隊ネジレンジャー
メガレンジャー打倒のために結成された悪の戦隊。Dr.ヒネラーが鮫島であった頃の、装着者自身を強化するという自らの理論を応用して作られており、久保田博士のメガスーツ理論より自分の理論が正しかったことを証明させたかった願望が込められている。そのスーツの下にはネジレ獣としての姿が隠されている。基本性能はメガレンジャーより上だがチームワークの悪さが目立つ。同じ色のメガレンジャーをライバル視し、倒すようにプログラムされており、それぞれがメガレンジャーの個人武器に対応した武器を持つ。
- ネジレッド/ネジファントム
- ネジレンジャーの切り込み隊長であり、ネジセイバーと呼ばれる剣を武器とする。
- 好戦的であり正々堂々として戦いを好む。怪人態では炎を操ることができる。
- ネジブラック/ネジヴァルガー
- 冷静沈着な性格で、ネジレンジャーの実質的なリーダー。ネジロッドと呼ばれる刺又を武器とする。
- ネジレンジャーきっての力自慢であり、怪人態になると防御力が一気に高まる。
- ネジブルー/ネジビザーガ
- 子供っぽい性格だが、非常に残虐な部分も持ち合わせた戦士。ネジトマホークと呼ばれる斧を武器とする。
- 怪人態では冷気を操ることができる。
- ネジイエロー/ネジソフィア
- 典型的な女王様タイプの戦士であるが、同時に冷静さを持ち合わせている。ネジスリングと呼ばれる銃を武器とする。
- 怪人態では機械に寄生して操る能力を持つ。
- ネジピンク/ネジジェラス
- ネジイエローと並ぶもう一人の女性戦士。ネジアローと呼ばれる弓矢を武器とする。
- 女性らしさはなく直情的な性格。怪人態では触手を使って攻撃する。
放送時間変更について
当初は前年同様に金曜17時30分から放送を始めたが、テレビ朝日が夕方に2時間のニュース枠を新設したかった意向と、かねてからの懸案事項だった、全国高等学校野球選手権大会(つまり夏の甲子園)のご当地応援中継に伴う放送話数の格差を解消する目的で、4月放送分から現在の日曜7時30分へと放送開始時間が変更された。
放送枠移動により、1983年4月に科学戦隊ダイナマンが25分枠に短縮されて以来の30分枠に戻ることとなった。
日曜朝へ移動した後も、年末年始の特別番組やゴルフ中継で休止することはあるが、全国一律の調整なので、非ネット局での時差以外に放送話数で格差が生じる要因がなくなった。
8時から直結して放送される番組と連動でスーパーヒーロータイムと称されるようになるのは、ここから6年後のこと。
これは、当時8時台前半の番組が、メタルヒーローシリーズから平成仮面ライダーシリーズへ移行するまでのSFロボットコメディ群だったこと、クウガで復活した仮面ライダーがどこまで存続できるか不透明だったことなどが理由として推測できる。
キャスト
- 伊達健太/大柴邦彦(現:大柴隼人)
- 遠藤耕一郎/江原淳之
- 並樹瞬/松風雅也
- 城ヶ崎千里/田中恵理(現:たなかえり)
- 今村みく/東山麻美
- 早川裕作/金井茂
- 久保田衛吉/斉藤暁
- 大岩先生/野添義弘
- Dr.ヒネラー/森下哲夫
- シボレナ/城麻美
- ユガンデ/声:鈴置洋孝
- ビビデビ/声:関智一
- ギレール/声:仁内建之
- 邪電王ジャビウス1世/声:大友龍三郎
公式配信
関連動画
公式配信(一部のみ先行配信したもの)
オリジナル歌手 風雅なおとによる歌ってみた動画
VOCALOIDカバー
関連商品
映像ソフト(DVD)
主題歌・サントラ関係
その他(書籍、玩具等)
関連コミュニティ
外部リンク
関連項目
- 特撮
- 特撮作品一覧
- スーパー戦隊シリーズ
- スーパー戦隊VSシリーズ
- 高速戦隊ターボレンジャー(メンバー全員が高校生である最初の戦隊)
- 仮面ライダーフォーゼ(高校を舞台にしたライダー作品)
- 東京都武蔵野市(舞台として設定されている)
- IT革命
- MEGARANGER “THE CYBERDELIX”
- パワーレンジャー・イン・スペース
- 風雅なおと
- 松風雅也
- ミニロト(イッセンマン)
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