Call of Duty: Black Ops Ⅱとは、CoDシリーズのミリタリーFPSゲームである。
概要
2012年11月22日にアクティビジョンから発売。日本においてもスクウェア・エニックスから字幕版がリリースされている。吹き替え版は同年12月20日発売。
開発は前作と同じくTreyarch。
シリーズ初の近未来を舞台とした作品となる。
対応プラットフォームは、WiiU、PS3、Xbox360、Windows。
従来はWiiとDSでも発売されていた(一部を除き日本未発売)が、現時点ではこれらのプラットフォームについては発売予定が明言されていない。
キャンペーン内容
前作・Call of Duty: Black Opsの直接的続編。
主人公であったアレックス・メイソンの他に、爆死したと思われていたウッズも生存しており、トレイラーでは年老いた彼が物語について語っているのが確認できる。
本作は1980年代と2025年の2つの時代が舞台であり、それぞれの「冷戦」を描いた作品である。
また、シリーズ初のマルチエンディングを採用しており、ストーリーの分岐がある。
“Strike Force”と呼ばれるRTS風のステージもあり、人間の兵隊他にUAVやドローンなどで部隊を構成して目的の遂行を目指す。 このミッションは受けることもスルーすることも可能だが、その後のストーリー展開に大きく影響する。
シングルキャンペーンのストーリーを担当しているのは、映画「ダークナイト」等に代表されるクリストファー・ノーラン版バットマンシリーズの脚本を担当しているデヴィッド・S・ゴイヤー。本作の最大の敵であるメネンデスも、ダークナイトのジョーカーのように悪役ながらも魅力溢れるキャラ像となっていると語っている。
キャンペーンストーリー
時は2025年。
ネイビーシールズ所属、コードネーム『セクション』ことデヴィッド・メイソンは、養父であるフランク・ウッズが収容されている施設に小隊を率いて慌しく訪れる。国際指名手配されている凶悪なテロリスト、ラウル・メネンデスが、ついさっきウッズの下へやってきたというのだ。しかしメイソンが駆けつけた時点でメネンデスは既に消えうせ、一行はウッズに対し事情聴取を行う。
ウッズは1980年代、宿敵であるリヴ・クラフチェンコによって拘束されていたが、後に脱走し当局に救出され戦線に復帰。再び表沙汰にはできない政府の裏の仕事をメイソン達と共にこなしていた。そのような中、メイソン達アメリカ側と敵対し、当時メキメキと権力を伸ばしつつあったメネンデスの影が見え隠れする。
やがて明らかになるウッズの衝撃的な過去。メネンデスは何故敵対するのか? アレックスを殺したのは誰なのか? そしてメネンデスは2025年の世界で何を企んでいるのか?
二つの時代が交錯し、全てが明らかになっていく。
1980年代のパートの中枢を担うのは前作の主人公アレックス・メイソンとその相棒のウッズで、60年代を描いた前作の直接的続編と言える。本作に於いても実在した軍人や政治家が登場し、史実に沿ったストーリーの中で架空の2025年へつながっていく。
2025 年のパートでは、米中冷戦の世界的緊張の中、アレックス・メイソンの子孫であるデビッド・メイソンを中心に物語が展開する。同パートでは、今日ではまだ見られない高度な技術を用いた装備や飛行兵器が数多く登場し、20世紀とはまた違う雰囲気の未来の戦闘が繰り広げられる。
キャンペーン登場人物
ネイビーシールズ・チーム6『統合特殊作戦コマンド』
- デイヴィッド・メイソン(声:藤真秀)
新冷戦時代(2025年)編主人公で、前作の主人公アレックス・メイソンの息子。階級は少佐で、コードネームは『セクション』。過去のメネンデスとの因縁や父親の最期のフラッシュバックに捕えられ苦悩する。ミッション中はサングラス型の特殊なバイザーをかけている。 - マイク・ハーパー(声:三宅健太)
デヴィッドの相棒。口が悪くお調子者だが優秀な兵士。 - トミー・ブリッグス(声:乃村健次)
アメリカ軍提督で、メイソンの上司。メネンデスやSDC(特にザオ将軍)を目の敵にしている。何かにつけて敵を「Cocksucker(カマ野郎)」と馬鹿にするなど結構口が悪いが、イザというときは自分の命を張れる軍人の鏡 - ハビエル・サラザール(声:近藤孝行)
デヴィッドやハーパーと任務を共にする仲間。出生がメネンデスと同じニカラグアで、彼の出生やその背景に関して詳しい。 - ファリド(声:岡林史泰)
メネンデスが所属するテロ組織『コルディス・ディエ』に潜入している工作員。コンピュータに強く、暗号化されたデータベースのハッキングなど高度な技術を持っている。 - アンダーソン(声:竹達彩奈)
未来編のミッションでセクション達を援護する戦闘機の女性パイロット。海外版、吹き替え版共に声が可愛い。
CIA
- フランク・ウッズ(声:小山力也)
退役した元CIA工作員。2025年の世界にも登場し、旧冷戦時代の語り手となる重要な役回りとなっている。2025年の世界では自分の足で立つこともままならず、車椅子生活を余儀なくされている。それどころか、前作中盤でクラフチェンコと共に爆死したと思われていたが、彼がこうして生存している理由は、ストーリーの進行とともに明かされていく。
あるミッションではプレイヤーキャラも務める。 - アレックス・メイソン(声:堀内賢雄)
旧冷戦時代(1980年代)編のメイン主人公。前作の活躍以後結婚しアラスカに移住。子供(デイヴィッド)が出来たがその後妻と死別する。デイヴィッドが生まれてからも度々戦場に派遣されていたようだが、そのせいで妻の今際の際に間に合わず、加えて彼の教育方針から幼少期のデイヴィッドからは嫌われていた節がある。2025年の世界では既に故人扱いとなっており、彼がいかにして死んだかが物語のキーとなっている。 - ジェイソン・ハドソン(声:井上和彦)
前作に引き続き登場するメイソン達の上司。アラスカに移住していたメイソンにウッズが再び行方不明になったと伝え、彼を戦場へと引き戻す。今作で二人の子持ちだったことが判明。
「なんとか救出できたな、メイソン(キリッ」デデデーンデデデn(ドン!)
ちなみに、前作で彼らと共に行動していたグリゴリー・ウィーバーは登場しない。
ムジャーヒディーン
ムジャーヒディーンとは本来、イスラム教のジハードで従軍する戦士のことを指す言葉である。80年代のアフガニスタンでは、当時確立した共産党政権に対抗する、ムジャーヒディーンを名乗る反政府ゲリラ組織が数多くひしめいていた。両者間の衝突によりアフガニスタンは紛争状態になり、1979年には事態の収束を図ったソ連が介入。ムジャーヒディーンへの攻撃が始まった。
SDC(戦略的防衛同盟)
SDC(戦略的防衛同盟)は、2025年の世界におけるアジア諸国の連盟である(旧冷戦におけるワルシャワ条約機構みたいなもの)。盟主は中国。ゲーム開始時点で、中央アジア(カザフスタンあたり)から東アジア(北朝鮮まで)に至るほどの勢力圏を持っている(その後はストライクフォースのミッションにより変動)。アメリカ陣営とは対立関係にある。
一方で自国の勢力圏(イランや北朝鮮)で反政府デモを勃発させるなどメネンデスの脅威に晒されており、その点ではアメリカ陣営と利害が一致している(急進派のザオ将軍ですらメネンデスを捕縛せんとしている)。しかし近年のSDCの拡大は世界的混乱を望むメネンデスの思惑に加担する行為でもあるため、アメリカは両者への対応を急いでいる。
- ティエン・ザオ
80年代には中国側のエージェントとして登場。(当時中国とは対立関係にあった)ソ連に対抗するためムジャーヒディーンを援護し、メイソン達と共闘関係にあった。
40年後の新冷戦においてはSDC議長のポストに就任。SDCの勢力圏拡大を目論見、あらゆる手段をもってアジア諸国への軍事侵攻を進めている。一応中国政府の人間ではあるものの、その権限ゆえ中国当局や首脳でさえザオの行動を抑制しきれていない。
野心的だが利害の一致などでセクション達を見逃す頭の切れる一面も持っている。
パナマ軍
- マヌエル・ノリエガ
実在のパナマ軍最高司令官。存命中にも関わらず前作のカストロ以上に外道でセコい悪役として登場し、メイソン達を度々苦しめる。史実では2015年現在拘禁中。彼の手元にこのゲームが届かないことを祈るばかりである。どうやらバレてしまった模様。2014年に販売元のアクティビジョン・ブリザードを訴えたが、ロサンゼルス郡地裁にて「80年代から90年代の当人の行いを考慮すれば、ゲームにより名声が傷つけられたという証拠を見つけるのは難しい」として訴えは退けられた。
UNITA(アンゴラ全面独立民族同盟)
- ジョナス・サヴィンビ
実在したUNITAの指導者。ウッズの居場所を教えることを条件に協力したメイソンと、他のUNITAメンバーを率いてアンゴラ内戦の戦場に立つ。史実では2002年に戦死し、UNITAも冷戦後後ろ盾を失い内戦に敗北してしまう
コルディス・ディエ
ラウル・メネンデスが匿名で立ち上げたインターネットを中心に活動する組織。twitterやyoutubeを通じて情報発信を行い、ネット上の世論を鷲掴みにしている。世界中に何十億人もの支持者がおり、その組織力を使ってイランと北朝鮮で民主化デモを起こすなど、影響力は各国政府をも揺るがさんとしている。
しかしその実態はキューバ民兵などが構成する一大傭兵団であり、その装備や戦闘力は米軍に何ら引けをとらない。
- ラウル・メネンデス(声:白熊寛嗣)
ウッズと並び、1980年代、2025年の中核になるキャラクター。ニカラグア内戦(コントラ戦争)やマナグア大地震による貧困から抜け出すために父親と共に麻薬カルテルを組織していたが、CIAの介入やその他諸々の境遇などもあって大切なものを数多く失い、その原因を作ったアメリカを強く憎悪している。
頭脳明晰で「常に周囲の人間の一歩先を行く」と評価されており、多くの人心を掌握しつつ周到に敵を欺く策略家。2025年の時点では「ビン・ラディン以来の凶悪テロリスト」とまで呼ばれている。
一部のミッションではプレイヤーキャラとしても使えるが、その時の彼の無双っぷりは必見である。
プレイヤーからの愛称は「メネちん」。なぜそう呼ばれているのかは、キャンペーンを一度クリアすればわかる。
その他
- ジョセフィーナ・メネンデス
ラウル・メネンデスの妹。子供のころに保険金目当ての火災で重傷を負い、以来寝たきりの生活となってしまいラウルのカルテル下で保護されていた。しかしパナマ軍とCIAがメネンデスのカルテルを強襲し、戦闘に巻き込まれる。
かつては気配りのよい可憐な少女であったが、火事に遭遇した際に全身大火傷を負い、皮膚も醜く焼けただれてしまった。それは一目顔を見たパナマ軍の将校が「バケモノか!」と評するほど。
しかしそれでもラウルにとっては唯一の家族で、当人は「私の存在意義」と語るなど、とても大切にされていたことがわかる。 - クロエ・リンチ(声:植田佳奈)
2025年のキーキャラクター。タキトゥス・コーポレーションに所属中、自らが作ったあるプログラムがきっかけで、コルディス・ディエに狙われることになる。コードネームは「カルマ」 - ヴィクトル・レズノフ(声:?)
前作のキーキャラクター。前作で死亡したと伝えられているが…
マルチプレイ
システムは大幅に変更が加えられており、大きな変更点として『ワイルドカード』と呼ばれる新システムがある。このワイルドカードは「武器にアタッチメントを複数付けられる」、「パークスロットを一つ増やせる」などがあるが、アイテムの上限に制限があるため、これをいかにして利用するかがゲームの鍵となる。このことによって戦略性が上がり、よりスリリングなゲーム体験が可能となった。
前作「BO」で好評だったエンブレム作成システムも引き続き採用。レイヤーが前作から大きく増え、パーツも色々なものを選べるようになり、より高度なエンブレムが作れるようになった。余談だが、日本人のエンブレムは相変わらずキャラクターモノが多い。
その他
前作のエンドクレジット後には、ゾンビモードFiveの冒頭であるケネディ大統領と愉快な仲間たちの寸劇が挿入されていたが、本作においてもエンドクレジットの後におまけのムービーが用意されている。具体的な内容は是非プレイしてもらって、ご自身のその目で見ていただきたい。キャンペーンを一通り楽しんだプレーヤーならニヤリとできるはずだ
関連動画
キャンペーンプレイ動画
マルチプレイ動画
関連チャンネル
関連項目
- Call of Duty
- Call of Duty: World at War
- Call of Duty: Black Ops
- Call of Duty: Black Ops III
- Treyarch
- アクティビジョン
- スクウェア・エニックス
- FPS
- ゲームのタイトル一覧
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