ナルガクルガとは、カプコンのゲーム『モンスターハンター』シリーズに登場する大型ボスモンスターである。初登場作品は『モンスターハンターポータブル 2nd G』(MHP2G)。
漢字表記は迅竜。略してナルガと呼ばれる。
名前の由来は「ナーガ(インド神話の半人半蛇の神)」+「クーガー(ピューマの別名)」から。
概要
長い尻尾(伸びる)とブレード状の翼が特徴。この尻尾からクナイ弾のような逆立った鱗を飛ばすこともある。夜間迷彩と思われる黒い体毛に覆われている。
樹海、密林などで目撃され、最近になってギルドに把握された。
木の上や茂みなど、暗がりを好んで生息しており、特に旧密林では姿を捕捉することが難しい。
間合いを一瞬で詰める素早さとその尻尾で執拗かつ狡猾に獲物を狙う。登場ムービーではナルガクルガの狩りを見ることができる。木の上などの死角や茂みの中など相手に姿を見せないところから奇襲して、あっという間に獲物を仕留める。
分類上は飛竜であり、一応飛ぶ姿も見られる。
ナルガクルガが生息する森の木々には、迅翼で切り裂いたと思われる傷跡が残る。食性は肉食で、ケルビを襲って捕食している。主な得物は両腕の刃翼だが、尻尾も強力な武器となりえる。特に興奮状態になると、尻尾から棘が生える。その状態で繰り出される叩き付けは一撃必殺の威力を誇る。
視覚と聴覚が発達しており、音爆弾を投げる、爆弾を爆発させるなど大きな音を立てたり閃光玉を投げることで怯ませることが可能。しかしこの攻撃を行うとパニック状態に陥り手当たり次第に攻撃を繰り返したり、即座に怒り状態になるなど注意が必要である。
MHP3では視力が悪いという設定に変更された。
これは実際のナルガクルガのモデルになったピューマを初めとする猫科の動物の視力が人間の10分の1だということからきていると思われる。
しかし暗いところでもわずかな光さえあれば猫は物が見える。そのためナルガクルガは視力が低くても獲物を見れることには変わりないので、問題ないのかもしれない。
怒り状態に移行すると目が紅く染まり、ナルガクルガが動くたびに残光が走る。そのためテーマ曲のタイトルは「闇に走る赤い残光」となっている。ちなみにこの曲はファンの間でも非常に評価が高い。
MHW:Iでも登場。2019年6月28日に行われたベータテストにて古代樹の森にランダムで出現していた。 本作では尻尾は特定の行動によって逆立ち、トゲ弾に裂傷属性が付属するようになったほか、音爆弾に強い耐性を持つなど以前のナルガクルガとは大分仕様が異なっている。 古代樹の森の主であるリオレウスと縄張り争いをすることがあり、最初はレウスに掴まれ上空から叩き落とされるも、得意の敏捷性を以て追撃を回避。逆に隙を晒したレウスにマウントを取って喉に噛みつくが振り払われ、痛み分けとなって終了する。
作ることができる装備は忍者を模した物が多く、回避性能や回避距離関係のスキルが付く場合が多い。
武器は会心率と切れ味が高い反面、攻撃力は低く設定されている。
亜種・希少種
亜種
MHP3で初登場。別名「緑迅竜」。
別名の通り体毛が緑色になり、森林迷彩という雰囲気になっている。水辺では足音が消しにくいため、通常種に比べて獲物に跳び掛かる跳躍力が優れているという。
亜種は通常種の使う攻撃に加え、尻尾の叩きつけ攻撃を連続で行ってくるようになっていたり、飛びかかり攻撃がさらに激しいものになっている。
尻尾の棘は通常種の棘より重量があるため、棘飛ばし攻撃で100%気絶するようになっている。
MH3Gでの亜種はG級限定モンスターであり、回転尻尾攻撃を左右に連続で行ってくるようになった。製作可能な武器には「ギリー」という言葉がつく。会心率は無いが攻撃力が高め。
希少種
MH3Gで初登場。別名「月迅竜」。
とある地方では「人里離れた秘境の、霧深い夜に姿を現す」と伝わっている。
MHP2Gで登場していた塔の秘境に夜になると現れる。
今までハンターが夜の塔を訪れなかったため、発見が遅れたと思われる。
クエストの参加条件こそHR8以上だが、自力で受注するには先述のとおりHR40まで上がっている必要になる。まだクエストが出ていないという人は、クエストが出ている人に連れて行ってもらおう。
希少種が存在するリオレウス、リオレイアと同じように、こいつも肌の色と肉質が変わる。
だが、見えなくなることがある。その時は目の光などを追うといい。
時折尻尾を震わせ棘を逆立てる動作を行い、このモーションの後は尻尾を振るう各攻撃の直後、毒棘が飛んでくるようになる。特に近距離では尻尾をかわしても微妙な時間差で棘が飛来し、しかも高頻度で広角、超長距離にばらまく上に当たれば毒になる非常に厄介な攻撃。しかもこの毒針を飛ばす動作を何度も繰り返してくるため接近するにも離れるにも飛来してくる毒針に注意しなければならない。いつからモンスターハンターは弾幕STGになったのか。
たとえ尻尾を切断しても、この毒針を封じる事は出来ないので毒無効のスキルがあればいくぶん楽になるだろう。
一定回数飛ばすと棘の逆立ちが収まり、再び逆立てるまでは棘は飛んでこない。
もはや希少種のお約束なのか、通常種・亜種に比べると頭が非常に堅い。斬れ味は紫ゲージ(怒り時は青ゲージ)で無ければ弾かれてしまう。しかし頭の部位破壊でレア素材である「朧月の欠片」が出る可能性があるので、狙うならば破壊するしかない。睡眠爆破を使うと効果的に破壊できる。
また、バインドボイスの効果範囲が通常種・亜種と比べて非常に広くなっている。同じ感覚で戦うと、悉くバインドボイスに引っかかってしまうので注意が必要。しかし判定は相変わらず一瞬なので回避してしまえば攻撃チャンスになる。
全体的に隙が少なくなっており、通常種では飛び掛かりの後に確定で威嚇が入っていたが希少種には無い。尻尾ビターンも一回分と二回分を使い分けるという通常種と亜種の特性を両方取り入れている。
ちなみに月迅竜の狩猟クエスト「不可視の迅竜」の依頼文が、どこぞの柱みたいな髪型の某フランス人っぽいと一部で話題となった。
長らくMH3G以外では姿を見ることが出来なかったが、MHR:Sの最初のタイトルアップデート(Ver.11)で塔の秘境と共に再登場。「不可視の迅竜」は受注・参加条件MR10以上の集会所マスターランククエストに変更されているが、依頼文はMH3G当時と一字一句変わらないものになっている。
希少種の武器名について
希少種の武器名は「蝕」を意味する「エクリプス」が含まれているが、斬属性武器の強化後の名前が3rdのジンオウガ武器の様に「七星~」で始まり【】に北斗七星の星の名前が含まれる。太極(北極星)に近い順に、
が存在する。高い会心と匠不要の長い紫ゲージに加え(多くは覚醒がいるが)毒属性を有するのが特徴で、爆破属性武器と並ぶ作中最高クラスの汎用性を誇る武器群である。ジンオウガの時と同じく武器と名前の数が(ry
なお、余談だが「北斗七星といえばあの人の星が無いじゃないか!」という人がいそうだが、実は揺光の別名がそうだったりする。同様に全ての星に別名が1~2個ずつある。詳細を知りたい方はWikipediaを参照。
二つ名
『モンスターハンタークロス』、『モンスターハンターダブルクロス』では、“白疾風(しろはやて)”という二つ名を持つナルガクルガが登場する。
黒を基調としていた通常種とは違い、白疾風の名の通り白を多く含んだカラーリングになっている特殊な個体。
ただし全身青銀白色をしていた希少種とは違い、部分的に真っ白な毛が生えているマダラ気味の体色である。
縄張りの内に踏み込んだが最後、影を見る事すら叶わずに首を落とされるとの謳い文句の通り、ぶん回しやビターンなどの尻尾攻撃全般でソニックブームが発生するのが最大の特徴。
白疾風ナルガクルガ自身もこの攻撃の特性を理解しており、相手が近づいて来ないガンナーにはソニックブームを連発して遠距離戦に応じたり、至近距離の剣士に向けて撃つ時は少し間合いを離してから撃つなどの行動が見られる。
そして、このソニックブーム攻撃には全て裂傷の状態異常が付与されている。食らうと必ず裂傷になるという訳ではないが、ただでさえ右に左に激しい動きを要求されるナルガクルガ戦で裂傷になってしまうと、物凄い勢いで体力が削られるため対策は必須。
他にも2連続ビターン(当然ソニックブームつき)や尻尾のトゲを曲射するという行動も追加されており、一筋縄では行かない。
流石に二つ名モンスターの中でも指折りの苛烈な攻め手を持つナルガクルガ故に攻撃力自体は低めだが、それでも油断すると一瞬でベースキャンプ送りにされてしまうだろう。
攻略法
火属性が弱点だが雷属性もそこそこ通る。
そのため、ボウガンの場合火炎弾の弾切れから電撃弾に切り替えることで弱点を突き続けることが可能。
※ただしMHP3では一番の弱点属性が火属性から雷属性に変更となったため、注意が必要。
飛び掛りで一瞬にして間合いを詰められ判定が広く威力が高い尻尾叩きつけ(通称尻尾ビターン)で一瞬で昇天してしまうこと多々。
ガードしてもめくられる事があるので向きに注意。
また罠にかかりづらく、突進を多用しないため仕掛けた罠に誘導するも、結局かかってくれずにエリチェン→ポカーンなんてこともざら。
飛び掛りは2種あり、飛びかかりが1度の場合溜めの時間が短く2回以上連続して飛び掛る場合は溜めが長い。
溜めが長いときに音爆弾を投げるとひるんでくれるのでその隙に攻撃すること。
閃光玉を投げると長い溜めしか行わなくなるので閃光→長い溜めを見る→音爆弾が王道パターン。
またその際必ず怒るが怒り時のみ落とし穴にもかかってくれるので落とし穴があるとなお良い。
攻撃判定が極端に短く、回避性能なしでも回避行動で避けられる攻撃すら存在するので上級者によく魅せプレイの狩り対象にされている。
特に回避ランサー・ガンサーは腕の見せ所。そのため「回避性能無しでも避けれるww」とか荒れやすい。
ガード中心に立ち回るとガード性能+2でもない限り後退してしまう攻撃がほとんどなので(しかも近距離棘飛ばしの場合スタミナが一瞬で持っていかれる)、結局のところナルガの攻撃に対する回避タイミングを覚えてしまったほうが速い。
MHF
MHF-G10にて原種が第6の遷悠種として実装。2016/4/27から狩猟解禁された。
初出が前述の通りMHFと同じMH2ベースであるP2G、
更にメインフィールドはヒプノック・ヴォルガノスと共にMHFから実装された樹海(細部は異なる)であるため、
渡ってきたというよりは戻ってきたという趣とも言えるかもしれない。
モンスターとしての作りもMH3以降出身の他の遷悠種と異なり、
元からターン制でほんんどの攻撃をフレーム回避が可能とMHFのモンスターに近い(というか当然だがMH~MH2らしさを持つ)ため、比較的自然に受け入れられている。
登場フィールドは故郷の樹海のほか密林と沼地。
大きな特徴として怒り状態では耳や刃翼、尻尾の先などが蒼白くなった姿となり、残光も蒼白色。
更に動く度に残像が発生するようになるなど装備に表れていた忍者のイメージが強調されている。
このようにビジュアル面での大きな変化があるのは遷悠種ではナルガクルガが初めてである。
連続飛びかかり、尻尾振り、棘飛ばし、尻尾叩き付けといった十八番も健在。
また、音爆弾などアイテムの有効性も余り変わっていない。
しかしながら完全にそのままではなく、
尻尾叩き付けの判定が一瞬になったが地砕きを伴って範囲が増大していたり、
棘飛ばしが左右まで性格に狙うようになっていたりするほか、
棘が毒棘になっておりG級では尻尾を使った攻撃の際に毒棘が飛ぶ。
追加技も豊富であり、
自身の周りに毒棘を振らせる攻撃や単発尻尾叩き付け後の振り向き翼撃に加え、
回転して土煙を巻き上げて姿をくらましてからの高速飛びかかりは、
タイミングを見極めなければ適正装備でも余裕で真根性が発動する大ダメージを受けてしまう。
さらに根性を貫通するコンボ攻撃も複数使用し、
経験を積めば対処は難しくないが油断すれば即BC送りというMHFらしさを備える。
一つはゲリョス特異個体のように尻尾を振ってからの回転攻撃→飛びかかり、
もう一つは特有の構えかバックステップから飛びかかって着地と同時に回転攻撃→尻尾叩き付けとなっている。
いずれの回転攻撃もフレーム回避可能だが被弾すると打ち上げられて追撃の被弾がほぼ確定する。
G級遷悠種お馴染みとなっている必殺技はサイドジャンプを2回行うのが合図となっている。
ミドガロンのようなハンターの目にも映らぬ超高速移動を2回行い、
これに被弾すると膝崩れやられになってしまう。
さらに軌道上には風の渦が発生し、動作終了後の方向と同時にかまいたちへと変化する。
このかまいたちは多段ヒット&ふっとばし判定であり、
防御力が十分にあればそこまで極端なダメージではないが、
例によって真根性や絶対防御態勢は意味がない。
怒り時ではMHP2Gより後のシリーズのように尻尾叩き付けが2連続になったり回転攻撃に派生したり、
はたまた一部攻撃から尻尾叩き付けに派生するようになったりする上に、
前述のコンボがあり動き自体も高速化するなど隙が少ない。
しかしながら、判定が短い攻撃がほぼ全てのためフレーム回避の有効性がさらに向上しており、
確実に避けつつ反撃するということが重要になってくる。
ちなみに、棘飛ばし、尻尾振り、飛びかかり、尻尾叩き付けなどのモーション自体は、
以前からヒュジキキやミ・ルのスピードモードが使っているため、MHFしかやっていないハンターでも馴染みがある。
前述の事情からかジンオウガの発表の際に「なぜ遷悠種第一弾がナルガクルガではないのか」という問い合わせが多数来たとのことなので、
細部までMHP2G準拠を期待していたハンターが多かったと思われるが、
弱点やアイコン、発覚及びクエスト達成のBGMなどの仕様はMH3Gに準拠している。
雑誌やPVサイトで『メゼポルタ近郊のナルガクルガは「蒼白い姿や実体の無い蜃気楼のような姿」も目撃されている』、
と前述の怒り状態のことが実装前から紹介されていたが、
ネットカフェ体験で先行情報が公開される前はイビルジョーやジンオウガに続く極み個体の伏線ではないかといわれていた(MHFではエスピナスから亜種希少種でも原種から大きく変化するようになり、亜種でありながら固有の名を与えられたアクラ・ジェビアとドラギュロスを経て、ベースとなるモンスターが存在しても亜種として発表しなくなったため)。
武器は穿龍棍とスラッシュアックスFを含め全13種が実装された。
25~50%という高会心と毒属性が特徴となっている。
遷悠防具の自動発動スキルは大方の予想通り「回避性能+2」。
必須になる場面もある重要スキルであり、
それまで激励ラスタや代償スキルなどを使用して工面していたものを防具一部位で発動できるとあって期待されている。
防具自体のスキルポイントは共通して閃転、剛撃、
それに加えて剣士は変撃、ガンナーは射手が中心の構成となっている。
関連動画
攻略動画。特に訓練所のガンスは回避性能がないのでガンサーがよく通う。
ナルガで挫折したらこいつでも見て癒されましょう。
関連静画
関連項目
- カプコン
- モンスターハンターのモンスター一覧
- モンスターハンターポータブル2ndG
- モンスターハンターポータブル3rd / モンスターハンター3G
- モンスターハンタークロス / モンスターハンターダブルクロス
- モンスターハンターワールド:アイスボーン
- モンスターハンターライズ
- MHF-G
- 武神闘宴(一番手。この他にも大連続でよく目にする)
- 終焉を喰らう者(二番手。ティガとのタッグ)
- 渓流の一番長い日(一番手。後にP3で凶悪化した金銀が控えている)
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