レイシストをしばき隊とは、「ネット右翼」をレイシストと定義して妨害するために結成された政治団体である。
中心となっているのは野間易通(のまやすみち)。
概要
その名のとおり、「ネット右翼」をレイシスト(過激な差別・排外主義者)であると位置づけて、その邪魔をする、力によって捻じ曲げる、しばく、物理的に危害を加えることを目的としている。
なお、片仮名で「シバキ隊」と表記されることもあるが、正式には平仮名で「しばき隊」である。
公式サイトでは「しばき隊という名前ですが、しばきたいだけです。実際にはあくまで非暴力でお願いします。」と、暴力的な行為には否定的な立場を取っており、あくまでネット右翼系の政治団体の行き過ぎた行為(周囲への暴言、暴行等)を阻止することを目指している非暴力団体であった。
「しばき隊」の活動期間は2013年2月~同年9月で、その後に後継として「反レイシズム行動集団C.R.A.C.(Counter-Racist Action Collective)」が作られたことになっている。[1]
活動
そして2013年2月23日、見事に在日特権を許さない市民の会(在特会)の桜井誠に暴行を加え(?)、しばくという実績を残すことに成功した。
・・・ってぜんぜん非暴力じゃないよ!
さらに同年3月17日に大久保で行われた在特会のデモに向かおうとした参加者を急襲。
程度こそ軽いが怪我を負わせたことで警察が被害届を受理している。
その他にも、逮捕者こそ出ていないが「デモ終了後の参加者が1人になったところを襲撃・拉致し、強制的にお説教と称して長時間拘束」した事を堂々と認めているが、警察権も持たない人間が一般人の自由を不当に長時間奪っているわけで、どう考えても逮捕・監禁罪に抵触する。[2]
さらに反韓デモに対し罵声を浴びせる、プラカードを持って歩道に並ぶなどの行動をたびたび行っている。
本人達は在特会の「お散歩」と同じで個人が勝手にやってる事と主張しているが、映像を確認する限り拡声器を使用したり、twitter上ではお揃いのプラカードや風船を首謀者が配布していた事を認めており、警察側もデモで「歩道上に抗議団体あり」と認めているので、無許可での集会・集団示威行動=公安条例違反の可能性もある。
更に3月31日のデモに対してはデモ解散場所の公園付近一般道路を無許可で埋め尽くし、拡声器や太鼓などを用いた抗議活動を行い現場の機動隊により排除された。
その他に行った問題行動について、以下に記述する
- 6月16日の新大久保デモで警察関係者に暴力を振るったとして3名の逮捕者を出す騒ぎに発展(但しデモ側も逮捕者4名)。
またこの際にデモ側の逮捕者の個人情報を無断暴露したしばき隊メンバーが複数存在する。
(逮捕者であっても報道ソースなどが無いと、私人が個人情報を無断で暴露するのは名誉毀損が成立) - 6月30日、再び大久保において #奴らを通すな と呼称し、デモの通行阻止を狙った妨害を展開。
結果的に機動隊により排除されるが、機動隊員が拳銃を携帯して任務に当たるほどの異常事態となった。
また事前に「レイシストは皆殺しにしてやる」などの過激な脅迫も複数確認された。 - 8月24日。日野万願寺の原発再稼動デモに向かう参加者を途中駅で20名掛かりで襲撃。
なお、この日は野間などが「カウンター活動は行わない」と事前に宣言しており、結果的に騙し討ちである。 - 9月8日。2ヶ月ぶりに再開した新大久保デモに対し、再び過激な妨害活動を展開。
デモ隊に対して物を投げつけるなどの暴力行為まで実行に移した。
(確認された投擲物→水入りペットボトル、缶飲料、玩具の短剣、生卵など)。
またシット・インと称して車道を無断占拠。排除されるまで首都圏の道路交通を一時混乱させる事態に。
その他にも火炎瓶をデモ隊に投げると予告したり、椎名林檎のライブで日章旗・旭日旗がオフィシャルグッズとして販売された事に対し「物販を襲撃しろ」と犯罪教唆を行ったり、不当な手段で入手した個人情報を晒して「レイシストは社会的に制裁を受けるべきだ」などの過激な脅迫行為を常日頃から行っている。
ちなみに差別反対を掲げる「プラカード隊」は「しばき隊」とは別組織であるが、沿道で同様の行動を取っていたり、プラカード隊の中心人物がしばき隊の行動を絶賛していたりと、かなり関係は強い。……と思っていたら、野間易通自ら「第1回からしばき隊はプラカード隊の護衛である」と暴露した。
方針・思想
当初こそ形だけでも非暴力を掲げていたが、現在では「あらゆる手段を使ってレイシズムをくい止めます」と手段を問わない形になっている。
と、言うより完全に「自分達が”レイシスト”と認定した者を弾圧するためならば、罵詈雑言を吐くことや必要なら実力行使も正義」という過激派集団の方向にシフトしている。
ちなみに「デモ=政治主張を暴力で強制排除するあなた達はレイシストではないのか?」という問いに対しては、
「レイシストとは人種・民族差別主義者であり、日本人が日本人を非難するのはレイシストではない」(@kino_toshiki)
だ、そうである。(そこが問題じゃない気がするが)
など、「出自で人間を区別・差別する」内容が含まれているとの証言も多数ある。
また日章旗に×印を付けて掲げていた姿も報告されているなど、実質的に差別主義者である事には違いない。
また、ネット上(例としてTwitter等の場)において、頻繁に批判の声を向けられる。しかし彼らのリプライを見ると
などの返答が多く、彼らの掲げている「レイシズムを批判する」という看板は都合よくねじ曲がる事で知られ、彼ら自身の都合の良い相手だけを擁護し、それ以外はレッテル張りによって一方的に(ある意味ネット右翼よりも苛烈に)貶めるという俺ルール選民思想といった趣が非常に強い。
まぁ、一部メンバーの暴走で、統率がうまく取れていないのだろう…と思うかもしれないが、以上のpostは全て代表である野間のものから抜粋したものである。根っこの部分からこの調子なのだ。
ここまでくると彼ら自身がレイシストであり、レイシズムを用いてレイシストを叩くという「レイシストでしばき隊」である。これもうわかんねぇな。
重ねて言うが、彼らは相手の手法を痛烈に批判するが、自分は相手と同じ手法を用いた上で、更に過激な暴力を振るう事を厭わない、というダブルスタンダードの一言に尽き、そのレッテル張りと暴力性、攻撃性は日本の負の遺産である言論弾圧、特高警察そのものである。擁護対象が自国であるだけ、特高警察の方がまだマシかもしれないが。
メンバー募集は随時行なっている。「ネット右翼」的な思想に反対する自分の思想に合っているのならば、入隊してみてはどうだろうか。…正常な神経をしている人間であれば、その主義主張の矛盾に思い悩む事は必至だが…。
自民党や安倍政権や安倍政権に一貫して批判的であり、安全保障法案・集団的自衛権にも反対しSEALDsらと共に反対デモも行っている。・・・法案の是非はともかくあの法案のどこが差別的なのだろうか。
また、中心人物である野間易通は、2014年9月にリテラからのインタビューに答えている(関連リンク参照)。自身と団体の思想について語っているが、自身に否定的見解を出したニューズウィークや中立的姿勢を保とうとする朝日新聞に対しては「正しくないことを書いた」として嫌っているらしい。また、相対主義を嫌い、ヘイトスピーチを異なる主義主張ではなく「断罪すべき悪」として位置づけているようである。
関連動画
関連項目
関連リンク
脚注
- *「しばき隊」とはなんだったのか -21世紀のダーティー・ハリーの栄光と没落
2015.12.9
- *ちなみに逮捕・監禁罪の法定刑は「懲役3ヶ月以上7年以下」のみであり、罰金刑や拘留が認められている暴行・傷害罪に比べると、罪状は格段に重い。
- *安保法案や憲法改正に反対する学生団体。新左翼系の新聞社・人民新聞が、しばき隊構成員の一人を「シールズと仲のいい」と記述。対抗勢力のなかに潜むナショナリズムの影(2015年7月30日)
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