Introduction【概要】
血界戦線とは、内藤泰弘の漫画である。
隔月誌『ジャンプSQ.19』で連載されていたが、雑誌の休刊により2015年7月から季刊誌『ジャンプSQ.CROWN』へ移行。2ndシーズン『血界戦線 Back 2 Back』が開始し同誌が休刊後『ジャンプSQ.RISE』に移籍しSQ.RISE 2022 SPRINGまで連載された。
また3rdシーズン『血界戦線 Beat 3 Peat』がSQ.RISE 2022 AUTUMNより連載開始。
単行本は1stシーズンは全10巻。2ndシーズンは全10巻。3rdシーズンが2023年7月現在既刊1巻。
キャッチコピーは『この街では毎日誰かが世界を救っている―!!!!』
そのコピーのとおり、毎回毎回非常にスケールのデカイ話が1話完結で繰り広げられる。
タイトルの由来は「~戦線」と名の付く作品は大概面白い、という作者の持論によるものらしい。
作者の前作『トライガン』とは現時点では世界観設定はおろか、モブすら無関係で完全な別世界の物語と作者は認めている(所謂前日譚でもない。プラント技術が異界の技術、というようなことでもない)。
但し、アニメ版では劇中劇としてトライガンが存在していることが示唆されている。
2014年6月にTVアニメ化が決定、2015年4月から7月まで諸事情によって11話まで放送されて最終12話が同年10月に1時間スペシャルとして放送された。アニメーション制作はボンズ。
これは、最終回に続く一つの主軸のアニメオリジナルエピソードに、原作の話の間で描く形式をとっている。
TVアニメ化の前にはVOMICでボイスドラマ化されている。
2017年10月から12月までTVアニメの第2期が放送された。
原作者は、可能な限りこの漫画の執筆を続ける意向を2017年のマチ★アソビにて語っているが、雑誌刊行ペースからスピンオフ的な話が難しいことや、「自分に万が一のことがあって書けなくなった時」のためとして、無印版10巻最終話がどのタイミングでも一応の結末となるようにしているという。
Story【物語】
かつて紐育と呼ばれた街、『ヘルサレムズ・ロット 』。
一夜にして構築されたその街は、現世と超常の異世界が交わる魔都と化していた。
様々な陰謀が渦巻く街で、世界のパワーバランスを守り、異世界からの浸食を防ぐため暗躍する、
秘密結社 『ライブラ 』。
この物語は『ライブラ』構成員の奮闘と日常、そして『ヘルサレムズ・ロット』の異常な日常を群像劇的に描くものである。
Character【人物】
- クラウス・V・ラインヘルツ(CV:小山力也 / 新垣樽助)
「征け!!手始めに世界を救うのだ――」
秘密結社ライブラの首領。眼光鋭い赤髪の巨漢。紳士的だがその戦闘力は計り知れず、拳に装備している十字架のナックルから放たれるブレングリード流血闘術は見た目もメッチャカッコいいだけでなく、威力もすさまじい。
敵対する一部の存在に対しては切り札的存在。
時折仕事中にネットチェスなんかしてるときもあるが、ボードゲームでちゃっかり世界を救ったりもする文武両道。
クラウスとスティーブンの付き合いは長いらしく、有力者同士の家ぐるみの付き合いぐらいはある、と作者は明かしており、後々原作中で明かす予定があることを語っている。
- レオナルド・ウォッチ(CV:阪口大助 / 逢坂良太)
「平眼球ども 俺に従え」
糸目でお人好しの少年。通称陰毛レオ。人違いでライブラに連れてこられるが、「どうしても知りたいこと」のために頼み込み、ライブラへ加入する。ある出来事から超常の視力「神々の義眼」を手に入れ、そのために妹の視力を犠牲にしてしまったことを後悔している。
戦闘能力は皆無だが、神々の義眼により異常な動体視力、幻術の看破、痕跡の追跡、他人の眼球の乗っ取りなど、「視覚」に関しては常軌を逸する能力を保有する。
Chapter1から登場しているにも関わらず単行本の表紙を飾ったのはなんと9巻と、かろうじて一ケタ台に間に合った不憫な奴でもある。
が、アニメで1期では全エピソードを通して主役を務めるという大抜擢な活躍を見せる。
- ザップ・レンフロ(CV:中井和哉 / 細谷佳正)
「旦那に比べると、やっぱちょっとアンタ浅すぎだぜ!!」
銀髪褐色肌の青年。女癖が非常に悪く、ヘビースモーカーで、言動のそこかしこからチンピラっぽさがにじみ出る。発火能力を持つ血液を変幻自在に操る、斗(ひきつぼし)流血法・カグツチを用いて戦う。
時折現れるチェインのいいオモチャになっていたり、隙あらばクラウスを殺そうとして軽くあしらわれたりと、三枚目な描写も目立つ(レオを人違いでライブラに連れて行ったのもザップである)。
主人公では無いが出番が多く、この漫画の宣伝用チラシにはピンで登場していたりする。
彼に泣かされた女は数多いが、彼に泣かされるほどの女性は殴りこみに便乗するような人でなく、むしろ1対1でケリをつけにくるような人ばかりらしい。アンタ女性関係も深すぎだぜ!!
- チェイン・皇(CV:小林ゆう / 吉田聖子)
「因果地平の彼方まで追いかけてみなさい…!」
メリル(トライガン)に似た黒髪の女性。巨乳。諜報員で、戦闘能力は高くない。ザップとは犬猿の仲だが、ライブラの仲間として信頼してはいる模様。
彼女の種族は「不可視の人狼」と呼ばれ、因果律を操作し自身を世界から「薄める」事で透明化や物体の透過を可能とする。また強力な視覚、嗅覚や強靭な運動能力など、人間離れした技能を持つ(人間ではないので当然だが)。種族の特性か、かなり酒に強い。
ライブラの職員ではなく、協力関係にある諜報機関「人狼局」の諜報員。「人狼局」にかかれば国家の極秘事項も白日の下に晒され、「人狼局」の女子会は店の酒蔵を丸裸にする。
スティーブンに密かに想いを寄せているが、作者的にはあまり進展させたくない心境らしい。哀れ。
- スティーブン・A・スターフェイズ(CV:宮本充 / 浜田賢二)
「千年かかろうが千五百年かかろうが 人類は必ず君達に追いつく」
黒髪痩躯の青年。左目から頬にかけて傷のあるのが特徴で、ややウルフウッド(トライガン)似。K・Kからは「スカーフェイス(傷顔)」と呼ばれている。
ライブラではクラウスの副官的ポジションにあたる。ポーカーフェイスに冷静な判断をしつつ、全てを凍らせる高速の蹴り技エスメラルダ式血凍道を用い闘う。
なおライブラとは別に個人的組織があるらしくそれについては詳しく語られていない。
彼の顔の傷について、2017年10月現在のところ、原作者は『何でついたのかまだ理由を考えていない』らしく、天からのお告げ次第で「さも、最初からそうであったかのように描くかもしれない」と語っている。
また、私設部隊のキャラ名は決まっていない(イベントで指摘されたことで、「今度付ける」と確約)など、結構作者の扱いがぞんざいだったりする。
- ギルベルト・F・アルトシュタイン(CV:銀河万丈 / ふくまつ進紗)
「私は警告した 命乞いは聞かぬぞ」
白髪で、浅黒い肌にヒゲを蓄え、体中に包帯を巻いた執事風の老人。クラウスの執事。
再生者という体質をもち、致命傷を受けた際に「死を回避する程度に体が急速再生」するが、ぎっくり腰程度では発動しないようだ。作者によると一応人間らしい。
見た目はコワイが温和であまり怒らず、あまり戦闘にも参加しない。しかし、本気で怒った場合には持てる技術と武装、その体質を活かし個人、組織問わず殲滅する。
- K・K(CV:折笠愛 / -)
(可愛いわ~プリチィわ~~ 帰ったら速攻記者会見よ~!!
アンタこういうの絶対嫌がるけどママ耐えられそうにないわ~!!)
金髪長身、右目に眼帯をしている女性。ライブラメンバーの中では唯一の既婚&子持ち(二児)。主なポジションは狙撃手だが、近距離も不得手では無い。銃弾に電撃を纏わせる954血弾格闘技(ブラッドバレットアーツ)を用いる。
家族をとにかく大切にしていて、家族のためなら他のことは目に入らないところもある。授業参観に参加しながら遠隔狙撃・火力支援で作戦に参加したことも。
ライブラと家庭生活の両立という観点から、家族が出来る前の話、というのが構想のひとつとして語られている。
- ツェッド・オブライエン(CV:緑川光 / -)
「ナマ魚苦手です」
知的でマジメ、若干天然な半漁人。水棲生物なのでヘッドホンのような生命維持装置を首のエラに付けている。
ザップ同様に斗(ひきつぼし)流血法を用い、師が同じでザップとは兄弟弟子の関係である。ザップのカグツチに対してこちらはシナトベという流派で、風の力を司る。三叉槍のような形状の武器として扱うことが多い。
当初はライブラの職員ではなかったが、師匠に置き去りにされてしまい、半ば強制的にライブラに身を置く事となる。
- ブリッズ・T・エイブラムス(CV:大塚明夫 / -)
阿部ちゃん似の壮年の男性。裏表のない性格だがかなり鈍く、クラウスを除く周囲の人間に敬遠されていることに気付かない程マイペース。頭脳と性格と運勢以外は一般人とあまり変わりない。
通称「豪運のエイブラムス」。世界屈指の吸血鬼対策の専門家であり、吸血鬼達に社会レベルで憎まれており小国なら一瞬で滅びるような呪いを掛けられている。呪術の数々は持ち前の幸運により傷一つ負わず軒並み回避しているのだが、彼は無傷でも呪いは無効化されたわけではない。そのため被害は全て周囲に逸れる事になり、行く先々で壊滅的な事故や事件が後を絶たず発生する。
- ドグ・ハマー(CV:宮野真守/ -)
「 僕 の 百 烈 拳 」
短髪で浅黒い肌の青年。天真爛漫な性格で、ちょっと天然気味。血槌(ブラッドハンマー)のハマーと呼ばれる。
神出鬼没の魔人の一人、「偏執王アリギュラ」に(容姿を)気に入られた為、血液をブローディと入れ替える改造術式を受けた。その結果、血液(ブローディ)を全身に纏い巨大化、硬質化、怪力化(早い話がハルク化)する血殖装甲(エグゾクリムゾン)を使える。
ブローディ曰く、芸術を議論するタイプではないが、絵を描くとなかなかの才能がある、らしい。
- デルドロ・ブローディ(CV:藤原啓治 / -)
懲役1000年越えの凶悪犯。偏執王アリギュラには「血も涙もなければ反省とも無縁でそんなところが最高にクールだが顔がイマイチ」と評される。その為アリギュラに生きたまま潰され叩かれ液状にされて血液として錬成され、ハマーの血液と入れ替えられた。ハマーとは一心同体で、血殖装甲としてハマーを守る。ハマーのことは「おかしな奴だ」と言いつつも悪くは思っていない様子。絵画鑑賞が趣味だったりする。
- ソニック(音速猿)(CV:内田雄馬 / -)
異種交配生物の猿。大きさは15センチほど?この作品のマスコット的存在。異界の者でも視認不可能な速さを持ち、実際には名前を遥かに上回る程の超高速で動く。レオのカメラを盗んで逃亡し、その後にフェムトに利用されて危うくミンチになるところだったが、レオの眼の力で命を救われ、以後彼と共に行動するようになる。
レオのサポートを受け世界を救ったりもしている。猿だってやればできるんです。
- フェムト(CV:石田彰 / -)
長身痩躯、口が出た仮面を被る。堕落王の異名を持ち、数々の奇跡、魔法を操る、ヘルサレムズ・ロット髄一の怪人。破壊、混乱、殺生を好み、退屈や普通なことが大嫌い。
「普通」の域を越えた物には敬意を払う面もあり、一流レストランを守るためレオと共闘したことも。
巻末オマケ漫画では、Nightowのアシスタントらしきことをやっていることも。
但し、Nightow的に扱いにくいキャラとして、エイブラムス、ザップの師匠裸獣汁外衛賤厳と共にその名を挙げられている。あんなにお手伝いしてるのに主役にゃなれないのね・・・
- ミシェーラ・ウォッチ(CV:水樹奈々:-)
「奪うなら、私から奪いなさい」
レオナルドの妹。生まれつき足に障害を抱え、車椅子で生活している。兄とともにある異界存在から「神々の義眼」を得るか、視力を失うかの二択を迫られたとき、自ら視力を差し出した。
五体不満足な体の内に、黄金で出来た鋼の精神を秘めた、ある意味内藤作品の王道ヒロイン。
Animation【各話リスト】
第1期
話数 | サブタイトル | 動画 |
---|---|---|
01 | 魔封街結社 | |
02 | 幻のゴーストワゴンを追え!! | |
03 | 世界と世界のゲーム | |
04 | BLOOD LINE FEVER | |
05 | 震撃の血槌 | |
06 | Don't forget to Don't forget me | |
07 | 拳客のエデン | |
08 | Zの一番長い日 前編 | |
09 | Zの一番長い日 後編 | |
10 | ラン!ランチ!!ラン!!!/to the end. | |
10.5 特別編 |
それさえも最低で最高な日々 | |
11 | Paint It Black | |
12 | “Hello,world!” |
第2期
話数 | サブタイトル | 動画 |
---|---|---|
01 | ライツ、カメラ、アクション! | |
02 | 幻界病棟ライゼズ | |
03 | Day In Day Out | |
04 | 人狼大作戦 (チェイン:ポッシブル) |
|
05 | とある執事の電撃作戦 (ブリッツクリーグ) |
|
06 | ゲット・ザ・ロックアウト!! | |
07 | 鰓呼吸ブルース | |
08 | マクロの決死圏 前編 | |
09 | マクロの決死圏 後編 | |
10 | BRATATAT MOM | |
11 | 妖眼幻視行 前編 | |
12 | 妖眼幻視行 後編 |
Video【関連動画】
Live【関連生放送】
TVアニメ第2期
Comic【原作】
Comic【Back 2 Back】
Comic【Beat 3 Peat】
Blu-ray【映像】
CD【音楽】
Toy【フィギュア】
Channel【関連チャンネル】
Category【関連項目】
Link【外部リンク】
- 20
- 0pt