TPP
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6511
ななしのよっしん
2013/10/29(火) 01:08:07 ID: tBaStqduoB
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経済は経済学だけでは語れないということがよく言われるが、むしろ経済学をちょっと勉強すると政府は経済に何ができて、何を変えるのは難しいかが見えてくるというところがある。
政府は経済に容易に介入できるが、短期的にはともかく長期的にそれを維持することはかなり難しい。ただ経済は構造による要因が大きいので、一方で長期的に見れば経済を大きく動かせるのは政策によって国家構造まで手を入れられる政府だけだと言うこともできる。
残念ながら国を政治面からだけ見る人たちは経済の基本的に素養に乏しいので、貿易を国家間の競争とだけとらえたり、産業競争力がないと国が滅びるなんていうトンデモな話をしてしまったりする。
要は政治経済を語る際に政治を重視するのは当然だけど、経済の基本も押さえとけよという至極当たり前の話。貿易で一番大事なのは輸出ではなく輸入です、と。 -
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6512
ななしのよっしん
2013/10/29(火) 01:32:52 ID: tBaStqduoB
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6513
ななしのよっしん
2013/10/29(火) 23:31:55 ID: 4gOp1nOMKL
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>残念ながら国を政治面からだけ見る人たちは経済の基本的に素養に乏しいので、貿易を国家間の競争とだけとらえたり、産業競争力がないと国が滅びるなんていうトンデモな話をしてしまったりする。
勘違いしていないといいんだけど、産業競争力がないと自由貿易で「国内産業が」滅びるのは正しい話だからね。「国が」というのはやっぱり貿易摩擦時代に流行っていた言い方で、それに対する反論(相手を俗流経済学とする言い方)もちょっと時代がかっている気がするけど。
①産業競争力をつけるために「のみ」補助金を助成して自由化する
②産業競争力がないので自由化せず所得補償をする
③産業競争力がないのである程度自由化しつつ補助金で競争力をつけさせる
④産業競争力がないけど自由化し、所得補償をする
⑤産業競争力がないけど自由化し、所得補償をしつつ補助金で競争力をつけさせる
一般的には①と②、あるいは③の論者しかいない。たまに前にいたように④みたいな意見が出るけど、実現性は乏しい。
それで出てくるのが⑤なんだけど、所得補償しながら競争力をつけさせるってのは矛盾しまくっていて、競争を主張する人はほとんど支持していない。①派からすれば民主党の所得補償が競争力という点で10年改革を遅らせたのは間違いないわけ。
「TPPでさらに強くなる日本」という本の著者も自由化で競争は難しいと認めていて(非科学的な品種改良には頼らない)、補助金・補償を1兆円規模と計算していた。
確かにこれだけ出せば日本の農業はつぶれないだろうけど、これを出そうという論者はほとんどいない。(TPPから得られる税収でこれを賄える、というのがこの人の主張)
減反政策を中止し、所得補償も中止する方向で「農業の成長戦略」を推進しようとはしているんだけど、その中身は言ってしまえばいかに零細農家を集めて大規模農家にするか、であって実効性のある成長戦略ではない。
そして大規模農家になっただけではとても競争力のある生産はできそうにないのが現状。構造問題ではあるけど、世代をまたぐ余裕はあるのかわからんし、基本政府は補助金を出さない方向に動いているので短期的に影響がないというのはちょっと認識が甘い気がする。
なんというか、前からレスを見ていて「本質的には~の問題だと」思うから「~の対策をすればいい」という趣旨の意見が多いと思うんだけど、「~以外」をおろそかにした議論な気はするな。
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6514
ななしのよっしん
2013/11/01(金) 00:57:35 ID: tBaStqduoB
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6515
ななしのよっしん
2013/11/01(金) 06:58:29 ID: 4gOp1nOMKL
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>大規模農家にしても競争力がつかないというのも意味が分からないよ。
>海外と競争するわけではない。する必要もない。
つまり、高付加農産物によって輸出をすることや、競合する海外農産物と品質を競うことは本質的でないとして、「農業を自立できる」ことが問題の本質というとらえ方ということかな。
問題点がはっきりしていいね。いちおう、上二つを必要と唱える(というか考慮する)論者はたくさんいるよね。
(ちなみに体質改善はTPPとは関係ないよね?TPP単独では農業に影響はない、という意見でいいの?)
自立化(保護から自由市場に移るときの産業の一般的変化)について
いちおう、「自立化を目的として」政策を立案するときに一つの目安になるのが「収入の低下割合」が「産業従事者の離脱速度」よりも遅いことというのがあります。
スイスなんかの海外産と競合する産業はこういう目標を立てて、順調に農家の所得を落としつつ従事者の数が減っていっている。(自立化を目指して産業の所得が全体で増えることは基本的にない)
ある産業が成長率を上げるためには「資本投入」を増やすか「全要素生産性」を上げるかしかない。(A)
自立化を目指す、とはその産業が既に成長率がマイナスとなっていて、資本投入を減らしながら成長率を維持することが「自立」。
補助金(あるいは投資)を増やすことは「資本投入」を増やすことで、「全要素生産性」(品種改革だったり技術革新だったり熟練度だったり)には関わらない。
全要素生産性の変化がほぼゼロの状態で、「採算をとる」のに取れる手段は「人件費・コストを減らす(集約化)」「売上外収入を増やす」(補助金など)「売上を増やす」(高付加価値・競争力をつける)しかない。
大規模化は人件費圧縮によって資本投入が実質増えたり、企業が入ったりで資本投入が増えたり、投資の対象になって資本を投入したりするけど、これは全て資本投入に関わる話で全要素生産性には補助金と同じくかかわらない。
一方で全要素生産性が伸びないと持続的な成長は不可能(B)。ゆえに産業競争力を上げずに(全要素生産を変えずに)産業成長率維持を目指すことはほぼできない。
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6516
ななしのよっしん
2013/11/01(金) 07:29:31 ID: 4gOp1nOMKL
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大規模経営に必ず廃業が「自立」に必要な点について
補助金には2種類あって、市場支持と直接補助に分かれます。スイスでは20年にわたりこの総額は減額しない、と憲法改正と国民投票した上で公約を立てています。日本では市場支持を一気に減らし、直接補助も大幅に減額し、自立させようとしています。
有効性のある対策は資本投入を別の形で増やすことだけで、それが「人件費・コストを減らす」こと、要するに農業従事者が減れば自然と一人あたり資本投入は増加する。(だから零細農業を潰さない、という自由貿易主張者は大抵何も考えていない。)
日本の稲作の全要素生産性は緩やかな変化しかなくて規制緩和によっても画期的な変化は期待できない。この成長にもっともお手軽なのが「差別化」であって、要するに品質が変わらないのに値段が高くなるブランド化による売上上昇で利益を出す。代表的な手法は「エコ」「安全」「手作り」「純国産」など、競争がないと価格が高くなることはない。
ただしこの高付加価値を目指せ、というのも経済学的に考えてもおかしい。
当たり前の話だけど、経済学的に言えば自由化に際して付加価値は基本的に収入より大きい割合で低下する(C)ので、高付加価値製品を作って収入が上がる、みたいな主張は大抵ツッコミどころが多い、というか何かをごまかしている。
スイスでは段階的自由化で30%売上が減り、純付加価値は60%落ちた。一方15年で労働所得は30%落ちた一方で、3割が離農した。現状-1%位の所得の低下を-0.5%にするべく目指しているところ。
>国内の産業すべてが滅びるということはありえない。
これもなんか、話の流れから通じると思ったんだけど、通じてないね。>>6512のレスでもなんだか逆の意味にとっていたけど。具体例上げてもなんか求めているのと違うと言われそうだし、希望があれば話は続けるけど。
クルーグマンが貿易を競争ととらえるのは犯罪である、とかぶちあげていた時代があったけど、なんかフレーズだけとらえて思考停止していないでしょうか?(米財務省がドイツに輸出しすぎでほかの国が不景気になっているから減らせって言ったのは時代遅れと思う?それとも経済の基本がわかっていないと思う?)
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6517
ななしのよっしん
2013/11/01(金) 07:33:23 ID: 4gOp1nOMKL
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一応、(A)~(C)のマクロ経済学に基づいた補足。
(A)成長会計の定義そのまま
Y(t) = A(t)×K(t)^a× L(t)^(1-a) コブ=ダグラス型の生産関数そのもの
Y:総生産 A:技術水準(TFP水準) K:資本投入量 L:労働投入量 a:資本分配率 tは時間の関数
→成長率 log(Y2/Y1)=log(A2/A1)+K2/K1×a+log{L2/L1×(1-a)}
よって成長率は技術水準(全要素生産:TFP)と資産投入(資本と労働)の変化によって決まる。
このへんの数字はデータベースから全て求められる。
例えば日本の高度成長は資本と技術の両方が上昇していた。旧ソ連での経済成長はほとんど資本投入(消費に回す分と、労働力の動員)で説明ができた。アメリカの場合はTFPの割合は50%を超えていたので、経済成長率は旧ソ連の方が大きかったが持続可能性はアメリカが大きかった。
(B)TFPが変化しない場合、成長には労働力を注ぎ込み続けることか、資本が流入し続けることが必要。労働力に限界はあるし、初期投資に比べて同じだけの成長が必要になるには、例えば2年目に資産を1年目の倍つぎ込んだとすると10年目は1000倍の資本が必要になる。
これは不可能なので持続する経済成長には技術進歩が必要。
(C)付加価値=売上-原価(単位当たり) で定義される。
補助金のマイナスと価格低下、原価は変わらないならば
⊿付加価値=⊿売上+⊿補助金。
付加価値が全体でプラスになる産業が保護されていることはありえない。補助金を減額した分より多く売り上げが伸びるなら最初からやめるべき。
反穀物法の時代からずっとある議論(主にChartistとManchester)を「意味が分からない」とされると悲しいわ。ほんとに知らないのか、それは「俗流経済学だ」と思っているのかわからないが・・・
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6518
ななしのよっしん
2013/11/02(土) 19:42:04 ID: 0Lx3RS/cyX
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6519
ななしのよっしん
2013/11/04(月) 22:53:28 ID: tBaStqduoB
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>>6516
よく考えたらそもそも互いの主張の立ち居地がはっきりしていない気がする。俺は農業論に関しては主に生源寺・神門氏を参考にしている。
稲作に関しては周知の通り供給過剰だから、彼らの言う「離農」を行いながら適正な農地利用が行われるように構造を変えていかなきゃならない。当然稲作農家は徐々に減っていくことになるし、補助に関しても「生産量が伸びない」ような形で行うことになる。同時に農地に対する課税も現在のように非農家がとりあえず持っておくことは考えない程度の妥当な率に設定する必要がある。
最終的に適切な農地利用が行われるのであれば、零細でも大規模でもかまわないと言うのが神門氏の主張で、自分もまったく同意見。一方で食糧安全保障を考えて、ミニマムな領域での農業保護は必要ではないかという生源寺氏の主張も納得できる。
問題点は稲作に過剰に偏った農地利用と放棄地を整理して、どうやって日本の食料自給力をつけていくかという点にあると考えている。
ちなみに、ドイツの話はナンセンスじゃない? あれはもっぱらユーロの致命的な構造問題でしょ。どう考えても最適通貨圏じゃないもの。 -
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6520
ななしのよっしん
2013/11/05(火) 00:02:59 ID: tBaStqduoB
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6521
ななしのよっしん
2013/11/05(火) 00:11:54 ID: 4gOp1nOMKL
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>>6519
>ドイツの話はナンセンスじゃない? あれはもっぱらユーロの致命的な構造問題でしょ。どう考えても最適通貨圏じゃないもの。
そういうお話ではないよ。たとえば中南米やアジアの通貨危機が起こった時に、他国はどうやって救うことができたかっていえば債務危機に陥っている国に対する資本の移動による内需の拡大・輸出の促進以外にないんだよ。
チリでは輸出を促進できるようにアメリカは輸入を増やしたね。アジア危機でも本来当該国からの輸入を増やすべきで、それができないと当該国含めて負のスパイラルに陥らざるを得ない。
ドイツの貿易黒字を減らすこと(周辺国から輸入を増やすこと)は周辺国の内需を喚起することで、ヨーロッパ危機を脱するための正当な議論。
http://krugman.b logs.nyt imes.com / 
(11月1日~3日付でクルーグマンも同じこと言っています。彼もナンセンスなのかな。クルーグマンによれば、Does the German Economics Ministry really not understand any of this?と言われているんだけど)
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6522
ななしのよっしん
2013/11/05(火) 00:16:43 ID: 4gOp1nOMKL
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>農業論?
理想論はいいんだけど、で、対策はどうするの?
「コメの生産量を上げない補助制度」というのは具体的には何のこと?
一番効果があるのは「減反政策」で、次が「デカップリングされた補助金」となるんだけど、自立とは程遠い話だよね。
「ミニマムな領域での保護」も具体的に何を考えているのか(もちろん生産量を上げないで、土地を持っているのに課税を強化して、自立と並行して成立する対策を考えないといけない)についての対策をできたらよろしく。
企業が参入しない一番の理由はそもそも採算が取れないからなんだけど、課税されて補助金が減ったらさらに採算は悪化する。それでも「なぜか」企業が参入してしかも利益を出し、「それなのに生産量は制限される」根拠をそのお二人はどうやって正当化しているの?
ちょっと見たところあんまりポジティブなことを言うような人たちではなさそうだけど?
それとやっぱり海外産の作物との競争は考えに入っていないの?稲作以外だとさらに競争激しいけど。 -
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6523
ななしのよっしん
2013/11/05(火) 01:58:08 ID: tBaStqduoB
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>>6521
それは正しくない。クルーグマンが言ってるのはドイツの大幅な輸出過剰はユーロのおかげだ、ということ。通貨危機が起こると通貨が下落するので輸出が伸びて需要が回復するのはその通り。ただユーロは統一通貨なのでそれがなく、ギリシャは高いレートのデメリットを、ドイツは安いレートのメリットを享受し続けることになる。
これを克服するにはEU内で財政も統一し、ギリシャなどを資本投下で救う必要がある。金融政策が使えないなら財政政策で、というわけだ。ただドイツは自分が儲かってるからって他人の不況は努力不足とか怠けているからとか馬鹿なことを言って緊縮を押し付けている。クルーグマンがよく批判しているのはそこだ。
通常は為替が安全弁になって貿易収支は均衡するが、不完全な統一通貨によって貿易バランスが歪んだままになっている。だから構造問題。ドイツが輸入を増やせばとかそういうことではない。 -
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6524
ななしのよっしん
2013/11/05(火) 02:44:12 ID: tBaStqduoB
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6525
ななしのよっしん
2013/11/05(火) 05:08:01 ID: b7H0/7Kqz9
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6526
ななしのよっしん
2013/11/05(火) 05:19:11 ID: 4gOp1nOMKL
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対策くらい教えてくれてもいいんじゃない、とも思うがある程度読んでみる。
神門氏「日本の食と農: 危機の本質(2006)」対策の章をgoogle booksで。
・「耕作農地は企業が買い取らないといってもタダ同然の値段にすれば誰かは買い取る(p145)」??????
・農地の課税評価額の自己申告制を提唱したい。そしてその差額を譲渡所得とみなし、厳しく課税する。(p195)
・外国資本・外国人労働者を導入する
・農地を転用規制強化をする際に、農家への補償はする必要がない。その道理もない。(p206)
→先祖代々の土地を「タダ同然」で買い取ることが対策に組み込まれて、補償も不要???
農地用の土地は私有財産扱いされていないね。現行法でも「制限」は受けているけど、これは法に触れるだろ・・・
「耕作をしていない土地を持つ者に補償は必要ない」 はぁ・・・
対策も法律に準じてないし、不正課税だろこれ。とにかく零細農家をつぶしたいだけじゃん・・・
せっかく勧めてくれたけど、これを読み進めなきゃならないの?正直ひどいよこれ?
もしよかったら、あなたの思う説得力のある対策を書いてくれないかな?
例によって競争すれば儲けは出る、ってことで具体的な対策は見当たらないけど、ミニマムな保護は必要なんでしょう?いくら補助金出すつもり・・・?
しかも、「生産高を抑える方策」一切書いてないんだけど、完全にこの人の目指す方向と逆だけどいいの・・・?
>>6451の人と全く同じレベルかと思います。 -
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6527
ななしのよっしん
2013/11/05(火) 05:26:26 ID: 4gOp1nOMKL
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tBaStqduoBへ
>残念ながら国を政治面からだけ見る人たちは経済の基本的に素養に乏しいので、
>政治経済を語る際に政治を重視するのは当然だけど、経済の基本も押さえとけよという至極当たり前の話。
別に知ったかぶりしてもいいとは思うけど、こんなこと書いて他人を罵倒するのは議論にならないし、「じゃあどっちが経済詳しいの?」って話になって生産性もないし、やめたほうがいいと思います。
A few more things to say about Germany’s trade surplus and the US report saying, correctly, that it’s harmful to the world economy.
(独貿易黒字についてもう少し言えば米財務省が世界経済にとって害だというのは正しく報告した)
The worst thing, if you ask me, in the Spiegel report on the controversy is the statement by Germany’s Economics Ministry that Germany’s surplus is
(何が最悪って、独経済省の声明はこうだ)
a sign of the competitiveness of the German economy and global demand for quality products from Germany.
(「独経済の競争力が高く、世界が高品質な独製品を求めている印だ」だってさ)
Economists everywhere should read this and weep.
(世界中の経済学者はこれを読んで嘆くがいい)
ナンセンスなんて言うと世界中の経済学者が泣いてしまうそうだよ・・・
一応言っとくが、財政出動って基本的に輸入を増やすことになるからね?
「そして日本経済が世界の希望となる」2013年刊 p71
「短期的に貿易黒字国は赤字国からの輸出品に対する強い需要を提供する必要がある」
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6528
ななしのよっしん
2013/11/05(火) 05:35:41 ID: 4gOp1nOMKL
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>>6523
>通貨が下落するので輸出が伸びて需要が回復する
これが起こらんから通貨危機になったんだよ・・・いつの時代の話ししているのさ・・・
>通常は為替が安全弁になって貿易収支は均衡する
いつの時代だよ・・・。
>ドイツが輸入を増やせばとかそういうことではない。
「財政政策を行う」ことで国内の需要が伸びて輸入が増えて貿易黒字が減るんだけど、さすがにひどいな。ほかにどうやって貿易黒字を減らせと?
構造問題だというのはいいんだけど、で、どうするの?
①ユーロが最適でないからユーロをやめる
②最適でないけどギリシャにお金をつぎ込む
③ギリシャには自立を求めて、起こった不況に対して財政出動をしっかり行って不況のスパイラルを止める
①を主張したいのならいいけど、③やろうぜってのがナンセンスってのはよろしくない。
④ギリシャはちょっぴり支援して、ドイツは貿易黒字を拡大して、ギリシャは離脱させない
④が今のドイツの選択ですよ?そしてこれも
>他人の不況は努力不足とか怠けているからとか馬鹿なことを言って緊縮を押し付けている。
なんてふざけた理由ではないよ?
ドイツの理由に則って「ナンセンス」というならいいんだけどクルーグマンを肯定してその上で「ナンセンス」ってのは単に勉強不足。
農業と同じで、「構造問題」というのはいいけど、クルーグマンはそこで「小手先の手段だけど」って言いながら提案しているわけね。1998年くらいからずっとそうで、結構以前の自分の意見を反省して修正したりもしている人なわけ。(彼が間違いなくいいそうなこと、というのが独銀の件だから引用したけど、大昔の彼の言い分信じれば否定するわな) -
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6529
ななしのよっしん
2013/11/10(日) 08:29:40 ID: dUs138ff9q
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6530
ななしのよっしん
2013/11/10(日) 23:37:11 ID: tBaStqduoB
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>>6528
なんかこっちの意図がまったく通じてないな。そちらの返答がこちらから見るとまったく的外れなので議論にならんね。まあこちらの書き方が悪いのかもしれん。
ユーロに関してはクルーグマンと同じ見方だ、と書いたつもりだった。構造的にドイツの貿易黒字は減らしようがないから、ギリシャに向けて財政を打つのが基本だが政治的にこれは無理。となるとギリシャの離脱か(クルーグマンの予想ではこうだった)、構造は維持しつつ今のようにどうにかこうにか持たせていくしかない。
今のやり方で行くならドイツとECBはちゃんと支援しろ、その際緊縮策を条件として押し付けるなどもってのほか、というのがクルーグマンの主張でしょ。ギリシャ離脱でユーロ崩壊という彼のシナリオは外れたわけだが、よかったのかはまだ分からんね。
というか俺の書き方でクルーグマン批判と取れるところあったかね。 -
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6531
ななしのよっしん
2013/11/11(月) 00:21:03 ID: tBaStqduoB
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米を含む穀物に関しては、まず需要に対して作りすぎているという大前提を理解する必要があると思う。欧米の穀物も日本の米も補助金漬けになっていることから分かるように、穀物は基本国内では儲からない。生産に対して国内需要が足りないから輸出してるわけだ。米は世界的にも需要が少ないので輸出しても儲からないが。
補助金を受けた輸出競争が途上国の農業を阻害しているから過剰生産はやめようという声も出て、どうも生産を刺激しない所得補償がトレンドとなりつつある。
その場合農業生産はミニマムな範囲、つまり自国の食糧需要を満たす分だけ、ということになる。
日本の場合、稲作問題の大部分は兼業農家問題が占めているといっていいだろう。兼業農家は主収入が農業以外であるために、稲作が儲からないという理由では止めないからだ。そのために思うように減反転作が進まなかったのはかねてから指摘されているところだ。
過剰生産問題は、兼業農家の高齢化による自然減少を待つより他にないのかもしれない。
TPPとは関係なく関税維持はますます難しくなっている。TPPに入らなくても関税を撤廃するなら所得補償は必須となる。どちらにしろ稲作は縮小する。 -
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6532
ななしのよっしん
2013/11/11(月) 07:40:12 ID: 4gOp1nOMKL
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>tBaStqduoB
つっこみどころが多すぎるのですが・・・
>構造的にドイツの貿易黒字は減らしようがない
無理なことを米財務省が求めて、その米財務省をクルグマンが正しいと言っているということ?
>米は世界的にも需要が少ないので輸出しても儲からないが。
米は世界で1億トンの需要があるんだけど・・・儲からないのは単純に日本の生産費用が高いからだが・・・
一行ごとにツッコミどころがあって、「こちらの書き方が悪い」と言われても、じゃあちゃんと意図が伝わるように書いてくれよとしか言えないんだけれど。
>兼業農家の高齢化による自然減少を待つより他にない
神門氏の対策の評価は?なにか、対策はしっかり書いてあると言ってたけど結局何もないのですか? -
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6533
ななしのよっしん
2013/11/12(火) 02:50:50 ID: 4gOp1nOMKL
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⊿貿易収支∝ dI - s / m dX
I:投資支出 s:限界貯蓄性向 m:限界輸入性向 X:輸出量
限界貯蓄性向と限界輸入性向を所与とした場合、輸出(投資支出)の増加が投資支出(輸出)の増加を上回れば、貿易収支が黒字化(赤字化)するということができる。
つまり、輸出の拡大が内需拡大を上回れば貿易収支が黒字化し、内需拡大が輸出の増加を上回れば貿易収支が赤字化することになる。
判別式に基づけば,内需拡大を行うこと、輸出の伸びを抑えること、限界貯蓄性向を低めること、限界輸入性向を高めることが,貿易黒字の削減に効果的であるといえる。
このうち、限界貯蓄性向や限界輸入性向を変化させることは難しい(これらは「構造変数」であるから、ほぼ一定であると考えることが妥当、ではあるが日本では変化した)。
とすれば、内需拡大策を発動する以外に、残された政策手段がないということになる。
かつての日本ではGDPに対する輸出は10-15%、アメリカでは5-10%に対しドイツは30%であり、それだけ内需拡大の貿易収支に対する影響は大きい。また、日米と異なり限界輸入性向は低い。特に対象とするべきヨーロッパからの輸入については弾力性は比べようもない。
貿易黒字をいかに減らすかという議論がずーっとあって、その条件についても経済学では学ぶものなんだけど。ちなみにマンデル=フレミング効果によって変動相場では貿易黒字の縮小は為替変動で効果が抑えられるけどユーロ圏内ではより効率的に縮小されるね。
これを発展させたものが純トランスファーの概念だったわけで。
構造的に無理というのは、意味不明。
>IMFのリプトン筆頭副専務理事は、他のユーロ圏諸国の貿易赤字縮小を支援するため、「適切な水準」に黒字を縮小するようメルケル政権に呼び掛けた。
これもIMFが構造的に無理な変化を呼びかけていることになるのかね。
90年代に提案された逆所得政策ってのは実質クルグマンのインフレターゲッティングと同じなんだが。 -
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6534
ななしのよっしん
2013/11/12(火) 02:54:33 ID: 4gOp1nOMKL
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>構造は維持しつつ今のようにどうにかこうにか
構造を維持するためには財政規律の維持という信用の回復が必要なんですが。TARGET2のドイツ拠出金がまだまだ減りきらない現状でドイツが更に拠出するというのはマーストリヒトの不履行で生じた信用危機に対してマーストリヒトを守らなくすること。
・単一通貨でありながら財政協約がなされないことによって起きた不均等ショックの問題
・国際金利の一致というマーケットの失敗によって起こった信用危機
これは別の問題で、今の構造を維持するというのは前者は許容するということ。
クルグマンはいつユーロを守るために財政緩和しろと言ったの?彼は世界経済を守るために財政緩和しろとは言っているけどEU体制守るためにといったことはないよ・・・
クルグマンは先進国の財政赤字は信用危機を起こさない、という意味で市場の失敗と捉えていないんだけど、彼の中にはドイツはアメリカや日本(やイギリス)と同様潰れない、という前提があるのね。
ところが、ドイツは「ユーロは崩さない」というのが前提なの。するとドイツの財政赤字拡大は信用危機を通じてユーロを崩しうるというかなり正当性のある主張になるんだけど。
俺の言っていることはクルグマンと同じ、と言いたいようなんだけど、結構あなたのクルグマン解釈ひどいよ・・・ -
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6535
ななしのよっしん
2013/11/12(火) 03:15:43 ID: 4gOp1nOMKL
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>補助金を受けた輸出競争が途上国の農業を阻害しているから過剰生産はやめようという声も出て、どうも生産を刺激しない所得補償がトレンドとなりつつある。
えーと、ドーハラウンドのダンピングの禁止のことかな・・・トレンドって。保護を打ち切ると必ず起こる価格暴落による所得低下を防ぐという目的と途上国保護という建前が合致したから取られている政策なんだけど・・・
どっちかっていうと小農家を保護して、環境保全とかが目的の補助金だからね?日本で「デカップリング」の際の対象とする「多面的機能」は対象の議論すらできていない。(虫害の多い日本で無農薬に補助金を出すか?)
補助金漬けになっている理由って欧州の歴史的CAP考えた上で言ってほしいんだけどな・・・「どうも~らしい」っておい。
>兼業農家は主収入が農業以外であるために、稲作が儲からないという理由では止めないからだ。そのために思うように減反転作が進まなかった
減反推進派だったの?減反した結果の放棄地について語っている人を引き合いに出していたけど。過剰生産減らしたいならちゃんとたくさんコメを作って(適正利用している)農家を潰さないといけないんでないの?
>最終的に適切な農地利用が行われるのであれば、零細でも大規模でもかまわないと言うのが神門氏の主張で、自分もまったく同意見。(>>6519)
小規模であっても適正利用していればいい、という人の主張としては矛盾しているとしか言いようがない。
>過剰生産問題は、兼業農家の高齢化による自然減少を待つより他にないのかもしれない。
過剰生産で介入的生産調整がないと価格暴落して、これに耐えられるほど生産費は低下しないのが問題なんだけど。この問題はスルーして長期には解決するって言われましても。
>TPPに入らなくても関税を撤廃するなら所得補償は必須となる。
打ち切る方針だけど、これからまた補助金が開始されるってこと?
生産過剰に対する損害に対する補助金は何でしないの?これも「必須」になるけど。
・生産量調整
・耕地利用の適正化
この二つを唱えて、矛盾したこと言っている。それから、今後取られる対策の真逆を言っている。 -
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ななしのよっしん
2013/11/13(水) 17:13:09 ID: dUs138ff9q
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ななしのよっしん
2013/11/14(木) 23:00:51 ID: 45Nb/hLgBB
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ななしのよっしん
2013/11/18(月) 01:56:25 ID: N/7n72yBgb
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名無し
2013/11/19(火) 04:20:13 ID: GWalYchHoP
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ななしのよっしん
2013/11/19(火) 18:42:59 ID: tBaStqduoB
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