オオナズチとは、「モンスターハンター」シリーズに登場する古龍種のモンスターである。二つ名は「霞龍」、オンラインで募集を募ったりする場合は「ナズチ」と縮めて呼ばれたりする。
名前の由来は日本で「みずち」と呼ばれる水神と推測される。中国では蛟と書き、蛇の体に四肢を有し、角と赤い髭をもち、尾の先に瘤がある。カキツバタを食べると気を吐いて蜃気楼を作り出し毒気を吐いて人を害するという。そのみずちの体長は3メートルほど。オオナズチはそれよりも大きいので、大蛟(オオミズチ)ということだろうか。或いは、日本神話の神「大国主(オオクニヌシ)」の別名「オオナムチ」とも掛けているのではと言われる。
古龍種 | |
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オオナズチ | |
別称 | |
別称 | 霞龍 |
登場作品 | |
モンスターハンターのモンスターテンプレート |
初登場はモンスターハンター2(Dos)(以下、MH2)。同作品で始めて登場した古龍種に分類される。MH2ではオフラインの最後に戦うモンスターを務める。以降の作品では比較的後半に戦うことが多い。怒り状態の時のみ流れるBGM「深い森の幻影」はシリーズでも人気が高い曲の一つ。余談だが、ゲーム中に収録されている曲とサントラに収録されている曲とでは微妙に違いがある。サビに入る直前の部分が少々変更されている。
デザインは外的特徴も含めカメレオンに似ており、カメレオン同様周囲に合わせて擬態する能力を持つ。ただし、擬態というよりは透明化しており、その説明も公式では光学迷彩の類のような扱いになっている。透明状態時は肉質が非常に硬くなり、片手剣や双剣などの弾かれにくい武器以外は対策を要する。
他にも周囲に毒霧を撒き散らしたり、ハンターのスタミナを大幅に削り取るブレス(通称:ゲロ)などの変わった攻撃を多く持ち、それに沿ってか素材から作られる武器も属性は付かず、特殊な効果やギミックが付くことが多い。初登場時はチャットできなくなる「声帯麻痺」が特徴だったが、Pシリーズだとチャットがないため、肉が食えなくなる「疲労」攻撃に変わった。余計に鬱陶しい限りである。
一番恐ろしい攻撃はハンターが盗まれたら特に困る貴重なアイテムを狙ったかのように的確に盗む舌攻撃だろう。どういうつもりか龍殺しの実まで盗んでしまう。
オオナズチの姿を隠す能力は公式では、角や尻尾から、鉄分の多い血に微弱な電流を送り鉄分を変色させる事で背景の色と同化し、さらに空気中の水分を霧状に散布して光を屈折させ、完全に姿を隠しているとのこと。このため角と尻尾を切断するとステルス能力が大幅に減退し、殆ど姿を隠せなくなってしまう。オオナズチの角や皮膚を凝視すると、薄くて白い膜で覆われている事が分かる。説明文によると角から、うっすらとした光が放たれているようだ。
湿地帯や密林といった、湿度が高い場所に好んで現れる。ステルス能力の発現には、湿度が必要だからだと言われている。古龍の中では珍しく温厚な性格で、よほど接近しない限りはステルス能力でやり過ごそうとする。目撃例が少ないためか、あるいは他の古龍よりは好戦的でないためか、クシャルダオラやテオ・テスカトルのように街を襲った記録が存在しない。が、MH4Gでは遂にドンドルマの街を襲撃した。どうやらオオナズチの好戦性は個体によってバラバラのようで、これまでの個体は大人しかっただけのようである。
怒っていない時の動作は非常にゆったりとしており、音が殆ど聞こえない(接触するほど近づいてようやく効果音が聞こえる)。また積極的に襲ってこない上、戦闘曲も流れないので先述のステルス能力と相まって発見するのに一苦労する。下手するとそのままエリア移動され、千里眼の薬無しでは捜索が困難になる事も。見つけたら真っ先にペイントボールを投げつける事が推奨される。一方、怒り状態になると一変。専用のテーマ曲「深い森の幻影」が流れ出し、遠くからでも効果音が聞こえるようになる。口からは緑色の吐息が漏れ、これまでのゆったりとした動作が嘘のように攻撃的になる。古龍の本領発揮である。しかし感情が昂ぶっているせいかステルス能力は低下し、輪郭が見えるようになる。怒りが収まると戦闘曲が止まり、再び見えにくい状態となる。
ゲーム内では透明に見えても、リアルモンハン世界では霞がかった様に見えるこのことから「霞龍」と名称がついた。おそらく体からドラグライト鉱石などが剥ぎ取れるのは、これらの希少鉱石からとった鉄分を自分の能力に使用しているからだと思われる。姿が見えないものの、野性の勘なのかオオナズチが出現したフィールドでは他の生物がいなくなる。
音爆弾などを投げられると、その能力がしばらく使えなくなるようだ。シリーズによって点滅が激しくなったり、特定のモーションを取るまで姿が見える状態になったり、と音爆弾の効果はまちまち。また霞隠しという伝承も各地に残っており、この伝承の内容はオオナズチの逆鱗に触れると行方不明になるという神隠しのようなものである。また姿を消すという特性上、幻の古龍と呼ばれる場合がある。
ハンターから盗んだものを食しているようだが、普段は何を捕食しているのかは一切不明。舌で薬品や食料を盗むのは、人間が継戦するのにそれらが必要不可欠であると知っているからである。
オオナズチから剥ぎ取れる素材は、どれも紫色。毒々しい見た目に反して、やみつきになる触り心地らしく屈強な個体であればあるほど気持ち良い感触になる。古龍種でありながら素材の加工はしやすい方で、インテリアやインナー素材など一般的な用途で使用される場合もある。勿論、武器や防具の製作に使用する事も出来る。武器にした場合は古の道具を題材にした摩訶不思議なものになり、防具にした場合は古の錬金術師を意識したデザインになる。オオナズチの特性なのか、カラー変更できる範囲がやたら広かったり、G級個体の素材を用いた高級防具だとオオナズチの力を恩恵として受けられたりする。
全モンスターの中でも有数のあまり動かないモンスターとして有名。戦法は待ちの一手に尽き、ハンターを近寄らせず、近寄っても尻尾を振って起こした龍風圧で吹き飛ばしたり、毒霧で一網打尽にするなどの時間稼ぎが得意。どれもテンポを悪くする意味合いが強いため、ハンターをイライラさせる能力に関しては作中でも群を抜く。
引っかきや風圧、舌攻撃で距離を取られて、突進やゲロで起き攻めされるのが主な死亡パターン。特に突進の威力が結構高く設定されているため、ソロでは思わぬところで事故死することがある。最近の作品になるにつれ距離を取る方法がモーションの追加などで巧妙化しており、突進やゲロがより極悪になっている。
MH2で一緒に追加された同じ古龍種のクシャルダオラ、テオ・テスカトルは共通のレア素材を持たされることがあり、(古龍の血、古龍の大宝玉など)オオナズチは3頭の中でこれらが一番高確率で出るため乱獲されることが多い。
二人以上で戦えば足をひたすら攻撃→倒れこむ→その間にも足を攻撃→起き上がると同時にまた倒れこむ。などのハメパターンが容易に作れることからプレイヤーによって得意、不得意などの意識の差異が激しい。
弱点は龍と火または氷属性(作品により異なる)。キリンを除く大半の古龍種は龍属性が極めて有効なのに対して、オオナズチは部位によっては他属性の方が通る場合がある。
自身の持つ武器で狙う部位に合わせて属性を選ぼう。そして、毒無効や龍風圧無効等の有利に事を運べるようになるスキルで微調整して、あとはただひたすら作業。質が全体的に硬いことから、登場作品によっては拡散祭の標的になる場合もある。
詳しい攻略法は関連動画を参照(なお、一番有効な戦法があまりに単調なためか、ニコニコ動画にはあまりナズチ討伐の動画は上がっていない)。
たとえばナズチ装備一式を装備すると、クシャに対して有利なスキルである「龍風圧無効」が発生するが、代わりにナナテオ戦で絶対欲しくない「地形ダメージ増加」も出てしまったりする(Pシリーズでは火耐性がかなり低いので、テオの怒りブレスで即死しかねない)。
P2GのG級ナズチ装備だと、龍風圧と雪だるまを同時に無効化する特殊スキル「霞皮の護り」が発動する。対クシャルダオラに特化しており、高級耳栓も発動する事から龍風圧と咆哮を同時に防げる有能っぷり。高級耳栓と龍風圧無効は他のモンスターと戦う時にも有用なので、非常に便利。またオオナズチのステルス能力を反映してか隠密スキルも発動する他、カラーの変更可能領域が防具全体に及ぶ。虹色に設定すれば常に七色に輝くという隠密とは程遠い容姿になる。ただし炎耐性の低さは相変わらずなので間違ってもテオやヴォルガノスに着ていかないようにしよう。
古龍防具にしては珍しく龍耐性がそんなに低くない(-5)が、引き換えに炎耐性が壊滅的。
同期であるクシャルダオラとテオ・テスカトルが参戦した事から、オオナズチも参戦するのではないかと思われたが参戦しなかった。オオナズチ好きの人は大きく肩を落とし溜め息をつく結果となってしまった。
ただ、ナズチの素材から作られる防具「ミヅハ・トヨタマシリーズ」だけは登場しており、竜人商人にクシャルダオラの素材を渡す事でナズチの素材と交換してもらえる。MHP2Gの頃と比べて全体的にスキルが弱体化し、隠密も消滅しているが一式で耳栓と風圧【大】無効が発動する。しかも耳栓のスキルポイントが妙に高いのですぐ高級耳栓へ昇格させられる。
しかしMH4には龍風圧無効スキルが存在しないためクシャル相手に優位に立てなくなっている。
惜しくも4には不参戦だったが、続く4Gにて堂々の復活を果たす(発売前のPVにてその存在が確認された)。
これにより2系古龍の代表格だったクシャ、テオ、ナズチが再び揃った事となる。
ちなみにパッケージ裏にも抜擢されている。
他のドス古龍と同じく、G★3高難度クエストでようやく登場するが、唯一旅団クエスト★10にも登場する。
当のクエストは受注条件にG★3許可証が必要なため、挑めるタイミングとしては大して変わらないのだが、村クエ個体で大老殿の高難度クエより容易に倒せるため、相変わらず古龍の大宝玉の出る確率が微妙に高い事もあり、乱獲の対象となっている。
余談だが、オオナズチのテーマ曲「深い森の幻影」も仕様変更されている。
MH2時代はオオナズチが怒り状態である間のみ流れ、それ以外は無音と言う、ステルス能力を体現したような仕様だったのだが、MH4GではBGM自体は怒りに関わらず常に流れ続けるようになった。
その代わり、ステルス補助で霧を散布している間はくぐもった音のバージョンに変わると言う細かな演出が追加されている。「霧が出るとBGMが変わる」と言う事を知らないと気づかない事もあり得る細かな違いだが、意識して聴き比べるとはっきり分かる違いではある。
またさらなる余談だが、MH4G発売からしばらくの間、「フルミズハは地雷の代名詞」という、素材元のオオナズチにとってはいい迷惑な風潮が蔓延していた。(ミズハ=オオナズチ素材の防具)
ミズハ・真一式は決して弱い防具ではなく、高い氷耐性と高級耳栓・風圧大無効に特殊攻撃強化など、相性の良い武器で使いこなせば非常に強い防具なのだが、何故か状態異常を最も苦手とする大剣を担いでオオナズチの弱点である火属性のモンスター相手に着てくる輩がそこかしこに見られた。
理由としてはドス古龍唯一旅団クエに登場し素材が集めやすいと言う事が考えられるが、あまりの流行っぷりにミズハの文字を見ただけでキックアウトするプレイヤーまで現れる始末だった。
本作では集会所下位での戦う事ができるが、上位のものはかなり後半になる。
性質的には4Gの時とさほど変わっていない。
MH2続投組。
下位(HR22~)と上位(HR71~)だけではなく、剛種カテゴリ(HR100~)にも登場する。
下位上位はMH2初登場時のナズチなので弱点属性が後のシリーズと違う。
ランダムボールというアイテムをぶつけると一分間ステルス状態を解除できる。
ちなみに、このアイテムの用途は近年イビルジョーの捕食脱出効果が追加されるまでは、
これとオルガロンの怒り状態解除しかなかった。
剛種の追加要素はアイテムを一度に二つ盗むようになっていることと、左側にだけ雷属性がかなり通ることぐらい。
とはいえ剛種なので突進はまともに喰らうと死ねる威力。だったがG9.1で弱体化。
余談だが実装当初は剛種から古龍種の角系が剥ぎ取れた。
しかしながら、部位破壊素材が大量に入手できてしまうのはまずいということで、アップデートで古龍種の鱗系に差し替えられ、下位上位に鱗素材が存在しないのに剛種では剥ぎ取れるという状態になっている。
オオナズチの剛種武器は共通して、龍属性と毒属性がつく。
そのなかでも極長リーチのネブラ・コルムナ系が剛ヤマツカミやドラギュロスなどと相性がいいため、
一番人気が高かった。始種武器化が待たれる。
一応他の武器もそこそこいい性能なのだが、天嵐、覇種以降の派生がないため今のMHFでは空気である。
ドス古龍の中では烈種に親戚が登場したクシャ、凶悪な特異個体を引っさげて唯一G進出したナナ、覇種としてMHF時代の最後を飾った上始種で祖先が出たテオに比べて、特異個体実装以降の話題が無く武器共々そういう意味でもステルスを発動してしまっていたが、クシャテオと共にG10でG級進出が決定。
トップバッターとして2016/5/18に狩猟解禁となった。難易度は古龍種恒例の★7。既存技の強化として声帯麻痺ブレスが太くなっており、二つの完全新規技も備える。
一つはキョロキョロと辺りを見回すのが予備動作。ターゲットしたハンターの方を向きながら少し後退し舌を伸ばしてハンターを顔の前に引き寄せた後、バルラガルのように舌を振り回し怒濤の連続攻撃を繰り出してくる。防御力を高めていれば絶対に即死というほどではないが当然根性は意味が無く、絶対防御がある場合はアーマー剥離のペナルティ込みで確実に乙ってしまう。振り回し攻撃の後は疲れたように隙を晒すので、剣士なら懐に潜り込んで側面へ、ガンナーなら距離を取って引き寄せを回避という風に対処したい。ちなみに引き寄せを行った時点で攻撃範囲である正面近距離にハンターがいない場合振り回しを行わない。
もう一つは一定体力(75%及び50%?)時に行ってくる。
まず、オオナズチが毒霧を発しながら完全に姿を消す(ラスタにも発見できない)。このまま放っておくと徐々に画面が紫色に染まっていき、最終的にガルバダオラの烈光のような超速スリップダメージが発生し問答無用でBC送りとなってしまう。これを防ぐためにはオオナズチを見つけ出し1以上のダメージを与えなければいけないが、幸い本体の近くには目印となる毒液の柱が出現する。ダメージを与える方法は何でもいいが、音爆弾が一般的。広いエリアでは捜索が困難になる場合もあり、スリップはエリア全域に発生する上一瞬でHPを300ほど削るため根性札Gなども意味を成さないので、間に合わないと思ったらエリアチェンジやモドリ玉も有り。このように両方とも舌、毒、ステルスというオオナズチの個性を伸ばした追加技になっている。
MHF シーズン10(2011/1/26)において実装。
通常個体に比べてアグレッシブになっている。
怒り時はオオナズチの周りにポコポコと泡を出す。これに触れるとスタミナが0になる(最大値は変化しない)。
既存モーションの強化としては、バックジャンプからのホーミング突進、舌攻撃の範囲増大(後ろ足付近まで来る)、
ゲロが一度に4発になっている、など。
何かにつけて舌を伸ばすので前方にいるとアイテムを盗まれやすい。
追加モーションも暴風圧を伴う尻尾叩き付けや体を捻っての尻尾叩き付けで尻尾付近が安全でなくなっており、
足をバタつかせて頭を中心に上述の泡と同じ効果の霧を発生させる、
ターゲットしたハンター強震動を伴うプレスを仕掛ける(霧攻撃からは確定派生。連続で繰り出しカエルのように跳ぶことも)など多彩。
特に気をつけたいのは、前方のハンターを舌で上空にふっとばし着地した直後に毒霧を撒き散らす技。予備動作として涎(よだれ)を垂らすが、舌に被弾した場合ピンポイントで威力の高い毒霧が来るので当たってしまうとほぼ一乙確定の即死コンボである。
また、ステルス状態では拡散弾や爆撃ビンなどの肉質無視ダメージを3割に低減してしまうため、これらを使う場合はランダムボール使用推奨。
掲示板
564 ななしのよっしん
2023/02/28(火) 12:05:49 ID: GmsCzFa9Xf
傀異克服は赫耀バルファルクよりは弱いが最初の克服個体なのにクシャルテオより強いくて、専用スキルも悪くないけどカウンター主体のサンブレイクで回避で確定蓄積して攻勢や蓄積時強化するのは微妙に合わない
破傀玉の価値は翻異珠で上がったけど恩恵スキルは属性上げる炎鱗や鋼殼と比べても霞皮は風圧防ぐなら顕如盤石もあってそこまで欲しいわけじゃないから一番狩らなくなってしまったモンスター
565 ななしのよっしん
2023/04/07(金) 18:59:22 ID: mmfXwgHV3f
克服個体がクソモンス過ぎる
強いと鬱陶しいを履き違えた結果生まれた存在
566 ななしのよっしん
2023/04/25(火) 01:52:41 ID: WCjYZG5m3h
急上昇ワード改
最終更新:2023/06/05(月) 03:00
最終更新:2023/06/05(月) 03:00
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