キャプテン2とは、ちばあきお原案コージィ城倉作画の漫画である。
キャプテン2 | |
漫画 | |
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原案 | ちばあきお |
作画 | コージィ城倉 |
出版社 | 集英社 |
レーベル | ジャンプ・コミックス |
掲載 | グランドジャンプむちゃ →グランドジャンプ |
掲載期間 | 2019年4月- |
巻数 | 既刊11巻 (2024年3月時点) |
漫画テンプレート |
作者ちばあきお氏の体調不良により1979年に連載を終了した「キャプテン(漫画)」は墨谷第二中学校野球部に所属する4代目キャプテン近藤茂一が春の選抜大会が終わった所で最終回としたが、原案は残されていた為ちば氏の容体が回復したら続きを書く構想をしていた。しかし1984年にちば氏が他界した為「プレイボール」同様、キャプテンも未完状態となっていた。
しかし長男「千葉一郎氏」とグランドジャンプ編集者の協議の元、2019年に「グランドジャンプむちゃ」にて「キャプテン2」が約40年ぶりに連載がスタートした。作画はプレイボール2に引き続きコージィ城倉氏が担当。プレイボール2同様ちば氏の原案を踏襲し「なにも足さない・何も引かない」というコンセプトのもと、キャプテン連載終了の続きから描かれている。
2021年5月号まで掲載されたのち「グランドジャンプ」へ移管。2021年5月12号より完結したプレイボール2と合流し、「キャプテン2」としてキャプテン2の続き・プレイボール2完結後の続きが描かれている。またプレイボール2同様、生前ちば氏が書き残した週刊誌の表紙・扉絵・窓絵をアレンジを加えて引用しているほか、ちば氏の短編漫画や初期作品の登場した人物の一部が本作に登場している。
2024年3月19日発売のグランドジャンプ8号にて、谷口監督率いる墨高野球部は悲願の甲子園出場を果たす。「谷口が学生時代に甲子園出場」という願いは叶わなかったものの、監督としてそしてかつて墨谷二中野球部のキャプテンを務めた丸井・イガラシ・近藤の4人と共に甲子園の土を踏む事となり、故ちばあきおが描くことが出来なかった甲子園での全国大会をコージィ城倉氏が描く事となった。そして奇しくも墨高野球部が甲子園出場を果たした2024年は「阪神甲子園球場開場100周年」と同じ年であった。
墨谷第二中学校野球部(以下墨二中)をイレギュラーでありながら最初に全国制覇を成し遂げ墨谷高校(以下墨高)に進学した「伝説のキャプテン」こと谷口タカオ、指の怪我も克服し墨二中で2代目キャプテンに就任した丸井・3代目キャプテンに就任したイガラシと共に、墨高野球部キャプテンとして高校生活最後の夏の東京大会予選に挑んでいるその裏では、4代目キャプテンに就任した近藤茂一率いる墨二中野球部が夏の全国大会出場を目指す所から物語は始まる。
「自分が卒業したあとどんな遺産(legacy)を後輩達に残すか」という考えの元、全員野球で夏の大会に臨む近藤は、副キャプテン牧野から「このままでは夏の予選は勝ち進めない」と平日ながら1週間の強化合宿に臨むこととなり、そのスケジュール計画を学校に提出する事となり頭を悩まされていた。しかも前キャプテンの一件もあり練習時間を長時間設ける事が出来なかった。[1]
考えた末「就寝7時間・練習時間朝夕込みで5時間・勉強2時間」という文武両道路線で学校側も納得してくれた(当然牧野達は大反対したのだが、無理に飲んでくれた)また両親が近藤に家庭教師を付ける事とした。それがワセダ大学英文科で元墨谷高校サッカー部のキャプテンだった相木だった。
相木は強化合宿のスケジュール表を見て「練習時間が無駄に長すぎる」と指摘したうえで「練習時間を短く、実践的練習が多くければ楽しくなりやる気(motivation)も上がる。そして長時間練習はけが人を輩出するリスクがある」と伝授。これを聞いた近藤は頭にあった練習内容を一転、長いランニングとアップを短めにしその分バッティングと短距離ダッシュを長めにとり、集中力(concentration)を高め1球1球の密度を高くし、グランドをフルに活用し短いサイクルで練習する方法に切り替えた。また相木の友人でコクガクイン大学神動科で同じく元墨谷高校サッカー部でエースストライカーだった今野も協力し、彼が所属するコクガクイン大学軟式野球同好会でやる「ランナーサードに対し金属バットで高いバウンドを打つ」方法や「一球に集中して丁寧にさばけばイレギュラーにも対応できボールが体に当たる事も少なくなり、結果怪我も少なくなる」のを教わる。近藤は練習に内野2人・外野2人にノッカーを設け、一つのポジションの処理が終わったら次のポジションに走り処理・・・と三⇔二・遊⇔一と外野も内野同様一つのポジションが終わったら次に走り・・と左→中→右と守備練習でぼーと立ってる時間を削減でき、また全体ノックも二人のノッカーで回し一人が時計回し・もう一人が反時計回しと、グランド全体が打球と送球と人が飛び交っているにも関わらず集中力を上げて練習しているので、ボールが人に当たらずまた全員のグラブさばきがすごく丁寧なので、今までの合宿だと包帯だらけになるのに対しこの練習方法に変えてから怪我人が0人となった。合宿後もこの練習方法は続けられ、また今野は野球同好会のメンバーを誘い指導も行ってくれた。その結果先代キャプテンが行ってきたシゴキの猛練習から集中力と効率を重視した練習に切り替え、練習時間を削減してもそれ以上の練習効果を得られる事に成功し、そして余った時間は勉強に当てる事にし文武両道路線に切り替える事ができた。
また近藤は丁寧な指導も忘れておらず、ベンチ入りしない部員にも目を配っていた。特に投手には変化球ではなくストレートを重視するように指導している。が、それが大きく言えない部員が一人いた。それがJOYこと佐々木だった。春の選抜大会で近藤が退場の後にJOYが投げて守ってもらった・・という弱みを握られており、JOYも「俺は他の奴とは違う、自分のやり方を邪魔されたくない」と思ってた。言葉がダメなら実力行使・・・でも先輩(誰かとは言わないが)のようにバットでぶっ叩いたら今の若いものはすぐ辞めてしまう可能性がある・・・だったら真剣勝負でわからせようと、ショートバッティングでJOYが投手近藤が打者の時に近藤が「変化球も混ぜて投げてこい」と言いJOYはありとあらゆる変化球とストレートを投げるが、最大限集中力を高めた近藤の前には全打球フェンス越えもしくは直撃になってしまい、そのうえで「変化球ばっ投げてるからストレートの威力が落ちるんだ、もっとストレートのキレを磨く練習をしろ!」と激を飛ばし、JOYも考えを改めた。
そして迎えた夏の大会地区予選、墨二中は順調に勝ち上がり、最大の強敵の目されていた青葉対江田川の試合は江田川が勝利して決勝で墨二中と江田川の対戦に。しかし墨谷二中との力の差は歴然で、また江田川のエース井口が卒業した穴を埋める事が出来ず、隅二中が勝利し春夏連続で全国大会進出を決めた。ちなみに『まともに』春夏全国大会出場したのは近藤が初めてである。 [2]
そして同時に野球部全員の成績も上がるという功績も残した。
そして迎えた夏の全国大会、球場には丸井の姿も当然いた。丸井は「厳しさこそが上達へのレベルアップ」という考えに対しその根底から変えた近藤の練習に丸井は大激怒していた。
試合の方は順調に勝ち上がり準々決勝まで駒を進めた。相手は春の選抜で乱戦を惨敗した富戸中学だった。試合は墨二中が初回から練習通りの頭脳的なプレーで先制点を奪い、小刻みに加点していく攻撃で試合は進み、投げては近藤が7回まで完封4点リードしていた。この小刻みな試合を見た丸井は「こじんまりすぎる」と不満を残しつつもチーム全体が、そして近藤自身がレベルアップしている事を認めざるを得なかった。そして8回からは近藤に代わりJOYがマウンドに上がる(当然丸井の不満が爆発した)が、この交代に奮起した富戸中は8回に2点、最終回に同点に追いつく。それでも近藤はJOYと仲間たちを信じ続投。そしてそれに答えるかの様にJOYはストレートを投げ続けた。これがJOYを目覚めさせるきっかけとなり「ストレートにこだわらないと自分の殻を破れない事、そして投手としてレベルアップ出来ない事」を・・・試合は健闘むなしく惜しくもサヨナラ負けとなった。しかし近藤はキャプテンとしてロードマップに示した通り「チーム層の薄さの改善」「練習内容の合理化」「JOYの成長」という大きな遺産を残すことが出来た。その遺産はやがて翌年の春の選抜で全国制覇という形で花開くこととなった。
大きな遺産を残した近藤は丸井から「墨高へ来い!!」と言われ次のステップ「墨高で高校野球」へ進むこととなる。野球部引退後は相木の指導の下猛勉強の末、墨高の入学試験に合格。また牧野・佐藤・曽根達も墨高の入学試験に合格した。
さて時を少し遡り谷口キャプテン率いる墨谷高校はというと・・・
夏の東京大会予選準決勝で延長の末サヨナラ負けとなった墨高野球部。キャプテン谷口は次のキャプテンに丸井、副キャプテンに半田を指名し野球部を引退した。谷口はこれ以上両親に負担をかけたくない・・と大学を受験せず、家業である大工の弟子入りをする事を決心しており、部長の「大学に行ってほしい」という説得にも応じなかった。しかし人生の視野を狭めすぎと感じた倉橋は彼にもう一度甲子園を目指してほしい・・・と自身の先輩である川北商業高校の田淵監督と墨高野球部部長に「谷口を墨高の監督にしてほしい」というお願いをする。こうして谷口は田淵監督・部長・両親・そしてそのお膳立てをした倉橋の説得の元、谷口は予備校に通いながら墨高野球部の監督に就任する事となった。[3]
一方キャプテンに就任した丸井だが、中学時代にやらかした「あの行為」を高校でも行ってしまいその結果、秋季大会は1回戦敗退。排斥はされなかったものの丸井の練習内容に疑問の目が向けられてしまいチームが内部分裂してしまってた。
そんな事情を知らない近藤達4人は晴れて墨谷高校の生徒となり入学後野球部に入部、野球部にはかつて伝説のキャプテンと言われた丸井・イガラシ・谷口監督・そして近藤と墨二中の元キャプテンが揃った野球部の中で近藤は新たな舞台「高校野球」に飛び込むのであった。
谷口は野球から離れていた期間、自身の体重が増えた事でウエイトが乗り、飛距離が伸び投球にスピードと重さが付いた。お花茶屋高校から「練習中に体を大きくするメニュー」を聞いた谷口はナインに従来の「練習試合を含めたバッティングは基本竹のバットで行う」とさらに「どんぶり飯を食べて夏までに3キロアップ」を目標とし、新生谷口監督の下、墨高野球部は夏の大会に向けて新たなスタートを切ったのだった。
これ以外の登場人物は「キャプテン(漫画)」を参照
昨年(プレイボール2)の夏の地区予選の優勝校で甲子園出場を果たした高校。キャプテン2では準決勝でお花茶屋高校と対戦する。9回裏にお花茶屋の空振りで明善の勝利が決まった・・と思った矢先に明善の小さなミスで試合は思わぬ結末を迎える事になり・・・
静岡県の高校で甲子園出場の経験を持つ実力校。谷口監督が実力のある高校との練習試合が組めない中、部長がダメ元で掛け合ったら練習試合が出来る運びとなった。しかし部費では野球部全員の交通費を出すことが出来ず、結局全員自腹で静岡まで遠征するも着いた途端大雨になり回復の兆しが見られず結局試合は中止に・・・ショックを隠し切れないまま東京に帰るとコッチでは快晴だったのが谷口のショックをさらに追い打ちをかけてしまうが、丸井達が懸命に励ます。
今野が所属する軟式野球同好会。東都大学リーグに所属する硬式野球部からドロップアウトした人達がほとんどで、中には野球名門高校出身や甲子園出場の経験者も数多くいる。近藤が墨二中キャプテン時は今野が「谷口の後輩」という事もあり同好会のメンバーを誘ってコーチを引き受けくれた。高校に進学し墨高野球部に入部してしばらくしてから相木・今野と道端で会い、その中で「強い高校と練習試合が出来なくて困ってると先輩達が言ってた」と聞いた今野が自ら「力になりたい」と近藤を通じて谷口に練習試合を持ちかけた。またアジア大学元野球部やコマザワ大学元野球部を助っ人として参戦し墨高ナイン達に色々なアドバイスを行いレベルアップを図った。
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最終更新:2024/05/14(火) 04:00
最終更新:2024/05/14(火) 04:00
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