幼馴染とはラブコメにならないとは (タイトルニイツワリアリとは) [単語記事]

幼馴染とはラブコメにならないとは、タイトル詐欺マガポケにて連載されている漫画である。公式の略称は「幼ラブ」。毎週火曜日更新。2023年 2月9日より、ニコニコ漫画でも1話目から3話目まで配信されている。

概要ではラブコメにならない

著者は「お湯でほころぶ雪芽先輩」「水女神は今日も恋をするか?」の三簾真也。
この時期のマガジン系で流行していたラブコメ漫画の一角。

通常、ラブコメ漫画では負けヒロイン枠と呼ばれる幼馴染設定を逆手に取り、登場するヒロイン全員が主人公の幼馴染という作品。
サブタイトルは一貫して「～はラブコメにならない」という風に付けられている。が、キッチリ全部ラブコメとして成立しているタイトル詐欺漫画である。

結構なパンチラ漫画でもあり、ヒロインそれぞれに下着の趣味が異なることが窺える。

本作も、多くの漫画作品と同様にプロトタイプとなる作品がいくつか存在しており、作者は過去作品連載中にもTwitter上に幼馴染みカップルを題材にした短編を何度かアップしている。
2018年 2月7日発売の週刊少年サンデー11号の新人コミック大賞で掲載された『幼馴染の可憐なる変身』（2022年 10月現在単行本未収録、国立国会図書館にて閲覧、遠隔複写可能）はその中でも特に本作のプロトタイプとなっているが、主人公の構成が男2人に対してヒロイン1人という逆の構図であった。

現在、作者のTwitterで全編閲覧可能。

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この他に、月刊少年チャンピオン 2021年 12月号にも『守りたい幼馴染が成長しすぎてて困る』という作品も執筆しているが、この題材では「水女神～」を連載したラブコメ漫画の雄であるサンデーや、やや男臭い作品の多いチャンピオンでは共に連載獲得には至らず、その活動の場は講談社へと移ることとなる。

また、本作の直接的なプロトタイプとしては、下記の1ページ漫画があり、ここで本作の第1ヒロインのしおの原型となる女性キャラのデザインがほぼ確立した。

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2022年 2月23日には、単発イラストでロングヘアの少女の絵が掲載され、こちらはもう一人のヒロイン、あかりの原型となっている。翌24日には作品の公式 Twitter アカウントも開設。

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3月10日に本作のタイトルがタグで明らかになると、3月22日（火）より、マガポケにて週刊連載が開始された。

新連載当日にも、Twitterにて本作の書き下ろしが掲載され、その後も不定期に単発の書き下ろしが掲載されている。

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連載開始後、たちまち人気となり、Twitterのフォロワー数&マガポケのお気に入り数が20万を越えるまでになった。

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次にくるマンガ大賞 2023では、Web マンガ部門でノミネート。書籍化の場合、既刊5巻以内という規定の為、2023年が年度的に最後のチャンスであったが、Web部門エントリー5170作品のうちの決戦投票60作品の一つとして選ばれている。

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この投票が終了したのとほぼ同時期となる2023年 8月更新分より、登場人物が進級しており、本作はサザエさん時空方式ではなく、きちんと時間経過と共に年齢を重ねるタイプの作品と言うことが確定している。

登場人物

界世之介（さかい　よのすけ)
主人公にして究極の鈍感男。愛称は「えーゆー」で、本名で呼ばれることははとこの梢や親くらいで殆ど無い。
二人の美少女幼馴染みと同じ高校に通う一般的な男子高校生。誕生日は10月7日。
幼馴染みを異性として見ていない、と豪語するが、実際には彼女たちのアピールに毎回エロい妄想を滾らせるムッツリ。春に勉強を教えてやったりと学業成績は良好。
しかし、普段の突っ慳貪な塩対応な態度に対して、過去の何気ない行いがヒロインたちを惹き付けているらしく、非常にモテる。
表情などでは隠しているものの、実際のところ灯や汐の事は女性として意識しつつあることは自認している。
高1では春以外の女子とは同じクラスだったが、高2に進級してからはクラスが離れてしまった。2年次のクラスはそこそこ学力が良いらしい。

水萌汐　(みなも　しお)
幼馴染みその1。
ショートヘアで巨乳の黒髪美少女。スリーサイズは上から89・60・90。座右の銘は思い立ったが吉日。誕生日は1月22日。
そのまんま「しお」と呼ばれていることが多い。好きな曲はあいみょんのマリーゴールド。鞄に絶対入っているものはなんらかのお菓子。好きな歴史上の人物は坂本龍馬。好きな食べ物はハンバーグとたい焼き。おでんの具で好みなのははんぺんとたまご、おにぎりでは名前の通りしおむすびが好き。嫌いな食べ物は酢豚のパイナップル。宇宙に行ってみたいという夢もある。トイストーリーの映画も好き。密かな特技はカラオケで盛り上げることで、実際学祭の打上ではカラオケでマイクを握っている。風呂は左腕から洗うらしい。朝起きてまずやることは歯磨き。季節は夏が気に入っている。
名前に反して塩対応は全然無く、世之介には最も積極的にアプローチをかけており、学校だろうが道ばただろうが意に介さずベタ付いてくる。
しかし、その行動は全て世之介を落とすべく事前に計算しており、かなり頭が切れると思われる描写も多々。
その一方で計算外の行動を取られて赤面していることも。いわゆる鍵っ子で、幼少期から両親が忙しかったらしく、世之介が寂しくないようによく遊びに来ていた模様。その他、趣味は料理で創作料理などもやっていたようだが、世之介曰くよく塩と砂糖を間違えていたらしい。
世之介のニックネームである「えーゆー」はどうやら英雄から来ているようだが、彼女の回想シーンでは「世之介くん」と呼んでいる場面もあり、どこかの時点で付けたと思われるが、経緯などは現時点で不明。自分が世之介の最初であることには並々ならぬ誇りを持っており、春が世之介とキスをしてしまった後は激しく動揺していた。
その後、春に対抗することもあって、やや強引ながらも世之介に対してキスしてしまったが、そのことで一時的に両者は気まずい雰囲気になっていた。
幼少期の桜の季節に両親が離婚しており、そのときの心の傷が今も癒えず、毎年ホワイトデー近辺になると学校を休むようになってしまった。回想シーンから察するに、現在の親権は母方にあるらしく、父親とは離れて暮らしている模様。

火威灯　（ひおどし　あかり）
幼馴染みその2。
ややギャルの入った茶髪の美少女。汐からは「あかりん」と呼ばれる。座右の銘は七転び八起き。観る専門でサッカーが好き。好きな音楽はBLACK PINKで推しはリサ。NANAが愛読書で、鞄には常にイヤホンが入っているくらい音楽好きらしい。好きな食べ物はいちごパフェ。おでんの具で気に入っているのはトマトだったり、朝起きて最初にすることがむくみ防止の逆立ちというちょっと変わった一面も。一方でおにぎりは鮭が一番と語る。また、かまいたちのファンでもありYouTubeはチェックしている。歴史上の人物で好きなのは北条政子。海外旅行でシャンゼリゼ通りを歩いてみたいらしい。尊敬する人物はココ・シャネルであったり映画マイ・インターンが好きという一面もある。趣味は洋服を見ること。実は格ゲーが得意。四季で一番エモいということから秋が好きな季節。誕生日は10月29日で世之介と近いため、幼少期は誕生日会を毎年一緒にやっていたらしい。
世之介に対しては冷たくあしらっているように見せかけるも、実際にはベタ惚れであり、自室もかわいいものであふれている典型的なツンデレ。不手際で焦がしたクッキーを世之介に食べさせた際は意外にも好評だった。しかし、毎年内緒でプレゼントしていたバレンタインデーのチョコは、珍レシピで世之介自身が（毎回完食こそしていたらしいものの）味を覚えるほどの不味さで、基本的に料理の腕はあまりよろしくない模様。
下着の趣味はかなり若い（というかほぼ小学生並みの綿の子供パンツ）。また、大人っぽい雰囲気を漂わせるも、実際のところかなり子供っぽい部分もあり、何かとムキになるタイプだが、そのことで失敗することも多い。辛いものが苦手なのに意地を張って激辛パンを食う羽目になったことも。
また、世之介とやや気まずい雰囲気になっていた汐のことも気にかけており、勘違いからではあったものの、彼女にハッパをかけてやるなど、友人想いな面もみられる。
彼女の性格は父親の為照の影響が大きいと思われ、父親はかなり無口で感情を表に出すのが下手。
汐より先に2度目の単行本表紙を獲得している。

月見るな　（つきみ　るな）
幼馴染みその3。通称「るなこ」。
世之介たちの街でかつて汐や灯とも一緒に遊んでいた1つ年下の中学3年生。YOASOBIのファン。お笑いコンビラランドも好き。好きなスポーツは新体操で元新体操部員だが、球技は苦手。劇場版クレヨンしんちゃんは全て制覇している。ツナマヨのおにぎりが好き。ブラックコーヒーは苦手。
世之介のことは「お兄ちゃん」と呼んでいる妹系キャラで、受験のために界家に居候中。
ナイチンゲールに憧れており、将来は医者を目指しているほか、誰よりも世之介に対する気持ちをストレートに明かしている。いつか世之介と一緒にハワイに行ってみたい。
普段は子供っぽいキャラクターであるが、医者を目指すだけあって食事マナーも丁寧だったりと性格と行動は必ずしも一致しない。趣味が読書で、伊坂幸太郎の小説を好んでいる点や、鞄にはいつも読みかけの本が入っているあたりからも、文学少女で実は賢いらしいことが窺える。実際、学業成績はトップクラス。また、料理も母親に習って非常に上手（玉子を片手で割れるくらい）。おでんの具では大根は欠かせないと語る。
何気ない行動の一つ一つも、汐らに比べて大人びており、実はかなり頭が良いと思われる面も多々。Twitterの描き下ろしではたった2コマの作品で文字通り読者を骨抜きにしている。
春とは幼少期に嫌な思い出があるらしく（どうやら蛙を背中に入れられたようである）、会うたびにその時のトラウマによって逃げ出しており、かなり苦手意識がある模様。
小さい頃は身体が非常に弱かったらしく、将来の夢もその当時の経験が大きいと思われる。世之介とはその頃の入院中に出会っている。
高校受験は無事に突破し、世之介の高校の進学クラスに合格することが出来た。
高校生になってからは界家への居候をやめ、一人暮らしを始めているほか、髪型も変えた。

日向春　（ひなた　はる）
幼馴染みその4。愛称はそのまんま「ハル」。女性陣からは主に「ハルくん」と呼ばれている。
褐色、ショート、スパッツのボーイッシュな女子高生。
クラスは違うが同じ高校の1年で、陸上部に所属。かつては西小というところに通っていたらしい。
世之介たちからは永らく男だと思われていたが、ようやく女子として認識してもらえたのは高校に入ってから。長らく世之介に対する気持ちは不明であったが、ふとしたきっかけで好意を自覚。
また、Twitterの書き下ろし作品にはなかなか登場しなかったが、初登場から数週後の10月26日にTwitterにも出演。以後、「近所の公園でよく見掛ける隣小の男子」のシリーズでよく登場している。図らずも、突発的な事故で作中最初に世之介の唇を奪った人物であり、るなに次いで気持ちをストレートに伝えているが、当の世之介自身は未だ半信半疑といったところで大きな進展は無い。このことに悩んで梢に相談したこともあった。
かつてはバスケットボールを嗜んでいたが、今は陸上部に所属している。しかし、現在でもあまりバスケの腕自体は衰えていないらしく、世之介相手に1on1で勝利している。体育会系なこともあって結構大食い。学業成績は補習寸前だったこともあり、あまり芳しくない模様。
家事は壊滅的にできないようで、世之介が寝込んでしまった際には民間療法を片っ端から試し、るなに怒られている。但し、その後の特製スープは（味はともかくとして）そこそこ効いた。
上に兄がおり、それぞれメガネで賢そうな夏、二枚目青年の秋、マッチョでジムに通っているらしい冬という3人である。

木暮梢　（こぐれ　こずえ）
幼馴染みその5、にして世之介の再従姉妹（はとこ）。世之介はこず姉と呼んでいる。年齢的には世之介たちよりも10歳年上で、26歳。当初は界家に遊びに来ただけかに思われたが、実際には世之介たちの学校に教師として赴任してきた。
非常にだらしのない性格で、部屋は完全に汚部屋状態で、下着が散らかっていても意に介していない。
さすがに汚すぎる為、部屋に入った際に灯が強制的に清掃作業を行った（もののすぐにまた元通りになっている）。
このあまりの自堕落ぶりから、世之介は自分が面倒を見るという体で、幼少期に結婚を申し込んでいたが、さすがに現時点では恋愛感情は無いと断言している。
一方、世之介が赤ん坊の時にはオムツを変えてあげていたこともあったらしく、小便をひっかけられたこともあるらしい。
だらけたイメージが先行しているが、教員としては優れているらしく、すぐ学校の生徒とも打ち解けていた（が、仕事はやはり微妙にできていないようで、先輩教員に叱られていることも）。
主要人物が進級してからは、世之介のクラス担任となっている。