―我はまつろわぬ霊の王にして―
―あまねく世界の楔を解き放つ者なり―
ケイサル・エフェスとは第3次スーパーロボット大戦αに登場するキャラクター及びユニットの名称。長きに渡ったαシリーズのラストボスを務めるキャラである。
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この項目は、ゲーム「第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ」及び「α」シリーズにまつわるネタバレ成分を多大に含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
概要(人物)
作中シリーズの敵対勢力であるゼ・バルマリィ帝国(通称バルマー)において、バルマーを創世した神、「創世神ズフィルード」として崇められていた存在。バーロ・・・ルアフ・ガンエデンを含む歴代の仮初の霊帝たちに力を与えて表向きのバルマーの支配者としていた真の霊帝とでも呼ぶべき存在。
(ルアフを含めた彼のことを知覚している一部キャラからは「まつろわぬ神」とも呼ばれている)
元々は地球側にあったガンエデンの中枢であるナシムと同じ、バルマー側のガンエデンの力の大本となるファーストサイコドライバーもしくはアウグストスとも呼ばれる「ゲベル」であったが、いつしかイデ=正の無限力から見放された負の思念体、負の無限力と一体となり、やがてはゲベル・ガンエデンという鎧から抜け出て怨霊たちの王ケイサル・エフェスと化す。
(ルアフがゲベル・ガンエデンを用いて戦闘に赴いた際に想定通りの力を発揮できなかったのは、その力の源であるゲベルが既にいない、いわば空の器であったことが理由。)
負の無限力を用いることで正の無限力を打倒して幾度となく繰り返された創造と終末の輪廻から脱却し、全ての生きる者たちを肉の鎧から解き放ってそれら全てを支配する王として君臨することを最終目的としている。ぶっちゃけちゃえばイデをぶっ倒した上で宇宙全体の生命体皆殺しにして幽霊・怨霊だらけの世界にしようとしていた。
普段は立派な白ひげを蓄えた厳格そうな老人の姿をしているがそれは虚像に過ぎず、その本性は全身漆黒の肌をした六本腕で角の生えた筋肉質の赤い三つ目を光らせる、正に化け物と呼べる異形の姿をしている。
ゼ・バルマリィ帝国の遥か奥深くで卵の状態で眠りについていたが、αナンバーズがルアフ、シヴァ―を打ち倒し、アポカリュプシスによってバルマー本星が崩壊するのと同時に活動を開始(サルファ55話エンドデモでそれを示唆するシーンがある。)
バッフ・クランや宇宙怪獣といった残りの勢力と戦う主人公に時折思念を送っており、そして遂にαナンバーズが宇宙怪獣を撃破することに成功し無事にアポカリュプシスを乗り越えて歓喜のムードの中で突如その姿を現し銀河の果て、又は遥か遠い未来の地球圏において正真正銘最後の戦いを挑んでくる。
あの屈指のチートであるジム神ことイデの力と同質の負の無限力を持つ真の霊帝というだけあってその力は今までの敵の比ではなく、バルマー機動兵器はおろか、今までボス格の敵として登場してきたズフィルード・エヴェットやヴァイクラン、挙げ句の果てにはゲベル・ガンエデンすらもなんてことないようにポンポン量産したりする。
当然、本人のステータスも相当に高く、回避が低いことを除けば残りはどれもがトップクラス。命中に至っては380とMAX手前な上、SPはレベル1で220というバカみたいな高さ。所持スキルも念導力LV9、底力LV9、極、2回行動などどれもが高水準で隙が無い。
(それでも前作ラスボスであるイルイと違ってガードを持っていない、味方側にサイズ補正無視のスキルが追加されているなどまだマシな部分もあるのだが。)
そのあまりにも無茶苦茶なチートっぷりに加えて、負の無限力による圧倒的な威圧感によって歴戦の兵たちの集まりであるαナンバーズを精神的に追い込んでいく(あの戦闘のプロや勇者王ですら一度はその力に屈服させられそうになった)。
しかし、あわや全滅かと思われたところでαナンバーズの後援者や嘗て敵対した者たち、更には散っていた者たちの思念を受けて立ち直り、熱気バサラの「GONG」によって魂を再び燃え上がらせたαナンバーズの猛攻を受けて形勢逆転。遂に霊帝ケイサル・エフェスはその力に敗れ、銀河の命運をかけた最後の戦いは幕を閉じた。
因みにノーマル最終話とハード最終話では展開が異なり、ノーマル最終話では最後の足掻きで同類たるイルイを道連れにしようとするが主人公によって阻止される。ハード最終話では「宇宙を縛る因果の鎖がある限り、自分は無限力と共にまた現れる」というセリフを残して消失。再登場のフラグとして十分だが果たして・・・
尚、登場自体は最終作のサルファの最後の最後ではあるが、初代スーパーロボット大戦αの時点でパプテマス・シロッコや渚カヲル、シュウ・シラカワといった人物が作中世界の因果を歪ませている者としてその存在を察知しているかのような描写があったりする。
加えてαナンバーズを守る霊の一体として登場したイングラム・プリスケン曰く、彼は真の霊帝の存在を知っており、アストラナガンと共に戦いを挑んだが返り討ちに遭ってしまい魂だけの存在になってしまったとのこと。
更に言うとそれも私だでお馴染みユーゼス・ゴッツォもケイサル・エフェスに半ば意識を操られていたようなものだったという事実が判明。その果てにイングラムを操ったりなんなりでバルマー戦役中に暗躍していたということも踏まえれば、正にαシリーズにおける全ての元凶の1人といっても過言ではないだろう。
本格的な活動開始後に主人公に思念を飛ばしていたのは主人公各々が持つそれぞれ違う圧倒的な力を欲し、自分の軍門に下らせようとしたかったからである。
(トウマは溢れ出る闘志を、クォヴレーは自身と同質の力であるディス・レヴを操れるその特異性を、クスハは圧倒的なサイコ・ドライバーとしての力を、セレーナは復讐を糧に生きてきた憎悪の念を)
声優があのスーパーロボットアニメの主題歌御用達であるアニキこと水木一郎という豪華すぎるキャスティング。
故になのか戦闘セリフには「我こそは虚空(そら)にそびえる黒き城なり」「全滅するのは汝らだ」などといったどっかで聞いたことのあるようなフレーズが多く含まれていたりする。
名前はケイサルは皇帝を、エフェスは数字のゼロを意味しており、作中で「我は零にして無」とか言ってたりすることから零=霊という同音同義を踏まえた上で零帝=霊帝というネーミングとなっている。
概要(ユニット)
ゲベル・ガンエデンに変わりケイサル・エフェスが自らを包む鎧とした用意した負の無限力の集合体。普段は卵を彷彿させるマーブルカラーな銀色の球体であるが、それを解き放った本体は漆黒の巨大な人型に異様に細長い首、卵状態であった銀のマーブル部分をボロ布の様な形状の翼として展開しているといった不気味な外見になっている。
高いステータスに超念動フィールド、フルブロック、EN回復(大)といったボスユニットにはお馴染みの技能の数々、500000という圧倒的なHP(一度だけとはいえ精神コマンド『根性』も使うので実質的なHPは650000)といったように、ラスボスとして相応しい凶悪な性能に仕上がっている。ENも900とかつてないほど膨大で、味方の戦力が大充実している最終決戦でもEN切れに持ち込む事さえ容易ではない。
ただしOGシリーズのシュテルン・ノイレジセイアやダークブレインといったボス格みたいにHP回復技能を持っていないのがせめてもの救いか。だが、最終決戦では再生怪人と化したズフィルードに加えハードルートの場合は大量発生したヴァイクランやディバリウム、果てはゲベル・ガンエデンまで同時に相手にしなければならないので、これまでにないほどに大規模な戦闘となるだろう。
プロトデビルンではないが相対する力の持ち主という関係から、バサラの歌でもプロトデビルンと同様にダメージになる(気力ダウン効果も付加)。
デザインは同じくサルファでベルグバウ、ディス・アストラナガンを設定した金子一馬氏。
武装・必殺技
武装名は全て、スーパーロボット大戦αシリーズに登場するBGMの曲名にちなんでいる。
- 絶望の宴
8つの魔法陣を展開し、全方位に赤い光を撒き散らすMAP兵器。
第1形態である球体状態でもこの武装を搭載しているが、こちらの時は一切攻撃してこない。
武器名の由来は「α」最終話及び「α外伝」第9話で用いられたマップBGMより。 - 霊帝の福音
頭部を競り出し口部部分を砲台として12芒星の魔法陣を展開し、強力なエネルギーの奔流によって攻撃する。直撃すると対象を中心に小宇宙が生み出される程の破壊力を秘めている。エツィーラ・トーラーはこの技によって葬り去られてしまった。
因みに開発スタッフには「霊帝ビーム」なる安直すぎるネーミングで呼ばれていたんだとか。
武器名の由来はケイサル・エフェスとの最終決戦となるステージのマップBGMより。 - 終焉の銀河
胴体部を変形させ「古の白き祭壇」なる小型の塔のような物を出現させる。その中心からケイサル・エフェス本体が姿を現し六本の腕の拳をそれぞれ突き合せ、セフィロトの樹を模した札を展開。そこから無限大とも言える量の悪霊・怨霊の念を吐き出して攻撃する。
念の奔流が相手に直撃すると"次々と破壊される惑星の数々" "死骸の山" "自軍ロボットの残骸" などといった光景が人の呻き声のようなおぞましいノイズ音と共に連続カットインで次々と表示され、最後はケイサル・エフェスの高笑いと共に両断される地球のカットインによってフィニッシュ。更にはこの攻撃で撃墜されると悪霊・怨霊の大群に引きずり込まれて消滅するというトドメ演出もある。
武器名の由来はケイサル・エフェスとの戦闘BGMの曲名より。そして、この作品のサブタイトルでもある。
OGシリーズでの活躍
・・・は今の所無い。
とはいえ、第2次スーパーロボット大戦OGによってニルファのシナリオ、つまりは封印戦争も終了し、ユーゼス・ゴッツォによって本格的にゼ・バルマリィ帝国の存在も示唆され、サルファで重要な役割を果たしたクロスゲートも残ったままということから彼が登場するための舞台、因子は整いつつあるのでそう遠くない内にルアフと共に姿を現すかもしれない。
ただ、彼とほぼ同等の存在、あるいはそれ以上の力を持つと言えるダークブレインやペルフェクティオといった強敵の数々すらラスボスではなくシナリオの一大ボスに留まっていることを考えると彼もそうなる可能性もある。
ル=コボル? 誰それ?
奏鳴の銀河へ…
……と思ったら、以前『スーパーロボット大戦X-Ω』でコラボした『アイドルマスター シンデレラガールズ』のOGシリーズとのコラボイベント「スーパーロボット大戦CG 奏鳴の銀河へ」でゆうに12年ぶりの再登場を果たしてしまう。まだ出てないのに。
と言ってもあくまで本イベントは「スパロボというゲームが存在するシンデレラガールズ世界での劇中劇」であり、その登場人物としてだが。
バルマーとの戦いにおける真の敵として姿を現し、原作同様その負の無限力によって自軍部隊を屈服させていく。
「勇気を歌うか? 闘志を叫ぶか?(中略)戦いのGONGは、もはや鳴らぬわ」と原作での顛末を意識したような発言をするが、この世界において「GONG」に代わる切り札となったのは、指揮官であるアイコ艦長が歌う、勇気や闘志とは程遠い、優しい歌だった。
アイコの持つ「優しい強さ」、名付けてゆるふわ無限力によって負の無限力を無効化され直接対決となり、全銀河から響く歌が人類を後押しし、封印を解かれたネオ・グランゾンが助力に駆けつけたり、「宇宙、生命、ゆるふわ…滅ぶべし!」という大迷言が生み出されたりする中、最後は戦いの末に自らの敗北を認めて安らかに消滅するという、「何度でも現れる」と言い残した原作とは全く異なる幕切れを見せる。
スパロボ参戦作品とはまるで違う参戦してるけどアイドルもの由来の人物(劇中設定がどうなっているかは定かではないが)ならではの性質が作用し、「原作には存在しない人物の行動によって、より良い結末へと辿り着いた」と言うとスパロボ補正そのものの展開であり、原作でもあるいはこうなる道が存在しえたのかもしれないと考えさせられる。
ただし何度も言うがこれは劇中劇の話――のはずだが、劇中劇が終了した後の現実世界のシーンであるエンディングにおいて
「……大儀なり、アイドルよ。これからも、希望の灯をともし続けよ。この宇宙から、苦難が消え去る日まで……。」
というケイサル・エフェスの台詞が(アイドルたちの関知しないところに)挿入され、どこかの宇宙でアイドルの歌に救済されたケイサル・エフェスが存在する可能性が浮上してしまった。
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関連項目
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