この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
セミラミスとは、小説『Fate/Apocrypha』に登場するサーヴァントである。
なお、記事ではこれ以降セミラミスと表記する。サーヴァントについてはサーヴァント(聖杯戦争)の記事を参照。
概要
アッシリア帝国に君臨したとされる、伝説の女王。幼少の頃より化粧、結髪、装身から舞踏、音楽、天文まで幅広く教養を修め、男を惑わす美貌を持っていた。一方で贅沢と退廃を好み、情熱的な性格をしている。
この情熱は恋においてひとりの男を手に入れるために戦争を起こし、政治において夫である王を毒殺する容赦のなさに現れる。だが女王としての手腕は確かで、城壁やイシュタル門の建設、多くの遠征を指導した。
黒髪を地に着くほどに伸ばし、黒を基調としたドレスを身に纏う絶世の美女。美貌だけでなく教養にも優れ、政治においても優れた手腕を見せる。その一方で情熱的かつ容赦のない性格をしており、夫の毒殺を始めとして血に塗れた人生を歩んだ女性。
奈須きのこ曰く、「一見高飛車そうだけど攻められたらあれよあれよと転落していきそうな薄幸さがたまらん……」。「TYPE-MOONエース Vol.8」のインタビューでは「……ソラウ 臭 がする」。奈須さんあなたすきですねこの枠。
セミラミスのモデルとなった女性は、紀元前9世紀頃のアッシリアの王シャムシ・アダド5世の王妃サンムラマート。 この女性の話がギリシャに渡ったのちにセミラミスとなった(故に伝承地域が中東から欧州となっている)。
伝説
シリアの魚の女神・デルケットと人間の間に生まれたが、母の愛を得られず水辺に放置された。その後、彼女は鳩の翼にくるまって温められ、鳩の運ぶ牛乳で育てられた。
成長し、牧人・シンマスに拾われて様々な知識を学んだセミラミスは老将軍オンネスに嫁ぐが、その美貌からアッシリア王・ニヌスに見初められ奪われてしまう。この事件でオンネスは自害し、一方のセミラミスは戦争において奇抜な戦法を王に提案することで寵愛を深め、やがて正式に王妃となる。
婚姻の数日後、彼女はニヌス王を毒殺し、以降数十年ものあいだ、摂政としてアッシリアに君臨した。これは伝説に残る最古の毒殺事件とされる。
ステータス
- 真名:セミラミス
- クラス:アサシン(キャスター)
- 出典:アッシリア帝国の伝説
- 地域:中東から欧州
- 属性:秩序・悪 副属性:地
- 性別:女性
- 身長:167cm(設定段階では160cm台)
- 体重:51kg(設定段階では50kg台)
- スリーサイズ:B89/W58/H87
- 武装:毒
- パラメータ
筋力:E | 耐久:D | 敏捷:D | 魔力:A | 幸運:A | 宝具:B |
保有スキル
気配遮断:C+ | サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。自らが攻撃行動に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。 ただし、毒を忍ばせる場合はこの限りではない。 |
陣地作成:EX | 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。 具体的な材料を集めることで、"神殿"を上回る"空中庭園"を形成することが可能。 |
道具作成:C | 魔力を帯びた器具を作成できる。 セミラミスは毒薬に特化しており、それ以外の道具を作成することはできない。 |
使い魔(鳩):D | 鳩を使い魔として使役できる。契約は必要なく、思念を送るだけで可能。 |
二重召喚:B | 二つのクラス別スキルを保有することができる。極一部のサーヴァントのみが持つ希少特性。 セミラミスの場合、アサシンとキャスター、両方のクラス別スキルを獲得して現界している。 |
神性:C | シリアの魚神であるデルケットと人間の間の娘。 |
設定公開時には保有スキル、宝具の情報が一切不明だったセミラミス。各項目で書かれている情報については、小説版にて判明したものである。
彼女が保有する『二重召喚』は破格のスキルであり、本来ならば召喚されたサーヴァント1騎につき1クラス分ずつしか得られないはずのクラス別スキルを2クラス分使用できる。これによりセミラミスは、【アサシン】の他に【キャスター】のクラス別スキルを保有している。
なお、このスキルは2つのクラス枠を1人で使用するわけではなく、ただ単に2つのクラス別スキルを得ることができるだけである。そのため、仮に【アサシンのサーヴァント】が《キャスターのクラス別スキル》を得たとしても、他のマスターが召喚する【キャスターのサーヴァント】はちゃんと存在している。
宝具
- 虚栄の空中庭園(ハンギングガーデンズ・オブ・バビロン)
- ランク:EX / 種別:対界宝具 / レンジ:10~100 / 最大補足:1000人
想像を絶するほど巨大な浮遊要塞。
緑豊かな浮島、大理石の床や柱で構成され、あらゆる種の植物が絡んだその様相は、混沌の醜さと絢爛の美しさを一つの空間に同一化させたバビロンの空中庭園。
原点はかつて古代アッシリアに存在したとされる建造物で、「世界の七不思議」にも数えられている。 - 実際には、セミラミスはバビロンの空中庭園に携わった訳ではなかったが、後世において誤解した数多の人々の信仰を利用し、宝具として成立させた。
あくまで虚栄であるため、宝具の発動条件は厳しい。
イラクの首都バグダッド近辺の遺跡から土と石を一定量運び、それらを組み上げることによってようやく完成する。(発動準備からの必要な日数は最低でも三日程度、マスターの資金力が試される。) - 完成した『虚栄の空中庭園は』、文字通り「空中を浮遊する大要塞」として顕現する。周囲には十一基の迎撃術式『十と一の黒棺(ティアムトゥム・ウームー)』が設置されており迎撃力も高い。高度は7500mまで上昇でき、ステルス性能も一般人には見えない程度は有するものの、機動力は低い。
- そしてこの要塞内部である限り、セミラミスのステータスは全てランクアップ。
知名度も最高クラスに向上し、更に攻撃の際には有利な補正が加わる。 - 驕慢王の美酒(シクラ・ウシュム)
- ランク:B+ / 種別:対軍宝具 / レンジ:1~20 / 最大捕捉:10人
毒の宝具。周囲の空気を毒で汚染したり、毒の鎖で近接攻撃を加える。『虚栄の空中庭園』の王座ではさらに強化され、ヒュドラ毒を作ったり、バビロニア神話のティアマト11の子供の内の一体「毒竜バシュム」を召喚する等幅広い効果を持つ。
毒に耐えた逸話のあるサーヴァントに効きづらく、逆に毒に弱い逸話を持つサーヴァントにはよく効く。
『虚栄の空中庭園』が完成するまではこの宝具のみが頼りである。
Fate/Apocrypha小説版
"赤のサーヴァント"の一騎として登場。
クラスはアサシンだが、保有スキルによりキャスターの特性も併せ持っている。
マスターはシロウ・コトミネ。聖堂教会から聖杯大戦に送られた神父。
此度の聖杯大戦において、勝利や敗北とは違うものを目指すシロウの望みに応じ、策謀を働かせる。
ちなみに二人の関係性について著者の東出氏は、「おしどり夫婦」と評している。
甘い香りと退廃的な雰囲気を漂わせており、その気質は暴君。
そのためか、味方からも苦手意識を抱かれることが多い。
保有スキルによりアサシン+キャスターの特性を有するセミラミス。
これにより、赤陣営のキャスターが魔術師としての働きができない分をセミラミスが補っている。
そんな彼女の使い魔は、自身の伝承とも縁が深い「鳩」。
聖杯大戦開催地であるルーマニア全土に鳩達を飛ばすことで情報を収集し、味方への連絡役も担う。
Fate/Grand Order
2018年1月31日から2月16日まで開催されたイベント『バレンタイン2018 ~繁栄のチョコレートガーデンズ・オブ・バレンタイン~』にて実装。
イベントではセミラミスが主役を務め、自慢の宝具「虚栄の空中庭園」の中で大量のチョコレート生産に取り組んだ。魔術や科学やSF技術や限定的な第二魔法まで取り込んだチョコレートの生産量は1000万単位。カルデアがチョコレートの海に沈んだ。なんだこのクッキークリッカー。
しかし、チョコレート生産に取り組む彼女には大きな秘密があった。詳細はチョコラミスの記事も参照。
ゲーム内性能
イベント「バレンタイン2018 ~繁栄のチョコレートガーデンズ・オブ・バレンタイン~」にて実装。
宝具の「虚栄の空中庭園」は全体攻撃のバスター宝具。攻撃前に宝具威力アップのバフがかかり、攻撃後に味方全体に防御力アップのバフが発生する。
スキルにはNPを増やす「使い魔(鳩)」とNP獲得量をアップさせる「二重召喚」があり、Arts3枚と合わせて高速でNPを獲得し、さらにスキル「驕慢王の美酒」で相手のバスター耐性を低くしたうえで宝具「虚栄の空中庭園」を放つのが基本戦略となる。
スキル「二重召喚」はクラス相性を変化させる効果もあり、本来はアサシンクラスが苦手なキャスタークラスに対しても弱体化せずに戦える。
実装から一周年となる2019年のバレンタインには強化クエストが実装された。攻略すると宝具がパワーアップし、攻撃力が上がった上に、強化解除耐性を得られる。宝具によるバフ解除を得意とする天草四郎メタである。
- キャラクター性能
HP (Lv1/Lv90/Lv100)
1945/13266/14533ATK (Lv1/Lv90/Lv100)
1747/11309/12379COST 16 コマンドカード Quick/Arts/Arts/Arts/Buster 所持属性 サーヴァント、地属性、秩序属性、悪属性、人型、女性
神性、王、ヒト科 - スキル
保有スキル 使い魔(鳩):D
(CT7→5)自身のNPを増やす[Lv.](20→30%)
+敵全体の弱体耐性をダウン[Lv.](1T)二重召喚:B
(CT7→5)自身のNP獲得量をアップ[Lv.](3T)
&[キャスター]クラスに対する相性不利を打ち消す状態を付与(3T)驕慢王の美酒:B+
(CT8→6)<スターが8個以上ある場合のみ使用可能>
敵全体に毒状態を付与[Lv.](3T・-500→-1000)
&Busterカード耐性をダウン[Lv.](3T)
+スターを8個減らす【デメリット】クラススキル 気配遮断:C+ 自身のスター発生率をアップ 陣地作成:EX 自身のArtsカードの性能をアップ 道具作成:C 自身の弱体付与成功率をアップ 神性:C 自身に与ダメージプラス状態を付与 アペンドスキル3 対セイバー攻撃適性 - 宝具
虚栄の空中庭園(ハンギングガーデンズ・オブ・バビロン) カード種別:Buster ランク:EX 自身の宝具威力をアップ(1T)<OCで効果アップ>
+敵全体に強力な攻撃[Lv.]
+味方全体の防御力をアップ(3T)自身の宝具威力をアップ(1T)<OCで効果アップ>
+敵全体に強力な攻撃[Lv.]▲
+味方全体の防御力をアップ(3T)
&強化解除耐性をアップ(1T)▲
土木系アサシン
宝具の展開に当時の建材をくみ上げる大規模な建設作業が必要なため、ファンの間では「土木系アサシン」の愛称でも知られている。
公式でも、アポクリファのマテリアルでは安全ヘルメットと作業着に身を包み、ツルハシを肩に乗せたイラストが掲載されていた。
FGO
2022年4月のイベント「水怪クライシス 無垢なる者たちの浮島」にてついに安全ヘルメットを被った新規立ち絵で登場。群島に数々の建築物を建てるミッションを指揮する事となり、「どっせい!!」の掛け声とともに土木系アサシンの名に恥じぬ活躍を見せてくれた。
2023年2月のバレンタインイベントでは、ヨハンナ(Fate)の巨大石像の補修工事の工事長として登場。やはり安全ヘルメット姿を見せてくれた。部下の作業員にもヘルメット着用を徹底させる安全第一主義である。
2024年2月のバレンタインイベントでも、メインサーヴァントの一人として抜擢されたが、その理由が同イベントで実装されたアンドロメダ(Fate)と関連性の深い「岩」を大量採掘するための土木系アサシンだからというものであった。これに関してセミラミス本人は「我は土木系サーヴァントではない!」とはっきり否定しているが、そのときの立ち絵は安全ヘルメット付きの立ち絵に差し替えられており、説得力は全くなかった。さらに、今回のバレンタインイベントではチョコレートがサーヴァントの形をとって敵対してくるというチョコラミスを思い出させる内容ともなっており、なにかとセミラミスを困らせるイベントとなっていた。
関連動画
関連静画
関連項目
- TYPE-MOON関連の一覧
- サーヴァント(聖杯戦争)
- Fate/Apocrypha
- Fate/Grand Order
- 天草四郎
- ギルガメッシュ(Fate/stay night)←バビロン繋がり。なお生きた時代は1800年以上の差がある。
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- カルナ(Fate/Apocrypha)
- アストルフォ(Fate/Apocrypha)
- フランケンシュタイン(Fate/Apocrypha)
- スパルタクス(Fate/Apocrypha)
- ヴラド三世(Fate/Apocrypha)
- アタランテ(Fate/Apocrypha)
- ジャック・ザ・リッパー(Fate/Apocrypha)
- シェイクスピア(Fate/Apocrypha)
- ジークフリート(Fate/Apocrypha)
- ジャンヌ・ダルク(Fate/Apocrypha)
- 武蔵坊弁慶(Fate/Apocrypha)
- 坂田金時(Fate/Apocrypha)
- ダビデ(Fate/Apocrypha)
- ゲオルギウス(Fate/Apocrypha)
- モードレッド(Fate/Apocrypha)
- アヴィケブロン(Fate/Apocrypha)
- ケイローン(Fate/Apocrypha)
- アキレウス(Fate/Apocrypha)
- ジーク(Fate/Apocrypha)
- ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア
- シロウ・コトミネ
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