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シャイド男爵のスレ見てて思ったけど、「高額宝くじに当たったら急に親戚が増えた」現象みたいな、会ったことも話もしたこともない自称親族に泣きつかれたりまとわりつかれたりが日常だとすると、ブラウンシュヴァイク公もウンザリしてそう。
でも、そういうの粗略にすると一門の総帥なんてできないんだろうしなあ。

その点、ローエングラム伯とかいう成り上がりは良いよね、そんな親族ほとんどいないし。

ＤＮＴでフレーゲルら軍規違反した青年貴族将校らを擁護したシーン見て、貴族たちからの人望はすごいんだなと改めて思った

今回のDNTのこいつとリッテンハイムの大敗北した際の顔芸には笑った。さすがは帝国を代表する大貴族(笑)

DNTでは原作同様、傲慢さに拍車が掛かった人物として描かれてる上に、恐らく腹心のアンスバッハでさえ信用してないフシがあったよな(まぁ主君の目の前でゴールデンバウム王朝を侮辱する発言をしても、牢にぶちこめだけで済ますだけ、彼なりの温情なのかもしれんけど)。

結局最期はアンスバッハにすがるんだから、ある意味帝国貴族の厚顔無恥さを代表する奴ではある

傲慢さ、というよりは幼稚さという感じもしたかな。思い通りにならないので癇癪起こしてたというか。
玉砕を叫んだゼークトの表情にも似てたけど、もしかしたらバーミリオンでラインハルトもあんな表情を浮かべるのかもしれない。

DNTの自決するシーンはなかなか見ごたえあったな
死を覚悟したが、いざ死が迫ると一変して当然ではあるが見苦しくもわめきながら抵抗して生き延びようとするまでの流れの表現は石黒版より好きかな

良くも悪くも人間臭いキャラで嫌いにはなれんなぁ。フォークもフレーゲルもそうだけど。

本記事でも『敗北と死』で概説されている、ヴェスターラント事件（以下事件）に関して言及したい。
我々が、マスメディアに対して一度は抱き得る疑問は「事件を取材する前に、お前も何とかしろよ！」に尽きる（昨今では、所謂メディアスクラムへの注目や個人による携帯端末での撮影及びSNSへの配信により、批判対象も多様化しているが）。
事件では、マスメディアの利用者に過ぎないだろう皇帝ラインハルト（以下ラインハルト）麾下正規軍は個人に近い立場となるので、「見てないで助けろよ」という更に直球の批判を被る立場となる。
然るに、原作では市民や領民にせよ良識的な貴族にせよそういった反応は見受けられない。
動画の真偽や編集及び公表過程での恣意性への懐疑といった、今日的なメディアリテラシー未満の問題だ。
実施前に逃亡して、キルヒアイス上級大将に通報した実行犯の一員にせよ当事者のみならず、「見ていたのに助けられなかった」という後悔は不明確だ（罪滅ぼしの一環として、通報したにせよ）。（続く）

>>97
（続き）ラインハルトの『それがどうした？』発言や、直接は無関係ながら皇妃ヒルデガルドの『面白い時代に私を産んでくださって』発言にせよ、せめて口に出すなら良識派らしく道義性を取り繕って欲しい物だ。
作劇上の都合の余波に過ぎないにせよ、汎ゆる帝国人の感覚から時に我々の理解を超越したおぞましい一面が覗くと、痛感している…
因みに、OAV版では『ラインハルトは阻止しようとしたが、オーベルシュタイン軍務尚書が実施時間を遅く通知した上で、「早まって間に合わなかったので、せめて偵察隊が動画を撮影した」と報告した』旨のニュアンスになっている。
動画の出所に関して、ラインハルト側が辻褄合わせするなら、「実行犯を捕縛した所、報告目的で撮影した動画の押収に成功した」という論理もあり得る。
とは言え、人民及び領民からにせよ良識派貴族からにせよ「動画撮影や実行部隊の捕縛が可能なのに阻止出来ないとは、護民軍気取りが聞いて呆れる。大貴族連合軍の悪逆を糾弾する前に、遺憾の意位は表明して責任者の処分でも発表すべきだ」といった批判は免れない筈だ。（続く）

>>98
（続き）OAVの様に内輪でしてやられるのみならず、公式に不手際を自認するハメになれば、ラインハルトの豪奢な矜持に取って耐え難いだろう（同情する気にもなれないが）。
ともあれ、どう脳内補完しても本件での帝国世論に対する違和感は払拭出来そうにない…（終了）

>>97-99
ヴェスターラント事件でどうも見落とされがちなのは、ブラウンシュヴァイク公が自分の支配下の星を焼き討ちにしたということ。
これがもし蜂起後のヴェスターラント住民が帝国政府またはラインハルトに対して恭順していたら、あるいは蜂起前に庇護を公文書なりで約束させて、それがメディアで公表されていたら、当然ラインハルトは帝国軍最高司令官として見殺しは許されない。
でもそうでなく、賊軍が自分の支配下の星を勝手に焼き討ちするとして、討伐軍にそれを阻止する責務は発生しない。
以上の理由で帝国社会において、ラインハルトの「ヴェスターラント見殺し」を真剣に追及する機運は生まれないんじゃないかな。

キルヒアイスですら指摘されるまで「見殺し」の可能性に気付いてなかったし、メディアリテラシー以前の問題というけど実際その水準が帝国のリテラシーなんでしょ。
そもそも、ラインハルト側がどういう形で公表したのかも不明だから、それこそ「衛星が偶然撮影してた」ものを回収し、どうやら真実らしいって太鼓判押しただけなのかもしれないし。

なお、リテラシーが云々書いといてあれだが、各メディアでのオーベルシュタインの関与度のぶれ具合含めて、実際にはラインハルトがどこまで関わってたかは定説がない歴史の闇なんじゃね？ と思わなくもない。
（積極的に関わるには「平民の味方」にはリスク大きすぎるし、偶然にしては出来すぎだしで）

>>100
帝国臣民には、少なくとも皇帝ラインハルトの生前までは「明日は我が身」という同病相憐れみを伴う危機意識が欠如しているかも知れない…

>>101
「見てないで～」は他力的な『惻隠の情』の一環なので、それを唱えた孟子が見たらどう思うやら。
彼が提唱した性善説や易姓革命思想は同盟市民・荀子がそうした性悪説更には法家思想は帝国臣民と親和性が高そうだ。
『歴史の闇』という表現はそそられる。
とは言え、ラストバタリオンよりも恐ろしい『後世の歴史家』軍団に取っては、最高に調理欲をそそられる素材だろう。
収集法及び調理法次第では、「ヴェスターラント事件が防げないのはどう考えてもラインハルトが悪い！」的な主張も登場しそうだ…

>>103
追加すると、「一旦人民からリテラシーの根が掘り尽くされると、再生の為に時間と機運が必要になる」という事かも知れない。
逃亡兵士氏があの程度であれリテラシーを発揮出来た点は、当事者としての皮膚感覚もあるにせよ、彼が「大貴族連合軍の兵士にして置くには勿体ない程の資質の持ち主」だったに過ぎないだろうか。
臣民にしてももっと身近な事象であれば、「見てないで助けろよ！（義務及び責任へのリテラシー）」「見殺しにしたんじゃね？（アリバイ及びクイボノへのそれ）」が働いただろう。
それらを戦術レベルでのリテラシーとすれば、ディスプレイの向こう・遙か彼方の恒星系の出来事を目の前・ご近所にまで引き寄せる戦略レベルでのそれが欠如しているかも…

『なぜ、もっと早く救援にこなかった！』というブラウンシュヴァイク公の発言は人間の素朴な依存心に由来している（支配意識でべっとりと塗り込められている訳だが）。
方や、帝国領侵攻作戦時にラインハルト元帥府の焦土戦術に曝された臣民も、被支配者意識の元であれ思って然るべきだ（「なぜ、火事場泥棒みたいな真似までして逃亡した！」が先だが）。
「身分制度下で臣民に鬱積した支配階級への憤懣」は公の運命をも左右しているが、皇帝ラインハルト及びローエングラム体制に対するそれは、自由惑星同盟及び民主共和勢力への憎悪に紛らわすしかなかったのかも知れない。
（戦略的な）リテラシ－の欠如とはまた違った、帝国臣民のドス黒い闇を覗き込んだ想いだ…

旗艦は石黒監督版では「ベルリン」、ノイエ版では「アルヴィース」。追記お願い偉い人。
アルヴィースやリッテンハイムのオストマルクは大型の奇形艦という感じで、要塞の宇宙港に収まるのか疑問。

>>106
アルヴィースやオストマルクについては、設定資料集の解説が欲しいよね。
個人的には、通常の第二世代型戦艦の生存性を強化するために追加装甲板や後退用エンジンを増設した、門閥貴族向けの特殊仕様なんじゃないかと見てるが、さてどうかな。

劣悪遺伝子排除法って精神障害は対象外なんだろうか
それともルドルフ存命の時代ならこの大貴族も安楽死させられたのか

排除根絶を目指した結果、病理に対する研究自体が帝国も同盟も衰退してそうだからなぁ、あの世界……フォーク准将レベルで目に見える奇行や身体機能障害がでない限り、そもそも精神病って判断ができなそう。

……ルドルフ時代にいたら、まあ死んでただろうけど（当時の貴族は本当に実力者だし）

劣悪遺伝子排除法そのものは精神障害者も対象だけど
「精神病（精神疾患）」と「精神障害」を分けて考えることも多いね（分類は様々だけど）

ただ、そもそもブラウンシュヴァイク公への「（精神面の）病人」という評価の場合、
メルカッツの認識は「無意識の、傷つきやすい自尊心」が病理（問題）であるので、
これはほぼ比喩としての「病」であって、劣悪遺伝子排除法の対象には入らないと思う
自尊心が肥大化し、かつ傷つきやすいってだけで、誇大妄想狂ってわけじゃないからね

ブラウンシュバイク公に必要な人材は公爵に逆らわずやる事にストレートに反対せずにうまく動かす人だと思う
リップシュタット陣営って勝手に動くバカ貴族と媚びへつらう人と諫言して公爵の機嫌を損ねる（自分に対する誹謗としか受け取らないので）人しかいない
上手いこと公爵のご機嫌取りをしながら良い方向に持っていける人物がいれば少しは結果が変わったかも知れない

あるいは前にも出てたけどそれこそ部下に任せて自分は安全な後方で贅沢三昧の方がまだマシだったかもしれない

>>111
ゴールデンバウム王朝の貴族の奴らはやたら前に出たがるよな
こういう時特権階級って自分は戦場に出ず安全なところで贅沢三昧しながら面倒ごとは部下に丸投げってイメージがある
もう一つの「貴族の病」である「自分が勝つと思ったら勝つのは決まっている」という思い込みのせいだろうけど

ヤンは古代の覇王の方が陣頭に立つだけマシって言ってたけど
指揮能力のない素人がしゃしゃり出てくるのもそれはそれで困るよな

リップシュタットの場合、前に出ないといけない（戦役そのものは武勲を稼ぎ勝利後の政争を有利に進めるための布石でしかない）ってのもあるかな。

ブラウンシュヴァイク公に関してのフォローとしては、軍事に関は無知ではない(時に受け入れる度量もある)、暗愚でもないといったものがあるけど、意外と士官学校出で戦略戦術のお勉強や軍事訓練は受けていたのかもね。
帝国には武門の名家としてローエングラム家があり、逆に私兵を持たないマリーンドルフ家もある。国境近くに領土を持つブラウンシュヴァイク家やリッテンハイム家は、強力な私兵を要する軍人貴族の出身なのかもしれないな。

マリーンドルフ家は私兵もっとるで

同盟は権力者が安全なところから戦争を煽るのが問題だったけど
帝国は能力も経験もない特権階級がしゃしゃり出てきて現場を混乱させるって場面がいくつもあったな

>>111
銀英伝って同盟帝国問わず上司が無能な場合、機嫌を損ねてでも直言する人か、あるいは迎合して状況を悪化させる人しかいない気がする

リッテンハイムの方はOVAだと私人としては幸せな家庭を築いていたけど、ブラウンシュヴァイクの方はその辺がよく分からないんだな。
DNT版の方では最後に追い詰められた時でも娘のことを気にかけたり、藤崎版では娘の死に取り乱していたので恐らく同じだったのかもしれないけど。

ラインハルトは自分にも他人にも厳しすぎるから、たとえ生き続けていたとしても息子のアレクとはあくまで公人としてしか接せず幸せな家庭を築けていたかはかなり微妙な所があったから、そうなるとかなり皮肉と言える。

>>117
ヤンの場合だと批判的な読者からは「何故もっと食いさがて説得しないんだ」と言われていて逆なんだよな
ヤンも自覚している面もあってアムリッツア侵攻前のフォーク准将とのやりとりについては
「取っ組み合いになっても食い下がるべきだった　もっとも実力行使したところで負けてたけど」みたいな後悔？してる
親父からは「諫言しても受け入れられないならそれが相手の器量なのだからやめとけ」という趣旨のことをいわれてて
能力的に出来ないことはしないという達観したやれやれ系主人公みたいだと最初に述べた批判的な読者から言及されてたか

ヤン家の息子ウェンリーが親父タイロンから受けた訓示は
「利口は1回で、普通は2回で、阿呆でも3回言われたら考え直す。4回目は･･･」
フェルナーやシュトライトはむろんタイロンの言葉を知りようがないが4回もは言わなかったんだろうなと