PlayStation 3(プレイステーション3)とは、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)から発売されていた据置型家庭用ゲーム機である。主な略称は「PS3」「プレステ3」。
2006年11月発売のSCEI(Sony)のハイビジョン(1080p Full HD)及びBlu-ray Disc(BD)対応、PlayStation 2後継、家庭用据置型ゲーム機である。
2009年9月に軽量・省電力・省発熱化を果たし、内蔵HDDの容量増量、本体筐体デザインを一新した新型機(二代目筐体機)が登場した。
2代目筐体の本体色は通常モデルがチャコール・ブラック(黒)、クラシック・ホワイト(白)、数量限定モデルはスプラッシュ・ブルー(青)、スカーレット・レッド(赤)である。内蔵HDDの容量は320GBと160GBの二種類のモデルがある。[1]
本体に特別なデザインを施したゲームとのコラボモデルも存在する。
2017年5月の報道で、PlayStation3本体の出荷が完了したことが明らかになっている。[2]
PS3に同梱・標準添付の赤白黄色で色分けのされた「AVケーブル」(コンポジットAVケーブル)での接続ではハイビジョンテレビであっても高画質なハイビジョン映像表示は不可能である。PS3のハイビジョン映像を見るにはHDMI端子もしくはD5端子・D4端子・D3端子装備ハイビジョンテレビに別途HDMIケーブルもしくはD端子ケーブルを購入して接続する必要がある。
3D立体視機能利用の場合はHDMI Ver.1.4 タイプA(Type A)端子のケーブル、単にHDMIでハイビジョンテレビに接続する時はVer.1.3以上が望ましい。
1000BASE-T 有線LAN接続はカテゴリー6(Category6)以上のLANケーブルが望ましい。100BASE-Tはカテゴリー5(Category5)以上。
PS3には多種多様なUSB接続周辺機器がある。2007年11月以降に登場した二代目薄型筐体PS3はUSB接続口が2口なので、足りないUSB接続口を補う為にUSBハブを利用する場合もあろう。PS3本体のUSB回路に過負荷を掛けないようにバスパワー対応ではなく、セルフパワー対応のUSBハブを利用した方が異常加熱や漏電等による火災発生等のリスクを減らせ、より安全である。
初代筐体モデルでは英字表記は旧来とは異なる"PlayStation"大文字表記新デザインロゴであったが、新型(二代目筐体機)は他のプレイステーションファミリーと同様の"PlayStation"キャメルケース表記に戻り、筐体上面に記事上部にある略称ロゴ"PS3"とSonyのロゴが前面に付け加えられた。筐体表面は初代本体筐体の光沢仕上げから二代目筐体は傷や汚れの目立たないシボ加工仕上げに変更をされた。[11]
新型機(二代目筐体機)は従来モデルより32%小さく、36%軽い、そして34%電力消費が減り、HDD容量は120GBに増量、希望小売価格2万9980円と廉価であり、新たにDolby TrueHD,DTS-HDが標準サポートされた。[12]
ゲーム機兼高性能高画質なBD再生機であり、BD Videoで使われるBD-J(BD Java)技術を使ったBD Live、Bonus Viewの動作が高速である。
HDMI出力の音質は発売当初他のHDMI搭載プレーヤーと比較しても良いものであった。これは映像をHDMIではなくアナログで出力にすることによって、HDMIの信号を安定させることが出来たためである。
全モデルが標準内蔵の2.5インチSATA HDDは非純正品・社外品と交換可能である。
PlayStation.com(Japan)|サポート|Sony Computer Entertainment Japan ハードディスク換装サービス(リンク切れ)
厚みが9.5mm以下のHDDは、自己責任(新品の場合はHDDメーカー保証・販売元保証等)でプラスドライバーを使ってユーザーの手で簡単に交換出来る。厚み9.5mm以上のHDDは大きすぎてHDD収納部分に収まらず交換不能である。
価格.comではHDDの厚みが明記され、参照し易い。HDD以外にSATA接続のSSDにも換装可能である。
HDD交換には
等の方法でのUSB接続可能なストレージ(外部記録媒体・外部記憶装置)にPS3のシステムソフトウェアのバックアップ(複製)を必ず取る事。
PS3はFAT32以外のフォーマットの外部ストレージは使えないので、FAT32にフォーマットされていない外部ストレージは事前にFAT32にフォーマットが必須である。
PS3本体に内蔵する為のHDD、SSDは初回起動時にPS3側でフォーマット出来る為、事前にPC等でFAT32フォーマットする必要はない。
torne等で増設する為の外付けUSB HDDは事前にFAT32でフォーマットされていないと使えない。
FAT32は2TB迄利用可能である。Windows標準装備フォーマット機能は32GB以上のフォーマットは不可能なので、Fat32Formatter等のユーティリティーソフトを利用しよう。Mac OSX Ver.10.5以降は標準機能のディスクユーティリティで32GB以上のFAT32のフォーマットが出来る。
SSDへ交換する場合の注意
SSDの『コントローラチップ』の種類によって、PCでは問題なく使える評判のいいSSDでもPS3だと画面が10秒程度停止したり、ゲームの音楽が10秒程度鳴らなくなる所謂プチフリが発生する。よく調べてから買わないと後で痛い目を見る。
Marvell製、東芝『純正』が信頼性高く問題なく使える。 SandForce製は値段が安めでPCでは評判良いがPS3だとTrimやアライメントの調整が出来ないのでダメだと思ったほうがいい。東芝のSandForceカスタムでもダメ。とはいえ2020年代のSSDなら一定の質(少なくとも当時の東芝並には)は保証されておりサンイーストのSSDでもちゃんと動くんちゃうか?知らんけど
DRMでムーブ・コピー等が不可能なコンテンツとデーターもあり、データの移動にはユーザー自身の配慮が必要である。[13]
PlayStation2後継機のPlayStation3の名に違わず、設計思想・アーキテクチャーはPS2を踏襲した部分が多い。
デビュー当時のキャッチコピー「次世代コンピュータエンタテインメント・システム」、Apple ComputerのMacintoshで実績のあるIBM Power PC970アーキテクチャ派生CPU Cell/B.E.、Nvidia GeForece7シリーズ技術派生GPU RSXと言う言葉に引き摺られてPC的な物であると誤解すると本質を見誤る存在である。
「次世代コンピュータエンタテインメント・システム」の文言は、PS3のCell/B.E.の技術を中核とした、ネットワークコンピューティングを意図したもので、当時のSCE CEO/代表取締役社長、久夛良木健氏がインタビュー等で語る様に、PS3本体を指し占めす言葉ではなく、PS3とその派生技術を使ったネットワークシステムを意味していた。[14]
PS3本体のソフトウェアとハードウェアの構成はPS2のアーキテクチャを踏襲しつつ、PCの汎用技術も導入された。
ソフトウェアは、基本ソフト、OS、ファームウェアに相当するシステムソフトウェア(Game OS)のUIは、ゲームコントローラー方向キーを使った上下左右操作に最適なPSXのXMBを踏襲し、カーネルはPS2と同じLinuxである。
ハードウェアはAppleが自社製品でPowerPC G5と呼称したPowerPC 970技術から派生したPower PC系CPU Cell/B.E.とNvidia GeForce 7800 GTX (G70)技術から派生したGPU RSXとPC向けの一般的2.5inch HDDとBDドライブが採用されている。
PlayStationがCDドライブ、PS2がDVDドライブとその時々の最先端の光学ディスクドライブを搭載していた様に、PS3も最新大容量光学ディスク規格、Blu-ray Discドライブを標準装備している。DVD再生機の普及台数底上げに貢献したPS2同様、PS3はゲームも出来るBD再生機でもある。
容量の違いがあるものの、PS2での別売り周辺機器HDDが普及しなかった事を教訓にしてか、全機種HDD標準搭載である。PSPの内蔵ストレージにPSPの専用品を使わず、汎用フラッシュメモリカードのメモリースティックデュオを採用しているのと同様、内蔵2.5inch SATA HDDはユーザーの手で容易に脱着可能であり、純正品以外の廉価・大容量の汎用社外品 HDDと交換可能である。家庭用ゲーム機・情報家電の枠を超えた太っ腹なPC的な設計と言える。
標準内蔵のHDDを活かして、HDDに仮想メモリーを設定し高速処理が必要のないデーターを置く事で、メインメモリー容量256MBと言う制約以上の性能向上が可能である。
頂点シェーダーとピクセルシェーダーの計算をGPUが担当する比重が高いPCと違い、PS2の頂点シェーダー計算はCPUで行い、ピクセルシェーダー計算はGPUで行う分業を踏襲し、SCE純正開発ツールのPlayStation EdgeにはCPUで頂点シェーダー計算(プレレンダリング)を行い、GPUで更に頂点シェーダー及びピクセルシェーダーの画像処理を加えるライブラリーがある。[15]
3.2GHz駆動8コアCPU、Cell/B.E.の過剰な迄の高い計算能力は、現在の高性能GPUに依拠するPCとは異なる、CPUが描画計算を大きく分担する家庭用ゲーム機PS2の独自アーキテクチャ思想譲りと言える。
メインメモリ256MB、GPU用メモリが256MB、計512MBと言う容量も2006年登場のMicrosoftの家庭用ゲーム機Xbox360の CPUとGPUが共用するメインメモリー容量512MBと同じである。情報家電・家庭用ゲーム機としては破格であっても、PCとして見ると控え目である。DDR3 SDRAMよりも高速なPS3のメインメモリー、XDR DRAMは汎用規格であるが、PCでは使われていない。
PS3はPC的な情報家電製品に見える。しかし、PS,PS2,PSPが業務用コンピューター、ワークステーションで使われたMIPS系CPUの派生・改良型CPUを使っていてもワークステーションではなく家庭用ゲーム機であるのと同様、社外品のHDDへの交換が可能等、PC的で家庭用ゲーム機から逸脱した性能・機能等の要素を持ちつつも、純然たるPS2後継の家庭用ゲーム機と言える。そのため現在はSCE自身もPS3は家庭用ゲーム機と明言をしている。[16]
初代筐体モデル且つシステムソフトウェアバージョン3.21以前ならば、「他のシステムのインストール」として、Yellow Dog Linux,Fedora Core等のLinuxディストリビューションをゲストOSとするマルチブートが可能である。
二代目筐体機ではサポートコスト削減を理由にマルチブート機能は削除された。メインメモリー256MB,GPU用メモリー256MBと言う一般的なパソコンに劣るメモリ容量では、少ないメモリで動作するLinuxディストリビューションと言えども不便であり、マニア向け機能過ぎたのかも知れない。
基本的に各モデルの違いは価格・HDDの容量の違いであり、性能機能に大きな違いはない。初期型20GBモデルのみWi-Fiが非搭載、初代筐体40GBモデル以降、SACD非対応、PS2互換廃止、USB端子数が4から2に削減される等の違いがある。
モデル | 発売 | 価格 | 外形寸法 (幅×高さ×奥行き) |
重量 | 消費電力 | PS・PS2互換 |
---|---|---|---|---|---|---|
60GB (CECHA00) | 2006年11月 | オープン[17](現:出荷完了) | 325×98×274 | 5kg | 380W | あり |
20GB (CECHB00) | 2006年11月 | 49,980円(現:出荷完了) | ||||
40GB (CECHH00) | 2007年10月 | 39,980円(現:オープン) | 4.4kg | 280W | PSのみ | |
80GB (CECHL00) | 2008年10月 | 39,980円 | ||||
120GB (CECH-2000A) (CECH-2100A) |
2009年9月 | オープン価格 | 290×65×290 | 3.2kg (-2000) 3.0kg (-2100) |
250W | |
250GB (CECH-2000B) (CECH-2100B) |
2010年2月 | 34,980円 | ||||
160GB (CECH-2500A) |
2010年7月 | 29,980円 | 3.0kg | 230W | ||
320GB (CECH-2500B) |
34,980円 | |||||
160GB (CECH-3000A) |
2011年7月 | 24,980円 | 2.6kg | 200W | ||
320GB (CECH-3000B) |
29,980円 | |||||
250GB (CECH-4000B) |
2012年10月 | 24,980円 | 290×60×230 | 2.1kg | 190W | |
500GB (CECH-4000C) |
29,980円 | |||||
250GB (CECH-4200B) |
2013年8月 | 23,790円(税抜) | ||||
500GB (CECH-4200C) |
2013年11月 | 28,552円(税抜) | ||||
500GB (CECH-4300C) |
2014年8月 | 25,980円(税抜) |
Sony公式サイト:"PS3"のモデル別の機能の違いは? | PlayStation.com(Japan)
初期生産型の20GBと60GBは日本製と中国製があるが、双方ともに品質、性能等の差は殆ど無い。[18]
とっても凄い機械。ゲーム機だったりゲーム機じゃなかったりする気まぐれさん。肉が焼けるとか焼けないとか。本体の排熱を利用してバーベキューを楽しめるというのは仕様である。排熱を無駄にせず利用するという環境問題の取り組みをアピールする狙いがある。また一定の評価を受けている。
PS3と関係のない実写系動画に対して、あたかも実機映像かのように印象付ける「PS3」「PS3版」タグが付いたり、「PS3すげぇwwwwwww」等とコメントされることがある。勿論ネタ
つまり、マジレスすると、実際は肉が焼けるほど本体は熱くならないし、消費電力も冷蔵庫を上回らない。
排熱や消費電力とは関係無いが、CPUであるCell/B.E.の性能は無駄に高い。
どのくらい高いのかと言うと、米空軍が市販のPS3を1700台買い集めてスパコンを作った程である。
性能自体は世界で30位かそこら程度だが、同じ性能のスパコンを作るのに普通は日本円で40~80億、一説には100億近くかかる事もあるとの事が、各種経費込み込みで1億7千万で足りたとの事。破格の安さである。
これ以前にもアメリカの大学で10~30台程度のPS3を連結させたものが各種演算に使われている事例がある。
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掲示板
2271 ななしのよっしん
2024/09/11(水) 11:42:22 ID: qPo65/mBUN
機動音が好き
オーケストラのチューニングみたいで「始まり」特有のワクワクがある
2272 ななしのよっしん
2024/12/05(木) 15:23:27 ID: 1F7PTZ8n5I
PS3は完全にロックスミス2014を遊ぶためだけに起動させてるなぁ
当時買ったゲームアーカイブスも30本ほど入ってるから手放せない。ゲームアーカイブスのデータだけでもPS5に持っていきたい。
2273 ななしのよっしん
2025/01/04(土) 11:58:20 ID: VpOoIoar3z
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最終更新:2025/02/16(日) 06:00
最終更新:2025/02/16(日) 06:00
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