シュガーアップル・フェアリーテイルとは、三川みりによるライトノベルならびにそのメディアミックス作品である。イラスト担当はあき。
概要
| シュガーアップル・フェアリーテイル | |
| ライトノベル | |
|---|---|
| 作者 | 三川みり |
| イラスト | あき |
| 出版社 | KADOKAWA |
| レーベル | 角川ビーンズ文庫 |
| 刊行期間 | 2010年3月-2015年2月 2023年1月- (新章) |
| 巻数 | 既刊19巻(2023年8月時点) |
| 漫画:銀砂糖師と黒の妖精 ~シュガーアップル・ フェアリーテイル~ |
|
| 作画 | 幸村アルト |
| 出版社 | 白泉社 |
| 掲載 | 花とゆめONLINE |
| 掲載期間 | 2012年11月-2014年10月 |
| 巻数 | 全2巻 |
| 漫画:シュガーアップル・フェアリーテイル | |
| 作画 | 夜空のうどん |
| 出版社 | KADOKAWA |
| 掲載 | ヤングエース |
| 掲載期間 | 2021年11月- |
| 巻数 | 既刊3巻(2023年8月時点) |
| 漫画:シュガーアップル・フェアリーテイル 〜銀砂糖師の家〜 |
|
| 作画 | 此匙 |
| 出版社 | KADOKAWA |
| 掲載 | FLOS COMIC |
| 掲載期間 | 2023年8月- |
| 巻数 | 既刊1巻(2024年1月時点) |
| アニメ | |
| 監督 | 鈴木洋平 |
| 制作 | J.C.STAFF |
| 放送期間 | 2023年1月-3月(第1クール) 2023年7月-9月 (第2クール) |
| 話数 | 全12話(第1クール) 全12話(第2クール) |
| 漫画・アニメテンプレート | |
2010年3月に角川書店(現KADOKAWA)から初版が出版された。
2012年11月からは、花とゆめONLINEにて幸村アルトによるコミカライズが2014年10月まで掲載されている。
2021年12月にもメディアミックスとしてヤングエースで連載がスタートしている。こちらの作画は夜空うどんが担当。新章も此匙によって『シュガーアップル・フェアリーテイル ~銀砂糖師の家~』のタイトルでウェブコミック配信サイト『FLOS COMIC』にて2023年8月より連載されている。
2022年8月にはカクヨムでも投稿され、4章まで読む事ができる。
2021年10月1日、テレビアニメ化が発表され、第1クールが2023年1月から3月まで放送された。第2クールは2023年7月から9月まで放送された。
『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』(略称悪ラス)と同時発表された。アニメの放送は悪ラスが22年10月から12月に本作は23年1月から3月というバトンであった。コミカライズは2巻、一般流通しない応募者負担ありのビーンズ文庫の他作品との合同ドラマCD2枚でメディア展開は終わっていたのだが、完結から6年以上経ってからのアニメ化発表、新コミカライズ等々KADOKAWAのライトノベルとしてはあまりない展開をしている。新章が完結から約8年後に刊行しているのも、アニメ放送と合わせてという見方もできる。
23年の冬アニメは新規の作品で小説原作は15本あるが、本作含む3本だけが『小説家になろう』等のWEB初出ではない。ファンタジア文庫の『スパイ教室』は同じKADOKAWAで大賞受賞のデビュー作が初アニメ化、分割2クールで放送時期も同じ等々類似点がある。本作の場合は史上初の審査員特別賞受賞作であり、デビュー作で初アニメ化までは似通っているが、2020年から売りだし中のスパイ教室と比べると放送時点で約8年前に完結済みであることはやはり異例であるか。
あらすじ
物語の舞台は、妖精が存在し、砂糖菓子が幸運をもたらすと信じられている世界。
聖なる砂糖菓子を作る特別な砂糖菓子職人__銀砂糖師を目指す人間の少女・アンは、
ある時、美形だが口の悪い戦士妖精・シャルに出会う。
登場人物
- アン・ハルフォード CV:貫井柚佳(ボイスドラマ版CV:大久保瑠美)
- 主人公。亡き母の後を継ぎ、一流の銀砂糖師になる事を目指している。
真面目で明るい性格、お人好しな所もある。
母と同じで妖精と対等に仲良くしたいと思っている。父親は内戦に巻きこまれて死亡したと思われていたが、続編で…。 - シャル・フェン・シャル CV:水中雅章(ボイスドラマ版CV:櫻井孝宏)
- 戦士妖精。全身黒ずくめ。
口が悪く初対面でアンの事を「かかし」と呼ぶ。
しかし剣の腕は確かであり、その実力は複数人の盗賊をまとめて一蹴するほど。 - ミスリル・リッド・ポッド CV:高橋李依
- 妖精。妖精狩人に乱暴されている所をアンに助けられる。湖の水滴から生まれた水の妖精で、水を操る。ただし、小鳥に水をやるときには役に立つとシャルに称される程度の少量。
- ジョナス CV:川島零士
- 裕福な砂糖菓子店の息子でラドクリフ工房派の創始者の血筋。
馬車で旅立つアンにプロポーズするが断られてしまう。アンと母親のエマは旅暮らしで、立ち寄った村でエマが病で倒れた時に看病してくれた店の息子でしかなく、関係性は薄かった。見た目もよく派閥の長になりえる血筋なのもあって、村娘から人気はあった。それなりの腕前だが職人より貴族になりたがっており、地位や名誉に関心が薄いアンとは色々考え方が異なる。
用語一覧
- ハイランド王国
- 舞台となる国家。祖王セドリックの反乱から400年は戦乱の時代であったが100年前に統一され、ミルズランド王家の統治の下にある。セドリックの3人の息子はそれぞれ家系を残し、セドリックの血を引くミルズランド家、チェンバー家、アルバーン家は同盟を結び統一を成しえた。初代王はミルズランド家のアーロン。残りの2家はミルズランド家の家臣となったが、実態は領地内では王家の権利は及ばないものとされた。
- しかし、15年前に即位したエドモンド二世はわずか12歳であり頼りないと主張したチェンバー家のスチュワートによって内乱が起こった。王位簒奪は失敗しチェンバー家は根絶やしとなり、王家に味方した
- アルバーン家の当主トーマスは領地剥奪、軍隊の解体となった。その後王の直轄地フィラックスに住むこととなる。重臣のダウニング伯爵は国外追放を進言したが、エドモンド二世がトーマスの人柄を慕いそれを突っぱねた。追放の代わりに貿易関連の税は全て納め、一定率の金額だけが支払われること王都へ出向き王へあいさつすることが義務となった。父亡き後も息子の現当主ウィリアムが義務をはたしていたのだが…。島国であり大陸の国家もあるが、わずかに語られるのみである。
- 妖精
- 人に似ているが2枚の半透明な羽をもつ種族。生き物の視線によってモノのエネルギーが凝縮し生まれる。虫でも鳥でも人間でも妖精でも生き物の視線であれば植物鉱物水と色々なものから生まれる。暗がりではっきり見えていないと生まれないのでその場合は夜目の利く動物か明かりが必要。大きさはシャルのような長身のもの、子供サイズ、手の平に乗るティンカーベルサイズがアニメでは描写されている。原作では麦の粒ほどの大きさも妖精市場でアンが見かけていた。妖精狩人が片羽を切り取り妖精商人に売られる。羽は生命力の源で傷つけられると死ぬ。片羽だけでも生きられるが、切り離された羽とはつながっているためそれを握りしめることで妖精を痛めつけ使役する。結構小さく折りたためるので小袋に入れて首から下げて、反抗させないようにしている。ファンタジー生物なので羽はくっついてもよさそうだが、そういうことはない。人間の売買の都合で労働妖精、愛玩妖精、戦士妖精に分類されている。主人がいない妖精は捕まえたものが自由にしていいのが決まりなので、生まれたままの2枚羽だろうが片羽を取り戻していようとお構いなしである。他人の妖精を盗む性質の悪い妖精狩人もいて、片羽が手元にないので残った羽の根元を紐で縛って使役する。主人は羽だけあっても仕方ないので処分してしまい長く生きられない。妖精を安く買って一時使役できれば充分と思う連中は多く、特に愛玩妖精はいてもいなくても困らないので、一時楽しめればそれでいいと買い手が付きやすい。アニメでも妖精の扱いは悪いが細かい説明がないのでえげつなさがぼかされている。人の手の入らない所でひっそり暮らす妖精以外は自由な妖精はいないとみていい。
- シャルが愛玩妖精に間違われるのは、戦士妖精は大きくてごついものという認識が一般的でシャルほどに美しいものは愛玩妖精であるのが普通だから。第2クール終盤で登場するモブ妖精は典型例なごつい戦士妖精である。妖精は固有の能力を持っていて貴石の妖精は鋭いものを作る。元々は人間は妖精の奴隷で妖精が文化を発展させていたが、500年前に現王家の始祖であるセドリックが当時の妖精王と戦い勝つことで関係が逆転した。
- 羽やとがり耳以外の特徴として口では食べず、手から吸収し味は銀砂糖以外は感じない。冷たさは感じず、わずかに温かさを感じる程度。長期間何も食べないと弱るが、人間並みに食べないといけないわけではない。
- 銀砂糖
- 砂糖林檎から精製する砂糖。この作品の砂糖菓子は銀砂糖で作ったものであり、幸福を招くものという位置づけ。庶民から貴族まで美しい砂糖菓子は大きな幸運を招くということが常識なので、ちょっとした祝い事から国家の祭事まで砂糖菓子は必須である。妖精にとっては傷を治し、寿命を延ばすものである。
- 銀砂糖師
- 毎年一人王都で開かれる品評会で選出される。ただの職人よりも優遇されており、どこかの工房で働けば現代でいうところの管理職になれる。アンのような若い銀砂糖師でもそれは変わらない。銀砂糖師から銀砂糖子爵が選ばれる。
- 一代限りの貴族で死ねば別の銀砂糖師に代わるものである。城や兵士も借りるというもので、本格的に軍を動かす場合はダウニング伯爵へお願いする必要がある。王家専属で砂糖菓子を作るので、国王とも口を利ける立場である。
テレビアニメ
原作の6巻『銀砂糖師と緋の争乱』までをアニメ化している。一部エピソードの省略や文庫本の刊行順では後である短編集のエピソードを第5話にもってくるなどのことはあるが、原作の雰囲気は損なわれてはいない。
スタッフ
- 原作:三川みり(角川ビーンズ文庫刊)
- 原作イラスト:あき
- 監督:鈴木洋平
- シリーズ構成:水上清資
- キャラクターデザイン:飯塚晴子
- サブキャラクターデザイン:古木舞
- 美術監督:鈴木郎
- 色彩設計:日野亜朱佳
- 撮影監督:間中秀典
- 編集:近藤勇二(REAL-T)
- 音響監督:明田川仁
- 音響効果:安藤由衣
- 音響制作:マジックカプセル
- 音楽:椿山日南子
- 音楽制作:フライングドッグ
- アニメーション制作:J.C.STAFF
- 製作:「シュガーアップル・フェアリーテイル」製作委員会
放送・配信情報
| 放送局 | 放送開始日 | 曜日 | 時間 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| AT-X | 第1クール:2023年1月6日 第2クール:2023年7月7日 |
金曜 | 21時30分~ | リピート放送あり
|
| TOKYO MX | 22時30分~ | |||
| BS朝日 | 23時30分~ | |||
| サンテレビ | 24時00分~ | |||
| KBS京都 | 第1クール:2023年1月7日 第2クール:2023年7月8日 |
土曜 | 23時30分~ |
| 配信サイト | 配信日 | 曜日 | 時間 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| dアニメストア | 第1クール:2023年1月6日 第2クール:2023年7月7日 |
金曜 | 22時00分~ | 地上波先行・最速配信 |
| DMM TV | ||||
| ニコニコチャンネル | 第1クール:2023年1月13日 第2クール:2023年7月14日 |
第1話常設無料 最新話無料配信 |
||
| ニコニコ生放送 | 第2クール:2023年7月14日 | 23時00分~ |
各話リスト
第2クール
| 話数 | サブタイトル | 配信日 | 動画 (ニコニコ) |
動画 (dアニメ) |
|---|---|---|---|---|
| 第13話 | 湖水と緑の工房 | 2023 7/7 |
||
| 第14話 | 再び、挑むとき | 7/14 | ||
| 第15話 | 誰かのための砂糖菓子 | 7/21 | ||
| 第16話 | 最初の銀砂糖 | 7/28 | ||
| 第17話 | 紋章なき城 | 8/4 | ||
| 第18話 | 幽霊なんかこわくない | 8/11 | ||
| 第19話 | 猫の手も借りたい | 8//18 | ||
| 第20話 | 紫の約束 | 8/25 | ||
| 第21話 | 赤い妖精 | 9/1 | ||
| 第22話 | 妖精と人と | 9/8 | ||
| 第23話 | 妖精王となる者 | 9/15 | ||
| 第24話 | 新しいかたち | 9/22 |
主題歌
- オープニング主題歌「ミュージカル」
- 歌手:鈴木みのり / 作詞:岩里祐穂 / 作曲:金山秀士 / 編曲:椿山日南子
- エンディング主題歌「叶える」
- 歌手:諸星すみれ / 作詞:岩里祐穂 / 作曲:南直博 / 編曲:NAOKI-T
- 第2クールオープニング主題歌「サプライズ」
- 歌手:中島怜 / 作詞:岩里祐穂 / 作曲:前口ワタル / 編曲:h-wonder
- 第2クールエンディング主題歌「door」
- 歌手:東山奈央 / 作詞:矢吹香那 / 作曲・編曲:黒川陽介
関連チャンネル
関連生放送
外部リンク
- シュガーアップル・フェアリーテイル | 特設サイト - 角川ビーンズ文庫
- TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』公式サイト
- 『シュガーアップル・フェアリーテイル』公式🍎好評放送中 - Twitter
関連項目
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