![]() |
【今からでもプレイしてみたい人へ】 本作はヒントが少ないため、本やWebサイトなど攻略情報ありでのプレイを推奨します。 |
ライゼリート エフェメラルファンタジアとは、コナミより発売されたPS2用RPGである。
正式名称は上記の通りだが、ニコニコでは「ライゼリート」というタグしか存在しない。
概要
2000年8月10日にコナミより発売されたPlaystation 2用のRPGゲームで [1]、主人公は楽園と呼ばれた島パンデュールを舞台に、ループする5日間の中を行動して仲間を集め、様々な事件に立ち向かっていくというストーリーである。なにげにPS2で一番最初にリリースされたRPG作品だったりする。[2]
海外でも「Ephemeral Phantasia」のタイトルで販売されている。
しかし、7月にはファイナルファンタジーの最新作である「FF9」が発売されており、8月後半にはドラゴンクエストの最新作である「ドラクエ7」が発売予定だったため、二大RPGの最新作スケジュールに挟まれた状態では振るわず、ライゼリートはさほど話題になる事もなく消えていった。
また、時間の概念が取り入れられた事により、ポーズをかけなければどんどん時間が経過していき、ゲーム自体も序盤からヒントが少なかったことで、地理や状況を把握している間にイベントが過ぎることがしばしばあった。そのため、事件発生や仲間集めなどあらゆるイベントで「次にいつ何をすればいいのかが判らない」という状態に陥いるプレイヤーが多かった事が不人気になる一要因であった(PS2のバージョンによって正常に再生されないというバグもあったので、それによるユーザー離れなどもある)。
しかし、各シーンには専用のムービーを挿入せず全てフルポリゴンで表現したり、演奏シーンでは「ギターフリークス」用のコントローラーに対応してコナミ得意の音ゲー要素を取り入れたり、シナリオ担当に『ダイの大冒険』や『冒険王ビィト』などの勇者系ストーリーで定評のある三条陸を起用するなど、様々な面で新しい要素に挑んでいる意欲作でもあった。そのため、多くの中古ゲーム店でワゴンセール品扱いされている本作を今も高く評価しているファンはいる。
ゲーム内容
- 基本的に「5日目」の夜に開かれる結婚式が完了するとループが始まり「1日目」に戻される。その周の間にイベントをこなしてキャラクターたちを刻の魔力から覚醒させていくというのが大体の流れである。島には特定のキャラを覚醒させる事で解禁されるエリアもある。また、ある時期からPTメンバーの編成やアイテムの保存も可能になるため、仲間をどんどん覚醒させていくことは行動や選択肢の幅を増やすことにもつながる。[3]
- その周が終わるまでに積み上げてきたフラグやイベントを達成していない場合、もう一回やり直さなければならない。キャラによっては特定の日時にしか発生しないイベントも有るため、それを一回でも過ぎるとその瞬間に次の周回までおあずけとなる。
また、特定キャラクターとのイベントを起こしても、そのキャラが刻の魔力から覚醒するところまでいかなければ次の周の「1日目」からイベントごとすべてやり直しとなる。 - 「ライゼリート世界の1分 = プレイヤーのいる現実世界の1秒」なので、ライゼリートでの1日は現実での24分間である。例えば、PM7:30にキャラクターとレストランで食事をすることをPM5:00ごろに約束した場合、そこから2分30秒以内に場所を突き止めてそこへ辿りついていないとアウトとなる(ちなみにマップは店で売っていたり誰かからもらったりすることで集める形式のため、初期段階では当然揃っていない)。
- フィールド構成は、ドラクエやFFのような「町アイコン方式」ではなく、キャラと同じ縮尺の町並みが揃っている。よって、人のいる町とモンスターの多い外部フィールドは明確なラインで区切られているわけではなく、BGMの切り替わりによって分かる(ただしシームレスマップではないため、エリアの境目ごとに読み込みが発生する)。
- 戦闘システムは、FFのアクティブ・タイム・バトルなどと同じく、ゲージが早く貯まった者から行動できるシステムになっている。つまり、「小技は効果は小さいがゲージ消費が少なく次の行動まで時間が短い」、「大技は効果は大きいがゲージ消費が大きく次の行動まで時間が長い」と、一長一短である。
- 戦闘はフィールド上を移動していると出会うエンカウント方式である。基本的には町以外のフィールドを移動しているとモンスターたちと出会うが、街中でも一部エリアでは出てくる場合がある。PTが全滅した場合、その時点でループが発生し、次の周の「1日目」の港に降り立つことになる。
- ある時期から「刻魔」(ときま)というモンスターが登場するようになる。こちらは通常とは異なる世界に引きずり込まれ、このモンスターが持つ属性も通常世界のものとは異なる「刻」属性である。また、刻魔との戦闘でPTが全滅した場合は、通常の戦闘とは違って、ループすることなく即ゲームオーバーとなる。
登場人物
- マウス
- 世界を旅しながら演奏して回る音楽家。束縛を嫌い自由を好むため一ヶ所に留まることがなく、"伝説の楽士"の異名を持つ。しかし、楽士としての顔とは別に泥棒という裏の顔も持ち合わせており、かつては仲間の楽士(兼・泥棒)と共に活動していた。「男は態度で示すもの」と考えているため基本的には無口だが女性にはもてる。
- パチモ
- ギターのような形をしたマウスの相棒。意思を持つ楽器の一族"ロメル一族"の末裔で、人語を理解し話すこともできる。楽器として演奏できるだけでなく、ヘッドの部分を握って引き抜くと、収納された両刃剣が出てくる。
- 親衛隊・ルミー
- パンデュール王家を護衛する親衛隊隊長の女性。ロレイユの婚約者であるゼルハポリスを愛しており、ゼルハポリスを手に入れるために自分の主であるロレイユを暗殺しようとするほど、情熱的で一途。
- 将軍・バゴス
- パンデュールの軍隊を指揮する将軍。王家への忠誠心は厚く、性格は温厚で面倒見が良いため、部下や島民からも信頼がある。
- 船乗り・カイト
- 港を管理する男で気さくな性格。自家製の強い酒を酌み交わせるかどうかを真の友になるための基準としており、一度信用すると義理人情には厚く、快く助太刀する。
- 特定のイベントを起こす場合には重要な人物。
- 時計屋・クレア
- パンデュール唯一の時計屋。しかし島の時計は直してもすぐ狂ううえに島民が時間を気にしない性分であるため、副業の魔法相談の方が儲かっている。夜になるとバーで飲んだくれている。
- 宿屋の娘・リンナ
- 宿屋の看板娘。まだ少女だがファンになる男はいるらしい。
- 芸術家・プロージ
- パンデュール王家から絵の制作を依頼されている芸術家。芸術の才能はあるのだが、それを上回るスケベぶりのせいで女性からは嫌われており、"絵の先生"ではなく"エロの先生"と呼ばれている。とある事情からマウスに協力するが、その理由は「お城のかわいい子達と仲良くなりたいから」
- 科学者・ノオ
- 城で魔法科学を研究する学者。魔法の知識は豊富で何事にも論理的だが、逆にシステム屋論理を重視しすぎているため融通も利かない。しかし師匠には頭が上がらない。
- 盗賊・ガルヒント
- 東の森にアジトを構える盗賊団の頭。マウスたちが部下と交戦しているのを見ただけで、マウスを自分たちと同業の人間であることを見抜く。ロレイユやゼルハポリスと同様に、これから先に起こることをなぜか知っているなど、不審な点が多い。
- ロレイユ
- パンデュール王家の王位継承権を持つ姫。常に無表情な顔をしているが最高の美女。財宝を求めて城へ忍び込んできたマウスと出会うも驚かず「檻の島へまた一人来てしまった」とつぶやく。また、この先に起こることを言い当てたりと謎が多い。
- ゼルハポリス
- ロレイユの婚約者で現在パンデュール島を統治している男。パンデュールで起こる不可解なできごとに困惑しおかしいと感じていくマウスに対し、自らをその元凶だと名のるが…… → 実際に黒幕であり本作のラスボス。
- グランタス / ジャワロ / ツインバーム
- ゼルハポリス直属の部下3人。全員が動物の仮面をかぶっておりその正体は不明。
- グランタス: 牛の仮面をかぶった男性。
- ジャワロ: 蛇の仮面をかぶった女性。
- ツインバーム: 鳥の仮面をかぶった男性。
隠しキャラ
- ビィク / ファング
- マウスと共に"黄金のトリオ"と呼ばれた二人。特定イベントをこなすことにより登場する隠しキャラで、大剣使いのビィクは情に厚くて口数が多く、槍使いのファングはマウスほどではないものの口数が少なく冷静沈着。登場した場合は以降のシナリオにおいてキャラクターの会話やエンディング内容などに若干違いが出る。
関連動画
プレイ動画
関連商品
関連項目
脚注
- *海外メディアのIGNによると、本来はドリームキャスト用のゲームとして用意されていたが、1999年のTGSでの発表においてPS2向けに切り替えられていたらしい。 → TGS 1999: REISELIED - FIRST DETAILS (IGN 22 SEP 1999)

- *正確には、「RPGというジャンルにおいて」もしくは「RPG最初期の作品」である。アクションRPGのジャンルも含めた場合、2000年4月27日に発売されたコーディネートRPG「エヴァーグレイス」、およびPS2の発売日と同日である2000年3月4日に発売された3DリアルタイムRPG「エターナルリング」が該当する。ちなみにどちらもフロム・ソフトウェアのゲームである。
- *ただし、覚醒したキャラクターは次の周の「1日目」にマウスを港にて出迎えてくれるというイベントがある。イベントが重ならない一部のキャラを除いてまとめて見ることはできないため、プレイヤーの中でも「少しでも早く進めたい勢」と「イベントをコンプリートしたい勢」に分かれる。
- 2
- 0pt



