深海海月姫とは、DMMのブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」に登場する敵キャラクターである。
従来、深海棲艦の名前は音読みで読むのが通例となっていたが、この深海海月姫と深海双子棲姫の登場からネタ切れ重箱読みの方がしっくりくる事例も確認されている。
深海海月姫については「しんかい くらげひめ」と読むのが主流になっていると思われるが、例によって艦これの設定はゆるいもので公式の読みは発表されていない為、プレイヤーそれぞれに様々な読み方がされていると思っておけばいいだろう。(Twitterなどの他媒体で読み方がさらっと発表されているかもしれませんが、その時は修正をお願いします。)
コンナ・・・概要マデ・・・ヨムンダネェ・・・
2016年11月18日~12月7日まで開催されていた期間限定イベント「発令!艦隊作戦第三法」の最終海域となる5面(E5)MS諸島北部B環礁沖の主力艦隊旗艦として艦娘たちを迎え撃つ。本イベントでは序盤にわが方が敵に本土を空襲されており、プレイヤー率いる艦娘たちがその元凶たる敵大型空母、コードネーム「シャングリラ」を叩きに行くというのがその作戦目的となっている。
捜索の結果、中部太平洋MS諸島北東部の環礁沖が「シャングリラ」を含む敵空母機動部隊の根拠地であることが判明。近傍に陸上攻撃機部隊を展開するための基地を設営し、以て抜錨した連合艦隊を待ち受けていたのは、大艦隊を伴ったおぞましい姿の大型空母「シャングリラ」……深海海月姫であった。
海月の名を表すかのように、一見すると巨大な白銀のクラゲのような容姿をした、長い白髪と純白のドレスを揺らめかせる美女である。空母であるため開幕航空戦をおこなうが、従来の赤いオーラをまとった艦載機のほか、黄金のオーラに包まれた新型航空機「深海熊猫艦戦」も運用している。砲撃戦フェイズにおける火力と命中率も恐るべきものがあり、見た目にたがわぬ強敵として艦娘たちを嘲笑う。
耐久(HP)は800。水上艦としてはぶっちぎりのトップである。彼女を上回る耐久の持ち主は中枢棲姫(900)や中枢棲姫‐壊‐(850)しかない。装甲も装備込みで206とすさまじく、おおよその攻撃を最低保証ダメージに抑えてしまう。
さらに、彼女はこちらと同様に全12隻からなる連合艦隊を編成しており、前衛に軽巡ツ級Eliteや先制雷撃の使い手である駆逐古姫、自身の直掩に空母棲姫や戦艦棲姫、重巡ネ級Eliteなどいずれ劣らぬ強豪を従えている。
おまけに、最高難易度である甲作戦では、E1~E4に一度でも出撃した艦娘は本マップでは使用できない。必然的に戦力を制限された状態で彼女を旗艦にいただく「海月渚泊地旗艦艦隊」に挑まなければならないのである。
では彼女を覆滅するにはどうすればよいのか?
アイテヲシテ・・・アゲヨウ・・・カ?
イベントでお馴染みとなった「敵装甲破砕ギミック」が深海海月姫にも存在する。
このE5は最初の段階だとスタート地点からボスまで10マスもある。当然ボスにたどり着くころには燃料も弾薬も払底してしまっているので手も足も出ない。実はある条件を満たすとスタート地点が前進し、現実的な行程数でボスまで進撃できるようになっている。
その条件とは、軽巡棲鬼が旗艦を務める敵連合艦隊の遊弋するAマスでS勝利(敵全滅)を3回もぎとることがまず第一で、それに加えて敵からの基地空襲を何回か損害0でやりすごすとか、空襲マスで完全勝利Sを数回重ねるとか、各戦闘マスでS勝利することであると推測されている。
この「スタート地点前進ギミック」の発動によって、ようやくボス攻略に挑めるようになるというわけだ。よって実質的に2面あると考えたほうがよいかもしれない。
スタート地点が変更されたのち、E5にて輸送ワ級や潜水艦を一定数撃沈する、各マスでS勝利をとるなどすると(どのマスでS勝利を何回とればいいのかは検証が待たれる)、母港に帰投したさいに任務達成時のジングルが響く。これが深海海月姫の装甲破砕ギミック発動の証である。装甲ギミックが発動すると深海海月姫のグラフィックおよび挨拶台詞が変更される。
また、もうひとつ、彼女には弱点がある。
このE5ボスマスでは、長門、酒匂、プリンツ・オイゲンの敵への与ダメージが異常に跳ね上がり、装甲ギミックを発動させていなくとも深海海月姫を昼で撃沈できるほどの火力を発揮するのである。長門の弾着観測射撃が発動すれば空母棲姫も戦艦棲姫も一撃で轟沈してしまう。夜戦においてはプリンツ・オイゲンが深海海月姫に2000以上のダメージをたたき出した報告も少なくない。よって長門、酒匂、プリンツ・オイゲンを所有している提督は彼女らを編成に組み込むことを強くお勧めする。
深海海月姫を打倒すると、大型正規空母「サラトガ(艦これ)」が艦隊に合流する。とんでもないスケベボディの持ち主である。なおサラトガもまたE5ボスマスにおいて長門、酒匂、プリンツ・オイゲン同様に尋常でない猛威を振るう。E5を周回するならクリア後のほうがよいだろう。
バカナコトダ・・・オロカナコトサ・・・
クリアすることで空母サラトガが手に入ること、長門、酒匂、プリンツ・オイゲンおよびサラトガが本マップのボスマスにおいて特効を有すること、本マップの海域選択画面で海面から奔騰する光の柱のようなものが描かれていること、本イベントのバナー(イベント期間中はゲーム画面下の「情報」をクリックするとバナーを見ることができる。ちなみに期間中でなくとも過去イベントのバナーを閲覧可能。かわいいので一見の価値あり)に長門と酒匂の姿が見られること、MS諸島B環礁沖という海域名などから、深海海月姫のモチーフはクロスロード作戦にて原爆実験に用いられ沈没した米空母USS〈サラトガ〉であると推測できる。
「サラトガ 空母」で画像を検索すると、ビキニ環礁に沈み、深海海月姫のモデルとなったであろうことがよくわかる現在の〈サラトガ〉の姿を拝むことができる。今にも動き出しそうである。
深度50mの海底に眠る〈長門〉と違い、〈サラトガ〉の船体は浅海に在るので、民間人でもスキューバダイビングでその威容を見物できる。資格と興味がある方はぜひどうぞ。
なお、E5の作戦名は「渚を越えて」である。1957年に上梓されたネビル・シュートの小説『渚にて』を彷彿とさせるが、同作品は核兵器による世界の黄昏と、忍び寄る死に静かに向き合う人々がテーマとなっている。〈サラトガ〉も『渚にて』も核兵器が少なからぬ因縁として関わっているが……?
ちなみに、1942年のドーリットル空襲成功のさい、「陸上攻撃機であるB25をどうやって日本へ?」という記者からの質問に、F・ローズヴェルト大統領(当時)は「シャングリラから発進した」と答えている。
実際には爆撃機は空母USS〈ホーネット〉から発艦したのだが、軍事機密であるため正直に答えるわけにもいかず、英作家ジェームズ・ヒルトンの小説「失われた地平線」に登場する理想郷「シャングリラ」を引用してごまかしたのだった。発言の真意としては「ちょうどいいところに基地があったのさ」というウィットに富んだジョークだったのだろうが、記者団はこれを真に受けてしまい「シャングリラという空母から発進した」と解釈、報道するにいたったのである。
それが元になっているかどうかはわからないが、翌年にシャングリラの名を冠したエセックス級航空母艦USS〈シャングリラ〉が起工を見、しかもB25爆撃機の海兵隊バージョンに着艦フックなどを装備させてその甲板上で発着艦試験をおこなっている。
補足すると、空母USS〈シャングリラ〉は、〈長門〉やUSS〈サラトガ〉を用いたクロスロード作戦の指揮艦も務めている。
新型艦載機「深海熊猫艦戦」
黄金のオーラをまとう、球体に大顎と猫の耳のような器官を持つ機体。深海海月姫から発艦する、初登場の敵機である。
ステータスは以下のとおり。
火力 | +8 |
対空 | +18 |
装甲 | +8 |
命中 | +8 |
回避 | +8 |
熊猫とはジャコウネコ科のビントロングの別名で、英語ではBearcat(ベアキャット)とも呼ばれる。
第二次大戦中、米海軍が採用していた艦上戦闘機F8Fの愛称がベアキャットであった。同機は大馬力のエンジンと、F6Fヘルキャットなど過去の戦闘機開発から得た経験に裏づけされた防弾性能、剛性、最高速度、重武装、格闘戦性能を兼ね備え、「熟練パイロットの駆るゼロ戦相手に、ルーキーの乗るF8Fで互角以上の戦いができる」という、まさに最強のレシプロ戦闘機だった(この手の「どちらが強いか」論議では単純なカタログスペックだけで比較するわけにはいかないが)。
余談だが、中国で熊猫とは「パンダ」を指す。猫熊と表記することもあるようだ。
まさかの再登場
流石に登場の経緯からして再登場は無いかと思われたが、第2期に入ってから2回登場している。……なのだが自軍のインフレが進んだにもかかわらず、スペックが据え置きなので、装甲206しかない彼女は下手をすれば昼で撃破されるほど弱い。再生怪人は弱いというジンクスを踏襲しているあたり、初登場であっけなく撃破されたダメージを引きずっているのかもしれない。
ちなみに2回目の再登場となった21年春イベントでは、初登場時のBGMである「渚を越えて」が流れており、専用BGMまで獲得した。専用のBGMや高性能艦載機をもらえているあたりは、ある意味非常に優遇されているといえるのだが。
2019年春イベント 発動!友軍救援「第二次ハワイ作戦」
E-5の第一戦力ゲージのボス旗艦として連合艦隊を率いる形で2年半ぶりに登場。今回はクロスロード特効や装甲解除ギミックは無く、随伴も甲作戦では戦艦棲姫2隻と空母棲姫がゲージ削り段階から随伴し、ゲージ破壊段階では戦艦棲姫がさらに1隻追加される。第二艦隊もツ級旗艦にソ級が混じっているという地味な嫌がらせとなっている。
……なのだが、肝心の本体スペックが初登場のときから変わらないため、装甲206と当時では脅威となった装甲もボス旗艦としては完全にインフレに置いていかれており、E-3の甲作戦の第一ゲージのボスだった青オーラの新型である重巡棲姫を下回るという有様。そのため真っ向からの殴り合いでも普通に勝ててしまうため、癒しポイントとも言われてしまった。
とはいえ空母型の姫2隻編成のために要求制空値がかなり高いので、制空値が足りずに航空拮抗以下だと流石に苦戦は免れない。制空権喪失などもってのほかで、そんなことになろうものなら空母型の姫2隻が大暴れすること間違いなしである。ダイソンは改ではないので仮に劣勢以下でも弾着してこないのはせめての救いだが、丙のみダイソンがフラルに代わるため、耐久力は下がるが逆に弾着してくるため油断は禁物。どのみち航空優勢は確保するように制空値は調整する必要があるだろう。
なおこの第一ゲージのボスマスは第二ゲージ出現後にも逸れることもあった。ギミック解除の関係上、逸れるのは戦力が貧弱な輸送護衛部隊の可能性が高く、第一ゲージのボスマスに逸れて突っ込んだら大破祭り確定である。索敵を下げまくるか、航空巡洋艦2隻か補給艦か水上機母艦を入れることで逸れるのは回避できたが、条件確定まで苦労した提督も少なからず居たであろう事は想像に難しくない。
2021年春イベント 激突!ルンガ沖夜戦
E-4-3において2年ぶりに再び旗艦で登場。こちらの編成も空母機動部隊で挑むことになるが、本イベントはソロモン海域のためか、まともな空母機動部隊が必要なゲージはここぐらいなのにも拘わず、随伴に姫級やネ級改もいないため、基本的に味方側の過剰戦力でフルボッコされることになる。
ただし道中は輪形陣とはいえ連合の機動部隊と1~2回戦うなど、結構厳しめのほか、ボス艦隊もヌ級が2隻いて、さらに対空能力が高いト級flagshipがいる(ついでに破壊段階ではナ級II後期型eliteが2隻追加される)ことからガンガン味方の艦載機が墜ちる点は注意。
関連動画
関連静画
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- 1
- 0pt