黒の組織(くろのそしき)とは、漫画およびアニメ『名探偵コナン』に登場する架空の犯罪組織である。
概要
コナンにとっての宿敵。毒薬『APTX4869』を開発し、工藤新一の身体を小さくした元凶。その目的は未だ謎に包まれている。
「黒の組織」という名称は、彼らが常に身にまとっている服装が黒であることからコナンらが呼んでいる仮称で、正式名称は不明。しかし、作者は「組織の名前を言うと、ボスの正体がばれてしまう」と発言している。また、登場した単行本を教えても、誰だか分かってしまうらしい。
構成員のコードネームは全て酒やカクテルの名前が由来となっている。
初期はジンやウォッカでさえコメディ調で描かれていたが、作品が進むにつれて、その描写はシリアスになっている。
青山剛昌本人は「出した当初は深く考えていなかった」が、「作品が長期化し、深い部分まで考えなくてはならなくなったので考えた」と語っている。
組織の犯罪は、原作においては比較的証拠を遺さない完全犯罪を徹底した部分がわかるくらいに、表立った犯罪ではなくあくまで裏世界で国内を牛耳っていることが伺えるが、ことアニメ版や映画版に至っては、テレビ中継や監視カメラがあるような思いっきり人目につく場所で重機を乗り回したり、サイレンサーなんか気にすることもなく銃火器をぶっ放して後の死体処理もせずに殺人など大胆な犯罪も意に介することなく派手に行う。こんな目立つ証拠を大量に残しておいて遺留品から解決に導けない映画版コナンワールドの警察が無能すぎという意見もあるとか。
分かっていることとしては、薬学や化学に関する巨大な研究室を所持していること、有能なプログラマーを集めていることなどぐらいであり、やけに理工系を招集していることであるが、ボスの正体が明らかになった1008話時点でも目的はおろか、正式名称すら明らかになっておらず、さらに100話以上が展開した2024年9月現在も、この組織に関するエピソードは全くと言っていいほど進まず、未回収伏線が大量に残されている為、作品の今後が心配されているとかいないとか。
構成員
- あの方(CV:???)
黒の組織を束ねているボス。コードネームや姿は一切不明で、ジン達からは「あの方」と呼ばれている。
青山いわく「すでに作中に名前が出ている人物」(少なくとも53巻までに名前は登場している)とのこと。江戸川コナン、毛利蘭、妃英理、阿笠博士、阿笠定子、少年探偵団、白鳥任三郎、工藤優作、ジェイムズ・ブラック、ジン、ベルモット、フサエ・キャンベル・木之下、三水吉右衛門、宮野エレーナでないことは確定している(青山が公式に否定)。そしてFile1008にてついに本編で正体が明かされた。
その正体は烏丸蓮耶。「日本で最も強大な人物」と言われるほどの大富豪だが、40年前に100歳以上で不可解な死を遂げたはずの人物である。 - ラム
組織のNo.2だが、ライというコードネームで組織に潜入していた赤井秀一やシェリーの灰原ですら素顔を見た事無い謎の人物。影武者がいると噂されているが、義眼だという事がはっきりしている。
その正体は毛利探偵事務所の隣にある「米花いろは寿司」の流れ板・脇田兼則(CV:千葉繁)。脇田としての姿は変装であり、「脇田兼則」という名前も彼の口癖「時は金なり」のアナグラム。また、赤井がFBIのスパイであることが発覚した原因である老人の正体でもある。 - ジン(CV:堀之紀)
新一にAPTX4869を飲ませた張本人。愛車は黒のポルシェ。タバコを吸うシーンがよく見られる。
アニメでの髪の色は初期は金髪だったが、近年では原作に忠実な銀髪になっている。
性格は冷酷かつ残忍であり、裏切り者や邪魔になりそうな者はすぐに殺す。常に寡黙で冷静だが、赤井など強敵と対峙したときなどには興奮したかのような笑みを浮かべる。
コナンと張り合うほどの切れ者で、コナンと対峙した際には何度もコナンを追い詰めている。
ちなみに初登場時には黒い服のままでウォッカと共にジェットコースターに乗っていたり、警察が来たのを見てコミカルに狼狽したりしている。 - ウォッカ(CV:立木文彦)
ジンと共に行動していて、ジンに対して忠誠心が高い。体格は大柄で、サングラスとえらのはった口が特徴。
ジンと比べると注意力に欠け、たびたびジンに咎められている。
このことからファンからはマダウォと言われてしまった(→マダオ)。 - ベルモット(CV:小山茉美)
変装が得意な女性幹部。秘密主義者で、カルバドスなど一部の者を除き、組織の者からはあまりよく思われていない。
「あの方のお気に入り」らしく、彼と直接メールのやり取りをしている。
コナンをシルバー・ブレットになれる存在として一目置いており、期待をかけているような行動や発言をしている。
その正体は、新一の母、有希子の親友でもあるハリウッドの大女優、シャロン・ヴィンヤード。
娘のクリスがいるとされているが、クリスはシャロンが若返った姿とされている。
新出智明になりすまして帝丹高校に潜入し、シェリーのことを探っていた。
シェリーに組織以上に執着している節があり、コナンとの口約束を破るほどである。 - キャンティ(CV:井上喜久子)
女性スナイパー。左目周りに蝶のタトゥーがある。
スナイパーとしての腕は確かだが、やや短気で、一般市民に発見されてしまうなど思慮に欠ける部分がある。 - コルン(CV:木下浩之)
男性スナイパー。野球帽かぶり、サングラスをかけているので素顔は見えない。
口数が少なく、淡々とした喋り方をする。 - シェリー(CV:林原めぐみ)
本名:宮野 志保。
APTX4869を開発していたが、姉の宮野明美を殺されたことや薬の開発の件で反発し、監禁される。
自殺しようとAPTX4869を飲んだところコナンと同じように幼児化したため脱出することができた。
現在は阿笠博士の家に居候し、「灰原 哀」と名乗ってコナンと共に小学1年生として帝丹小学校に通っている。 - キール(CV:三石琴乃)
本名:本堂 瑛海。
表向きの顔は人気のTV女性アナウンサー・水無 怜奈として活動していた。
組織での暗殺事件阻止を契機にコナンとFBIによって父・イーサンと共に組織に潜入したCIAの諜報員と判明する。
現在はコナンと赤井秀一との共同策で、再び組織に潜入しFBIにラムの存在を伝えている。 - バーボン(CV:古谷徹)
赤井秀一殺害事件(実際はジン達を欺く為の偽装工作)後に黒の組織から動き出した探り屋。洞察力・観察力に長けており非常に手強い男とのこと。
その能力の高さゆえに、組織内で「赤井秀一を殺せるのは俺だけだ」と豪語していたほど。
しかしベルモット同様に秘密主義で幹部であるジンにすら何も知らせないまま勝手に行動を取るためジンはやや嫌っている。その正体は安室透。赤井秀一の死を確認するために活動を開始。
その際手を借りたベルモットに力を貸し宮野志保殺害計画(本人は誘拐計画のつもりだった)へ乗り出すが失敗。その後も米花町で活動を続け、影で毛利小五郎を操っている江戸川コナンに興味を抱く。「ゼロ」という言葉に反応した安室の態度によってコナンから公安警察の捜査員だと見破られる。赤井秀一も組織に潜入していた頃から薄々気づいており、敵に回したくない男として見ている。また、同僚と思われるスコッチとの一件で赤井に対して感情を剥き出しにする程に恨みを抱いている。 - その他テキーラ、ピスコ、アイリッシュ(映画オリジナル)、キュラソー(映画オリジナル)などがいる。
黒のポンコツ組織?
- ライ(赤井秀一)→FBI捜査官
- キール(本堂瑛海)→CIA調査官
- バーボン(降谷零)→公安警察官
- スコッチ(諸伏景光)→公安警察官
- シェリー(宮野志保・灰原哀)→脱走
- スタウト→MI6
- アクアビット→CSIS
- リースリング(レオナ・ブッフホルツ)→BND
組織ガバガバじゃねーか!と思うがこれだけスパイを抱えながら運営し続けている黒の組織の巨大さがすごいのかもしれない。
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関連項目
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