「抜錨!鳥海、出撃します!」
鳥海(ちょうかい)とは、艦隊これくしょん~艦これ~に登場する艦娘である。「とりうみ」ではない。
モデルは大日本帝国海軍高雄型重巡洋艦の4番艦「鳥海」。
デザインはパセリ、CV:東山奈央
私の史実です。よろしくです。
昭和3年3月26日に三菱造船長崎造船所にて起工。昭和7年に就役し、高雄型重巡洋艦4隻で第4戦隊を編成した。書類上は日本で作られた最後の重巡洋艦(最上と利根は書類上軽巡洋艦だったため)。
名前は、秋田県と山形県に跨がり、優美な姿から「出羽富士」の異名を持つ活火山の鳥海山から取られている。
昭和16年に摩耶と同時に近代化改装される予定だったが、太平洋戦争開戦のため実施されず。その後摩耶が補修の際に改装されたのに対して鳥海は最後までそのままで、後期にはレーダーこそ積んでいたものの装備が旧式のものになってしまっていた。これは鳥海の居住性が良く、旗艦任務が多かったために、改装の機会が与えられなかったためとも言われている(三菱造船は客船の設計に定評があった)。
1941年(昭和16年)12月8日、運命の開戦。高雄型は全員南方へ派遣され、鳥海は南遣艦隊旗艦として上陸部隊の支援に当たった。艦長はあの小沢知三郎中将であった。
年が変わって昭和17年、マレー沖にて鳥海は不幸にもイギリス海軍の2大戦艦「プリンス・オブ・ウェールズ」「レパルス」と遭遇してしまう。重巡に過ぎない鳥海には荷が重過ぎる相手だったが、途中で駆けつけた海軍の航空隊がその2隻を撃沈してくれたため難を逃れた。ちなみに鳥海は敵と誤認され爆撃されそうになったとか。
続けてインド洋での通商破壊作戦に参加。ここで鳥海は開戦後初の発砲を行い、英国商船2隻(1万5千トン級、3000トン級)と米国タンカー1隻(9000トン級)を撃沈。高価な魚雷は使わず、温存された。また、鳥海が放った水上機が爆撃を敢行し、2隻の商船を大破せしめた。
7月には第八艦隊(別名・三川艦隊)の旗艦となりソロモン海戦に参加。敵艦隊が停泊するルンガへ忍び寄るには島と島の間にある狭い水道を突破しなければならなかった。艦隊が最も動きづらいこの水道を敵が重点的に警戒していると判断した第八艦隊司令部は、突入前に可燃物を投棄し弾薬庫にも注水をするという徹底的な防炎対策を施した。皮肉にも敵とは遭遇せず、水道を突破した第八艦隊は停泊する敵艦隊へ夜襲をかけた。
状況は反航戦、まずオーストラリア重巡「キャンベラ」が最初の標的となった。集中攻撃を受けて次々に大きな水柱が立ち、傾斜。そこへ吊光弾が放たれ、大破炎上するキャンベラは鳥海たちから滅多打ちにされ艦橋要員は全滅した。次に重巡「シカゴ」に魚雷が命中。駆逐艦「パーターソン」も被弾する。突然の奇襲に米軍は混乱し、泊地の輸送船団は慌てて離脱を開始する。
米軍側の司令官リーフコール大佐は、一連の攻撃を日本軍の奇襲とは思っておらず、轟く砲声や吊光弾は味方のもので、近くにいた日本軍を追い払っているのだと思い込んでしまった(「ワレアオバ」のアメリカ版といえる)。この間違いが連合国軍の状況を更に悪化させる。リーフコール大佐が乗艦していた旗艦「ビンセンス」と併走していた重巡「アストリア」が、鳥海の探照灯に照らされる。しかし、まさか日本軍が泊地にいるとは思っていない大佐は「味方同士で何やってるんだ?」程度にしか思っていなかった。結果、アストリアは集中攻撃を受け火達磨になった。ここでようやく大佐は敵の奇襲を受けた事に気が付く。
さらに重巡「クインシー」の搭載機が引火により爆発。闇夜の中で炎上する事になったクインシーは格好の的となり、反撃する間もなく轟沈させられた。そしてリールコール大佐乗艦のビンセンスにも攻撃の手が及び、4発の魚雷が命中。リールコール大佐は総員退艦を命じる。海戦終了後、ビンセンスはその身を海中に沈め、キャンベラも後に続いた。
第一次海戦で鳥海は海図室に被弾して34名が戦死するが、不発弾だったため小破に留まった。一方的な勝利をおさめアイアンボトム・サウンド(鉄底海峡)を築き上げた艦の一隻となる。艦隊がほぼ無傷なことから再突入を推す声もあったが、戦闘終了後は帰投。しかしその帰途に(慢心から)加古が潜水艦により沈められてしまった。
なお本来の目的である敵輸送船団への攻撃は行われなかった。
この第一次ソロモン海戦は帝國海軍の大勝利に終わり、惨敗した連合国軍に衝撃を与えた。アメリカ海軍では直ちに調査委員会が発足し、指揮官の責任追及が始まった。非難の的にされた指揮官は精神を病んで廃人になってしまった。
第三次ソロモン海戦ではガダルカナル島飛行場の砲撃に成功。第七艦隊の生き残りを率いて撤退するが、エンタープライズから飛び立った航空隊より爆撃を受ける。これにより率いていた衣笠が沈没、摩耶と鳥海は中破の損害を負う。その後は旗艦任務を解かれた。
1942年11月、ラバウルに停泊していた鳥海は米軍による空襲を受ける。他の姉妹が損傷する中、鳥海は無傷で切り抜ける事に成功する。12月1日、カビエン作戦を支援。その後はラバウル方面の輸送作戦に従事する。
1943年9月15日、トラック諸島へ進出。11月24日からギルバート方面邀撃作戦に参加。
ずっと最前線に立ち続けた鳥海は大規模な改装を受ける事が出来ず、25mm機銃の追加といった最低限の改装のみ受けた。
1944年6月5日、リンガ泊地やタウィタウィ泊地に進出し「あ号作戦」に備えて訓練に勤しむ。そして間を置かず生起したマリアナ沖海戦に参加。マリアナの決戦が惨敗に終わった7月10日、リンガ泊地へ戻り捷作戦に向けて訓練。
昭和19年10月には栗田艦隊の一員としてレイテ沖海戦に参加するが、潜水艦の攻撃を受けて高雄型は鳥海を残して全滅(高雄は大破しその後回収され復旧、愛宕・摩耶は轟沈)してしまう。鳥海は奇蹟的に無傷だったため戦闘を継続。翌々日のサマール沖海戦で米護衛空母群と会敵。羽黒、筑摩、利根の3隻とともに敵艦隊を砲撃。数千メートルのところまで肉薄したが、駆逐艦と艦載機の攻撃を受け魚雷に誘爆。さらに続く爆撃で大破した。
乗組員は夕雲型駆逐艦藤波に避難、雷撃によって鳥海を処分したが、この海戦で藤波も沈没。藤波と鳥海の乗組員は一人も帰還することはなかった。戦後、長崎には鳥海と藤波の連名で乗組員の慰霊碑が建立されている。鳥海の名前は海上自衛隊の護衛艦「ちょうかい」に引き継がれた。毎年、「ちょうかい」主催の慰霊祭が佐世保海軍墓地で行われている。
なお、作家の丹波文雄はソロモン海戦当時鳥海の乗組員として従軍しており、当時の経験を基に小説「海戦」を執筆した。また、声優の古川登志夫の兄は鳥海の機関砲主を務めており、22歳で戦死したという。
2019年10月25日、戦没からちょうど75年後に、これまで艦これでもおなじみの艦を発見してきた故・ポール・アレン氏設立の財団が立ち上げた調査団が、比・サマール島沖海底5173mの地点に沈む鳥海を発見したと公表した。
あっ、これも私の概要なのですか!?
高雄型4姉妹の末っ子。史実で述べたように摩耶と鳥海は改装されなかったため、デザインが高雄および愛宕とは異なる。そしてその史実が原因かステータスまで突出した部分はなく、高雄型最弱となっている(あくまで高雄型では低いだけで、重巡洋艦全体で見れば古鷹型や青葉、妙高除く妙高型より上と高い部類である)。尤も、史実ではむしろ活躍しまくり、姉が大破・撃沈しても無傷で戦闘を続けているのだが。史実と異なり改造(Lv25以上で可能)や近代化改修は可能で、後述するように任務でも必須になる艦なので、彼女を一線で使いたいという提督は是非。ただし、改造してもデザインは変化しないので、高雄や愛宕と同じ姿になるわけではない。
優等生タイプで丁寧な口調で話す、摩耶とは正反対の性格である。高雄型では唯一提督を「司令官さん」と呼ぶ。旗艦任務が多かった史実を反映したのか理知的で戦況を常に計算しており、中破すると計算外のことに狼狽したり、MVPをとると計算通りとしながらも「司令官さんの戦略だから」と言ってくれるなど、非常に真面目でいい子。触った時ですら「これも、何かの任務なのですか!?」と言う。任務ならおさわりOKですか。しかし史実を反映したセリフはあまり多くは……というか、ほとんどない。他の高雄型姉妹についても触れることはない。話題はいくつもある気がするのだが……。一方、自己紹介の「私が鳥海です」でロマサガ3のあのセリフを思い出したという人も。
その性格とは裏腹に、服装はなかなかエロい。摩耶と同じデザインの衣装だが、彼女はスカートを下げておりヘソだしになっている。そして太腿の付け根やヘソの周りがやけに細かく描きこまれており、絵師の気合とこだわりが感じられる。さらに中破時のイラストを見ても下着らしきものがまるで見えず、はいてない疑惑もある。胸は高雄や愛宕と比較すると控えめだが、これまたなかなかのサイズ。さらに絵師が「摩耶と鳥海のセーラー服の青い部分はスク水の生地で出来てる」と発言し、一躍話題となった。
しかしながら中破の際のイラストはアンテナが折れてしまい全身傷だらけで口から血のようなものが流れているという、他の艦娘と比較しても非常に痛々しいイラストである。
また貴重なメガネっ娘でもある。同じくメガネ艦娘の霧島とは声優も同じ東山奈央である。だがメガネが縁なしのため図鑑などで拡大しないと非常に見づらく、気づかない提督も多い(鼻のパーツを絆創膏と勘違いした人も)。
任務(クエスト)では高雄型4姉妹による「第四戦隊編成」や、「三川艦隊編成」「新三川艦隊編成」で必須になる。その後出撃してボスを撃破する任務まであるので、達成したい人はしっかり育てよう。
ニコニコなどでの人気は姉に押され気味。優等生で癖がない性格のためネタ部分がやや弱いか。前述通り史実でのアイアンボトム・サウンド関連の活躍が目覚ましいが、それらも計算づくの勝利だったためか霧島と違い脳筋メガネ扱いを受けることはほとんどない。また鉄底海峡はイベントで舞台になったが、そこでも彼女に関連した話題はあまり上らなかった。
なお、スタッフ本『提督の冬休み。』に掲載されたパセリ氏の書下ろしイラストでは、摩耶が餅を食べている傍らで日本酒を飲んでいる姿が描かれており、地味に(彼女の“姉”達も含め)20歳越え疑惑が浮上している(まぁ酒を飲んでる駆逐艦に較べれば大したことはあるまい)。
アニメ艦これでは出番がなかったが、劇場版艦これでは改二スタイルで登場。映画開始早々に旗艦として三川艦隊を率いて夜戦で敵泊地に突入し、これを壊滅させるという大活躍を見せた。
2021年正月に「八周年に向かう新春掛け軸」(正月任務報酬として取得可能だった)が実装された。この家具には『賀正令和三年 祝今春八周年 第八艦隊旗艦 鳥海』と揮毫され、巻物の装飾も彼女の衣服がデザインされている。
これは・・・気持ちのよい改二ですね
2015年3月27日のアップデートにおいて、ついに鳥海改二が実装。
同型艦の摩耶改二に続いての実装となる。
しかし史実の項にもある通り、鳥海は大きな改装を何も受けないまま戦い続けて沈んでしまった艦だったので、「if」改装と言う事で改二改装には改装設計図が必要になるが、改装レベルは摩耶の75に対して、65で可能。
多大な武勲を挙げていた艦だったので、夕立や綾波らと同じく早くからの改二が切望されており、また改二が実装されたらとてつもない火力を引っさげたバリバリの武闘派になるのでは・・・と思われていたが、本当になった。
フル改修状態のステータスでは火力85、雷装86。これまで重巡で火力最高だった羽黒改二の火力84を超え単独トップに、雷装はトップでこそないものの妙高改二の雷装88に僅差でつけて2位。
なお火力+雷装の合計値で計算され、重巡が本領を発揮する場である夜戦での火力も当然ながら単独トップ(僅差で妙高改二・羽黒改二が続く)。実質的に重巡最強火力の座を更新した事になる。
鳥海も霧島も、武勲を挙げた武闘派の艦が揃って自称頭脳派のメガネなのは何故だろう・・・。
2017年2月28日のアップデートでZara(艦これ)が改二になるとフル改修状態で火力87となり、鳥海を上回った。しかし、 Zaraの雷装は48と低いため、鳥海は重巡の夜戦火力トップの座は死守している。
持ってくる装備品は、改二重巡の標準持参品となりつつある「20.3cm(2号)連装砲」、史実で探照灯を照らして戦闘した事に準え「探照灯」、最近実装された夜戦装備「熟練見張員」、そして駆逐艦でも装備できる貴重な小型対空電探でもありトップクラスの命中補正を持つ「22号対水上電探改四」の4つ。
特に後ろ二つは入手手段が非常に限られる貴重品である(改装設計図が必要な理由はこれもあるのだろうか) 。
服装は摩耶改二とほぼ同じで、今までより明るめの色のブルー+赤い紐の菊結びのついた白のプリーツスカート。もちろんヘソ出し。
高雄・愛宕と同様の形の帽子もついた。
そして最も多くの提督が気にする中破姿だが、摩耶ほど零れそうな脱げ方ではないものの・・・どういう訳かテヘペロのような、ダメージを食らっているのにどう見ても困っていない顔をしている。薄い本がはかどるな・・・。
関連動画ですか。うれしいです!
関連静画の報告が入っています。
左舷、関連コミュニティ用意!
あ、司令官さん。関連項目です。
- 艦隊これくしょん~艦これ~
- 高雄型重巡洋艦 : 第四戦隊
- 三川艦隊(旗艦:鳥海)…古鷹、加古、青葉、衣笠、天龍、夕張
- 第八艦隊(旗艦)…天龍・龍田、迅鯨、三十駆/第三水雷戦隊(川内、十一駆、二十二駆、三十駆)
- 眼鏡っ娘 / 眼鏡っ娘艦隊
- 武闘派メガネに定評のある三菱長崎造船所
- パセリ艦隊 / 東山艦隊
- 藤波(艦これ) … 艦歴の最期に関わり、鳥海及び藤波乗組員は総員戦没。連名の慰霊碑が立つ。
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