武器とは、
- 敵にダメージを与えるための道具・身体部位
- 比喩的に長所や優れたもの
(例) 努力が彼の武器、情報を武器にする …など
特に大型なものは兵器と呼ばれる事も多い。(項目参照)
概要
- 戦闘・狩猟を目的として作られたものを指す場合が多い。
- 時代・国・文化によって様々な武器・歴史がある。
- 運用方法や精度・生産性・拡張性も時代・技術と共に大きく変化している。
- 素手・生身と比較し容易に高威力が発揮できるものが多い。
- 敵対する相手や兵器に有効なダメージを与える。
- 狩猟において獲物・天敵にダメージを与える。
- 相手への威嚇や牽制・警告にも用いられる。
- 敵の円滑な行動を阻害し、進軍や目標達成を困難にする。
- 犯罪・攻撃などの行動を元から起こさせない。諦めさせる。(抑止力)
…といった道具を指すことが一般的。
もちろん武器は人間だけの専売特許ではなく
ライオンの牙や爪、カブトムシの角などもその生き物が持っている武器といえる。
棍棒や刀剣のような近接兵器、銃やミサイルといった飛び道具・長距離兵器まで様々。
大型の火砲やミサイルといった兵器を小型化し、個人携帯を可能としたものも多い。
(ただし非常に重い)[2]
「自国や組織に害をなす敵や邪悪なものを退けるもの」として
儀礼や祭典で用いられたり、ロゴマークや紋章のデザインされている場合もある。
利用
戦争・紛争においては国・時代を問わず用いられ、近代・平時においても警察・軍隊・国境警備隊・沿岸警備隊といった治安・国防、要人・重要施設の警護まで様々であるが、民間においても趣味や護身用としての需要は高い。
元は戦闘用の武器だったが、スポーツ・趣味・その他として楽しまれているものも多い。
(剣道・弓道・アーチェリー・射撃など)
特性の異なる2つ以上の武器を装備し、主武器が破損・使用困難な状況になった場合に備えて予備的に装備されるものや、閉所で持ち替えられる場合もある。[3]
特性
殴打、刺突、切断、斬撃、投擲、設置、散布、射出、爆発、燃焼など様々。
個人携行型、分解運搬型、車載・艦船・航空機の内外に搭載するものまで幅広い。
離れた場所を攻撃可能な武器に限っては 飛び道具 の項目でさらに詳しく説明されている。
なんでも武器になる
広義には相手を加害しうる使用法を行えば、その瞬間にほぼ何でも武器になる。
(素手も含む)
ゲームや映画、現実においても近隣の物品を拾って使う、投げつけることで応急の武器とする場合もある。
野球のバットや傘、箒などはそのまま棍棒として転用できるし
砂粒でも目潰し、消火器でも煙幕、カバンや教室の椅子も防具兼武器となるなどアイデア次第である。
(→護身術)(→正当防衛)
花瓶のような投げれば壊れてしまうようなものでも、相手を一瞬怯ませて次の一撃を確実に叩き込むといった用途であれば十分に有効な武器・手段となりうる。
盾のように防御特化に見えるものでも、暴動においては敵に押し付け行動を制限したり、盾そのもので殴打するといった戦術(→シールドバッシュ)も訓練されている。ものは使いようである。
悪用
テロ・犯罪等で悪用されるケースも多く、隠匿が容易なもの、連射が可能なもの、強力な火砲などは所持・携帯・重要施設等への持ち込みに厳重な規制が掛けられているものも多い。身近なものでは警察や軍隊といった法務執行機関が所持している。
- 小型軽量の拳銃やナイフ、自爆攻撃など、隠匿が容易で外観からは所持を判別しづらい。
- 一般人に紛れて複数人が多方面から襲ってくる事態も想定しなくてはいけない。
- 警察側も疑わしい=即射殺とはいかず、冷静で迅速・性格な判断が必要となり精神的負担も大きい。
- スパイなど暗殺道具が日用品(筆記用具や化粧品類)などに巧妙に偽装されている場合もある。
- 施設等においては金属探知機や保安要員といった備品や人員・スペースが必要となる。
- 国によってはテロ対策のために重要施設や空港・駅の入り口に設置されていることも。
- 武器にの種類に限らず、丸腰の民間人に対しては無差別殺傷なども起こしやすい。
- 規制や法の目をすり抜けて密輸・密造、違法改造、不法所持している場合もある。
日本においては正当な理由なく銃刀法に抵触するものは所持・携行・使用などが禁止されている。もちろん抵触しなくともハンマーなど他者を加害しうるものを丸見えの状態で歩いていれば不審者として通報されたり、正当な理由もなく隠し持てば職務質問を受けた際に面倒なことに可能性は十分にあるので注意。
欠点
- 取り扱いや精度は個人の技量に左右される
- 真価を発揮するための教育訓練、時間とコストが必要。
- 不慣れな武器を振り回しても威嚇以下でしかなく、機動力や体力の浪費でしかない。
- 自分の武器で自分自身に被害が及ぶリスクもある。(→諸刃の剣)
- 飛び道具においては距離を増すごとに大きく精度が下がる。
- 戦闘の混乱や興奮・疲労によって正確な投擲や照準が困難になる場合も珍しくない。
- 流れ弾や貫通によって周囲・背後へ無用な破壊や危害を加えてしまうリスクも存在する。
- 弾薬・バッテリー・燃料が切れると戦闘力を喪失または十分に発揮できないものも多い。
- 主要部分の破損によって能力を大きく喪失する。(刃こぼれなど)
- 間合いや射程、使用環境によっては性能を発揮できず、行動を大きく阻害されてしまう。
- 長い槍は狭所では邪魔で取り回せない、懐に入り込まれると対処できないなど。
- 長射程の武器に射程外から一方的に攻撃され身動きが取れなくなる。(狙撃・砲撃など)
- 重火器など大勢の操作人員が必要な場合、負傷・死傷で人数が減るごとに負担が増大する。
- 再装填・照準・周辺警戒・展開/撤収といった速度・効率が飛躍的に悪化していく。
- 構造が複雑なものは定期的に適切なメンテナンスが必要。
- 武器を奪われて相手に利用/研究される。(→鹵獲)
- 暴発や誤認によって味方や民間人を攻撃した際の被害が大きい。
- 利便性が高く高威力なものは量産が利いても単価が高い。
- 火薬を使用するものはさらに欠点が枝分かれする。
- 炎(発射炎/爆炎)・煙・音響によって自身や味方の存在や位置を暴露してしまう。
- 耳栓などの防護がなければ騒音による聴覚障害を起こし、状況判断が困難になる。
- 火薬自体が湿気ってしまい、不発や遅発といったリスクを伴う。
- 武器の使用・取り出す、持っているという事実だけで現場を混乱させる、大きな誤解を招く場合も。
- 自爆など、逃走の必要がなく即起爆できるものは阻止が困難。(→自爆)
- 悪用された場合は脅威となる。(前述)
また高威力から誤作動や誤発射(暴発)、悪天候や視界不良、情報不足によって友軍や民間人を殺傷破壊してしまうリスクも無視できない。無作為に敷設された地雷などは相手を問わず無差別に起動してしまう。(→フレンドリーファイア)
試合や喧嘩で使用すると卑怯とみなされる場合もある。[5]
正当に武器を使用できる状況下においても、上層部のこだわりや責任逃れなどで武器の使用が許可されないといった皮肉なシチュエーションが描かれる作品もある。[6]
ビジネス的な側面
戦争のなく性善説な日本ではあまり馴染みがないものの…
武器/兵器の販売によって利益を得る武器商人(死の商人)、軍需産業といった存在は昔から実在し、戦争が長引くよう戦地に武器を流入させる、意図的に両陣営に売りつける場合もある。[7]
詳しくはそれぞれの項目参照。
その他
ニコニコ静画など、「武器娘」といったタグも活用されている。
武器娘 - ニコニコ静画 (イラスト) (nicovideo.jp)
※武器・兵器の擬人化などは含まず、銃や刀剣を持っているシチュエーションが多い。
※武器・兵器の擬人化がそれを持っている場合はこの限りではない。
関連動画
関連項目
脚注
- *接近・移動・連携・通信・状況把握などを阻止する。
- *地対空ミサイル、対戦車ミサイル、無反動砲、ロケットランチャーなど、軽くとも14kg以上、重いものでは20kg以上のものもザラである。それ以上の場合は個人での長距離運搬が困難なため複数人で分解運搬されるものが多い(対戦車ミサイルや迫撃砲など)。
- *小太刀や拳銃といった副武装(サイドアーム)など。
- *空中散布式の地雷など、えげつないものもある。
- *お互いに同意の上での決闘や、何でもありなルール無用の闘争や暴動などを除く。
- *宣戦布告(小説/映画)など。
- *米国・中国・ロシアといった大国も武器商人として普通に関わっていたり、製造した武器が(横流しも含めて)テロに使用される場合もあるが大抵は有耶無耶にされる。下手に互いに突っ込めば「お前も輸出してるじゃん」と特大ブーメランになってしまうため、そのあたりは多少空気を読みあってる。