『月刊少女野崎くん』(げっかんしょうじょのざきくん)は、椿いづみによる日本の4コマ漫画作品。
スクウェア・エニックスのウェブコミック配信サイト『ガンガンONLINE』で2011年8月25日更新分より連載中。
男子高校生で人気少女漫画家の野崎梅太郎と、成り行きでアシスタントになった女子高校生の佐倉千代を中心に、彼らとその周囲を取り巻く人々を描くコメディ4コマ漫画。2024年2月現在既刊15巻、累計発行部数は800万部を突破。
作者は「花とゆめ」で「俺様ティーチャー(全29巻)」を連載中の少女漫画家だが、初めて描いた4コマ漫画をガンガンONLINE編集部に持ち込んだ結果、見事採用。ガンガンONLINEが2011年7月から実施している「毎週新連載16作品プロジェクト」の第9弾として連載が開始された。
インターネットラジオ『スクエニChan!』第31回放送内でパーソナリティ3人によるラジオドラマ企画として、安元洋貴が野崎、西明日香が佐倉、KENNが御子柴をそれぞれ演じた。
2013年6月26日にドラマCDが発売された。メインキャストは作者の希望で選ばれており、上記の3人も偶然イメージと一致していたということで続投している。
2014年3月にアニメ化が発表され、同7月~9月に放送された。ニコニコ動画でもチャンネルが開設され、7/17より配信開始。動画は第一話無料、二話以降有料。音声収録は音響監督の得意とするプレスコで行われた。
野崎 梅太郎(のざき うめたろう)/ ペンネーム:夢野 咲子(ゆめの さきこ)
声 - 安元洋貴 / 中村悠一
普段は無愛想で長身(190cm)の男子高校生だが、もう1つの顔は『月刊少女ロマンス』という雑誌に『恋しよっ』と言う人気連載を抱える少女漫画家。ペンネームは「夢野咲子」。学年クラスは2-B。恋愛心理描写の繊細さに定評があるのだが、それを描く本人は「初恋もまだだしな!」と力強く断言し、妄想と同級生の言動と日常の細かなシーンを観察することで恋愛ネタを絶えず蓄えている。漫画以外に関しては無趣味で、言動にもデリカシーが感じられない。
美術部に所属している佐倉が描いたポスターを見てその技術を買っており、いずれアシスタントに採用したいと考えていた。中学時代はバスケット部のキャプテンとして活躍し、若松はバスケ部の後輩である。背景を描くのが苦手で、まったく進歩する様子を見せていない。
声 - 西明日香 / 小澤亜李
同級生の野崎に片思いを寄せる女子高校生。学年クラスは2-A。小柄(145cm)で、頭の両側につけた大きな水玉模様のリボンがトレードマーク。野崎に思い切って告白したものの、この時に恥ずかしさのあまり「ファンです」と言ってしまったため、言葉の意味を取り違えられ、気付くと野崎のアシスタントをさせられてしまっていた。もらった色紙には夢野咲子のサインが書かれており、それで野崎が漫画家と知った。美術部に所属していてメインは水彩画。ベタを塗るのが得意。
基本的にツッコミ寄りの姿勢だが、惚れた立場故か野崎のネタ集めから来る天然ボケへのツッコミは弱めで、なんとなく流されることもしばしば。実は「恋しよっ」のメインヒロインの容姿のモデル。
声 - KENN / 岡本信彦
佐倉が加わる以前から野崎のアシスタントをしている男子高校生。アシスタントとしての得意分野は花・小物・効果。学年クラスは2-G。少しワルそうな雰囲気を漂わせた美形だが、恥ずかしがり屋でツンデレな一面を持つ小心者で残念なイケメン。故に野崎からは心の中で「みこりん」という愛称をつけられ、さらに野崎が描く漫画のヒロインの性格のモデルにもされている。また、この話を聞いた佐倉からは直接「みこりん」と呼ばれている。
以前は鹿島を一方的にライバル視していたが、御子柴の惨敗を経てすっかり打ち解ける。女性との上手い接し方を学ぼうとした結果、ギャルゲーをプレイするようになり、その影響なのか美少女フィギュアにまで手を出すほどオタク化している。
声 - 沢城みゆき / 同左
佐倉の友人でクラスメイト。学年クラスは2-A。場の雰囲気や他人の感情を全く読まない性格で、常に誰かに怒られている。声楽部所属だが、抜群の運動神経を買われて様々な部活の助っ人をよく頼まれている…が、反則上等で自己中心的なラフプレイを嬉々として行うため、その目的は「助っ人」と言うよりは嫌な相手の仮想や反面教師にあるようだ。
しかしその歌声は天使の歌声とまで称され、普段の性格からは想像もできない歌唱力を持つ。その落差から「声楽部のローレライ」の異名を持つ(正体を知り幻滅してしまうところまで含まれている)。後輩の若松を舎弟なのか何なのかよく分からない、微妙な距離感でかわいがっている(主に物理的に)。
鹿島 遊 (かしま ゆう)
声 - 松浦チエ / 中原麻衣
御子柴の親友でクラスメイト。学年クラスは2-G。眉目秀麗、成績優秀、運動神経抜群、トークが面白く度胸もある、と男としてのモテ要素を完璧に網羅する女子。本人も素で女子ナンパ体質を持つため、主に男子から「学園の王子様」と評されている。そのためか、敬称付きの場合「鹿島くん」と呼ばれる。
演劇部所属で、王子様役などのメインな役柄を任されることが多いが(主に女の子達と遊ぶために)遅刻とサボりの常習犯であり、その度に部長の堀に折檻を受けている。しかし、堀を嫌う様子はなくむしろ慕っており、殴られるのも特別扱いされている証拠とポジティブにとらえている。酷い音痴で瀬尾に歌を教わっている。
声 - 間島淳司 / 小野友樹
演劇部の部長。学年クラスは3-C。よく部員の鹿島にバイオレンスな制裁を加えている。演技は上手いのだが、背が伸びず(164cm)、また裏方の面白さに目覚めたこともあってか大道具を担当している。本人の前では言わないものの、鹿島の顔自体はことあるごとに絶賛するほどに好きで、その様子は野崎や佐倉から「親バカ」と評されている。顔は好きだが特に鹿島に対して恋愛感情はない様子。
実は野崎の漫画の手伝いに来るアシスタントで、背景を担当している。部活との兼ね合いから主に夜遅くに手伝いに来ている。アシスタントをする代わりに野崎に王子が主役の台本を書いてもらっており、そのことを鹿島に知られたくないので鹿島の親友の御子柴にはアシスタントなのは秘密にしている。野崎の漫画を持っているのを鹿島に目撃されて以来、少女趣味だと誤解されている。
声 - 浪川大輔 / 木村良平
バスケット部員。学年クラスは1-D。中学時代の野崎の後輩。大柄な体格とは裏腹の繊細な性格で、しょっちゅう不眠に悩まされている。その主な原因はバスケ部の助っ人、瀬尾結月。彼女に何故か気に入られて練習でラフプレイを食らう日々が続き、意を決して文句を言おうと果たし状を送ったはいいが、書く際に参考にしたのが何故か野崎の「恋しよっ」。勘違いと噛み合わないやりとりの末、「学園のローレライ」を結月のことと知らずに絶賛し、より結月に気に入られるように。
挙句「学園のローレライ」の歌声を聴くだけで安眠出来るようになった若松だが、未だにそれが結月の事とは気付かずにいる。今では結月に「若」と呼ばれてデートに付き合わされる仲。
中学時代のバスケ部キャプテン、野崎に憧れていたため、野崎が漫画に専念したことを少し残念に思っている。彼も成り行きで野崎のアシスタントになり、消しゴムかけから初見で綺麗なトーン貼りまでこなす器用さも見せる。
声 - 三宅健太
野崎の担当の男性編集者。人嫌いで仕事以外のことにほとんど興味を示さない上に会話嫌い。それが野崎にとってはクールに見えているらしく、野崎には非常に慕われている。仕事そのものには真面目で、メールでの素早い対応や野崎へのコメントなどは至極まっとう。ストレスで太るタイプで、特に学生時代からの知り合いである前野と付き合いがある期間はストレスが増えて太り、関係が切れるとスリムになる。前野と同じ職場になってしまいストレスが増大したため、再び太ってしまった。
なお野崎に気に入られるきっかけは初対面で(マミコと鈴木を含めて)キャラの名前を5人言えたため。
前野 蜜也(まえの みつや)
声 - 小野大輔
宮前の前に野崎を担当していた男性編集者。物語開始時には都の担当になっている。美形だがかなりのナルシストかつ無能。誰でも言えるようなことをドヤ顔で提案してそれを自分の成果だと思い込んだり、意味もなくボツにしたり、仕事をさぼって遊びに行ったり、原稿をなくしたり、ミスを犯すと開き直って逆に相手に謝らせたり、写真などの資料を頼んでも自分撮りばかりして来たり、タヌキが大好きで、担当している漫画に無理矢理タヌキを出没させる…など、漫画編集者としての無能エピソードには事欠かない。
野崎に嫌われているが、本人は自分が有能だと思い込んでいる。『少女ロマンス』の編集部ブログも担当しているが、自分のことばかりを書く前野ブログと化している。
声 - 川澄綾子
少女漫画家で女子大学生。『別冊少女ロマンス』で連載している。ペンネームと本名は同じ。野崎と同じマンションの上の階に住んでいる。ファンタジーからミステリー調まで幅広いジャンルの少女漫画を描けるが、担当が前野なため、どんな作品にもタヌキを登場させられている。温和で自己主張が強くない性格のため、前野がどんな無茶を言い出しても律儀にそれに応じてしまっている様子。
野崎の弟。中学生。極度の面倒くさがりで、喋るのも面倒なため無口。野崎はなぜか読解できていたが、メールも変換もされていない単語のみで構成されている。初登場時佐倉から筆談を勧められるが、書くのが面倒になって結局普通に話し始めた。実家暮らし。野崎の一人暮らしに対しては、反対するのが面倒くさくなり反対するのをやめた。
恋しよっ
作中で野崎が月刊少女ロマンスで連載している少女漫画。下記の2人の他、瀬尾と若松をモデルとしたサブキャラクターも登場している。
マミコ
声 - 田村ゆかり / 三宅麻理恵
「恋しよっ」の主人公。恥ずかしがり屋な女子高校生。鈴木に対して自分の気持ちを素直に伝えられない。
上記の通り、性格のモデルは御子柴。容姿のモデルはリボン一本で髪を結んだ時の佐倉。
声 - 浪川大輔 / 宮野真守
マミコの恋の相手。自転車通学をしているイケメン男子高校生。野崎が描きやすいお気に入りキャラ。
ちなみによりにもよって作中の「少女漫画での人気設定」を排除していくと行き着くキャラ像。
作中(アニメ第4号)で御子柴と野崎がプレイしているギャルゲ。ちなみに、御子柴は女の子との会話スキルを上達させたいという意図で無印(1)から続けてプレイしているが、結果は…
友田
声 - 水島大宙 / 日野聡
ゲームの中でプレイヤーが演じる主人公の友人或いは補佐役。女の子達の主人公に対する好感度等をグラフで教えてくれたり、主人公の行動の手助けをしたりする。あまりにも誠実なその人柄と献身的な対応に、考えすぎの気がある野崎は当初、これには何か裏があるのではないかと疑義を抱いたり(偶然?ながら、CVは某アニメで真ゲスと呼ばれる役を演じた日野である)、主人公に単なる好意以上の気持ちを抱いているのではないかと推察したものの、結局はそんな事は無く、ゲームクリアまで主人公の良き友人のままだった。しかしながら、その人柄の素晴らしさに涙した二人は、友田への恩返しとしてある行動に出る。
都ゆかりの作品
作中(アニメ第5号)で登場する一連の漫画作品。学園ラブコメ、異世界ファンタジー、時代劇…など多彩なジャンルが網羅されており、別冊ロマンスで特集が組まれているところから人気の程がうかがい知れるが、その多彩な内容を打ち消す弊害と呼べる要素(下記を参照の事)が混入しており、作品に触れた読者(佐倉)は、その要素しか頭に残らないという状況が発生している。
タヌキである。『担当の前野のお気に入り』というただそれだけの理由で、都ゆかりのあらゆる作品に登場する。時空を超越するその生態は、野崎をして「ぞっとする」と言わしめるほど強烈で、その存在感はアニメにおいても健在。
基本的にはただ『居る』というだけの存在…だったが、佐倉が入手した最新号の誌面では遂にストーリーにも関わる様になり、あまつさえ『ポン助』という名前まで付いている(ただし、他の作品に登場している場合でもその名前が使われているかどうかは未確認)。
作詞・作編曲 ヒゲドライバー
歌 佐倉千代(CV:小澤亜李)
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 原作 | 動画 |
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創刊号 | その恋は、少女漫画化されてゆく。 | 中村 能子 |
山崎みつえ | 瀧原美樹 | 創刊号~第3号 | ||
第二号 | 新(ニュー)ヒロインをよろしくね♪ | 齋藤哲人 | 渡部穏寛 | 宮川智恵子 | 第3~5号 | ||
第三号 | バイオレンスVSプリンス | 竹下良平 | 工藤裕加 | 第5,6,10号 | |||
第四号 | 男には、戦わねばならない、時がある。 | 吉川博明 | 野木森達哉 | 菊永千里 | 第8,21,7号 | ||
第五号 | 恋を「思い」「描く」男子。 | ヤマサキオサム | 守田芸成 | 天﨑まなむ | 第7,9,15号 | ||
第六号 | 魔法をかけて、あ・げ・る♡ | 齋藤哲人 | 山﨑みつえ | 中嶋敦子 | 第13,14,20号 | ||
第七号 | 漫画家脳野崎くん | 渡部穏寛 | 瀧原美樹 工藤裕加 吉田奏子 |
第11,19号 | |||
第八号 | 学園の王子様(女子)の悩み | 竹下良平 | 小谷杏子 菊池聡延 天﨑まなむ |
第16,24,36号 | |||
第九号 | ドキドキ、たりてる? | ヤマサキオサム | 高林久弥 大関雅幸 |
菊永千里 菊池政芳 海保仁美 |
第17,26,18号 | ||
第十号 | 強まるのは、絆と手綱。 | 齋藤哲人 | 守田芸成 | 天﨑まなむ 伊藤大翼 市原圭子 |
第23,25,30号 | ||
第十一号 | 米しよっ♡ | 竹下良平 | 吉田奏子 大高美奈 |
第22,39,31,38号 | |||
最終号 | この気持ちが恋じゃないなら、 きっと世界に恋はない。 |
山﨑みつえ | 瀧原美樹 | 第28,48,50号 |
関連項目 |
外部リンク |
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最終更新:2024/12/04(水) 03:00
最終更新:2024/12/04(水) 02:00
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