宗三左文字(刀剣乱舞)とは、ブラウザゲーム「刀剣乱舞-online-」に登場するキャラクターである。
…貴方も、概要が欲しいのですか?
……宗三左文字と言います。
今川義元が討たれた時、僕を戦利品として得た魔王によって磨上げられ、刻印を入れられてから今の僕があります。 ……ですから、義元左文字、とも呼ばれています。
その後は豊臣秀吉、秀頼、徳川家康、そして徳川将軍家と僕は主人を変え、天下人の持つ刀として扱われました。
……なぜ、みんな僕に、そんなに執着したのでしょうね……
(ゲーム内の刀帳の台詞)
筑前の刀工、左文字の作とされる打刀。
不幸三兄弟の次男で、何度も主人を変えてきた傾国の刀。
淡い「絶望」を帯びた瞳が人を惑わす。
体には魔王を示す紋様が入れられている。
(刀剣乱舞絢爛図録より)
左文字三兄弟の次男。
愁いを帯びて儚げな印象の美青年。癖のある薄桃色のロングヘアに、青と緑のオッドアイが特徴。
戦装束のデザインは兄弟共通して僧形のそれをモチーフにしており、袈裟をゆるく纏っている。
内番衣装は着物姿に前掛けをして襷をかけており、整った面立ちも手伝って「小料理屋の女将」と呼ばれることも。だがそれがいい。
真剣必殺で露になる「魔王の刻印」は、「第六天魔王」の五文字と髑髏と蝶を組み合わせた、美しくも悍ましい意匠である。
天下人の許を転々としながら、刀剣として使われずに「籠の鳥」として扱われてきた事もあってか、性格は厭世的かつ悲観的。主たる審神者に対しても自虐的で辛辣な台詞をたびたび口にし、諦めの境地にありながら今の状況に甘んじている様子が伺える。
一方で戦に出すと、ほんの少し嬉し気な様子を見せたり、遠征に出すと「いいんですか?籠の鳥を表に出して……冗談ですよ」と言いつつ、戻ってくると「僕はあなたの所に帰ってくるしかないんですよ」と語る。
打刀男士の中にあって、ステータスは全体的に低め。後述する火災による再刃のエピソードを背負っての事だろうか。
ただしレベリングと錬結をしっかり行えば立派に戦力として運用でき、誰が呼んだか「籠の中の猛禽」と謳われる活躍が期待できる。
因縁の地である桶狭間において、江雪左文字(刀剣乱舞)と一緒に出陣すると回想イベントが発生。
今川の刀から織田の刀へと移り変わる自分の運命を前にして、苦し気に「色々なことがありすぎてもうわからないんだ」と胸の内を吐露している。
2016年5月17日、左文字三兄弟にて内番・手合せを行うと特殊会話が発生するようになった。
それぞれに悲しみを抱えた彼らではあるが、言葉のやり取りから伺える関係は悪くない模様。
2017年1月31日、近侍曲が実装。
作曲はアニメ・ゲームの主題歌等の楽曲提供を行ってきた音楽制作ブランド「Elements Garden」の母里治樹氏が担当した。
『グリザイアの果実』『うたの☆プリンスさまっ♪』等に楽曲を提供し、高い評価を受けている。
「極」実装
2017年10月31日、へし切長谷部(刀剣乱舞)と共に「極(刀剣乱舞)」が実装。
Lv70以降、修業道具一式を消費して96時間の修行に旅立つことで極の姿になれる。
ステータスが大幅にアップし、レアリティが一段階上がった。極になった打刀の特性として、遠戦の際に稀に両隣のどちらか片方の刀剣男士を「かばう」能力が追加された。かばった際に受けるダメージは軽減される。
外に出たい意思を見せて審神者に修行の許可を貰い、旅に出た宗三。手紙には彼の心境と審神者への言葉が皮肉と自嘲を交えつつ綴られていた。「強くなったら帰りますよ。いつになるかはわかりませんが」と斜に構えつつも前向きになった姿勢を見せた。
強くなるための旅で、宗三が行き着いたのは安土。魔王をどうこうして歴史を変えようという意思……は勿論なく 、自分が変わるには魔王と忌み呼ぶ織田信長を乗り越える必要があると思ったようだ。
実際にもう一度近くで見てみれば、魔王と言ってもただの人間。それはわかっていた。
しかし、漂わせる存在感が大きすぎて、その影からだれも逃れられない。
焼けた自分をわざわざ再刃してまで手元に置こうとした人々も、きっとそうなのだと語る。
……残念ながら、僕は魔王を乗り越えられそうもない。
ですが、貴方の刀であり続ければ、いつかは変われるかもしれない。
そんな夢くらい、見てもいいでしょう?
「……すっかり、貴方に染められてしまいました。貴方は恐ろしい人だ。あの魔王のように……」
桃色の僧衣の上に紫の武装を着込むようになり、さらに華やかな立ち絵になった。
蝶の装飾が増え、宗三の指先にも蝶が留まっている。
織田家の7つある家紋のうち、平家を由来としたものに揚羽蝶の家紋が存在するため、そちらを意識したデザインと思われる。
戦闘時には刀身に桜吹雪のような美しいオーラを纏っている。
皮肉や自嘲を交えた斜に構えた物憂げな物言いは健在であるが、審神者を面と向かって主と認める台詞も多くなった。過去の主とは異なる存在と認識しつつも、自身の意識を変えた審神者を信長のようだと言ったり、大きな影響を与えた主として評価してくれている様子。
ちなみに、へし切長谷部極の方は審神者のことを「信長とは大違いであり自慢の主」だと言う。審神者を認めて高く評価してくれるのは同じだが、二振りで逆のことを言うのが面白い。 修行見送りでは、主を真っ直ぐに思って修行に行く他の刀剣男士の姿を羨ましいと口にしており、極める以前にへし切長谷部と不動行光を「忠犬じみている」と揶揄していたのは羨望もあったのだろうか。長期留守ボイスでも何気にデレている。
また、天下取りの刀である自身を側に置くなら、天下を狙っているのかと度々話を振ってくるのだが…? 出陣時には元々の主である海道一の弓取りの今川義元に言及する。
戦意も増しており、「我こそは、天下取りの刀なり!」と名乗りを上げる姿はとてもかっこいい。
真剣必殺では「魔王の刀に手を出した咎……死を持って贖え!」と凄みを見せる。
以前は死によってやっと救われた様子を最期に見せていたが、極の刀剣破壊では「ようやく、僕も魔王から開放されますか。心残りがあるとすれば……今代の主が……天下を、取れるのかと言うこと……」と心残りを露わにしている。宗三の心境の変化に涙すると共に、天下を取らねばと決起する審神者多数。
おや。騒がしいと思ったら花丸なんですね
この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
アニメ『刀剣乱舞-花丸-』では第1話から登場。
日常系ほのぼのアニメである本作ではどのようなポジションになるのか注目されていた彼であるが、華麗に雪玉を「ひらり」とかわすのは序の口。畑当番ではトラクターに乗って登場するという、ゲーム本編からは想像し難いシーンで審神者へ大きなインパクトを与えた。
どうやらこのトラクターはお気に入りのようで、第3話で平野藤四郎(刀剣乱舞)にトラクターの鍵を渡すときも「竹馬の友」と呼んでおり、気に入っていることが判明した。なお、トラクターネタは後に虎徹兄弟にも引き継がれた。今後、二次創作界隈でもトラクターに乗る彼の姿があちこちで見られるかもしれない。
第2話ではメインの一振として活躍。
織田ゆかりの刀でもあるへし切長谷部(刀剣乱舞)、薬研藤四郎(刀剣乱舞)らと共に本能寺に出陣。時間遡行軍と戦い、真剣必殺も披露するなどトラクターに乗っていた人とは思えない名勝負を繰り広げた。
会話の様子から長谷部との仲も悪くないようで、その後行われた鍋パーティーでは盃を交わしていた。
ED曲「心魂の在処」もへし切長谷部・薬研藤四郎と共に歌唱。映像は宗三がメインとなっている。
また、弟・小夜左文字(刀剣乱舞)が初登場を果たした第3話でも、舞台版やゲーム本編の内番会話よろしく、仲睦まじい様子を見せていた。エンドカードは必見。
第7話では顕現した兄・江雪左文字を含めた左文字兄弟で海水浴に同行。兄が視聴者となっているサニワの腹筋に真剣必殺を叩き込んでいる最中、日傘の下で優雅に過ごしていた。お茶を渡す描写と併せて、一部審神者からは「まるで人妻(未亡人)のようだ」と絶賛された。
宗三左文字、行きますよ。
鎌倉~南北朝時代の刀工・左衛門尉安吉(左文字源慶)作と伝わる。
元々は二尺六寸の長さを持つ太刀であり、戦国時代に三好政長(宗三)から武田信虎(武田信玄の父)に贈られた刀であった事からこの名で呼ばれた。
武田氏が今川氏との間に和睦を結んだ折に、信虎が娘・定恵院にこの刀を持たせ、信虎の娘婿となった今川義元はこの刀を愛刀として大切にしていたと伝わる。
しかし1560年、桶狭間の戦いにおいて今川義元は討死。
この戦いで義元に勝利した織田信長が戦利品としてこの刀を持ち帰り、短く磨り上げ、更に茎の表裏に「織田尾張信長」「永禄三年五月十九日義元討補刻彼所持持刀」と金象嵌銘を入れ、自分の愛刀とした。
後に本能寺の変で横死するまで、信長の手元に置いてあったと伝えられている。
これに基づいて義元左文字(よしもとさもんじ)の名で呼ばれ、重要文化財としての名称はこちらになる。
本能寺の変の後、豊臣秀吉→豊臣秀頼→徳川家康に渡り、徳川将軍家の重宝となる。天下人の象徴として、将軍家は代替わりのたびに継承の印としてこの刀を引き継いだという。
1657年、明暦の大火(振袖火事)にて焼身となるが、刀工・越前康継の手により再刃。
現在は、京都市北区の建勲神社(祭神・織田信長)が所有。重要文化財登録されている。
2015年12月に京都国立博物館で開催された「刀剣を楽しむ―名物刀を中心に―」においては、同博物館所蔵の陸奥守吉行・秋田藤四郎の他、骨喰藤四郎(豊国神社蔵)、髭切(北野天満宮蔵)、膝丸(大覚寺蔵)と共に展示され、声優による音声ガイドがついた事で話題を集めた。
また、2016年11月23日から開催される「戦国時代展 -A Century of Dreams-」東京会場において、五虎退(米沢市上杉博物館寄託)、髭切(北野天満宮蔵)と共に展示。
2018年9月29日~11月25日、京都国立博物館で開催される「京のかたな 匠のわざと雅のこころ」に出展(前期のみ)。ニトロプラスが協力、刀剣乱舞-ONLINE-とのコラボが発表され、23振りの刀剣男士が対象となった。
数量限定コラボチケットの販売、京都国立博物館の明治古都館中央ホール(重要文化財)にて等身大パネル・描き下ろしイラストが公開およびグッズ販売される。
2018年11月11日~12月9日、ふくやま美術館(広島県福山市)で開催される「筑前左文字の名刀」に出展。同博物館に寄託されている江雪左文字と共に展示される。
2019年1月7日~2月24日に佐野美術館(静岡県三島市)で開催される「REBORN 蘇る名刀」に、2月1日~2月24日の期間出展予定。
2019年9月7日~11月4日に福岡市博物館で開催される「侍 ~もののふの美の系譜~ The Exhibition of SAMURAI」に出展予定。なお数週間のみの展示となり、まだ期間は未定。続報に備えよう。
いいんですか?この関連動画で。
いいんですか、関連項目を表に出して。
- 刀剣乱舞
- 左文字三兄弟
- 今川義元
- 織田信長
- へし切長谷部(刀剣乱舞) - 共に信長の愛刀として有名。
- 薬研藤四郎(刀剣乱舞) - 本能寺の変の折、共に焼けている。その後所在不明。
- 不動行光(刀剣乱舞) ‐ 本能寺の変の折、共に焼けている。
- 豊臣秀吉
- 一期一振(刀剣乱舞) - 秀吉・秀頼の下で共に所有され、一之箱に納められていた。
- 鯰尾藤四郎(刀剣乱舞) - 同上。
- 骨喰藤四郎(刀剣乱舞) - 同上。後に明暦の大火で共に焼けている。
- にっかり青江(刀剣乱舞) - 同上。
- 南泉一文字(刀剣乱舞) - 同上。
- 徳川家康
- 三日月宗近(刀剣乱舞) - 明暦の大火時、共に一之箱にしまわれていたとされるが燃えずに運びだされる。
- 包丁藤四郎(刀剣乱舞) - 明暦の大火で焼失。
- 物吉貞宗(刀剣乱舞)
- ソハヤノツルキ(刀剣乱舞)
- オッドアイ
- トラクター
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