600族とは、ポケモン対戦において用いられる用語の一つである。
概要
ポケモンのステータスを決める要素の一つに種族値というものがあり、(詳細は省くが)一般的にこの値が大きいほどそのポケモンが強いということになる。
中でも種族値の合計が600というのは一般ポケモンの中では最高レベルに位置する。伝説のポケモンにも引けを取らない高さであり(Pseudo-Legendary、疑似伝説と呼ばれることも)、オンライン対戦においてよく見かける対策必須ポケモンとして挙げられることが多い。ポケモンの強さは特性・タイプ・覚える技など多くの要素が絡んでいるため種族値が高いからといって無条件に強いとは言えないが、シンプルにステータスの数値が大きいというのはそれだけで十分な強みになるというのも事実である。両刀型や耐久型など、戦術の幅を広げやすいのもメリット。
シナリオでも四天王、チャンピオンや敵幹部などが使用してくることもあり、印象に残りやすい。ただし、進化のスピードが極端に遅かったり、レベルアップで有用な技を覚えなかったりと、プレイヤーがシナリオにおいて活躍させるのは意外と難しかったりする。
ちなみに600族という表現こそ非公式なものだが、公式としても彼らのことは特別な括りで見ているようで、2019年10月には「大器晩成なポケモン達」と銘打ったテーマグッズを作成している。
種族値は高いが600族に含められないポケモン
- 伝説のポケモン・幻のポケモン
- 一般的に600族という用語は通常ルールのポケモン対戦において用いられているため、多くのルールで参加できないもしくは制限がかかる禁止級伝説および幻のポケモンは含めないことが多い。
- ケッキング・レジギガス・ヨワシ
- これらのポケモンは何れも600を超える種族値を有しているが、無視できないデメリット特性も持っているため600族としてカウントされないことが多い。
- メガシンカポケモン
- メガシンカポケモンの中には合計種族値が600以上となるポケモンも多いが、条件が特殊なため普通は600族に含めない。
なお、後述のように600族の中にもメガシンカできるポケモンはいる。
ちなみに、「一般ポケモンなのに伝説並みに強い」という600族のニュアンスから準伝説ポケモンを含めないこともあるが、本記事では別枠で紹介する。
600族ポケモン一覧(一般ポケモン)
カイリュー
タイプ | 特性 |
---|---|
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せいしんりょく / マルチスケイル(隠) |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
91 | 134 | 95 | 100 | 100 | 80 | 600 |
元祖600族で初代唯一のドラゴンタイプ系統。ハクリューがレベル55で進化。
初代最強の攻撃種族値を持つが、当初は技範囲の狭さから折角の高種族値も腐りがちなステータスであった。しかし世代を追うごとに強力な技や特性を手に入れるなど少しずつ強化を施されていき、一線で活躍できるポケモンに。強力なライバルの存在や環境の逆風が痛いが、油断していると全抜きされる危険があるため侮れない。600族という数値の偉大さを実感できるポケモンである。
第九世代で登場したテラスタルの恩恵を大きく受けたポケモンの一匹。中でも弱点を消しつつ「しんそく」を強化するノーマルテラスが有名。強力な新ポケモンが多い中で一躍環境トップのポケモンとなった。
なお、初代および第二世代の公式大会ではルール上カイリューを選出すると残り2匹のレベルが強制的に最低の50になってしまうという制約があった(バンギラスも同様)。
バンギラス
タイプ | 特性 |
---|---|
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すなおこし / きんちょうかん(隠) |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 134 | 110 | 95 | 100 | 61 | 600 |
第二世代で新登場した悪タイプをもつ600族。サナギラスがレベル55で進化。
素早さ以外が全体的に高水準なステータスを持っている。また、特性「すなおこし」により天候を変えることができ、天候効果により特防はさらに上昇。4倍弱点の格闘タイプを筆頭に弱点が7つと耐性はあまり良くないが、素の耐久力が高いので半端な火力では弱点を突いても余裕で耐えてしまう。
第六世代ではメガシンカを獲得。タイプも特性も変わらないが、ステータス強化や天候奪取の手段として活用できる。特性のおかげで他のポケモンとも連携しやすく、「バンドリ」「バンギランド」といった楽しそうな名前の組み合わせもある。
ボーマンダ
タイプ | 特性 |
---|---|
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いかく / じしんかじょう(隠) |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
95 | 135 | 80 | 110 | 80 | 100 | 600 |
第三世代で登場した600族ドラゴン。コモルーがレベル50で進化。
火力と素早さが高めのステータスで、他に比べると低めの防御も特性「いかく」により補うことが可能。攻撃系ステータスの高さとサブウェポンの豊富さから物理型・特殊型・両刀型いずれもそつなくこなせるのが強み。
ORASではメガシンカを獲得。特性「スカイスキン」により高火力の飛行技を打てるようになった。また、物理耐久が上昇したことによって耐久型も使われるように。
メタグロス
タイプ | 特性 |
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クリアボディ / ライトメタル(隠) |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
80 | 135 | 130 | 95 | 90 | 70 | 600 |
ボーマンダと同期となる第三世代の600族ポケモン。メタングがレベル45で進化。
見た目に違わず物理系ステータスが高めとなっており、鋼タイプゆえの耐性の多さも魅力。特性「クリアボディ」により相手の「いかく」等によってステータスを下げられないのも強み。
第六世代では弱点に悪タイプ・ゴーストタイプが追加されてしまったが、新登場のフェアリータイプに対しては強く出られる。またORASでは同期のボーマンダと共にメガシンカを獲得し、火力と素早さが大幅にアップした。割と世代ごとの仕様変更の影響を受けやすいポケモンとも言える。
ガブリアス
タイプ | 特性 |
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すながくれ / さめはだ(隠) |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
108 | 130 | 95 | 80 | 85 | 102 | 600 |
第四世代で登場した600族ドラゴン。ガバイトがレベル48で進化。
102という絶妙な素早さ、130という攻撃の高さ、それでもなお高水準な耐久と、600という合計種族値を無駄なく配分したステータスとなっている。タイプも特性も技範囲も優秀で、かつては「(シングル)レート対戦の主人公」と称されるほどの使用率を誇っていた。しかし第七世代以降はフェアリー環境と素早さインフレにより使用率は落ち着いている。
第六世代ではメガシンカを獲得したが、特性が変化するほか、素早さをかなぐり捨てたステータス変化となっているため、使用感は大きく異なる。
サザンドラ
タイプ | 特性 |
---|---|
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ふゆう |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
92 | 105 | 90 | 125 | 90 | 98 | 600 |
第五世代で登場した600族ドラゴン。ジヘッドがレベル64で進化。
一般ポケモンの600族では初となる特殊寄りのステータスをしている。攻撃面は申し分ないのだが、如何せん98という微妙に低い素早さとあく・ドラゴンというタイプの組み合わせから環境上位のポケモンには苦戦しがち。反面、小手先の戦法が効きにくいので格下には強く出られるとも言える。
命の珠やこだわり系アイテム、そしてダイマックス技による能力変化やテラスタルによる耐性変化を生かした立ち回りが得意。また「サザングロス」「サザンガルド」といった名前に見られるように味方との連携の大切さも学べるポケモンである。
ヌメルゴン
タイプ | 特性 |
---|---|
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そうしょく / うるおいボディ / ぬめぬめ(隠) |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
90 | 100 | 70 | 110 | 150 | 80 | 600 |
第六世代で登場した、一般ポケモンでは初となる単タイプ600族。ヌメイルが雨天時にレベル50で進化。
特防が非常に高く、「とつげきチョッキ」を持たせようものなら特殊方面では要塞と化す。一方で防御は並レベル。高い特防を生かして耐久型に育てるのもいいが、攻撃および特攻も低くなく、技範囲も物理特殊ともに広いためアタッカーとしても活躍させられる。
3つある特性は何れも防御系で捨てがたいものばかり。中でも(元)専用特性である「ぬめぬめ」は物理技に対する牽制としても使える。
ヌメルゴン(ヒスイのすがた)
タイプ | 特性 |
---|---|
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そうしょく / シェルアーマー / ぬめぬめ(隠) |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
80 | 100 | 100 | 110 | 150 | 60 | 600 |
『LEGENDSアルセウス』で登場したリージョンフォーム。ヒスイヌメイルからしか進化しないが、進化方法は原種と同じ。
原種と比べてHPと素早さが下がった代わりに防御が大きく上昇しており、自慢の特防も据え置き。新たにはがねタイプが追加されたことで、弱点2つに対して半減以下が10タイプと耐性面でもさらなる耐久力を得た。高い防御を生かせる「ボディプレス」も新たに習得している。
専用技の「たてこもる」は原種時代から使える「とける」と同じ性能のため目新しさは少ないが、不意の急所を気にせず安心して積めるため「シェルアーマー」とは好相性。
ジャラランガ
タイプ | 特性 |
---|---|
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ぼうだん / ぼうおん / ぼうじん(隠) |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
75 | 110 | 125 | 100 | 105 | 85 | 600 |
第七世代で登場した600族ドラゴン。ジャランゴがレベル45で進化。
凡庸な種族値配分と技範囲の狭さから登場時の評価は低かったが、USUMで専用Zワザ「ブレイジングソウルビート」をはじめとした習得技の大量追加によりダブルバトルを中心に一躍環境上位に。第八世代でも「ソウルビート」「スケイルショット」といったクセの強い積み技が追加されている。
特性は3つとも特定の性質の技を無効化するというもの。特性を生かしつつ、隙を見て積み技を使い攻めていくのが得意。
ドラパルト
タイプ | 特性 |
---|---|
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クリアボディ / すりぬけ / のろわれボディ(隠) |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
88 | 120 | 75 | 100 | 75 | 142 | 600 |
第八世代で登場した600族ドラゴン。ドロンチがレベル60で進化。
高速紙耐久アタッカーを絵にかいたような配分をしており、600族の中でも屈指の尖った性能をしている。物理特殊どちらもこなせるアタッカー気質なのだが、ゴーストタイプ故に変化技も多く覚えるため高い素早さを生かしたサポート性能も高め。いずれにせよ有利不利が非常にはっきりしており上手く相手を選んで立ちまわる必要がある。
ダイホロウによる相手の防御ダウンやゴーストダイブによる回避性能など、ドラパルトと同時に実装されたダイマックスとの相性は非常に良好。
セグレイブ
タイプ | 特性 |
---|---|
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ねつこうかん / アイスボディ(隠) |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
115 | 145 | 92 | 75 | 86 | 87 | 600 |
第九世代で登場した600族ドラゴン。セゴールがレベル54で進化。
600族の一般ポケモンの中では最高のHPと攻撃を誇る。専用技「きょけんとつげき」をはじめとした高威力の物理技で押していくのが得意。物理アタッカーでありながら特性のおかげでやけど状態にならないのも嬉しいポイント。
4倍弱点は持たないものの、弱点5つに対して半減3つと耐性はあまり良くない。同時に実装されたテラスタルで上手くカバーしていきたいところ。
ブリジュラス
タイプ | 特性 |
---|---|
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じきゅうりょく / がんじょう / すじがねいり(隠) |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
90 | 105 | 130 | 125 | 65 | 85 | 600 |
第九世代DLCで登場。第三世代以来となる2種類目の600族であり、また初の1進化600族である。ジュラルドンにふくごうきんぞくを使うことで進化。
600族ポケモン一覧(準伝説ポケモン)
ラティアス
タイプ | 特性 |
---|---|
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ふゆう |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
80 | 80 | 90 | 110 | 130 | 110 | 600 |
兄に比べると耐久寄りのステータスをしており、「めいそう」により火力方面を補うことも可能。補助型としてもアタッカーとしても活躍する。ORASでは兄と共にメガシンカを獲得し、元々高かった耐久にさらに磨きがかかった。
ラティオス
タイプ | 特性 |
---|---|
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ふゆう |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
80 | 90 | 80 | 130 | 110 | 110 | 600 |
妹と比較すると攻撃⇔防御、特攻⇔特防の関係にあり、その高い特攻と素早さを生かした特殊アタッカーとして活躍する。ORASでは妹と共にメガシンカを獲得し物理方面での運用も可能に。
ヒードラン
タイプ | 特性 |
---|---|
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もらいび / ほのおのからだ(隠) |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
91 | 90 | 106 | 130 | 106 | 77 | 600 |
第四世代で登場。
ステータスは特攻と防御特防が高め。また特性も含めると半減以下にできるタイプが11もあり、耐性は非常に優秀で受け出しがしやすい。4倍弱点の地面タイプが痛いが、「ふうせん」を持たせるという選択肢もある。
クレセリア ※第八世代まで
タイプ | 特性 |
---|---|
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ふゆう |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
120 | 70 | 120 | 75 | 130 | 85 | 600 |
第四世代で登場。ちなみに対となるダークライは幻のポケモンである。
メインは圧倒的な耐久性能からの補助型。場を整えたあとに「みかづきのまい」で退場しつつ体力全快のエースに繋げることも可能。またラティアス同様「めいそう」で積みつつ自身がアタッカーになることも可能。
第九世代では防御と特防が10ずつ下げられ種族値合計が600→580へと減少。まさかの600族剥奪という憂き目に遭った。とはいえ電気テラスタルによって弱点を無くしたり、状態異常を消しつつ回復できる「みかづきのいのり」を新規習得したりと、耐久ポケモンとしての性能はむしろ増しているとの見方もある。
ランドロス
タイプ | 特性 | |
---|---|---|
化身 | ![]() ![]() |
すなのちから / ちからずく(隠) |
霊獣 | いかく |
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
化身 | 89 | 125 | 90 | 115 | 80 | 101 | 600 |
霊獣 | 89 | 145 | 90 | 105 | 80 | 91 | 600 |
第五世代で登場したコピペロスの親玉。2種類の姿があるが対戦でよく使われるのは霊獣フォルムの方。
耐性、特性、技範囲、全体攻撃の優秀さからシングル・ダブルともに猛威をふるう。強い要素の一つ一つに壊れたものはなく総合的に強いため、ガブリアスに代わる対戦界の主人公と呼ばれることも。
関連項目
親記事
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- いうことを きかない!
- 一撃必殺(ポケモン)
- 簡体中国語版と繁体中国語版で名前が違うポケモンの一覧
- 御三家(ポケモン)
- サイコソーダ
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- #自分の誕生日と同じ図鑑Noのポケモン
- すがた(ポケモン)
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