御三家(ポケモン)とは、ゲーム『ポケットモンスター』シリーズにおいて、ゲーム開始直後に最初のパートナーとして貰えるポケモンの総称である。
概要
第一世代の「ポケットモンスターピカチュウバージョン」、第七世代「ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ」を除いて、全てゲーム開始時に「くさタイプ」「ほのおタイプ」「みずタイプ」の3匹のポケモンを提示され、その中から1匹を選んで最初の手持ちポケモンにすると言う流れが通例となっている。
くさタイプはみずタイプに対して強く、みずタイプはほのおタイプに対して強く、ほのおタイプはくさタイプに対して強いと言う相性があるため、いわゆる三竦みの関係を成すようになっている。
殆どの場合、「ライバル」になるキャラクターも3匹の中から1匹を選ぶのだが、必ずこちらが選んだポケモンに対して相性のよいポケモンを選ぶ(例えばこちらがほのおタイプのヒトカゲを選ぶと、ライバルはみずタイプのゼニガメを選ぶ)のもまた通例。
単に「御三家」と言った場合、各世代の御三家をまとめた27種・27系統(またはピカチュウを含めた28種orピカチュウとイーブイを含めた29種)を指す事が多い。
対して、特定の世代の御三家3匹のみを指す場合、「初代御三家」「第三世代御三家」や「ジョウト御三家」「シンオウ御三家」などと呼ばれる。
御三家に該当するポケモンに共通する事として、以下のような点がある。
- どのバージョンでも基本的に野生では出現せず、通常は最初にもらうことでしか入手できない。
ただし、化石ポケモンや伝説のポケモンのような個体数に関する設定は無く、一般トレーナーが使う場合もある。
第六世代では「フレンドサファリ」でカントー及びカロスの御三家が出現するため、捕獲入手も可能。 - いずれのポケモンも2進化。各地方のポケモン図鑑の一番最初に草系統・炎系統・水系統の順で並ぶ。
(No.0のビクティニが存在するイッシュ図鑑は除く) - いずれも♂:♀の比率が7:1と大きく偏っている。
- 通常特性がそれぞれ「しんりょく」「もうか」「げきりゅう」で固定である。
これらの特性は、第四世代までは御三家ポケモン専用の特性であった。
第五世代においては御三家ポケモンが夢特性で他の特性を持つケースが出てきた他、ヤナップ・バオップ・ヒヤップ(序盤にイベントで貰える、ほのお・くさ・みずタイプの準御三家的なポケモン)が夢特性でこれらの特性を持つ。 - 最終進化形がそれぞれ教え技「ハードプラント」「ブラストバーン」「ハイドロカノン」を覚える。
第一世代・FRLG
- ポケットモンスター赤・緑
- ポケットモンスター青
- (ポケットモンスターピカチュウ)
- ポケットモンスターファイアレッド・リーフグリーン
- (ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー)
- (ポケットモンスターX・Y)
- (ポケットモンスター ソード・シールド)
フシギダネ | ヒトカゲ | ゼニガメ |
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フシギソウ | リザード | カメール |
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フシギバナ | リザードン | カメックス |
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- 別名カントー御三家。
- フシギダネはどくタイプももち、ヒトカゲはリザードンになると飛行タイプがつくが、第三世代や第四世代のような意図はなさそうである。第一世代当時はどく技やひこう技も殆ど覚えず寧ろひこうはでんきやこおり、どくはエスパー弱点として邪魔であったが、現在はそれらのタイプの技も増えており、かくとう、むしへの耐性として機能している。
- ダンジョンはうみやどうくつが多いため、第三世代まではほのおタイプの御三家は序盤非常に辛かった。
この世代は最初のポケモンジムがいわタイプ、次がみずタイプであったためヒトカゲは難儀であった。
もちろん、ピカチュウはもっと難儀した(2番目のジムは楽だったが)。 - 御三家ポケモン(の最終進化系)がパッケージを飾っている唯一の世代。第二世代以降は全てその世代を代表する伝説ポケがパッケージを飾るのが通例になっており御三家はパッケージには登場しない。
- ピカチュウバージョンは最初にもらえるポケモンはピカチュウ固定。このピカチュウ(とイーブイ)は御三家にはほぼ含まれないが、準御三家として扱われることもある。
尚、ピカチュウ版では御三家はストーリー上で全員入手できる。
ちなみに、対応するライバルポケモンはイーブイで、途中のライバルバトルの結果によりシャワーズ・ブースター・サンダースのいずれかに進化する(結果が悪いほど、ピカチュウにとって有利なポケモンに進化する)。 - ハートゴールド・ソウルシルバーでも、レッド撃破後のイベントで1匹選んで貰う事が出来る。
- X・Yでも博士から1匹を貰うことができ、それぞれの最終進化系には「メガシンカ」が用意されている。
- ソード・シールドではヒトカゲ系のみが登場し、リザードンはキョダイマックスが可能。クリア後にヒトカゲ(キョダイマックス個体)を入手可能。追加コンテンツ「鎧の孤島」にてフシギバナ・カメックスが登場し、それぞれキョダイマックスも存在する模様。
第二世代・HGSS
チコリータ | ヒノアラシ | ワニノコ |
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ベイリーフ | マグマラシ | アリゲイツ |
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メガニウム | バクフーン | オーダイル |
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- 別名ジョウト御三家。
- 進化によるタイプ追加も無く、フシギダネのように別のタイプを最初から持っている事も無いため、最終進化系まで通して全てくさ・ほのお・みずそれぞれの単タイプのみできちんとした三竦みを構成している唯一の世代である。
そのため、三匹とも進化で見た目や性質が変わることもなくごく順調に成長していっている。 - 種族値はいずれもカントー御三家のシャッフルだが、ヒノアラシ系のみ、先輩のヒトカゲ系と種族値が全く同じ。ただし技構成などから対戦では全くの別物。
- オメガルビー・アルファサファイアでは一度殿堂入りをすると1匹選んで貰うことができる。
第三世代・ORAS
キモリ | アチャモ | ミズゴロウ |
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ジュプトル | ワカシャモ | ヌマクロー |
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ジュカイン | バシャーモ | ラグラージ |
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- 別名ホウエン御三家。
- この世代で一度過去作との繋がりがきれ、大きく見た目やシステムが変化した作品であるため
それを示すようにこれまでとは少し趣が異なる見た目をしており、出た当時賛否両論となった。
また、順当に進化するジョウト御三家と異なり、進化によって大きく性質が変わるのが特徴である。
そのため、「進化前しか覚えられない技」「進化後しか覚えない技」が3匹全てに存在する唯一の世代でもある。 - アチャモとミズゴロウは中間進化のワカシャモ・ヌマクローになるとそれぞれかくとうタイプとじめんタイプが追加される。この追加によりワカシャモはかくとうタイプを得たことで今までのように洞窟で困ることが無くなり、ヌマクローは弱点が草だけ(ただし草には4倍弱点)となるなど第一世代のようなオマケではない、極めて重要な変更となっている。尚、キモリは最終進化までくさ単タイプのままである。
- 非常に火力が高く後に夢特性「かそく」とメガシンカを得たバシャーモ、一般草タイプ最速かつ全ポケモンでも屈指の素早さのジュカイン、合計種族値最大で草しか隙が無いラグラージと三匹とも違うベクトルでかなり高い性能を誇る。
- ファイアレッド・リーフグリーンについては、第一世代の項を参照。
- ハートゴールド・ソウルシルバーでも、レッド撃破後のイベントで1匹選んで貰う事が出来る。
- X・Yではバシャーモだけがメガシンカを与えられていたが、オメガルビー・アルファサファイアでは残りの2匹もメガシンカできるようになった。
第四世代
ダイヤモンド・パール・プラチナ系(現代)
ナエトル | ヒコザル | ポッチャマ |
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ハヤシガメ | モウカザル | ポッタイシ |
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ドダイトス | ゴウカザル | エンペルト |
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- 別名シンオウ御三家。
- シンオウ地方は異常なまでにほのおタイプが少ないという特徴があり(プラチナでは増えたが)、ヒコザルは炎と言うだけで貴重で、ナエトルは焼かれる心配が無い。そのためなのかポッチャマは進化で多耐性のはがねタイプが付与される。
- 第三世代と同じく、進化によって新たなタイプが加わる。今度は3匹とも全て追加がある。
ハヤシガメ→ドダイトスでじめんタイプが追加され、ヒコザル→モウカザルでかくとうタイプが追加され、ポッタイシ→エンペルトではがねタイプが追加されるが、ホウエンほど見た目に変化はない。 - 今回の追加はタイプ相性を意図的に崩すようなタイプが追加されている。
エンペルト→ドダイトスを除いて、タイプ一致技で他の2匹の弱点を突けるようになっている(唯一突けないエンペルト→ドダイトスもサブウェポン氷で4倍弱点)。問題は、全員相手に2倍の威力で攻撃可能なため極まってくると単純に先手が取れる方が相手を瞬殺して終わってしまうことである。すばやさはゴウカザルが圧倒的に高い。 - 対戦でも人気なゴウカザルを筆頭に、燃えない鋼のエンぺルト、草物理屈指の火力のドダイトスとこちらも強力。
- ハートゴールド・ソウルシルバーについては、第二世代の項を参照。
- オメガルビー・アルファサファイアでは、「エピソードデルタ」をクリアした後、殿堂入りすると1匹選んで貰う事ができる。
Pokémon LEGENDS アルセウス(過去)
モクロー | ヒノアラシ | ミジュマル |
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フクスロー | マグマラシ | フタチマル |
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ジュナイパー (ヒスイのすがた) |
バクフーン (ヒスイのすがた) |
ダイケンキ (ヒスイのすがた) |
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- 別名ヒスイ御三家。
- 過去のシンオウ地方を描く本作においては、新規ポケモンでもシンオウ御三家でもなく、それぞれ他の地方から連れてこられた既存の3系統が御三家となる。シンオウ御三家は通常ポケモンとして登場する。
- 最終進化においてリージョンフォームになり、複合タイプになる(ジュナイパーは複合タイプが変化する)。ジュナイパーはかくとう複合、バクフーンはゴースト複合、ダイケンキはあく複合と、追加タイプでもバクフーン→ジュナイパー→ダイケンキ→バクフーンで効果バツグンを取れるようになっている。
- 地方もバラバラだが、このチョイスは現実のアイヌの伝承においてフクロウ・火山・ラッコが信仰の対象となっていたことが由来か。
第五世代
ツタージャ | ポカブ | ミジュマル |
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ジャノビー | チャオブー | フタチマル |
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ジャローダ | エンブオー | ダイケンキ |
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- 別名イッシュ御三家。
- 今回は進化によってタイプが加わるのは炎ポケのチャオブー・エンブオーのみ、今回も格闘タイプである。ツタージャとミジュマルは最終進化までそれぞれくさ・みずの単タイプのままである。イッシュ地方は海を泳ぐ必要が無く水が少ないためほのお単タイプでもシナリオ攻略上困らなかった気もするが…。
- 三体とも合計種族値が同じで、比較的安定した性能を持っている。イッシュの野生ポケモンは尖った性能が持つものが多いため、パーティの穴を補う形で使用することが多くなると思われる。
- BWでは一緒に冒険を始めるキャラが二人おり、真にライバルと言えるキャラは別にいるという性質上、「プレイヤーとライバルのどちらにも選ばれず博士の元に残される御三家ポケ」がいなくなっている。
- オメガルビー・アルファサファイアでは、「エピソードデルタ」をクリアすると1匹選んで貰う事ができる。
第六世代
ハリマロン | フォッコ | ケロマツ |
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ハリボーグ | テールナー | ゲコガシラ |
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ブリガロン | マフォクシー | ゲッコウガ |
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- 別名カロス御三家。
- 以前の御三家と異なり、博士からではなく仲間から受け取る形となる。(博士からは初代御三家を貰える)
- 最終タイプはくさ/かくとう、ほのお/エスパー、みず/あく。タイプ2でも三すくみとなっている。
- さらに、ハリマロン系が鈍足物理型、フォッコ系が特殊バフデバフ型、ケロマツ系が高速型と戦法的にも3すくみに近い。そのため、三体とも今までより性質が解りやすい能力配分になっている。
- 最終進化形は各々専用技を持つ。(現在は一部準専用化)
- 第三世代と並び、最終進化に四足型がいない。草初の哺乳類、炎初の純特殊型、水初の高速型とこれまでにない面が多い。
第七世代
モクロー | ニャビー | アシマリ |
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フクスロー | ニャヒート | オシャマリ |
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ジュナイパー | ガオガエン | アシレーヌ |
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- 別名アローラ御三家。
- モクローはくさ/ひこうタイプで、未進化御三家で複合タイプなのはフシギダネ(第一世代)以来である。
- 最終タイプはくさ/ゴースト、ほのお/あく、みず/フェアリーと、全てにタイプ2が加わる。中でも、フクスローからジュナイパーに進化すると、くさ/ひこうからくさ/ゴーストとタイプ2が変化するのは御三家では初めてである。
- 全体的に素早さ種族値が低いのが特徴で、ガオガエンとアシレーヌは60、一番速いジュナイパーでも70という値である。素早さ種族値100以上のポケモンがいないのはこの世代が初めてとなる。その分他の世代に比べて耐久力は高め。
- それぞれ専用技を持っており、対応するZクリスタルを持たせることで専用のZワザになる。各技の性能については個別の記事を参照のこと。
第八世代
ポケットモンスター ソード・シールド
サルノリ | ヒバニー | メッソン |
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バチンキー | ラビフット | ジメレオン |
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ゴリランダー | エースバーン | インテレオン |
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- 別名ガラル御三家。
- チャンピオン・ダンデから譲られる形で入手。ライバルであるホップは主人公が選んだポケモンに対し不利なタイプのポケモンを選択する。主人公・ホップが選ばなかったポケモン(主人公が選んだポケモンに対し有利なタイプのポケモン)はダンデがそのまま引取り、チャンピオン戦でダンデがその最終進化系を繰り出してくる他、手持ちのうちの1体が変化する(サルノリ/ヒバニー/メッソンでそれぞれガマゲロゲ/バリコオル/ドサイドンで、主人公の選んだポケモンで弱点を突ける)。
- ジョウト御三家以来の三系統とも最初から最後まで一貫して単タイプの世代。
- 三系統いずれもアタッカー寄りの性能。草御三家は特殊寄り・耐久寄りが多かったがゴリランダーは攻撃偏重型、エースバーンは高速物理アタッカー、インテレオンは高速特殊アタッカー。エースバーンとインテレオンは素早さ種族値119・120と素早いが、ゴリランダーも素早さ種族値85と遅いわけではない。
- 6文字ニックネーム解禁後初の最終進化が三種とも6文字の御三家。
- 最終進化形はそれぞれ専用技を持っており、モーションも専用のものになる。
- 追加コンテンツ「鎧の孤島」にてキョダイマックスが登場する。各専用技は共通で「何がベースであろうと威力は160固定」「"かたやぶり"効果を持つ」という強力なもの。
第九世代
ポケットモンスター スカーレット・バイオレット
ニャオハ | ホゲータ | クワッス |
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ニャローテ | アチゲータ | ウェルカモ |
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マスカーニャ | ラウドボーン | ウェーニバル |
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- 別名パルデア御三家。
- 2月末のポケモンダイレクトで作品発表と同時に初期形態のみ発表。非哺乳類型の炎御三家はアチャモ種以来6世代20年ぶりで、またニャオハの「ハ」で終わるポケモンは史上初。
- 入学と同時にクラベル校長から渡される形で入手。ライバルであるネモは主人公が選んだポケモンに対し不利なタイプのポケモンを選択する。主人公・ネモが選ばなかったポケモン(主人公が選んだポケモンに対し有利なタイプのポケモン)はそのままクラベル校長が引取って校長の手持ちになる。
- 最終進化時にニャオハはあくタイプ、ホゲータはゴーストタイプ、クワッスはかくとうタイプが付与される。追加タイプで三すくみが逆転する形になり、油断していると2番めのタイプで弱点を突かれてしまうので要注意。これにより御三家の3タイプ全てにあくタイプ複合が登場した。また、ヒスイ御三家を含めるとほのお/ゴースト複合タイプは2連続。
- マスカーニャはゲッコウガよりも素早い高速物理アタッカー、ラウドボーンは耐久力の高い特殊アタッカー、ウェーニバルはラグラージ以上の攻撃種族値を持つ物理パワーアタッカーとして安定した種族値を持つ。
- 最終進化で専用技が追加される。
関連静画
関連項目
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- いうことを きかない!
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