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2014 FIFAワールドカップとは、2014年にブラジルで開催されていた第20回目のFIFAワールドカップである。
概要
2014 FIFAワールドカップ | |
---|---|
期間 | 2014年6月12日~7月13日 |
場所 | ブラジル |
出場国 | 32ヶ国 |
公式球 | ブラズーカ(アディダス) |
マスコット | フレコ |
「マラカナンの悲劇」で有名な1950年大会以来64年ぶりに「サッカー王国」ブラジルが開催地に選ばれた。この2年後には夏季オリンピックの開催も決まっていたが、インフラ整備の遅れ、スタジアムの建設が大会直前になっても終わらない、治安の悪さなど大会前には不安要素が多かったが、いざ大会が始まると運営そのものはスムーズにおこなわれ、とりわけ大きな問題は怒らなかった。
ワールドカップ予選では大陸別にワールドカップ出場枠を争う。ヨーロッパが13枠、南米が4.5+1枠(開催国ブラジルは予選免除)、アフリカが5枠、アジアが4.5枠、北中米カリブ海が3.5枠、オセアニアが0.5枠を争い長い予選を戦った。
ボスニア・ヘルツェゴビナが初のワールドカップ出場、コロンビアが4大会ぶりに、ベルギーが3大会ぶりにワールドカップへ復帰し、逆にスウェーデン、セルビア、デンマーク、パラグアイなどが予選で姿を消した。
代表国だけでなく大会前に多くのスター選手が負傷で代表を離脱しており、大会前からの長期離脱であったラダメル・ファルカオなどは元より、2013年のバロンドール最終候補の3人に選ばれたフランク・リベリを始め、マルコ・ロイス、リカルド・モントリーヴォなどの各国代表選手が欠場を余儀なくされている。
本大会は2014年6月12日に開幕、7月13日に決勝戦が開催された。
今大会から採用されているルール・機能
今大会から採用されているものの一つとしてゴールラインテクノロジーがあり、ボールがゴールのラインを完全に超えた瞬間に主審(第1審判)が巻いている腕時計に振動が伝わるというものである。2010 FIFAワールドカップの決勝トーナメント1回戦のドイツ対イングランド戦では前半38分にイングランド代表のフランク・ランパードの放ったシュートが明らかにゴールラインを超えていたにも関わらずゴールが認められないといったことが起きたこともあり、今大会で採用されることとなった。
また試合中のセットプレーなどでボールや壁の位置を選手に把握させるために主審が使うバニシング・スプレーも導入され、開幕戦であるブラジル対クロアチア戦で主審を務めた西村雄一審判が使用する所が確認できた。
グループリーグ
(順位は本大会前最後の発表となった2014年6月5日発表のFIFAランキング)
グループA | グループB | グループC | グループD | グループE | グループF | グループG | グループH |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ブラジル (3位) |
スペイン (1位) |
コロンビア (8位) |
ウルグアイ (7位) |
スイス (6位) |
アルゼンチン(5位) |
ドイツ (2位) |
ベルギー (11位) |
クロアチア (18位) |
オランダ (15位) |
ギリシャ (12位) |
コスタリカ (28位) |
エクアドル (26位) |
ボスニア・H (21位) |
ポルトガル (4位) |
アルジェリア (22位) |
メキシコ (20位) |
チリ (14位) |
コートジボワール(23位) |
イングランド (10位) |
フランス (17位) |
イラン (43位) |
ガーナ (37位) |
ロシア (19位) |
カメルーン (56位) |
オーストラリア(62位) |
日本 (46位) |
イタリア (9位) |
ホンジュラス (33位) |
ナイジェリア (44位) |
アメリカ (13位) |
韓国 (57位) |
グループA
順 位 |
国名 | 勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ブラジル |
― | △ 0-0 |
○ 3-1 |
○ 4-1 |
7 | 5 | 7 | 2 |
2 | メキシコ |
△ 0-0 |
― | ○ 3-1 |
○ 1‐0 |
7 | 3 | 4 | 1 |
3 | クロアチア |
● 1‐3 |
● 1-3 |
― | ○ 4-0 |
3 | 0 | 6 | 6 |
4 | カメルーン |
● 1-4 |
● 0‐1 |
● 0-4 |
― | 0 | -8 | 1 | 9 |
【Before】
ブラジル「楽勝じゃん」
クロアチア「うわぁ・・・」
メキシコ「うわぁ・・・」
カメルーン「うわぁ・・・」→ 【After】
ブラジル「やっぱり流石だよな俺ら」
クロアチア「無理だった」
メキシコ「1位通過したかったな」
カメルーン「いつものことです」
ブラジル対クロアチア戦で開幕。オープニングゴールはブラジルのマルセロによるオウンゴールという波乱に満ちた幕開けとなった。
本大会の開催国であり優勝候補筆頭に挙げられたブラジルは初戦のクロアチア戦を3-1で勝利。続くメキシコ戦では0-0のスコアレスドローに終わったが、最終戦のカメルーン戦で4-1の勝利を挙げ、得失点差での首位通過を決めた。
北中米カリブ海予選5位でなんとか大陸間プレーオフを制し出場を決めたメキシコは、初戦のカメルーン戦をオリベ・ペラルタの先制点を守りきり勝利をもぎ取ると、2戦目でブラジル相手に堂々の引き分けを披露。2位争いをするクロアチアとの最終戦を3-1でものにし決勝トーナメントを進んだ。
カメルーンのお家芸である内紛は今大会も伝えられる。初戦のメキシコ戦を0-1で落とすと、続くクロアチア戦では退場者を出して守備が崩壊し0-4の完敗。グループリーグ敗退が決定していたが、不屈のライオン(カメルーン代表の愛称)の誇りにかけて臨んだ最終戦のブラジル戦でも1-4の完敗を喫し、前回大会に続き勝ち点0で大会を去った。
グループB
順 位 |
国名 | 勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | オランダ |
― | ○ 2-0 |
○ 5-1 |
○ 3-2 |
9 | 7 | 10 | 3 |
2 | チリ |
● 0-2 |
― | ○ 2-0 |
○ 3-1 |
6 | 2 | 5 | 3 |
3 | スペイン |
● 1-5 |
● 0-2 |
― | ○ 3-0 |
3 | -3 | 4 | 7 |
4 | オーストラリア |
● 2-3 |
● 1-3 |
● 0-3 |
― | 0 | -6 | 3 | 9 |
【Before】
スペイン「2連覇狙うよ」
オランダ「おいおい」
チリ「おいおい」
オーストラリア「俺たちのW杯は終わった・・・」→ 【After】
スペイン「(゚Д゚)」
オランダ「無敵艦隊www」
チリ「無敵艦隊www」
オーストラリア「結構がんばったよ」
2連覇を狙う前回大会王者のスペインは初戦で前回大会の決勝の相手であるオランダと激突。スペインは前半にシャビ・アロンソのPKで先制したが、前半終了間際にオランダのロビン・ファン・ペルシーのダイビングヘッドがゴールへ吸い込まれ同点にされると、後半に大量4得点を奪われ完敗を喫した。続くチリ戦でも0-2で敗北し決勝トーナメント進出の可能性が消滅。最終戦であるオーストラリア戦に3-0で勝利したものの、前回大会王者のラ・ロハ(スペイン代表の愛称)はグループリーグで姿を消すこととなり、黄金時代は終焉を迎える。
大会前に主力が複数離脱した影響もあり前評判が高くなかったオランダだったが、初戦でスペインを相手に5-1の完勝を収めると、5バックを採用したファン・ハール監督の戦術が機能し、続くオーストラリア戦、チリ戦をものにし、3連勝で決勝トーナメント進出を決めた。
グループ最弱とも目されていたオーストラリアは3連敗を喫したものの、2戦目のオランダ戦ではティム・ケーヒルの一時は同点となるゴールなどで苦しめるなど奮闘した。
グループC
順 位 |
国名 | 勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | コロンビア |
― | ○ 3-0 |
○ 2-1 |
○ 4-1 |
9 | 7 | 9 | 2 |
2 | ギリシャ |
● 0-3 |
― | ○ 2-1 |
△ 0-0 |
4 | -2 | 2 | 4 |
3 | コートジボワール |
● 1-2 |
● 1-2 |
― | ○ 2-1 |
3 | -1 | 4 | 5 |
4 | 日本 |
● 1-4 |
△ 0-0 |
● 1-2 |
― | 1 | -4 | 2 | 6 |
【Before】
コロンビア「1位いけるな」
ギリシャ「1位いけるな」
コートジボワール「1位いけるな」
日本「1位いけるな」→ 【After】
コロンビア「1位通過したよ」
ギリシャ「奇跡が起きた」
コートジボワール「ギリシャのバカヤロー!」
日本「強化試合勝利がフラグだった」
4大会ぶりの出場ながらも今大会のダークホース筆頭に挙げられたコロンビアは初戦のギリシャ戦で3-0の快勝を収めると、続くコートジボワール戦、日本戦でも勝利し、全勝でグループリーグを突破した。
堅守が売りのギリシャは初戦のコロンビア戦を0-3で落としたが、続く日本戦では退場者を出しながらも0-0の引き分けに持ち込む。2戦目が終わった時点でグループリーグ突破の可能性が一番低いギリシャであったが、最終戦のコートジボワール戦、1-1で迎えた後半48分にゲオルギオス・サマラスのPKが決まり勝ち越しに成功すると、そのまま試合は終了しグループリーグ突破に滑り込んだ。
アジア予選を首位で通過した日本は初戦のコートジボワール戦、本田圭佑の見事なゴールで先制するが、後半立て続けにゴールを奪われ1-2で敗北。続くギリシャ戦は相手に退場者が出たものの最後までゴールを割れずにスコアレスドローに終わり、最終戦のコロンビア戦でも1-4の敗北を喫し、勝利なしで大会を去ることとなった。
グループD
順 位 |
国名 | 勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | コスタリカ |
― | ○ 3-1 |
○ 1-0 |
△ 0-0 |
7 | 3 | 4 | 1 |
2 | ウルグアイ |
● 1-3 |
― | ○ 1-0 |
○ 2-1 |
6 | 0 | 4 | 4 |
3 | イタリア |
● 0-1 |
● 0-1 |
― | ○ 2-1 |
3 | -1 | 2 | 3 |
4 | イングランド |
△ 0-0 |
● 1-2 |
● 1-2 |
― | 1 | -2 | 2 | 4 |
【Before】
ウルグアイ「ふざけんな」
イングランド「ふざけんな」
イタリア「ふざけんな」
コスタリカ「ここどこですか」→ 【After】
ウルグアイ「コスタリカふざけんな」
イングランド「コスタリカふざけんな」
イタリア「コスタリカふざけんな」
コスタリカ「ここどこですか(ニヤリ」
毎大会に1つはあるとされる恒例の3強1弱という前評判で、ウルグアイ、イングランド、イタリアが決勝トーナメントへの2枠を争い、コスタリカからしっかり勝ち点3を奪うことが重要と評されていた。
が、そのコスタリカが初戦でいきなり前回大会ベスト4のウルグアイを3-1で破り、波乱のグループへ一変。波に乗ったコスタリカは続くイタリア戦でも1-0で勝利し、最終戦を残して決勝トーナメント進出を決めると、その最終戦のイングランド戦でも引き分けを収め、強豪犇くグループDを2勝1分の1位で通過した。
初戦でコスタリカにまさかの敗北を喫したウルグアイは、2戦目のイングランド戦をルイス・スアレスの2ゴールもあり2-1で勝利。グループリーグ突破への最後の一枠を争うイタリアとの直接対決となった最終戦を1-0と見事ものにし、決勝トーナメント進出を決めた。
一方でイタリア、イングランドのヨーロッパ勢は今大会も振るわず、2006年大会王者であるイタリアは2大会連続のグループリーグ敗退となった。
グループE
順 位 |
国名 | 勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | フランス |
― | ○ 5-2 |
△ 0-0 |
○ 3-0 |
7 | 6 | 8 | 2 |
2 | スイス |
● 2-5 |
― | ○ 2-1 |
○ 3-0 |
6 | 1 | 7 | 6 |
3 | エクアドル |
△ 0-0 |
● 1-2 |
― | ○ 2-1 |
4 | 0 | 3 | 3 |
4 | ホンジュラス |
● 0-3 |
● 0-3 |
● 1-2 |
― | 0 | -7 | 1 | 8 |
【Before】
スイス「1位通過するよ」
エクアドル「2位ならなんとか」
フランス「余裕」
ホンジュラス「無理くさい」→ 【After】
スイス「2位通過したよ」
エクアドル「行けそうな雰囲気はあった」
フランス「まぁ、こんなもんだろ」
ホンジュラス「無理だった」
欧州予選で不安定な戦いを見せながらもなんとか本大会出場権を獲得したフランスだったが、初戦のホンジュラス戦で3-0の勝利を収めると、続くスイス戦では終盤に2点を返されたものの5-2で快勝。最終戦のエクアドル戦は0-0のスコアレスドローとなり、2大会ぶりにグループリーグを突破した。
逆に欧州予選で負けなしの安定した戦いを見せたスイスは、初戦でエクアドルを相手に2-1で勝利する。2戦目のフランス戦では大量5失点を奪われ2-5で敗れたものの、最終戦のホンジュラス戦を3-0でしっかりものにし2位通過を決めた。
厳しい南米予選を4位で通過したエクアドルは初戦のスイス戦を2-1で落としたが、2戦目のホンジュラス戦では2-1の勝利を挙げる。最終戦のフランス戦では絶対に勝利を収めなければならない状況で退場者を出してしまい、最後までゴールを割れず0-0のスコアレスドローに終わり、グループステージ敗退が決定した。
グループF
順 位 |
国名 | 勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | アルゼンチン |
― | ○ 3-2 |
○ 2-1 |
○ 1-0 |
9 | 3 | 6 | 3 |
2 | ナイジェリア |
● 2-3 |
― | ○ 1-0 |
△ 0-0 |
4 | 0 | 3 | 3 |
3 | ボスニア・ヘルツェゴビナ |
● 1-2 |
● 0-1 |
― | ○ 3-1 |
3 | 0 | 4 | 4 |
4 | イラン |
● 0-1 |
△ 0-0 |
● 1-3 |
― | 1 | -3 | 1 | 4 |
【Before】
アルゼンチン「楽勝ワロタ」
ボスニア・H「2位通過するよ」
イラン「まぁ、がんばる」
ナイジェリア「2位通過するよ」→ 【After】
アルゼンチン「ここからが本番」
ボスニア・H「ナイジェリア勘弁してくれ(涙」
イラン「さすがに無理だったな」
ナイジェリア「2位通過したよ」
南米予選首位通過のアルゼンチンは初戦のボスニア・ヘルツェゴビナ戦でボスニア・ヘルツェゴビナの堅守に苦しめられながらも2-1で勝利を掴むと、続くイラン戦でも守備を固める相手に苦戦したが、後半46分にリオネル・メッシのゴールが決まりそのまま1-0で勝利。最終戦のナイジェリア戦でも3-2の勝利を収めて、3戦全勝で決勝トーナメントへの進出を決めた。
ワールドカップ初出場ながらも躍進が期待されたボスニア・ヘルツェゴビナは初戦のアルゼンチン戦を善戦を見せながらも1-2で落とすと、2戦目のナイジェリア戦でエディン・ゼコの明らかにオンサイドのゴールがオフサイドと判定されるなどの誤審もあり0-1で敗北。グループリーグ敗退が決定した上で行われた最終戦のイラン戦で3-1の勝利を収めたが、ボスニア・ヘルツェゴビナの初めてのワールドカップはほろ苦いものとなった。
グループG
順 位 |
国名 | 勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ドイツ |
― | ○ 1-0 |
○ 4-0 |
△ 2-2 |
7 | 5 | 7 | 2 |
2 | アメリカ |
● 0-1 |
― | △ 2-2 |
○ 2-1 |
4 | 0 | 4 | 4 |
3 | ポルトガル |
● 0-4 |
△ 2-2 |
― | ○ 2-1 |
4 | -3 | 4 | 7 |
4 | ガーナ |
△ 2-2 |
● 1-2 |
● 1-2 |
― | 1 | -2 | 4 | 6 |
【Before】
ドイツ「まぁ、おk」
ポルトガル「2位ならなんとか」
ガーナ「2位ならなんとか」
アメリカ「ガーナには絶対勝つ」→ 【After】
ドイツ「いつも通り」
ポルトガル「得失点差で敗退・・・」
ガーナ「可能性はあったんだけどな」
アメリカ「USA!USA!」
優勝候補に挙げられるドイツは、初戦のポルトガル戦をトーマス・ミュラーのハットトリックを含む4得点を記録し4-0の完勝を収める。続くガーナ戦ではミロスラフ・クローゼがワールドカップの最多得点記録に並ぶゴールを挙げながらも2-2の引き分けに終わるが、最終戦のアメリカ戦を1-0で勝利し、首位での決勝トーナメント進出を決めた。
北中米カリブ海予選首位通過のアメリカは初戦で3大会連続で顔を合わせ、過去2大会のどちらでも敗れているガーナを相手に2-1の勝利を収めると、2戦目のポルトガル戦で2-2の引き分けを挙げる。最終戦のドイツ戦には0-1で敗れたが、見事2位通過を決めた。
クリスティアーノ・ロナウド擁するポルトガルは、初戦のドイツ戦で退場者を出した影響もあり0-4の完敗を喫した。2戦目のアメリカ戦では1点ビハインドで迎えた後半50分にシルベストレ・バレラの劇的なゴールで2-2の引き分けに持ち込みグループリーグ突破の望みを繋げたが、最終戦のガーナ戦では大量得点が必要な中で終始精細を欠き、最終的に2-1で勝利を挙げたものの、得失点差でアメリカに2位を譲ることとなった。
グループH
順 位 |
国名 | 勝点 | 得失 点差 |
得 点 |
失 点 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ベルギー |
― | ○ 2-1 |
○ 1-0 |
○ 1-0 |
9 | 3 | 4 | 1 |
2 | アルジェリア |
● 1-2 |
― | △ 1-1 |
○ 4-2 |
4 | 1 | 6 | 5 |
3 | ロシア |
● 0-1 |
△ 1-1 |
― | △ 1-1 |
2 | -1 | 2 | 3 |
4 | 韓国 |
● 0-1 |
● 2-4 |
△ 1-1 |
― | 1 | -3 | 3 | 6 |
【Before】
ベルギー「楽勝すぎる」
アルジェリア「2位ならなんとか」
ロシア「2位ならなんとか」
韓国「2位ならなんとか」→ 【After】
ベルギー「楽勝だった」
アルジェリア「2位通過したよ」
ロシア「最初からダメだった」
韓国「\(^o^)/」
3大会ぶりの出場でありながらも好タレントが揃うベルギーは、初戦のアルジェリア戦で2-1の勝利を収めると、2戦目のロシア、最終戦の韓国のどちらも1-0で跳ね除け、3戦全勝でグループリーグ突破を決めた。
アフリカ予選をなんとか突破し本大会出場を決めたアルジェリアは初戦のベルギー戦を1-2で落としたが、続く韓国戦で4-2の勝利を収める。2位争いを繰り広げるロシアとの最終戦では早い時間帯での先制を許しながらも、後半15分のイスラム・スリマニのゴールで1-1の引き分けに持ち込み、アルジェリアサッカー史上初となる決勝トーナメント進出を決めた。
ファビオ・カペッロの指揮の下で堅守速攻を徹底したロシアであったが、初戦の韓国戦を1-1で引き分けると、2戦目のベルギー戦では1-0の敗北を喫する。グループリーグ突破へ勝利が絶対条件の中で行われた最終戦のアルジェリア戦では前半6分にアレクサンドル・ココリンのゴールで先制するも、後半にゴールを許してしまい、その後の必死の猛攻も実らず1-1の引き分けでグループリーグ敗退が決定した。
グループリーグ総括
今大会は南米開催ということもあってか、地理や気候的に有利な北中南米の国が目覚しい躍進を遂げており、特に北中米は前評判がそれほど高くなかったにも関わらず4チーム中ホンジュラスを除く3チームがグループリーグを突破している。
ヨーロッパ勢は13チーム中7チームが敗退しており、敗退した7チームの中には前回優勝のスペインや前々回優勝のイタリア、イングランドやポルトガルなどの所謂列強国も入っていた。
アフリカ勢は決して良いとは言えないものの、ナイジェリア、アルジェリアの初の2カ国グループリーグ突破を果たした。アジア勢は未勝利という結果に終わっており、北中南米の躍進の一方でそれ以外の大陸の国は成績が伸びなかったというのが全体的な印象であった。また今大会は初戦で敗退するもグループリーグ突破する国がギリシャ、ウルグアイ、アルジェリアの3カ国と巻き返しを見せた場面も多かった。
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Λ_Λ . . . .:←スペイン : : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::
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 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄ ̄ ̄
決勝トーナメント
ラウンド16
南米勢同士の対戦となった試合は、両国が持ち味を出し切る激闘となった。
前半18分ブラジルがダビド・ルイスのゴールで先制すると、チリも前半32分相手のミスをついたアレクシス・サンチェスのゴールで同点に追いつく。
前線から激しいチェックに来るチリに対し、王国・ブラジルが防戦を強いられる時間も。 それでも耐え凌いだブラジルは、PK戦で前回大会の戦犯にも挙げられたGK・ジュリオ・セザールが2本をストップするなどして、チリを退けた。
2試合続けて南米勢同士が激突。 試合の主導権を握ったのはコロンビア。
序盤からボールを支配してウルグアイゴールに迫るも、ウルグアイも必死のディフェンスで抵抗する。
そんなウルグアイのディフェンスをこじ開けたのは、絶好調のハメス・ロドリゲス。28分に4試合連続となるゴールで先制すると、後半にも1点を追加してダメ押し。
噛みつき事件でスアレスを欠いたウルグアイは、最後までコロンビアの守備を崩せず。
コロンビアが初のベスト8進出を果たした。
序盤にペースをつかんだのはメキシコ。前半から再三にわたりゴールに迫るが、なかなか得点が出来ず、前半をスコアレスで折り返す。
それでも、後半の立ち上がりにドス・サントスが先制点を奪い、ベスト16の壁を今度こそ越えるか、と思われた。
しかし、前回準優勝のオランダが黙っていなかった。後半43分にスナイデルのゴールで追いつくと、アディショナルタイムにはロッベンがPKを獲得。 これはシミュレーションであったが判定は覆らず、フンテラールが冷静に決めて逆転。
死の組の草刈り場扱いから一転、驚きの首位通過を果たしたコスタリカと、劇的なゴールで勝ち上がりを果たしたギリシャという、予想外の組み合わせとなった一戦。
試合はギリシャが主導権を握るも、ワンチャンスを生かしたコスタリカが後半にルイスのゴールで先制。
だが、後半21分にドゥアルテが2枚目の警告を受けて退場となると、ギリシャがさらに攻勢を強め、アディショナルタイムに攻めあがっていたDFのパパスタソプーロスが押し込んで同点に追いつく。
延長に入っても数的優位を生かしてギリシャが攻め続けるが、コスタリカはGK・ナバスを中心に守りきりPK戦へ持ち込む。
全員が決めたコスタリカに対し、ギリシャはベテランのゲカスのシュートがナバスに阻まれ万事休す。どちらが勝っても初のベスト8となる試合はコスタリカに軍配が上がった。
ナイジェリアが攻勢に出るも、フランスの守備陣が集中した守備を見せて決定機を作らせない。
攻撃を受け切ったフランスは後半に選手交代で流れを変え、後半34分セットプレーからポグバが先取点を奪取。アディショナルタイムにはオウンゴールで追加点を挙げ、試合巧者ぶりを発揮。
ボールを支配するドイツではあったが、強固なブロックを形成するアルジェリアを崩せず。 アルジェリアも時折カウンターからゴールをうかがうも、ドイツのGK・ノイアーが高い壁となって立ちはだかる。
延長戦にもつれると、アルジェリアの体力は限界を迎えていた。延長開始早々にシュールレのゴールでドイツが先制し、ついに均衡が破れると、後半終了間際にはエジルのゴールでドイツが加点。 アルジェリアも直後にジャブのゴールで一矢を報いたが健闘もここまで。
アルゼンチンの危機を救ったのはやはりリオネル・メッシであった。
堅い守備で応戦してきたスイス相手に、攻めあぐねたアルゼンチンは延長戦の戦いも強いられる。 延長戦でも決め手を欠き、このままPK戦かと思われた延長後半13分。中央を単独で突破したメッシがディマリアへラストパス。 これをディマリアが冷静に決めてついに均衡を破ったアルゼンチン。
スイスも最後まで反撃を見せたがアルゼンチンゴールを割ることは出来なかった。
隠れた実力国同士の対戦は両国ともに一歩も譲らず、ラウンド16ではついに5試合目となる延長戦へと決着が持ち込まれる。
決着をつけたのは、今大会ここまで不振だったベルギーのエース・ルカク。延長戦からピッチに登場すると1ゴール1アシストの活躍でアメリカに引導を渡す。
一方のアメリカも、延長後半は猛攻を見せてあと一歩のところまで食い下がるなど健闘を見せた。
準々決勝
快進撃を続けるコロンビアに立ちはだかったのは王国・ブラジル。試合開始早々にセットプレーからチアゴ・シウバが決め、首尾よく先制点を奪う。
その後、均衡した試合展開となり、次の1点がどちらに入るか……と注目された中、後半24分ブラジルがダビド・ルイスのゴールで追加点を挙げる。
追いかけるコロンビアがハメス・ロドリゲスの5試合連続ゴールとなるPKで1点差に迫った中、事件は起こった。
ブラジルのエース・ネイマールに対し、コロンビアのDF・スニガが後方から激しくチャージ。立ち上がれないネイマール、出動する担架。
脊椎骨折の診断を受けたネイマールは戦線離脱を余儀なくされ、あまりにも後味の悪い結末となった。
欧州の強国同士がぶつかり合った一戦は、ドイツが先制。前半13分攻めあがっていたDFのフンメルスがセットプレーから頭で押し込む。
追いかける立場となったフランスは攻勢を強めるも、今大会キレキレのドイツGK・ノイアーが立ちはだかる。
選手交代で流れを変えようと苦心したフランスではあったが、それもあまり機能せず、試合終了間際にエースのベンゼマが作り出したビッグチャンスも、ノイアーのスーパーセーブの前に生かせず。
戦前の予想通りにオランダが攻める展開になるも、コスタリカは5バックを中心に鉄壁の守備でオランダの攻撃を防ぎ続ける。
コスタリカ躍進の立役者であるGK・ナバスがこの試合でも好セーブを連発し、延長戦へと試合を持ち込ませると、コスタリカもカウンターからチャンスを作り出しオランダゴールを脅かす。
しかし、結局両国とも相手のゴールを割れずにPK戦へと突入。コスタリカは2試合続けてのPK戦となった。
そのPK戦で輝いたのは、PK戦間際に投入されたオランダの長身GK・クルルであった。 国際Aマッチ出場が1桁に留まるこの男が、コスタリカのシュートを2本セーブし、勝利に貢献。2大会連続でのベスト4進出を決めた。敗れたコスタリカではあるが、公式記録上では無敗(PK戦は引き分け扱いとなる)、全5試合マン・オブ・ザ・マッチに選出のままブラジルを去るなど、最後まで勇敢に戦い抜いたのだった。
開始早々にアルゼンチンがイグアインのゴールで先制して流れを掴む。
が、ここまでアルゼンチンの攻撃をメッシとともに引っ張ってきたディマリアが負傷退場すると、徐々に流れはベルギーへ。
後半になって前の試合で活躍したルカクなどを投入し、パワープレーに出るベルギーに対し、アルゼンチンは守勢を強いられる。
それでも最後まで集中を切らさなかったアルゼンチンが2試合連続の1-0で勝利。守備重視の戦いへとシフトしていきながら逃げ切ったアルゼンチンは1990年以来のベスト4進出。黄金世代と呼ばわれる若いタレントを擁したベルギーだが、アルゼンチンの老獪さの前に屈した。
準決勝
ネイマールをケガで、チアゴ・シウバを累積警告で欠くブラジルが、今大会安定感抜群のドイツにどう戦うかが注目された一戦は、思いもよらぬワンサイドの展開に。
前半11分トーマス・ミュラーのゴールでドイツが先制すると、攻勢に出ようと前がかりになるブラジルをあざ笑うかのように、23分ミロスラフ・クローゼのワールドカップ最多得点記録更新となるゴールで追加点。 これでブラジルの守備陣は混乱に陥り、クローゼのゴールからわずか6分の間にさらに3失点。クローゼはハットトリックを達成し、前半で夢のスコアが成立してしまう。
後半になってもブラジルの攻めをガッチリ受け止めたドイツが、効果的な反撃を見せシュルレの2ゴールでついに7-0。ブラジルサポーターはドイツに声援を送り始め、ブラジルの放送席は涙に暮れ、日本で中継したNHKですら惨劇と形容する事態に。
試合終了間際にオスカルのゴールで"炭鉱スコア"は免れるも、完全に焼け石に水。
目まぐるしく攻守が入れ替わる白熱した試合展開になるも、両国の守備陣が集中した守備でフィニッシュに持ち込ませない。
オランダのロッベン、アルゼンチンのメッシといった中心選手がボールを持てばすぐに複数人で囲んで潰すなど、両国とも攻撃陣が仕事をさせてもらえず。
我慢比べの様相を呈してきた試合は90分で決着がつかず、延長戦へ。延長戦でもオランダはロッベンのミドルシュート、アルゼンチンもパラシオ、マキシロドリゲスがゴールに迫るも、相手守備を崩しきれず。
今大会4試合目となったPK戦にもつれ込んだ一戦は、アルゼンチンGK・ロメロがスナイデルなど2人のシュートをブロック。 4人全員が成功させたアルゼンチンが6大会ぶりとなる決勝進出を果たし、南米勢最後の生き残りとして意地を見せた。
3位決定戦
ミネイロンの惨劇からわずか3日でブラジルがどこまで立て直せるかに注目の集まる試合に。
一方のオランダも監督や主力選手から3位決定戦の存在意義に疑問が呈されるなど、モチベーション面で不安は残っていた。だが、開始早々にロッベンがPKを獲得し、ファン・ペルシーが冷静に決めると流れはオランダに。前半17分にもブリントのゴールで追加し、あっという間に2点のリードを確保する。
ブラジルも個人技やセットプレーから打開を図るが、決め手を欠いたまま時計の針は進み続ける。
そして、アディショナルタイムにはオランダの若手・ワイナルドゥムがとどめの3点目。直後にはメンバーで唯一出場機会の無かったGK・フォルムを投入するなど、オランダにとっては余裕の展開で3位に入賞。裏を返せば、サッカー王国・ブラジルにとってはあまりに屈辱的な展開に終始した試合となり、大ブーイングがブラジリアのスタジアムを包んだのだった。
決勝戦
準決勝で見せた高い攻撃力に鉄壁を誇るGK・ノイアーらを擁するドイツに決勝トーナメントを無失点で勝ち上がってきたメッシ擁するアルゼンチンによる欧州VS南米での対決となった決勝戦。
大方ドイツ有利とされた試合は、予想通りドイツがボールを保持して主導権を握り、アルゼンチンは守勢に回る展開となる。ドイツのプレッシングの前にアルゼンチンはビルドアップが嵌らず、頼みのメッシまでなかなかいい形でボールが渡らない。
後半開始からアグエロを投入し、アルゼンチンが盛り返す時間帯もあったが、長続きはしなかった。一方、ドイツも主導権を握りながら決めきれず、互いに一歩も引かず両者無得点のまま3大会連続の延長戦にもつれた。
だが、延長後半8分、途中出場のゲッツェがボレーシュートを決め、ドイツが均衡を破る。終了間際のメッシのFKは枠を外れ、ドイツが勝利。ドイツは1990年大会以来24年ぶり4回目、東西統一後では初の優勝となった。また、南米開催のW杯で初の欧州勢の優勝でもあった。
大会のまとめ
2014 FIFAワールドカップ 大会結果 | |
---|---|
優勝 | ドイツ(4回目) |
準優勝 | アルゼンチン |
3位 | オランダ |
4位 | ブラジル |
個人表彰 | |
大会MVP | リオネル・メッシ |
得点王 | ハメス・ロドリゲス |
最優秀GK | マヌエル・ノイアー |
最優秀若手選手 | ポール・ポグバ |
地元開催となるブラジルは、優勝が至上命題とされる大きなプレッシャーの中で勝ち進んでいたものの、エースであるネイマールの負傷、さらにはドイツ戦でよもやの7失点を許しての惨敗により優勝を逃す結果となった。「ミネイロンの惨劇」と呼ばれたドイツ戦での惨敗をブラジルのメディアは「史上最大の恥」「歴史的屈辱」と断罪している。
そのブラジル相手に7点を奪っての大勝で世界に衝撃を与えたドイツは、2006年大会の頃から着手してきた育成の改革がここで実を結び、6大会ぶり4度目の栄冠を掴んだ。国内リーグで結果を出したユルゲン・クロップのゲーゲンプレッシング、ジョゼップ・グアルディオラのポゼッションの概念を取り入れ、組織としての完成度は出場チームの中でも頭一つ抜けていた。世界最高プレイヤーであるリオネル・メッシを擁したアルゼンチンだったが、あと一歩届かず。
今大会大きく躍進したチームがコスタリカだった。大会前は強豪揃いのグループに入り、敗退が濃厚と見られていたが、堅い守備を武器にイタリア、イングランドという強豪を敗退に追い込み首位で通過すると、ベスト8という過去最高の成績を残している。結局無敗のままで大会を終えており、彼らの予想外の快進撃は大きな話題となった。
コスタリカ以外にも、これまで中堅国、弱小国とされてきた国が強豪国を苦しめる試合が多く、この背景にはディエゴ・シメオネがアトレティコ・マドリードで実戦している守備戦術が参考にされていると言われている。ゾーンとマンツーマンをうまく使い分け、相手のビルドアップを阻害することで強豪との力の差を埋める戦い方がまさにそれで、前回優勝のスペインがまさかのグループリーグで敗退に追い込まれたのもオランダやチリにビルドアップを阻害され、ポゼッションが機能しなくなったからだった。
スアレス噛みつき事件
グループC第3節、グループリーグ突破のかかったウルグアイvsイタリアの試合で事件は起きた。ウルグアイのエースであるルイス・スアレスがイタリアのDFジョルジョ・キエッリーニの肩口に噛みついた。試合中キエッリーニは肩口の歯形を見せアピールしたものの、主審は確認できていなかったため試合中の退場や警告はされなかった。試合は1-0でウルグアイが勝利し、イタリアは敗退に追い込まれている。
しかし、試合後FIFAはキエッリーニの主張を認め、スアレスに対して代表としての公式戦9試合出場停止、スタジアムへの入場禁止を含むサッカーに関するあらゆる活動の4カ月間禁止、ならびに10万スイスフランの罰金という処分が下す。このような重い処分が下された背景には、スアレスにはアヤックス時代の2010年とリヴァプール時代の2013年に相手選手に噛みついて出場停止を受けた前科が2度あり、その他にも人種差別発言など数々の悪行を重ねている。
なお、その後スアレスが謝罪することで和解をしており、キエッリーニは自伝において「事実として、僕は彼の悪意に感心している。なぜなら、スアレスがあの場で負けていれば、彼は平均的な選手になり下がってしまったからだ」と彼の行為を称えている。
ちなみに、この事件の後、FIFAが制定する罰則規定に「噛み付き行為を禁止する」という文言が明記されるようになった。
ネイマール骨折事件
ブラジルvsコロンビアの準々決勝の試合終了間際にブラジルのエースであるネイマールがコロンビアのDFフアン・スニガによって背中を膝蹴りさせて負傷交代となる。ネイマールは腰椎を骨折する重傷を負い、その後の大会を欠場することとなった。
エースを傷つけられたブラジル国民の怒りは凄まじいものがあり、メディアもスニガへのバッシングを書き立て、主将のチアゴ・シウバも「スニガは卑怯者」と非難。スニガに対しての殺害予告、暗殺計画という物騒な話まで飛び出し、コロンビア政府がスニガの安否をイタリア当局に要請するなど、国際問題にまで発展する事態となった。
ちなみに、当の2人はスニガの謝罪で一度は和解したかに思われたが、気性の激しいネイマールが再びスニガを罵倒する発言をしたことで、確執はその後も続くこととなる。
2014年ワールドカップの日本代表
前回大会でベスト16まで進んだ後、日本代表の選手は本田圭佑、香川真司を筆頭に欧州で活躍する選手が増え、イタリア人のアルベルト・ザッケローニが率いたチームはアジアカップやアジア最終予選で圧倒的な強さを見せたこともあり、国民の期待値は過去最高のものとなっていた。選手たちからも「目標は優勝」「俺たちのサッカーをすれば勝てる」という声が出るほど、自信に満ち溢れていた。
ところが、いざ本番になるとコートジボワール戦で逆転負けを喫したのを皮切りに10人のギリシャを相手に勝ち切れず、コロンビアには4失点の完敗。結果、1分2敗と惨敗となり、期待を大きく裏切ることとなった。大会前、強気の発言を繰り返していた本田には批判が集まるようになっていた。
チームが劣勢になったときのザッケローニの修正案の無さ、ずっとメンバーを固定化したことによるチームオプションの少なさ、キャンプ地の選定ミスが敗因として挙げられている。
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本大会
関連項目
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