山陽単語

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山陽(さんよう)とは、日本のある一定地域をす名称である。山陽地方のことをす。

  1. 兵庫県播磨地方岡山県広島県山口県周防地方及び長門地方のうち瀬戸内海側の総称。これに岡山県広島県の一部内陸部も含む。また、この山陽に四国香川県愛媛県を足して瀬戸内(せとうち)地方という。
  2. 中国地方のうち、岡山県広島県山口県す名称。

対義山陰。2つ合わせて陰陽、陰陽地方といわれる。

概要

山陽とは、古来より中国山地を陰陽にわけ、北側を陰、南側を陽()と呼び分けたことに因み、の都から大坂を経て兵庫から山陽と呼ばれる街道が通っていたことに因む。山陽東海道と並び、西大名の参勤交代に用いられ、多くの宿場町が設けられ賑わいを見せた。また、姫路岡山福山広島山口、長府といった下町が多い。

明治になって東海道、山陽土の中心となり、鉄道が敷設され、大いに賑わいを見せ、製鉄や造業、運業などで繁栄を成した。その一方で、発展した都市は大戦中の標的とされ、広島岡山福山姫路などは被害に遭い焼け野原と化す。だが、戦後になり、山陽本線、そして山陽新幹線が整備され、大阪福岡市博多を結ぶと商業、そして工業が大いに繁栄するようになった。そんなわけで山陽地方は中四国地方の人口の約半数を占めている。一方で、高度経済成長期には工場が多数誘致され、開発環境問題に翻弄されるようにもなったが、近年は大きく善しており、較的安定した穏やかな気災害の少なさ、交通アクセスの利便性、瀬戸内海を望む豊かな自然などで人口が増加している自治体もある。

一方の内陸部は中国自動車道が敷設されたことで、津山市三次市などはその拠点として発展を遂げるようになり、工場団地なども設けられた。しかし、その多くは脆弱な公共交通インフラを余儀なくされた過疎地帯である。

都市と交通

瀬戸内海沿いに下町や商町、港町に端を発する都市が展開している。

東から兵庫県明石市加古川市姫路市岡山県岡山市倉敷市広島県福山市尾道市三原市広島市山口県岩国市周南市(徳山)、防府市山口市宇部市下関市を経て、福岡県北九州市に至る。

大人口を持つのが広島市であり、人口は約120万に上る。続いて岡山市が73万で、この2都市政令指定都市である。そして姫路市が約53万倉敷市福山市が約47万となっている。

これらの都市には国道2号線山陽本線、そして山陽新幹線が縫うように走っており、他の都市を結んでいる。また、都市交通として山陽自動車道も全線開通しており、それまで大動脈となっていた中国自動車道から役の座を奪った。その他、播但道岡山自動車道広島自動車道などが中国自動車道を結んでおり、最終的には山陽中国道山陰が軸となる、ハシゴ状のネットワークとなる予定である。また、後述するように本四連絡によって、それぞれ兵庫県明石市徳島県鳴門市岡山県倉敷市香川県坂出市、そして広島県尾道市愛媛県今治市自動車で結んでおり、そのうち尾道今治ルート、通称「しまなみ海道」は自転車での走行が可である。

山陽本線には山陽新幹線が運行している関係もあり、JR特急はほとんどない。例外は伯備線特急「やくも」、そして瀬戸大橋を経て四国を結ぶ特急ぐらいである。一方、寝台列車としてサンライズ瀬戸サンライズ出雲岡山を経由して、それぞれ出雲高松を結ぶ。なお、広島県新幹線以外のJR特急寝台列車を除いて一台も走っていない県である。また、山陽新幹線以外の枝線として山口県岩徳線宇部線や陰陽を結ぶ路線として加古川線姫新線福塩線芸備線可部線山陰本線美祢線があるが、利用者減により、内陸部では本数減となった過疎路線も少なくない。

また、山陰較すると古くより運、が行き交っていた関係で、瀬戸内海嶼には待ちの港町が数にあり、一部には宿場町さながらの賑わいを見せたところもあった。その名残で、今も航路が非常に多い。特に高連絡岡山県宇野港と高松港を結ぶ国鉄運営の連絡だったこともあり、交通の要所として重要視され、玉野市はその拠点として大いに繁栄した。しかし、紫雲事故などの痛ましい事故も多発したことで、早急なる連絡の敷設が要望され、他に先駆け本四連絡児島坂出ルート)が全通、引き続き明石海峡大橋の開通による明石・鳴門ルートが全通、そして尾道今治ルートが全通すると、多くのフェリー会社が航路を撤退、なかには業に追い込まれたものもある。その中で、広島市松山市を結ぶ航路は利用客が多く、特急航路のジェットも出ている。また、山口大分を結ぶスオーナダフェリー(徳山-竹田)などがある。

一方で、山陰較すると空港は少ない。いちおう岡山県岡山空港広島県広島空港山口県山口空港があり、利用者もずっと多いが、新幹線の方が交通が至便であり、特に三原市にある広島空港広島市から非常に遠いため、利用者が伸び悩んでいる。

産業

産業は工業、商業、また農業漁業も盛んである。

なかでも工業は瀬戸内工業地域と呼ばれる、工業地帯を除けば最大の出荷額を誇る一大生産地となっており、高度経済成長期には数多くの工場が建つことになり、同地の経済や雇用を支えてきた。中でも自動車メーカー大手の一マツダは本社及び工場広島市山口県防府市に置いており、ほかにも岡山県倉敷市水島コンビナートには三菱自動車水島製作所がある。また製鉄ではJFEチールの基幹工場である西日本製鉄所が広島県福山市(元・NKK日本鋼管福山製鉄所)と岡山県倉敷市水島(元・川崎製鉄水島製鉄所)にあり、いずれも内屈の巨大製鉄所である(福山内最大であり、世界有数の規模)。その他、広島県呉市には日新製鋼製鉄所、兵庫県姫路市には日本製鉄所がある。そして、石油化学コンビナートが非常に多く、倉敷市水島山口県周南市の徳山コンビナート、岩国市広島県大竹市宇部市にも大規模コンビナートがあり、化学製品生産量はトップクラスである。その他軽工業として岡山市では食品、出版などが盛んであり、広島県府中市廿日市市の木工品工業、福山市岡山県井原市デニム産業、倉敷市児島学生生産・ジーンズ縫製業などが特色。

漁業では特に知られるのが牡蠣養殖であり、広島県広島湾を筆頭に、岡山県の日生半島兵庫県の相生湾などで牡蠣が名物となっている。岡山県備前市日生町では牡蠣入りお好み焼き、通称日生カキオコがご当地名物となっている。また、播磨沿有明海に次ぐ2位海苔産地で、明石市ではタコブランド品として知られる。また、周南市は隠れたフグの産地、タコでは他に岡山県倉敷市井、広島県三原市などがブランド産地。穴子も特産し、兵庫県加古川市高砂市広島県廿日市市宮島町などで産する。

農業山陰ほど盛んではないが岡山県では果栽培が盛んである。特にマスカット、ピオーネなどのブドウ栽培が全的に知られる。広島県では瀬戸内嶼部でミカンレモンなどの栽培が盛んであり、大崎の大長みかん、大長レモン尾道市瀬戸田島瀬戸レモン瀬戸ミカンがある。

観光資源

山陽地方は古くから下町、商町、港町が多く、また幹線道路鉄道、工業のを受けなかったところはそのままの町並みが残されているところが非常に多い。また、岡山県備前市の閑学校福山市の明王院など建築も非常に多く残されている。歴史的な町並みでは岡山県倉敷市の美観地区を筆頭に、広島県竹原市山口県柳井市福山市鞆(鞆の)を初め、倉敷市井、倉敷市赤穂市坂越、宍粟市佐用、そして岡山県の内陸部には山、大原、勝山、新庄など数多くの古い町並みが残されている。そこまで古いわけではないが映画のロケ地として人気の高い尾道市も多くの観光客が訪れる。

下町としては現存守の一つ備中松山のある高梁を初め、岡山福山三原広島山口、長府などがあり、池田後楽園浅野の縮園など見事な庭園がある。また、山口は西のと呼ばれ、宝、寺五重舟築庭の常栄寺などがあり、多くの観光客が訪れる。また、寺社では日本三景に数えられる安芸の宮島を初め、孝養門などが見どころの耕三寺、宝の吉備津神社などがある。

一方で、温泉山陰べるといささか乏しい。山陽地方の名湯といえば、山口県の湯田温泉ぐらいであり、あとは美作三湯などを挙げないといけない。

気候

山陽地方の特色といえば、晴れが多く、が少ないことであり、特に岡山県では「晴れ」と呼ばれているほど日照時間が多い。一方、そのために降が少なく、岡山や備後、広島など平野が多い割に農業がさほど振るわなかった。また、その少ないをとどめておくため、溜池が多く作られており、今も農業生活として活用されている。

その一方で、近年は梅雨時に豪雨が頻発するようになっており、そのたびに痛ましい浸被害が続出している。そして、不足のために作った溜池が決壊して下流の住宅を押し流すなどといった被害も出ており、今後の対策が急がれている。

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山陽

1 ななしのよっしん
2023/12/11(月) 23:24:05 ID: lMMpWmf47G
山陽新幹線瀬戸内海のおかげで何気に勝ち組な地域
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