エンジェルガードとは、ベネッセの通信講座「チャレンジ5年生」の2002年度における学習教材「チャレンジギア」専用の”ゲームソフト”である。ジャンルはロールプレイング。
2003年度にはスカイナイトというタイトルで提供された。これはアイテムの名称など一部提供内容(後述)を除き基本的には同様である。
上記2年の期間の会員のみに提供されたため、「幻のRPG」と言われている。
2002年度または2003年度に小学5年生としてベネッセ・進研ゼミ小学講座を受講した小学生向けに届けられた学習教材「チャレンジギア」の、学習機能の「おまけ」として遊ぶことができたハイ・ファンタジーのロールプレイングゲーム。
2002年・2003年の5年生という限られた年代にしか提供されておらず、「チャレンジギア」は同型で中身のソフトが違うものが複数存在していることなどから入手難度も非常に高い。また毎月号ごとに届く「パスワード」を入力することが必要なため、もしも中古で入手できてもパスワードを知らなければゲームを始めることすらできない。これらも「幻のRPG」たらしめる要因となっている。
その上、有志による問い合わせの結果、公式の資料は既に散逸しており再展開は難しい状態にあるとの回答も出ている[1] 。
ゲームの大まかな流れとしては、毎月届くパスワードを入力してストーリーを解放、勉強ゲームで経験値を貯めてレベルを上げたりミニゲームで「AGポイント」(スカイナイトの場合は「ナイトポイント」)を貯めて装備を買い、見下ろし型画面でダンジョンを攻略していくといった感じである。全12話。1年を通して進めるため、経験値・ポイントを稼ぐには相当な回数の勉強ゲームをプレイする必要がある。マップも本誌に掲載のものがなければ手探りでマッピングして行くしかない。
また、本誌に漫画「エンジェルガード物語」(スカイナイトの場合は「スカイナイト物語」)が連載されており、ストーリーのあらすじをフルカラー漫画で読むことができた(しかし、エンジェルガード物語は12話だったのに対しスカイナイト物語は10話で完結してしまっているらしい…)。
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さらに、特定の記念日にゲームを起動すると「レオン」からの特別なメッセージを見ることができ、そのためだけのジングルが設定されていたりと細かい作り込みがなされている。これは有志の検証によって確認されているだけで30種類以上も存在する(後述)。
またチャレンジギア本体は事前にカラーバリエーションを主人公カラー(緑)、レオンカラー(青)、隊長カラー(桃)の3色から選ぶことができた。本体の他、各テーマキャラのシールも付属した。なお、選択しなかった場合に届くデフォルトカラーは黒系の色となっている。
チャレンジギアはカートリッジ交換式で一般のゲーム機のような感覚でソフトを挿すことができ、エンジェルガードも機体内蔵版とカートリッジ版が存在している(チャレンジギアがベネッセ初にして唯一の完全なオリジナルゲームハードと呼ばれる所以である)。
以上のようにおまけというにはあまりにも重厚な設定とシナリオ、優れたキャラクターデザインやボリューム十分のゲームシステム、単音ではあるが印象的な楽曲などは当時の多くの受講生の記憶に刻み込まれた。
たった2年、特定世代にのみしか存在しなかったために資料は乏しかったのだが、20年近く経った2020年、当時の一部の受講者たちがTwitterを通じて繋がることに成功。情報交換や解析などが行われ、インターネット上において認識が統合された。
今もなお脈々と語る人々がおり、解析・考察や、ファンアートや小説などの二次創作も盛んである。
時は遥か未来。地上は「環境破壊と汚染」によって水没し、生き物が住むことができなくなってしまった。
その為人類は空に浮かんでいる「浮遊石」や高山の上などの狭い土地への移住を余儀なくされる。
しかしそこには、かつて人類が恐れていた「バンバレット族」も住んでいた。
これによって、人類とバンバレット族による領土を巡った戦争が勃発する。
そうして、人類の居住域を襲撃してくるバンバレット族に対抗するため、
空での生活が可能な少年少女によって警備チーム「エンジェルガード」が結成されたのだった。
エンジェルガードに入隊したばかりの新人である主人公は最強クラス「セラフィム」を夢見て、
飛行ができる翼型の”アイテム”を装備し、光線を放つ槍を武器にバンバレットとの空中戦に身を窶していく。
著しい環境汚染破壊によって住めなくなった地上を離れ、高山や浮遊する島といった狭い土地へ移住した。
少年少女は翼型のアイテムによって飛行を可能としており、戦いを仕掛けてくるバンバレット族に立ち向かう。
戦闘員も非戦闘員もそれぞれが様々な任務にあたり、安住を目指している。
コウモリのような風貌をしている種族。空を住処としているため、領土を侵害した人類と敵対している。
昔から人類から恐れられてきた「モンスター」で、力を持つ者は人間形態への変身が可能。
各話リスト
※スカイナイトの場合は11・12話なし。 |
スタッフ
|
各シナリオで発された任務に沿い、迷路型のマップをバンバレット族を倒しながらゴールを目指して探索する。
迷路自体は毎月同じだが、スタート・ゴール地点はシナリオ毎に異なるため都度探索の必要がある。
地図については本誌にて毎月掲載されていたほか、ストーリーBOOKに全シナリオでのマップとスタート地点情報の記載があり把握することができた。
以下にそれを示す。マップ内の番号がその地点をスタート地点とする話数と対応している。
3,6,12 | 5,8 | ||||||
10 | |||||||
2,9 | |||||||
11 | |||||||
7 | |||||||
1 | 4 |
敵のエンカウント位置もシナリオごとに固定なのでシンボルエンカウントだが、マップで他の位置は確認できないのでエンカウントの予測は不可。説明書には、位置によって強さが異なる、と記載されている。
戦闘はステータスを参照したシンプルなオートバトルである。流れは次の通り。
このため、勉強ゲームによるレベル上げが直接的に勝敗に関わってくる。
主人公の強さ = 現在の経験値 × 100 そのステージの 必要経験値
これに、アイテム装備による上昇量(後述)が加味された数値が最終的なステータスとなっている。
経験値は、チャレンジギアの勉強ゲームをプレイすることで向上させることができる。
レベルが上がるたびに次のレベルアップに必要な経験値は増えていき、最終的に必要となるレベルは38(総経験値3011)ほどなのだが、勉強ゲーム1セットで得られる経験値は難易度に関わらず3〜5であるため根気強いプレイが要される。
なお、最大レベルは99である。
「AGポイント」を消費し、お店のおじさんから装備のアイテムを購入することができる。
アイテム表は以下の通り(※アイテム名はエンジェルガード準拠。スカイナイトとの対応表は後述)。
アイテム名 | 値段 | 攻撃力 | 素早さ | 防御力 |
---|---|---|---|---|
エンジェル | 5 | - | - | - |
アークエンジェル | 50 | 10% | 10% | 10% |
プリンシパリティ | 100 | - | 20% | 10% |
パワーズ | 100 | - | - | 20% |
バーチュー | 100 | - | - | 30% |
ドミニオン | 100 | 30% | - | - |
トロウンズ | 50 | - | 30% | - |
セラフィム | 1000 | 40% | 40% | 40% |
アイテムはステータスの向上に関わるほか、マップ上での主人公の外見も変化する。
購入のためのAGポイントはミニゲーム1プレイにつき1ポイント獲得できる。
セラフィムについては存在自体はガイドブックにおいて当初から明かされているが、作中ですぐに購入することはできず、シナリオ終盤に解放されるようになっている。
エンジェルガードが壮大にストーリーを展開するので忘れがちだが、こちらがチャレンジギアの本編。データ作成時に設定の「教科書」設定に基づいた単元で出題されるクイズに答えていくものである。
漢字・算数・理科・社会の各モードがあり、プレイごとにエンジェルガードの主人公の経験値が得られる。総量は間違いの数やタイムによって上下し、前述の通り一回のプレイで大体3〜5経験値となる。
「きほん」は目標なく10問の問題を解いていくコースだが、間違えると記憶され、終了後に「とっくん」コースにそのまま突入、復習や追試を受けることになる。これを解くと経験値を1くらい追加で貰える。
「ちょうせん」は「60びょうでなんもん!」「なんびょうで10もん!」の2コースを擁するコースである。要するにスコアアタック・タイムアタックで、読んで字の如く、前者は60秒の間に何問正解できるか、後者は10問を10分中何秒で正解できるかを試される。クリアの最低ボーダーがあるようで、後者の場合では1分以内に解答すると良いようである。
学習ゲームとは別のスタイルで愉快に単元を学習できるミニゲーム。これをクリアして稼いだポイントによって、装備アイテムを購入するのである。1プレイにつき1ポイント。
ミニゲームは何種かあり、「ぼうけん」でステージをクリアすると解放されていく。例えば4月は「ことわざタイムショック」。
2002年・2003年のチャレンジ5年生版チャレンジギアでは起動してデータを読み込んだ際にレオンが登場する演出があるのだが、特定の記念日にしか見れない特殊演出が数多く存在する。
セリフ、場合によってはイラストや衣装、音楽などもその記念日に因んだものに変化するのである。
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変化する日はエイプリルフール、みどりの日、こどもの日、クリスマスなど、確認されているだけでも30種類以上。同じ日に異なる特殊セリフが表示されたり裏設定が明かされたりすることもあるなど非常に細かく設定されており、制作スタッフのこだわりが溢れ出ている。
また、勉強ゲームなどのナビゲート役も主人公ではなくレオンである。
先述したとおり、2003年版は2002年版と異なり「スカイナイト」のタイトルで提供されている。
この二つは、キャラクター名やストーリーなど基本的な多くの部分は共通しているが、いくつかの点で異なることがわかっている。
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はっきりと異なることがわかっているのは次のような点である。
エンジェルガード | 原義 | スカイナイト | 原義 |
---|---|---|---|
エンジェル | Angel 天使 |
フレッジリング | Fledgling 巣立雛 |
アークエンジェル | Archangel 大天使 |
ロビン | Robin 駒鳥 |
プリンシパリティ | Principality 権天使 |
ナイトジャー | Nightjar 夜鷹 |
パワーズ | Powers 能天使 |
ターミガン | Ptarmigan 雷鳥 |
バーチュー | Virtues 力天使 |
アルバトロス | Albatross 阿房鳥 |
ドミニオン | Dominion 主天使 |
ホーク | Hawk 鷹 |
トロウンズ | Thrones 座天使 |
ペラグリン | Peregrine 隼 |
セラフィム | Seraphim 熾天使 |
フェニックス | Phoenix 不死鳥 |
ピコカキコ
|
関連動画 |
掲示板
28 ななしのよっしん
2023/03/02(木) 04:45:28 ID: CdfQ6P/o+p
シナリオがシリアスな場面で終わっても最後は「やった!このステージはクリアしたよ!」って言って容赦なくこれが流れるのがシュール
>>27 確かにデフォ色個体あると思われる
6年生で加入した人のものと思われるチャレンジギアが前にネットにあって黒(濃紺?)っぽい
29 ななしのよっしん
2023/03/08(水) 16:55:30 ID: j1xlbK5AY6
>>28
2002年4年生のペンタのだいぽうけんが白本体青カバー
2002年5年生のエンジェルギアが薄黄色本体に3種類のカバー
2002年6年生はチャレンジギア未配布のはず
2003年4年生はチャレンジギア未配布のはず
2003年5年生に新規入学した人向けのスカイナイト
が内蔵された人のカラーは不明
2003年6年生に新規入学した人向けのダンスバトルが内蔵された人のカラーはグレーにグレーカバー
までは確認できてるが、今のところデフォ色個体は確認できてないなぁ
どれかがランダムで来てた可能性もありそう
30 ななしのよっしん
2023/03/13(月) 23:00:03 ID: j1xlbK5AY6
訂正
2003版スカイナイト内蔵本体所持者がTwitterにいました
カラーはペンタと同じですが、Challenge gearの文字の色が
ペンタが黄色に対してスカイナイトは白色ですね
急上昇ワード改
最終更新:2024/04/25(木) 19:00
最終更新:2024/04/25(木) 19:00
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