アラジン(ディズニー映画)単語

アラジン

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アラジン(ディズニー映画)とは、1992年にウォルト・ディズニー・ピクチャーズらにより製作された劇場用アニメ映画である。

当記事では本作を基に製作されたミュージカル、実写映画についても記述。

概要

基本情報
アラジン(1992)
監督/脚本	ジョン・マスカーロン・クレメンツ
脚本	テッド・エリオットテリー・ロッシオ
音楽	アラン・メンケン
製作	ウォルト・ディズニー・ピクチャーズウォルト・ディズニー・フィーチャー・アニメーション
配給	ブエナ・ビスタ・ピクチャーズ
公開	1992年 11月25日(米国) 1993年 8月7日(日本)
上映時間	90分
映画テンプレート

アラビアン作品の代名詞とも言える説話集『千夜一夜物語』の「アラジンと魔法のランプ」を原案に、ディズニーが独自のアレンジを加え劇場アニメ作品として製作された。

1990年代に迎えたディズニーアニメ作品の第2期黄金期「ディズニー・ルネサンス」時代に製作された作品の一つ。名優、ロビン・ウィリアムズ演じるジーニーなどの人気キャラを数多く輩出し、続編のOVAやTV シリーズなどの派生作品も数多くリリースされるなど、同年代のディズニー作品を代表する一つとして現在も人気が高い。

米国では興行収入5億ドルを超え、日本でも25億円のヒットを生み出した。後に発売されたVHSもそれぞれ2400万本、220万本もの出荷本数を記録し、当時の歴代売上本数を更新した。

音楽面では前作「美女と野獣」に引き続きアラン・メンケンが手腕を発揮。ティム・ライス作詞の劇中で流れる『A Whole New World』はアカデミー賞歌曲賞を受賞している。

あらすじ

砂漠の王国、アグラバー。この地に住む貧しくも心の清らかな青年、アラジンはいつか豪華な宮殿で暮らすことを夢見つつも、小猿のアブーと共に泥棒稼業で日々の生活をまかなっていた。ある日、婚約に嫌気が差し王宮を抜けだそうとしていた王女、ジャスミンが泥棒の濡れ衣を着せられ追われていたところを彼は助け出し、彼女と心を通わせる。

だがアラジンは王女誘拐の疑いを掛けられ、投獄されてしまう。実は王国支配を企むアグラバーの国務大臣、ジャファーの策略であり、入る者を厳しく吟味する魔法の洞窟へ入り、最深部に眠る「魔法のランプ」を手に入れるためにダイヤの原石となる者を探し求めていたのだ。

ジャファーの口車に乗せられ、魔法の洞窟へ足を踏み入れることになったアラジン。洞窟内で出会った魔法の絨毯の協力でランプを手に入れたものの、「ランプ以外の物を触ってはいけない」という掟をアブーがうっかり破ってしまったため洞窟が暴走、閉じ込められてしまう。

ランプがジャファーの手に渡るのは防げたものの、洞窟からは出られなくなったアラジン。彼がひょんなことからランプを擦ると、煙と共に青い姿の魔人、ジーニーが現れた…

作品一覧

アラジン(1992)
本作の日本語吹き替え版は2種類存在し、アラジン役の吹き替え担当が異なる。1993年の日本国内公開時に吹き替えを羽賀研二が担当した通称「ハガジン」、2007年に羽賀が未公開株詐欺事件で逮捕された際、翌年発売されたソフトでディズニーがアラジンの吹き替えを再度収録、この際担当したのが三木眞一郎である通称「ミキジン」の2種。現在配信やTDLなどのアトラクション、「キングダムハーツ」などのゲーム作品で採用されているのは全てミキジンであり、ハガジンは中古屋やネットオークションでのソフト入手でしか視聴方法がない、半ば封印状態となっている。
アラジンジャファーの逆襲
アラジン完結編盗賊王の伝説
本作の好評を受け製作されたOVA。3作をまとめて「アラジン 3部作」とも称され、ジャファーの逆襲では前作でランプの封印からどうにか抜け出したオウムのイアーゴがキーパーソンを務め、盗賊王の伝説ではアラジンの血縁関係とジャスミンとの結婚が描かれている。ジャファーの逆襲はハガジン(1995年)、DVD版再編集の際に新緑されたミキジン(2005年)の両方が存在。盗賊王の伝説からミキジン一本になっている。
アラジンの大冒険
ジャファーの逆襲と盗賊王の伝説の間に起った話を取り上げたTVアニメシリーズ。日本でもテレビ東京系列や各種ディズニーチャンネルなどのCS放送で放送された。吹き替えはミキジンのみ。

ミュージカル『アラジン』

基本情報
アラジン(ミュージカル)
作曲	アラン・メンケン
作詞	ハワード・アッシュマンティム・ライス
作詞/脚本	チャド・ベグリン
初演	2011年 7月7日アメリカ合衆国ワシントン州シアトル 5thアベニュー・シアター
映画テンプレート

オリジナル版公開から19年後、メンケンとライスが再びアラジンで仕事をすることになる。今回は舞台化、すなわちミュージカルとしての製作であった。

脚本にチャド・ベグリン、ケイシー・ニコロウが初演時の演出を担当。2011年にシアトルでの初演が行われたことを皮切りに2年後にはブロードウェイに進出。2015年には劇団四季により日本国内でも上演され、各国で高い評価を得ている。

メンケンによる新曲も多数用意されている。舞台版ではアラジンが亡くなった母親を想うシーンが追加されているため、アニメ版とはまた違う彼の魅力を発掘できるだろう。

アニメ劇場版との違い

猿のアブーや虎のラジャーなどの動物キャラが登場しない代わりに、人間の登場人物が増加。それぞれバブカック、カシーム、オマールのトリオや王宮の召使い三人娘に置き換えられている。
イアーゴがオウムから人間になった。ジャファー封印後の処遇も異なる。
ジーニーが上半身裸じゃない。時事ネタも披露しちゃう。

その他色々。詳細は舞台を見てその目で確かめよう！

実写映画『アラジン』

基本情報
アラジン(2019)
監督	ガイ・リッチー
脚本	ジョン・オーガスト
音楽	アラン・メンケン
製作	ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
配給	ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
公開	2019年 5月24日(米国) 2019年 6月7日(日本)
上映時間	130分
映画テンプレート

アニメ劇場版全米公開から27年後。「美女と野獣」をはじめとするディズニー映画作品の実写化の流れを受け、本作も再び映像化されることになった。その間に映像技術も飛躍的な進化を遂げており、最新鋭のCG技術で描かれた背景やエフェクトによりそれらが証明されている。全米公開から日本封切りまで半年以上待たされた当時とは違い、それぞれ5月24日/6月7日と、国内上映までにかかる期間もかなり短くなった。

監督は「シャーロック・ホームズ」シリーズのガイ・リッチー、脚本は「チャーリーとチョコレート工場」のジョン・オーガスト。音楽はもちろんメンケンで、実写版のみの新曲もしっかり用意されている。

特にジーニー役のウィル・スミスが話題を呼び、そのビジュアルはSNSなどの現代メディアを通じて大きな反響を産み出した。

アニメ劇場版との違い

青いウィル・スミス。そして吹き替えは山寺宏一という鉄板の組み合わせ。
王宮侍女のダリア、アンダース王子などの新規キャラクターが登場。ダリアの吹き替えは沢城みゆき。「マイティ・ソー/バトルロイヤル」や同年公開された「ダンボ」に続いての出演で、すっかりディズニー御用達。アンダース王子はアニメ劇場版に登場するアグメッド王子の立ち位置。

主要登場人物とキャスト

アラジン(Alladin)
CV:スコット・ヴェインガー/歌唱キャスト:ブラッド・ケイン/実写版キャスト:メナ・マスード
日本語吹き替え CV:羽賀研二(1993年版)、三木眞一郎(2008年版、OVA/TVアニメ、KHなど)、中村倫也(実写版)
アニメ版歌唱吹き替え:石井一孝
本作の主人公。家族を亡くし天涯孤独の身ながらも清らかな心を持つ青年で、困窮から猿のアブーと共にアグラバーで泥棒稼業に明け暮れている。
そんなある日、王宮を抜け出した王女のジャスミンとの出会いが彼の運命を動かしていく…
ジャスミン(princess Ja smine)
CV:リンダ・ラーキン/歌唱キャスト:リア・アロンガ/実写版キャスト:ナオミ・スコット
日本語吹き替え CV:麻生かほり(アニメ劇場版)、木下春香(実写版)
アグラバーの国王、サルタンの一人娘。後に発足する「ディズニープリンセス」のうちの一人でもある。利発的でチャレンジ精神旺盛な行動派で、虎のラジャーら動物を愛する優しい心の持ち主。
いざと言う時はジャファー相手にも立ち向かう勇敢さを秘めているが、世間から王女としか見てもらえず、求婚してくる他国の王子から向けられる視線にウンザリしている様子。
ジーニー(Genie)
CV:ロビン・ウィリアムズ/実写版キャスト:ウィル・スミス
日本語吹き替え CV:山寺宏一(アニメ劇場版、実写版共通)
魔法のランプに宿る青い精霊。いくつかの制約はあるものの、どんな願いでも3つまで実現させる能力を持つ。長年ランプに閉じ込められており、ランプを擦った者の命令には逆らえない。そんな事情もあり1万年以上もの間窮屈な思いをさせられた彼は、いつか自由になって世界中を旅することを夢見ていた。
そんな中で主人となったアラジン。彼とは時に親友としてアドバイスを掛けたり、ジャスミンをだまし続ける事に警告したりと、特別な関係を築いていくことになる。
ジャファー(Ja far)
CV:ジョナサン・フリーマン/実写版キャスト:マーワン・ケンザリ
日本語吹き替え CV:宝田明(アニメ劇場版)、北村一輝(実写版)
ディズニー・ヴィランズの中でも屈指の人気を誇る本作のヴィラン。表向きはアグラバーの総務大臣としてサルタンからも厚い信頼を置く家臣だが、内心では王国支配を企む狡猾な男。お供にオウムのイアーゴがいる。コブラを扮した杖は催眠効果があり、高い知能と魔力を用いてサルタンを操っていた。
魔法のランプに目をつけアラジンを利用しようとするも奪取に失敗、アリ王子がアラジンである事見抜くと、彼の排除と王国の実権奪取に向けて暗躍。アグラバー支配に向け自ら動き出す。
サルタン(Sultan)
CV:ダグラス・シール/実写版キャスト:ナヴィド・ネガーバン
日本語吹き替え CV:あずさ欣平(アニメ劇場版)、菅生隆之(実写版)
アグラバー国王でジャスミンの父親。妻を亡くし、一人娘の身を案じて結婚を急がせている。動物や玩具好きで他人をすぐ信じやすい好々爺だが、その性格を度々ジャファーに利用されている。
アブー(Abu)
CV:フランク・ウェルカー
アラジンの相棒の猿。言葉は話せないが鳴き声やジェスチャーでコミュニケーションを取ることが出来る。盗みの天才だが物欲が強いのが弱点で、魔法の洞窟では彼が原因で洞窟の暴走を招いたことも。
ミュージカル版には登場せず、下記の3人の仲間たちに置き換えられている。
イアーゴ(Iago)
CV:ギルバート・ゴットフリート/実写版 CV:アラン・テュディック
日本語吹き替え CV:神谷明(アニメ劇場版)、多田野曜平(実写版)
ジャファーのペット兼参謀役であるオウム。流暢な人間の言葉を話す事が出来、声真似で相手を騙したりするなど知能も高いコメデイー担当。逆ギレしやすく口も悪いが、何かと憎めない性格の持ち主。
ミュージカル版では配役上人間に変更されてたり、実写版ではオウムっぽさ倍増と各バージョンによって設定が異なる。OVA、TVアニメ版ではもう一匹のマスコット的立ち位置で、アブーとの絡みがあったり主役エピソードがあったりと、劇場版より出番が増えた。
魔法の絨毯(Magic Carpet)
ジーニーが眠っていた魔法のランプと共に洞窟にいた、自意識を持つ空飛ぶ絨毯。ジーニーとは1000年以上の腐れ縁で、ボディランゲージで意思疎通を交わす。紳士的な部分も。

ミュージカル版のみに登場する人物

カシーム、オマール、バブカック(Kashim、Omarl、Bub kac)
アラジンの3人の仲間たち。アニメ劇場版におけるアブーのポジションにあたり、リーダー枠のカシーム、思慮深いオマール、食べ物に目が無いバブカックとキャラ付けされている。3名によるミュージカル版ならではの歌唱パートは必見。

実写版のみに登場する人物

ダリア(Da ria)
キャスト:ナシム・ペドラド/日本語吹き替え CV:沢城みゆき
ジャスミンに仕える王宮の侍女で、数少ない彼女の親友。誰よりも深く彼女のことを理解している頼れる話し相手でもあり、求婚相手をかいくぐる手助けには欠かせない存在。
一方で素敵な彼氏募集中だとか…

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