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Havenとは、以下のことを指す。 本稿では2.について解説する。 |
"What did you say this planet was called again?”
この星の名前はなんていったっけ?
"Source... The beginning of somethng.”
ソース… つまりなにかの起源(ソース)ってこと?
『Haven』とは、フランスのインディーズゲームスタジオ・The Game Bakersが開発したゲームである。Steam、PlayStation5,PlayStation4、Xbox One、Xbox Series X/S、Nintendo Switchにてダウンロード配信中。ジャンルはアクションRPG、あるいはアドベンチャーと表記されている。イチャラブアクションとか表記されてることもある。だいたいあってる。なおCEROはD。
具体的表現はほぼ無いが”そういう”会話や匂わせる発言は大変多く、イチャイチャの描写もけっこうアグレッシブなので家族の前などで遊びたいときは配慮した方が良い…かも。また機種によっては一部イベントシーンの際に日本語字幕はあるのにボイスが完全になくなってしまう現象が起きる。恐らく単語的にアウトなものが混ざっていると思われる。英語だから聞こえてもわからないというのは禁句 なおsteam版は音声の消失はない。
発売当初は男性であるケイ、女性であるユウの異性カップルを操作するゲームであったが、2021年3月のアップデートで同性カップルの選択が可能になった。すなわち、ケイが女性になったりユウが男性になったりする。全編にわたって新規収録ボイス、グラや立ち絵も変更されるといった大規模な変更である。セリフの訳も性別に合わせたものになり、言葉遣いもそれ相応に。なお、これによるストーリーの変化はなし。あくまでも性別が変わるだけとなっている。
概要
Haven | |
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | アクションRPG |
対応機種 | PC(Win) PlayStation 4 PlayStation 5 Xbox One Xbox Series X/S Nintendo Switch |
開発元 | The Game Bakers |
発売元 | The Game Bakers |
発売日 | 2020年12月3日(PC・Xbox) 2021年2月4日(Switch・PS) |
価新規 | 3,080円(PC) 2,900円(Xbox) 2,750円(Switch・PS) |
対象年齢 | CERO:D IARC:12+ |
ゲームソフトテンプレート |
未知の惑星に不時着した恋人同士のケイとユウ。生き延びるため、浮遊した島々を飛び回り物資を集めていく。フィールドを探索し・気になるものはチェックして回収あるいは調査する…といったゆったりした箱庭系RPGゲーム。時折原生生物と戦闘になることもある。
制作者はインスパイアされたゲームの一つに「風ノ旅ビト」を挙げており、広い土地を反重力ブーツで浮遊・滑りながら移動する様はなかなか壮観。赤ビト達と違いガイドレール無しでの高度上昇はできないものの、滑らかな移動を楽しむことが出来る。
ちなみにジャンルに「アクション」とはあるが激しい操作を要求されることはあまりなく、大抵のRPGのように敵を倒しまくってレベル上げ、ということもない。というより、レベルアップに必要な条件が他のゲームと大幅に異なる。
このゲームでの特筆すべき部分は「ケイとユウ二人の生活描写に大部分が割かれている」ことである。漂着した惑星に他の人間は住んでおらず、町などもない。よってプレイヤーが眼にする光景はもっぱらネスト(二人が新居…もとい、拠点にしている宇宙船の名前)での二人のラブラブっぷりである。
さらに、このゲームにおける経験値(※ゲーム中では親密度という括り)取得は二人が会話などで交流したのちに溜まるので、戦闘や探索と同じくらい交流にも比重を置く必要がある。というか経験値の量は戦闘<<<会話。
つまりこのゲームは愛し合う二人をひたすら眺めるゲームである。ごちそうさまです。
愛し合う、といってもお互いの価値観の違いや立場などで意見が割れることもある。単純にイチャついているだけではなく、「一緒に暮らしていくことにおける問題や弊害」という側面も描かれる。二人の会話から内側に存在する設定や世界観を類推するのも一興であろう。
ゲーム内BGMはフランスのエレクトロ系アーティスト・Danger氏が担当。日本のゲーム音楽に影響を受けてきた氏の手掛けるBGMは、どこか馴染みのある聴き応えかもしれない。2021年9月末のアプデにより、探索中はBGMが自由に変えられるほかネストにていつでも視聴できるようになった。
なお一部機種ではオンライン・ローカルともにマルチプレイに対応。ケイとユウよろしく実際のパートナーと協力してプレイすることもできる。いればの話だが
そして二人が喋りまくるスタッフクレジット(エンディングではなく、インディーズゲームによくある最初から見られる方のもの)は必見。メタギャグ、真面目な話、早口言葉に多言語挨拶などいろいろとカッ飛んでいる。もちろんクリア後のエンディングクレジットも必見。抽象的ではあるがなかなかに攻めた描写となっている。
登場人物
- ケイ(Kay)男性ボイス:Christopher Lew Kum Hoi 女性ボイス:Lexie Anne Kendrick
金眼・褐色肌の人物。生物学者。ユウと共に舞台である惑星に逃亡してきた。なぜ逃げて来たのかは本編中で断片的に語られる。
学者らしく論理的に物事を考えようとする…が、長すぎてユウに遮られることが多い。追手がかかっている現在の状況には慎重だが、悲嘆にくれたユウを励ます芯の強い一面もある。さらっと漢前なことを言うことも。「俺はユウと引き離されるくらいなら、1000回の地震にだって耐える。」つけているペンダントは大事なものらしい。女性版だと何となく姉御肌な雰囲気に。 パニック障害があり、発作が起きると呼吸困難に陥ってしまう。
- ユウ(Yu)女性ボイス:Janine Harouni 男性ボイス:Ryan Highley
赤い眼に長いプラチナブロンドを後ろで束ねている人物。エンジニア。考えるより先に体が動くほうだが、向こう見ずというわけでもない。筋肉質を自称するが、腕立て伏せを継続する持久力は無い模様。
宇宙船のパーツをアレンジして加工したり、古い機械から部品をサルベージしたりとエンジニアとしての腕前はなかなか。ケイとは相思相愛だが、自分の意見はちゃんとはっきり言う。「なにを求めてるか知らないけど、私は寝るわよ。」強気なようだが追手の存在には恐怖を感じており、端々でケイに励まされる。男性版でもポニテは健在。手入れには気を付けているらしい。
- ブー(Oink)
二人が戦った原生生物のトカゲ?らしき生き物。背中に派手な色のキノコが生えている。
戦闘後に沈静化し、ネストの近くまで移動してきたためユウが名前を付け、ペット的な扱いを受けることになる。近寄って撫でると会話が発生したりする。
用語集
このゲームではナレーションや説明書きなどの類が一切なく、用語の解説もない。よってケイとユウの会話を聞くという形で情報を知るよりほかに術はない。この世界特有の単語などについても詳しい説明は無いので、ゲームを進行するなかで考察してみるのが良いと思われる。
- フロー(Flow)
この世界におけるエネルギー源。フィールド上では光の帯で表現されている。回収するには滑空しながら帯をある程度追いかけなくてはならない。回収しても数値的なメーターは表示されず、量は画面左上辺りに泡のようなグラフィックであいまいに示される。 - エイピアリー(Apiary)
二人がもともと暮らしていた社会の惑星名。国名を兼ねているのかは不明。連邦国家であるのか多数の惑星を従えているらしい。重要事項決定権は評議会が持ち、マッチメーカーによる婚姻操作も決定事項である。なおエイピアリーとは英語で「養蜂家」を意味し、実力行使に出る際の尖兵ロボットの名も「ホーネット」(Hornet、スズメバチの意)となっている。 - 反重力ブーツ/ファイティンググローブ
二人が最初から着けている装備品。ブーツはフローの力により浮遊して移動できる。グローブは戦闘でエネルギー弾を発射したり、ダウンした生物の鎮静化を図ることが可能。序盤に滑空の操作方法を教えてもらえるが、その後も道中でぎこちない動きをしているとユウが容赦なくツッコんでくる。
- ネスト(Nest)
二人が乗ってきた宇宙船の名前。どう見ても新居です本当にありがとうございます不時着時の衝撃にも何とか耐えたが、続いて発生した地震により損壊してしまう。この宇宙船を修理するため資材を集めることがゲームの目的の一つとなる。内部では薬品の調合や回復、採ってきた食料の調理など探索に役立つ要素のほか、ソファやベッド、シャワーなど生活に必要な調度品も揃っている。こまめに調べると二人の会話が聞けるのでちょくちょく戻るのが吉。なお道中で手に入れたアイテムや強敵との戦利品はネスト内に飾られることがある。視界を合わせると選択肢が出ることがあり、ケイとユウのコメントが聞ける。中にはちょっとアブないものも。
- マッチメーカー(Matchmaker)
二人がもともと暮らしていた世界で用いられていたシステム。現代で言うところの婚活アプリに近いが、こちらでは当人の意思とは関係なしに、AIが判断した最適と思わしき相手をあてがうシステムであるようだ。このシステムを拒否することはできないらしく、二人は逃亡することとなる。
開発
制作者は「Furi」(同社開発の激しい戦闘アクションゲー)の次はまったく違う「リラックスできる、休憩のようなゲーム」を作ろうと考えたと述べており、開発に当たり影響を受けたものとして多数のアニメ・ゲーム作品の名前を挙げているが、インスピレーションのまとめとして「ペルソナ+風ノ旅ビト」であると語っている。
作中のUIについてもできるだけ簡素になるよう努めたとされ、スキルツリーやクエストログの類は使われていない。持ち物やエネルギーの具体的な数量に関してもあまり気にしなくてよいようにしたとされている。例を挙げると、戦闘ではケイとユウの体力ゲージは表示されず、装備品のフローの色で判別する。(減少するとラインの色が青→黄色→赤…と変わっていく)
そして” In Haven, we only want you to care about Yu and Kay. ”(Havenでは、ケイとユウのことだけを気にかけてほしい。)との言葉を残している。
開発会社のブログにおけるHaven関係の記事はこちら(英語)。
序盤のQ&A
操作のおぼつかない序盤でゲームの進行に大きく影響を及ぼしてしまいそうな詰まりポイントだけ記載。主に筆者が実際に困ったことを挙げているので参考までに。
戦闘について
ゲーム開始時に「高難易度なゲームではない」との説明がある。だがこのゲームの戦闘難易度はあまり低くない。根拠として、
- コマンド等UI関連ががデフォルトでは非表示(コマンドはボタンを押せば浮かび上がる仕様、一部項目は設定で変更可)
- ターン制ではなくアクティブタイムバトルのため、もたもたしていると一方的に攻撃される
- コマンドが長押しでの決定の為、ややタイムラグを感じやすい
- 全体的に回復手段に乏しい
- チュートリアルがあっさり気味でわかりにくい
- 逃走コマンドが無い
…などの理由が挙げられる。また探索を進めていないと戦闘中の回復・バフ用アイテムなどが手に入らないため、敵の集団などに遭おうものなら世界樹の迷宮ばりの緊張感を味わうことになる。
難易度は下げずにプレイしたいならば「設定」の項目で敵へのターゲッティング表示やHP表示などのUI関連項目のみオンにすると多少はやりやすいだろう。
隠しボス「ベルベル」について
本作には、撃破すると実績解除となる強めの敵が3体存在する。(※switch版では倒しても実績は出ないが、ネストにその証となるオブジェクトが配置されるので無駄にはならない)そのうちの一体である「ベルベル(BERUBERU)」だが、出現条件「リアルタイムで30~40分程待つ」を満たすのが手間なためか情報が錯綜している。
以下に確定している情報&不明瞭な情報を記載。詳しい出現条件は精査中な為、掲示板での情報お待ちしております。なお敗北するとその時点でオートセーブされるが、待っていれば再度出現する。
ケイ「また30分待つのか…。」
確定事項
- ネストに戻らずに24~40分(リアルタイム)経過するまでフィールドで待つ(島を移動しても良いが、ロード時間は計算されないっぽいのでむやみに移動しない方が良い)
- 画面が赤くなってセリフが出たら更に10分ほど待つとシンボルが出現する
- 待っている間にキャンプすることは可能。
- 錆のない島でも出現する(筆者は浄化後の島で出現確認)
不確定事項
アップデート"Sweet Little Things"について
2021年9月30日に大型アップデートが配信、以下の項目が追加された。
- 新コスチューム追加
ネスト内で衣装チェンジが可能、2種類の追加コスに変更できる。※要エピローグ解放済 - サウンドテスト&BGM変更機能追加
移動中のBGMを変更できるアイテム「メログライド」が外出時のインベントリに追加、ネスト内のコックピットではサウンドテストが使用可能。 - アートワークギャラリー追加
タイトル画面からアートワーク集が閲覧できるようになる。内容は本編でのロード画面のイラスト、コンセプトアート、ラフ画、アイデアスケッチなど。セーブデータの進行度によって少しずつアンロックされる。 - ハグ&キスモーション追加
探索中に操作しないでいると発生するハグ・キスのモーションが追加
アップデート"Couple Update"について
2022年3月3日に突然更なる大型アップデートが配信された。
- カップルの性別を同性にすることが可能に
ゲーム開始時に「異性同士」「女性同士」「男性同士」の3タイプから選択が可能になる。ストーリーや会話の内容に大幅な変更はない。ただし、不自然になってしまう箇所には変更が加えてある模様。なお、同性カップルにした場合、前回アプデの衣装チェンジはできない。
ちなみに女性版ケイと男性版ユウの組み合わせは出来ない模様。ちょっと残念がっている人もいるとかいないとか。
分岐について
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※※警告※※ |
エンディング及びエピローグ分岐
このゲームにはエンディングが2種類あるが、分岐ポイントはエンディング直前の会話にある。すなわちあるものを「切る」「切らない」の選択肢で決定される。
セリフ内容はこれまでの会話で「自信が上がった」と表示された回数が多いほうのキャラが切ることに積極的な意見を、少ないほうが作戦の取り止めを提案してくる。
物語の流れから判断できるが、もちろん切らないとバッドエンド、切れば晴れてグッドエンド&エピローグとなる。バッドエンドはもれなく心を折りに来る内容でありボイスも一切ないが、実績取得のためには一度は通過しなければならない。救いはないんですか!?なお、バッドを選んでしまってもセーブデータは直前からやり直せる。グッドを選んだ場合はエピローグでセーブされてしまうが、アップデートにて離陸前にバックアップデータが残せるようになった。(要空きスロット)
またこの選択肢前後&グッドエンドでも「自信があがった」キャラがどちらになるかでセリフ差分がある。グッドとはいえ、見るからに痛ましいので周回するのはキツイかもしれないが…。結末自体は変わらないので、2週目は会話の選択肢を変えてやってみるのも良いだろう。
関連動画
関連リンク
関連項目
- 1
- 0pt