X星人とは、東宝映画「ゴジラ」シリーズに登場する宇宙人である。
概要
初登場は1965年公開の『怪獣大戦争』。
ゴジラシリーズで初めて登場した「侵略者」であり、この作品以降怪獣達の対決だけでなく「人間vs人間」の構図が同シリーズに盛り込まれることとなる。
シリーズにおける侵略者の代表的存在とも言え、後に1997年に放送された特撮テレビ番組『ゴジラアイランド』や2004年公開の映画『ゴジラ FINAL WARS』にも設定を変えて登場し、パチンコ「CRゴジラ3」でも登場する。
『怪獣大戦争』のX星人
木星の13番目の衛星に住んでおり、地球から派遣された宇宙飛行士・富士とグレンの前に姿を現した。
男性は黒とグレーを基調とした奇妙なスーツと細いサングラスが特徴で、女性は全て同じ顔をしている。
高度な文明を保有していながらキングギドラに襲撃されているため地下生活を余儀なくされているといわれ、その撃退のために癌の特効薬と引き換えに地球からゴジラとラドンを貸して欲しいと願い出る。
・・・・・・が、実はこれは地球侵略のための芝居。実際にはキングギドラはX星人によってコントロールされており、後にゴジラとラドンもX星人の手によって操られ、地球侵略用の兵器として使役される。
X星では生命活動に必要な水を化学合成でしか生み出すことができず、水が豊富な地球を狙っていた。
地球侵略に先駆けて地球基地を密かに建造するとともにダミー会社「世界教育社」を設立して隠れ蓑としていた。
ある特定の高周波が苦手で、これが偶然にも鳥居哲夫の開発した防犯ブザー「レディガード」から発せられていたことから、地球人に逆転の糸口を与えてしまう。
主なX星人
- 波川女史
- 演:水野久美
「世界教育社」に所属していたX星人のスパイ。X星人の女性は全て彼女と同じ顔をしている。
X星人でありながら地球人のグレンと恋仲となり、X星を裏切ったことで処刑される。
死の直前にX星人の弱点をグレンたちに伝える手紙を残す。 - X星人統制官
- 演:土屋嘉男
X星人を統率するリーダー。
X星を訪れた富士とグレンの前に姿を現し、地球に助けを請う振りをして利用し、地球侵略を開始する。
弱点をつかれ形成が逆転した後、「未来に向かって脱出する」と言い残して円盤もろとも自爆した。
『ゴジラ FINAL WARS』のX星人
外宇宙の彼方にある星からやってきた宇宙人。星の名前が地球人には発音できないとしており、自ら「X星人」と名乗る。
見た目は地球人とさほど変わらないヒューマノイドにように見えるが、その正体は非常にグロテスクな怪物の姿であり、地球人に接触するため人工皮膚を纏っているだけである。
地球人の細胞に含まれるミトコンドリアを摂取することで生きており、その収穫のために地球を襲う。
地球の各地に突如出現した多数の怪獣をUFOを使って消し去ったこと、また地球に妖星ゴラスの衝突の危機が迫っていることを伝えたため、救世主として地球人から歓迎を受けるが、全ては自作自演であった。
陰謀を見破られたことにより武力制圧を宣言し、地球上に怪獣を解き放ち、全文明を壊滅に追いやる。
唯一残された地球防衛軍の新・轟天号がゴジラを復活させると怪獣達を撃退されてしまい、X星人統制官らも地球人との白兵戦の末に倒され、最後は母艦と共に自爆する。
彼らの遺伝子には地球人とは異なる「M塩基」が含まれている。
このM塩基はテレパシー能力に反応する性質があり、これをもつミュータント部隊が操られることとなってしまう。
また怪獣達にこのM塩基を埋め込むことでそれらもコントロールすることが可能となっている。
主なX星人
- X星人司令
- 演:伊武雅刀
地球襲来時のX星人のリーダー。
地球人の味方を装うことで穏便に計画を進めようとする。
陰謀が見破られた後も芝居を続けようとするが、業を煮やしたX星人統制官によって射殺される。
X星人統制官- 演:北村一輝
元はX星人参謀。
好戦的な性格で司令の穏便路線には反感を抱いており、企みを看破されたのを契機に司令を射殺し、「統制官」を名乗って武力制圧を宣言する。
母艦にてミュータント兵の尾崎と死闘を繰り広げるも、カイザーとして覚醒した尾崎によって倒され、最後は母艦を自爆させて散る。
ジラが撃退された際のセリフが有名。
ミュータント兵- X星人ではないが、便宜上ここで紹介する。
地球防衛軍の「M機関」に所属する特殊部隊。ミュータント固有の特殊能力を駆使して任務にあたる。
終盤でX星人と地球人との混血であることが明らかにされ、そのため地球人には本来無いM塩基を遺伝子に含んでいる。これによってX星人統制官のテレパシーで操られることとなってしまった。
ミュータントには何万分かの一の確率で、通常のミュータントやX星人をも凌ぐ能力を持つ「カイザー」と呼ばれる個体が誕生することがある。
『ゴジラアイランド』のX星人
暗黒大皇帝率いる「暗黒銀河帝国」の一員として登場し、ゴジラアイランドを襲撃する。
ゴジラアイランドに眠るある秘密をめぐり、防衛部隊「Gガード」と交戦を繰り広げる。
登場したX星人
- ザグレス
- 演:あいざわかおり
初代地球攻撃隊隊長。かつてトレマの故郷であったトレンディル星を滅ぼした。
度重なる失敗によって更迭されるも、後にリッチになって再び隊長の座に返り咲く。 - ランデス
- 演:鵜川薫
二代目地球攻撃隊隊長。
暗黒大皇帝の命に従って地球攻撃を仕掛ける傍ら、暗黒大皇帝がゴジラアイランドに執着する理由を独自に探る。
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関連項目
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