柳龍光とは、バキに登場する最凶死刑囚の一人である。
CV.二又一成
概要
最凶死刑囚の一人で唯一の日本人で、バキが最大トーナメントで優勝した翌日に脱獄した。
刃牙に完全勝利した数少ない一人。
暗殺術の空道の最強の使い手で、修業で食いしばる事で奥歯が擦り減って無くなっている。
その腕前は師匠であるマスター国松をも凌ぐ。
渋川剛気とかつて戦った事があり、その際に右目を奪った。
その縁もあって脱獄後は真っ先に渋川剛気を訪ねている。
その後は因縁の渋川剛気や刃牙と主に戦う。
最後は本部以蔵と戦い敗北寸前まで追い詰められたが、そこに勇次郎が現れ敗北を宣告されるが、勇次郎に「勝敗を決める権利は無い」と反発した事が自分との勝負の場に立ったと解釈した勇次郎の強烈な一撃を受け戦闘不能に。
その後の生死は不明だったが、バキ外伝『ゆうえんち』及びバキ新装版の描き下ろしにて生存が確認された。
技や戦法、武器等
- 空掌
- "掌に酸素濃度が6%以下の空気を作り出す技"と説明されているが、実際は真空を作り出す技。
掌に強力な吸引力が生まれ、人の口に当て肺の中の空気を全て吸い出し酸欠に追い込み意識を飛ばす。
意外と応用が利き、防衛省が特注したロケット弾をも防ぐ壁に穴を開け脱獄に利用したり、相手の体の一部を吸い付ける事で動きを封じたりする事も可能。
作中では刃牙の手を吸い付けそのまま関節を極めようとするが抜けられ、挟み撃ちにしようとしていたシコルスキーの攻撃を喰らってしまい失敗。
その技の特性からニコニコ動画ではサムネ空掌なるタグが製作されている、意味合いはサムネブラックホールとほぼ同義だが、やはり刃牙関係もしくは刃牙を彷彿とさせる動画に付けられる事が多い。 - 毒手
- これは技と言うよりも人体を武器にする戦法である。
適切な量で且つ適切な種類の毒草・毒虫・毒薬をすり潰した物を混ぜた砂に手を突っ込み消毒することを五日間
繰り返す事で手に毒素を沈着させる。
そうする事によって、触れるだけで相手を毒に犯す事が出来、その毒によって殺す事が出来る。
この修行には当然想像を絶する激痛が伴い、中には激痛を逃れるべく腕を自ら切り落とす者がいる程。
こんな手で間違ってオ○ニーでもしようもんならどえらいことになりそうである。
使用者は柳龍光以外に李海王が使う事が出来る。
詳しい解説はこちら。 - 鞭打
- 所謂ビンタであるが、腕を液体化するイメージで打つ事により皮膚を剥ぎ取る事が出来る。
狙いが皮膚な為、いくら鍛えた肉体でもガードは不可能で、全身が急所と化し、とてつもない激痛が走る。
防御不能の攻撃力を持つ優秀な技であるが故に、勇次郎には「女子供の護身術」と罵倒されている。
のちに範馬勇次郎、範馬刃牙も作中で使用している。その痛みは殆どの攻撃でびくともしなかったピクルが悶え苦しむ程。 - 風神鎌
- 二つの巨大な鎌に糸を付けて高速で振り回す。
その早さは刃牙ですら全く捉える事が出来ない程(ただし腕の動きで結果的に動きを捕らえられてしまった)。
敢えて一本で振り回す事でより早く正確に振り回す事も可能。
弱い者が相手なら二本の方が強力だが、強敵相手ならむしろ一本で戦った方が有効になる。 - バグ・ナク
- 翻訳すると"虎の爪"という名のインドの武器で、手に装着する事で拳を握った時のみ指の間から歯を覗かせる暗器。
- 息吹き
- 相手の耳に強烈に息を吹き込み反対の耳から相手の脳を吹き出す技。脱獄時に使用したのみ。
- 日本刀
- ドイルを殺す為に持ち込んだ名刀であったが、ドイルの腕の鉄骨やタンカーの甲板に当たり刃毀れし見るも無残な姿と化してしまった。
- やかんパス
- 沸騰したお湯が入っているやかんをパスするだけであるが、"ぶちまける"等の他の方法に比べ殺気を読み取る事が難しく渋川剛気にまともに熱湯を浴びせる事が出来た。が、これにより渋川剛気の怒りを買い手痛い仕返しを喰らう事となる。
作中での活躍
登場以前
マスター国松の左腕を奪っている。渋川剛気と対決し右目を奪い勝利する。
その後久我重明に敗北し投獄され、修業を兼ねた受刑者達の虐殺を始め空掌を完成させる。
獄中で大相撲の元関脇・北嵐を襲撃し空掌で酸欠にし神経障害を起こさせ病院送りにしている。
登場編・柳VS渋川剛気編
脱獄時に看守二名を殺害。
その後渋川邸を訪ね、やかんパスによりお湯をぶちまけあっけにとられている隙を突いて刃物を喉笛に突き付け勝利。
地下闘技場に集結し各死刑囚やファイター達と顔を合わせ宣戦布告を受ける。
柳VS刃牙&渋川編
しばらくした後に、刃牙と戦うべく作業員の格好をして刃牙の学校に潜入し襲撃を掛ける。
風神鎌を巧みに操り、刃牙は刃牙で即座に風神鎌への対応策を編み出し、ほぼ互角の戦いを繰り広げる。
渋川剛気に乱入され、先の戦いの仕返しを喰らい2対1の戦いとなり一方的に攻撃を受ける。
実は柳は本気ではなく、遊び半分の刃牙の力試しであった。
本気を出した後は空掌で刃牙を倒し、一人残された渋川に敗北宣告をし、パトカーの到着を察知し逃走した。
柳&シコルスキーVS刃牙編
いつの間にやら死刑囚が次々とやられ、最後の一人となっていた。
しばらくは登場する事は無かったが、刃牙セックス強化直後に再登場。
刃牙に威圧されてしまったりと負けフラグが乱立する中戦いを挑むが、予想通り一気にぶちのめされてしまった。
しかし何とか持ちこたえ、刃牙に毒手の鞭打を撃ち込む事に成功し、一気に戦いが有利になる・・・ハズが何故か効果が表れず、しかも刃牙にもっと強力な鞭打の反撃をされ追い込まれる。
そこに颯爽とシコルスキーが現れニ対一で刃牙を追い込み、一気に戦いが有利になる・・・ハズがシコルスキーが全く役に立たないどころか、刃牙の策略で同士討ちさせられてしまいノックアウトさせられてしまう。
何とか立ち上がるも、刃牙は梢を連れてさっさと逃げてしまい、見物していた花山薫にも相手にされなかった。
二人掛りで一方的に負けた事、相手にされず逃げられた事、花山薫に威圧された事、刃牙も花山も自分より年下である事等耐えがたい屈辱を受け大粒の涙を流し悔しがる。
柳VSドイル編
ドイルが神心会と和解した事を聞きつけ、処刑すべくタンカーで待ち伏せをしていた。
ドイルが愚地克己と別れたところを襲撃する。
先手一発、毒手でドイルの目を失明させ、ミスリードの煙草の煙等で翻弄し、戦いを優勢に進める。
途中強烈な正拳を喰らいつつも強烈な掌底で船の外まで飛ばし首つり状態に追い込む。
名刀でトドメを刺そうとするが、ドイルが腕に仕込んだ鉄骨で防がれ、追撃しようとするがそのままドイルは海へ落ち逃走を許してしまう。
この際ドイルの鉄骨や船の甲板に強烈に名刀をぶつけてしまいひどく刃毀れさせてしまう。
特に船の甲板にぶつけたときはドイルを叩き切る気だったので景気良くにボロボロに。
日本刀は比較的安いものでも数万~数十万で取引されているが、名刀ともなれば数百万~数千万レベル。
刃牙の鞭打やドイルの正拳突きよりもよっぽどのクリティカルヒットだっただろう。
ドイルには逃げられるわ、名刀が壊れるわで散々な結果に終わってしまう。
柳VS本部以蔵&渋川剛気&範馬勇次郎編
渋川剛気に果たし状を送られ「三回も負けてるくせに決着を付けよう」と公園に呼び出されていた。
が、なんとそこに現れたのは最弱の解説王・本部以蔵であった。
と言う理論により本部以蔵に挑まれてしまう。
つい最近柳が日本刀を壊してヘコんでるのを知ってか知らずか、柳の投げた煙草を本部は日本刀で受け止め戦闘モードになり刃牙史上に残る迷勝負が始まる。
先に動いたのは本部以蔵で、勢いよく剣を振りかざし・・・いきなり日本刀を投げた。
不意を突かれた柳がかわそうとするも、太ももに突き刺さってしまう。
休む間もなく鎖分銅で追撃を掛けられ足を掬われ左頬を抉られてしまう。
絶体絶命であったが、悪い笑みをしながら反撃の一手と風神鎌を取り出し振り回す。
しかし本部がジャングルジムの傍に移動したせいで上手く使う事が出来ず(下手に使うと鎌がジャングルジムに絡まってしまう)、戸惑いながらも何とか風神鎌を使うが本部に当たらず地面に刺さり、焦っている隙に鎖分銅を顔面に投げつけられ、腕を極められジャングルジムに投げ飛ばされてしまう。投げられた隙に鎌を奪われるがその時に、
技量では私のはるか上を行くあなたが、何故これほど遅れを取るのか・・・・・・。
磨いた五体以外の何ものかに頼みを置く、そんな性根が技を曇らせる。
と、キツい一言をさっきから武器使いまくりの本部以蔵に言い放たれる。
ならばと丸腰で身構えるが
と、素手で戦う事すら批判を喰らい、柳が気もそぞろな状態で本部が風神鎌を手に攻撃を仕掛ける。
一閃!柳の右手が切り落とされた。
満身創痍の状況で足から刀が引き抜かれ、それを突き付けられ本部以蔵から敗北宣告を受ける。
そこに範馬勇次郎の乱入!
本部はすぐに勇次郎に刀を向けるがペキペキと刀がへし折られ言葉を失う。カステラじゃあるまいし
そして範馬勇次郎からも敗北宣告を受ける。
しかし、無謀にも気丈にも反論し、
この勝負の勝ち負けを決めるのはあんたではない。
と言ってのける。
その反論は勇次郎にも認められ大正解だと言われる。ちょうどそのタイミングで遅れて来た渋川剛気も到着。
これで無事終了かと思われたが、否!
勇次郎がブチ切れて柳の顔面に全体重を乗せて全身をしならせて全力で裏拳パンチ!!!
意見自体は正しいが反論するなら倒す!という思想の本、強烈な一撃を叩き込まれ柳の顔は滅茶苦茶になり倒れた。
決着後
特に登場はしないものの、ストーリーには非常に大きな影響を与えている。
ドイルを保護したビスケット・オリバがドイルを治療。
その際に柳から受けた毒の成分を調べ「こんな物が血中に入ったら大問題だぜ。」とこぼしていた。
間違いなく血中に入っていたであろう刃牙は、今更毒の影響を受けガリガリとなる。
病院で鎬紅葉の診察を受けるが手遅れ、山に登って安藤さんの治療を受けるが手遅れ。
いよいよ本格的に命の危機が迫るが、烈海王の手で誘拐され中国でわざわざ大擂台賽に出場させられ毒手使いと戦わせられ復活した。詳しくこちら。
外伝スカーフェイスのグランドマスターとの関係
柳龍光の師匠であるマスター国松を仕込んだのは作中の暴力団の源王会会長であるグランドマスターである。
つまり柳龍光はグランドマスターの孫弟子に当たるのであるが、柳が空道を特化させて戦うのに対し、グランドマスターはバリバリのパワーファイターでさらには催眠術を使ったりとファイティングスタイルは大きく異なりドリアンのような戦い方をする。
評価
世間での評価
渋川剛気を相手に3度勝利を収めた事、刃牙と渋川剛気のタッグと言う当時ではほぼ最強クラスのタッグを破った事、同じ死刑囚のドイルをほぼ実力で破った事、これらの事からドリアンと並び死刑囚中で最強との呼び声が高かったが、最大トーナメント一回戦敗退の本部以蔵に敗退した事で一気に株を落としてしまった。しかし、それでもなお毒手で刃牙を死の淵に追いやり負けてもなお恐ろしい一面を見せた。そのせいで簡単に評価を下す事は難しく、「死刑囚で最強だった!!」と言う人もいれば「死刑囚で最弱・・・」と言う人もいたりで、評価は両極端に偏っている。
パワーバランス
本部以蔵に負けた事により、本部以蔵>柳龍光>刃牙(最大トーナメント優勝時)>アントニオ猪狩>金竜山>本部以蔵と言う矛盾が生じてしまった。
これと同時に渋川剛気は柳に負けっぱなしで終わった為、柳龍光>渋川剛気は動かせない。
間接的にではあるが本部以蔵>柳龍光>渋川剛気という構図が出来上がってしまう。
しかし直接戦っていないものの、今までの戦績から渋川剛気>本部以蔵と言う事実は明白。
刃牙世界のパワーバランスが大きく崩れてしまった。
ランキングを作る際に困った読者は“公園武装本部以蔵”というポジションを新たに作る事でそのジレンマを解消する事には一応成功している。
この一件は超実戦柔術と言う本部以蔵のスタイルが、試合よりも実戦でこそ真価が発揮される事、場所・条件・周囲の環境・精神の動揺を利用した心理戦等、肉体や技の強さだけが全てでは無いと言う事を象徴していると言える。
こうした読者の懊悩に対し、作者の板垣恵介は「本部が強くて何が悪い」と一刀両断にした。
柳龍光と刃牙との闘いについて
柳自身が刃牙にフルボッコにされた件は、後から来たくせに柳と同じタイミングで負けたシコルスキーやまるで相手にされなかった金洋王、毒が治ったら一方的に倒された李海王、刃牙に2秒で倒された郭春成、刃牙に2発で倒されたマホメド・アライJr.等ビスケットオリバ戦まで苦戦らしい苦戦を刃牙がしていない、というか圧勝ばっかりだった事を踏まえると、4発も攻撃を入れただけでもむしろ良く頑張ったと言えるのではないだろうか?(しかもその後刃牙はその戦いで喰らった毒でひんし状態にまでなった)
毒手について
彼の使う空道(これ自体、一般に知られている「空道」とは違うようである)の技の内、毒手は中国から伝わって来た武術であり、それを殺法として空道に取り入れたものである。
勇次郎や烈海王が語ったところによると、毒手は元々2種類あり、陰手7巻と陽手5巻の計12巻の書物で伝えられており、それが日本に猛威を振るっていた。
1540年に日本に正式に伝来し、当時の武将が忍者にのみ毒手の習得を許可し、以後それが世の中の裏側で受け継がれて来たと言う、がしかし日本には中途半端に伝わってしまい12巻のうち陰手の7巻しか伝わらなかった。
柳龍光やマスター国松が受け継いだのはこの陰手であった。
この陰手について作中の警視庁の医者が分析したところ、ペプチド・アコニチン・アチシン・スコポラミン・セロトニンその他諸々、塩基性有機化合物を中心とした毒成分が検出されている。
一方、中国大擂台賽編で登場する李海王は両手が陽手の毒手であり、その毒手の症状は毒を打ち込んだ部位が大きく腫れ上がっている。
ただの神経毒と言うよりは皮膚や細胞を犯す一面が強く、これは柳の毒手には見られなかった特性であり、この事からも二つの毒手は似て非なるものだと推測される。
陽手もつまり毒なのだが、ある限られた条件でのみ陰手の解毒作用に転じると烈海王は言い張っている。
陰手を受け、ほぼ瀕死状態のまま大擂台賽に連れてこられたバキは、陽手を受け完全に倒れるが、直後梢江の涙を浴びることで化学反応を起こしスパークし、見事毒から立ち直ることに成功した。
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