『ファイアーエムブレム』(Fire Emblem)とは、1990年から任天堂より発売されているシミュレーションRPGシリーズである。略称は『FE』。開発は『ファミコンウォーズ』等を開発しているインテリジェントシステムズ。同社の看板作品として有名。
「ファイヤーエンブレム」等と誤植されやすいが、正しくは「ファイアーエムブレム」である。口頭の発音はエンブレムでもいいらしい。なお、この誤植名でも商標を登録しているという。
シミュレーションRPGというジャンルを確立したシリーズ。中世ヨーロッパ風のファンタジー世界を舞台に、ほとんどの作品で国家間の戦争を描いている。
大きな特徴として、従来のシミュレーションゲームではユニットはただのコマとしてしか使用されていなかったのに対し、『FE』は仲間になるユニット全てに個別のグラフィック・成長率が設定されており、一度死んだキャラクターは原則として二度と復活しないということが挙げられる。これによってキャラ一人一人への愛着が増しており、死なないよう慎重に運用する必要がある。一部作品では、死ななければ無限にレベルを上げられるフリーマップや闘技場というシステムもあるので、キャラ育成が楽しいゲームでもある(上述の通り復活不可なので、死ねばそれまでのレベル上げはパーになる)。死ぬか生きるかのギリギリのせめぎあいがまた醍醐味にもなっている。
一方で、最近の作品では幅広いプレイヤーのニーズに合わせ、そういったお約束を緩和するモードも搭載している。(キャラがやられても死なない新紋章の「カジュアルモード」など)。
『大乱闘スマッシュブラザーズDX』でマルス・ロイの参戦が決まった当時、当作品は海外で発売されていなかったにもかかわらず、外国人の絶大の支持を受けていたという逸話がある。
(正確ではないため加筆求む)
同シリーズの乱数や計算式は、作品によっては偏っている場合がある。
シリーズ1作目の『暗黒竜と光の剣』は、発売当初の売り上げがイマイチであった(当時のスタッフは「出足が悪くて……」とコラムに愚痴をこぼしていた)。
しかし『FE』の持つ、王道かつ綿密な世界観は大きなお姉さまを中心に多くの淑女を虜にし、コミケ、ならびにその他即売会と言った口コミにより徐々に知名度が上がっていった。
当然ではあるが、そのゲーム性は「手ごわいシミュレーション」という言葉通りにタフなゲーマーを惹き付けた。その結果、購入者がグンと増えたという逸話がある。
こうした背景を受けてか、3作目である『紋章の謎』から今までの任天堂チックなキャラクターデザインから一変して、少女漫画を彷彿とさせるような耽美なデザインへと変化していった(例として、アベルの顔グラフィックは『暗黒竜』ではげっ歯類を彷彿とさせるような「出っ歯」風の顔立ちだったが、『紋章』では美男子に変わっている。それがネタにもなった)。
元々ゲーム性は各ゲーム雑誌のレビューを中心に高く評価されており、残すはビジュアル面のインパクトだとも言われていたので、同人人気だけに対応したわけではないが、結果として構想が見事に大当たりし、ゲームバブル絶頂期ということもあって出荷数は70万本を突破。これにより本シリーズはSRPGというジャンルを業界全体に確立させる金字塔になったのである(今でも『紋章の謎』は本シリーズの人気作品であり、ニコニコ動画内でも数多くの動画が投稿されている。
『FE』オンリーの即売会である「炎の聖戦」は特に歴史が古く、今でも毎年行われている。
『紋章』から『聖戦』にかけての時期は、アンソロジーコミック等のコミカライズを筆頭に、ドラマCDや小説、果てはOVA等、数多くのメディアミックスが行われていた。『スマブラ』でマルスの声が緑川光なのはOVAの配役だったため。また、キャストはシリーズ毎に一新されているが、子安はナバールを3回も演じていて、ゲームでも覚醒のロンクー(いわゆるナバール系に当たるキャラ)の声を担当している。
上記の事柄故に、本シリーズは同人をはじめ、各種メディアとの関係は他の任天堂ソフトよりも密接で、任天堂のゲームでありながら任天堂のゲームらしからぬ作品と呼ばれることも少なくない。
また、NTT出版からトレーディングカードゲームも出ていた。こちらは3×4マスのマップでユニットが戦うというもので、2001年から2005年までサポートが行われていた。現在ではサポートは打ち切られているが、このカードゲームで使われていたイラストが公式サイトのキャラ紹介で使われていたりする。
2015年には再びTCGタイトルとして、「ファイアーエムブレム0(サイファ)」が登場した。
高河ゆん・大島永遠(山波ゆうま)・上条明峰(伯明華)といった、現在ではプロの漫画家として活動している面々も、かつては『FE』の同人やアンソロを描いていた。創成期の『FE』同人作家の中にはその後ISに入社し、ファイアーエムブレムのスタッフに名を連ねている者もいるらしい。
後述するスラングはアンソロジーコミック・作中における台詞から生まれている物もあるが、昨今では総じて匿名掲示板の2ちゃんねるにて生まれることが多い。
その中でも特に家庭用シミュレーションRPG(仮)@2ch掲示板は多くのスレッドがFE関連であり、今日もまた新たなFE用語が生まれており、貴方のその一言・些細な行動がFEの歴史に大いなる一歩を刻む事も少なくない。なお、2ちゃんねるを介して不定期ではあるものの、最萌トーナメントが開かれていたりもする。
近年では先述の2ちゃんねる・ニコニコ動画・Pixiv等に統合されてしまっているが、FE関連の個人サイトもインターネットの創成期から活発で、今ではFE情報サイトの大手であるかわき茶亭等もその時代から続く息の長いFEサイトの一つである。
数多くの動画がアップされている。プレイに何かしらの条件を課した制限プレイ・縛りプレイが多く、『紋章の謎』等の初期作品の物も人気を博している。
プレイに時間がかかるゲームなので、n倍速等の編集がされていることも多い。
| タイトル | 機種 | 発売年 | 備考 |
| ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣 | FC | 1990年4月20日 | |
| ファイアーエムブレム外伝 | FC | 1992年3月14日 | |
| ファイアーエムブレム 紋章の謎 | SFC | 1994年1月21日 | 第1部は暗黒竜 |
| ファイアーエムブレム 聖戦の系譜 | SFC | 1996年5月14日 | |
| BSファイアーエムブレム アカネイア戦記 ※サテラビュー配信 | SFC | 1997年9月29日 | サービス終了 |
| ファイアーエムブレム トラキア776 | SFC | 1999年9月1日 | |
| ファイアーエムブレム 封印の剣 | GBA | 2002年3月29日 | |
| ファイアーエムブレム 烈火の剣 | GBA | 2003年4月25日 | |
| ファイアーエムブレム 聖魔の光石 | GBA | 2004年10月7日 | |
| ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡 | GC | 2005年4月20日 | 15周年作品 |
| ファイアーエムブレム 暁の女神 | Wii | 2007年2月22日 | |
| ファイアーエムブレム 覚醒 | 3DS | 2012年4月19日 | |
| ファイアーエムブレムif | 3DS | 2015年6月25日 | |
| ~リメイク作品~ | 機種 | 発売年 | 原作タイトル |
| ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣 | DS | 2008年8月7日 | 暗黒竜と光の剣 |
| ファイアーエムブレム 新・紋章の謎~光と影の英雄~ | DS | 2010年7月15日 | 紋章の謎 |
※BSを除くFC・SFC・GBAの全タイトルはWiiUバーチャルコンソールで購入可
『アカネイア戦記』は『新・紋章の謎』に『新・アカネイア戦記』としてリメイク収録
『幻影異聞録♯FE』
任天堂のファイアーエムブレムシリーズとアトラスのコラボ作品。
開発はアトラス、販売は任天堂が行なっている。
2015年12月26日にWii U専用ソフトとして発売された。詳しくは当該記事を参照。
とりあえず触ってみたいなら最新作、もしくは所持ハードの一番新しい作品が無難。新しい作品ほど操作や説明が親切になり、基本的にプレイの利便性が上がっていく。一部の人にぬるいと叩かれる聖魔の光石なども、初プレイにはむしろ適しているといえる。
逆に古い作品はハードの制約や不満点が改善される前のため、移動やテンポが遅い、計算が面倒、といった不便が多い。新作に標準搭載されている便利システムも当然ないため、新作で慣れてから入るほうがおすすめ。特にファミコン作品、癖の強いトラキア776は初プレイに不向きといわれる。
またSFCまでは難易度選択がない。選択できるのはGBAの封印の剣以降だが、初回でいきなり高難度モードを選んでも途中で挫折する恐れがある。作品によっては低難度をクリアしないと高難度が解放されない。
リメイクのある作品も、好みや批判点こそあるが、原作よりリメイクから入ったほうが格段に快適。逆に時間や根性のある人は、初代から順にシリーズを追うのも乙なものかもしれない。世界観や作品固有のシステムは完全に個人の好み。
どの作品も単体で楽しめる。関連作をやればさらに楽しめる。
FEシリーズとはいうが、全部の話がつながってるわけではない。シリーズにはいくつかの大陸が登場し、同じ大陸を舞台とする作品にはストーリーの繋がりがある。他の大陸の話がゲーム中に出てくることは殆どなく、同じ世界に存在するものかは分からない。
例外として、『外伝』は『暗黒竜と光の剣』・『紋章の謎』二部の間の時間軸のストーリーであり、『暗黒竜』のキャラクターが何人か登場する。また、『聖戦の系譜』は『紋章の謎』の約千年前の話である。この為、アカネイア-バレンシア-ユグドラル大陸に関しては、同じ世界に存在すると考えて良いようである。
また、『覚醒』においてイーリス大陸とヴァルム大陸が出てくるが、外見が『暗黒竜と光の剣』でのアカネイア大陸、『外伝』でのバレンシア大陸に非常によく似ている。登場人物の話的にも同じ大陸…なのかもしれない。
マルス=暗黒竜と光の剣(新・暗黒竜と光の剣)、紋章の謎(新・紋章の謎)
ロイ=封印の剣
アイク=蒼炎の軌跡、暁の女神
ルフレ&ルキナ&クロム=覚醒
2D作品=FC、SFC、GBA、DS作品
3D作品=蒼炎以降(GC、Wii、3DS作品)
CGムービーのみボイスつき=蒼炎の軌跡、暁の女神
キャラクターボイスつき=覚醒、if
ゲーム関係
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その他FE関連用語 |
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ユニット個人・団体 |
クラス一覧(大百科に記事があるもののみ) |
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二次用語やスラング、ゲーム中の名言など |
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あ~か
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さ
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た~は
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ま~わ
|
「ファミコン ロールプレイング シミュレーションの幕開け」と銘打って登場した第一作のCMとCMソング(FULL)。
人件費不足により製作中止になってしまったOVAとシリーズ全体の歴史。
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最終更新:2025/12/21(日) 08:00
最終更新:2025/12/21(日) 07:00
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