ヴァンパイア(海外版名称Darkstalkers)は、カプコンから発売された対戦格闘ゲームのシリーズである。
シリーズのタグとしては「ヴァンパイア」が最も多く使われるが、同タグを使う別種の動画も多数存在するためか、「ヴァンパイアハンター」「ヴァンパイアセイヴァー」など個別バージョンのタグも併用されることが多い。
吸血鬼や狼男、人造人間、ミイラ、ゾンビなど、世界各地の伝承に出てくるモンスターが戦いあう対戦格闘ゲームである。キャラクターがモンスターになったことにより、同社作品「ストリートファイターII」シリーズよりも人間離れした攻撃を違和感なく表現。各キャラの個性を戦術面で際立たせることに成功している。
システム的には、自由度の高い連続技が簡単に組み立てられる「チェーンコンボ」、防戦一方の状態から反撃に転じる「ガードキャンセル必殺技」をはじめとして、空中ガード、空中連続攻撃、空中扱いになる(しゃがみガードできない)ダッシュ攻撃など、それまでの格闘ゲームになかった要素を多数搭載。従来作品よりもアグレッシブで変幻自在な攻防を可能にした、革命的野心作であった。
2D格闘らしからぬ滑らかなキャラクタモーションも本シリーズの特徴である。ストIIシリーズまでの、グラデーションを駆使したドット絵作成手法をあえて捨て、セル画のような2~3色での陰影付けを採用することにより、短期間でパターンの枚数を稼ぎ、アニメーションを滑らかにすることが可能になった。
シリーズの中では2作目「ヴァンパイアハンター」と3作目「ヴァンパイアセイヴァー」の人気が高い。稼動から15年以上たった今でも熱心な愛好者のいる、'90年代を代表する2D格闘ゲームの一つである。
ヴァンパイアシリーズの家庭用移植は基本的にアレンジ要素が多い移植な為、一部の移植版のみでしか見れない要素も存在している。
・ヴァンパイア The night Warrior (初代PlayStation版)
オープニングとしてOVA版ヴァンパイアハンターのED曲「The trouble men」が、エンディングには「The Rain」が流れる。
開発が遅れてしまい、セガサターン版「ヴァンパイアハンター」の発売から1ヶ月後に発売された。後に外注移植だった事が後に元プロデューサー岡本氏から語られた。
・ヴァンパイアハンター Darkstalkers' Revenge (セガサターン版)
初代PlayStation版ヴァンパイア同様、アーケード版からアニメーションが削減されているが、とある隠しコマンドで同キャラ対決をさせるとアーケード版と同様のアニメーションで対戦する事が可能。
・ヴァンパイアセイヴァー The Lord of Vampire (セガサターン版)
4MB RAMカートリッジ専用ソフトとして同梱版も発売された。アーケード版ではリストラされてしまった前作キャラに加えて、隠しボスの朧ビシャモンも使用可能。
・ヴァンパイアセイヴァー EX EDITION (初代PlayStation版)
EX EDITIONというのは、初代PlayStationは2D表現が弱く、アーケード版に近い移植が難しかった為に当時CAPCOMが初代PlayStation向けに仕様変更して発売したバージョンの事を指している。
今作ではセイヴァーの「DFチェンジ」かセイヴァー2/ハンター2の「DFパワー」をキャラ選択後に選べるようになっており、異なる作品のキャラ対決が出来る。
・ヴァンパイアクロニクル for Matching Service(ドリームキャスト版)
ドリームキャストダイレクトこと通販専売タイトルとして発売。シリーズ初のオンライン対戦に対応。これまでに登場したキャラがほぼ参戦し、初代ヴァンパイア・ヴァンパイアハンター・ヴァンパイアセイヴァーのゲームルールで遊ぶ事が可能だが、セイヴァー2がベースとなっている。
今作ではキャラ選択後に初代ヴァンパイアタイプ・ハンタータイプ・セイヴァータイプ・セイヴァー2タイプのどれかを選択するようになっており、選択した作品のチェーンコンボ方式・必殺技が使えるようになっている。ドノヴァンやジェダと言った一部の作品でのみ登場したキャラはその作品に寄った性能となる。
ハイパーストリートファイターⅡ アニバーサリーエディションとセットになったバリューパックも発売された。
初代ヴァンパイア~セイヴァー2/ハンター2まで全ての作品を収録。とある条件を満たすと解放されるアレンジバージョンでは、セイヴァーで登場予定だった吸血鬼キャラクターの「Dee」を使う事が出来る。Deeでアーケードモードをクリアすると・・・?
さらにとある方法でオプションを開くと細かい設定やバージョン選択を行う事が出来るシークレットオプションも存在する。
ちなみに本作は何故か前作クロニクルで実装されていたトレーニングモードの2P側のキャラクターの動きを録画・再生する機能が削除されてしまっている。
・ヴァンパイアクロニクル ザ・カオスタワー(PSP版、PSVitaでもプレイ可能)
ヴァンパイアクロニクルの携帯機移植版。こちらもストリートファイターZERO3ダブルアッパーとセットになったバリューパックが発売された。
携帯機向けに設定した必殺技をワンボタンで出したり、コマンド技が簡略化されるEASY操作が実装された。さらに追加モードとしてキャラクター3人を選び、塔の頂上を目指すタワーモードも追加された。通信対戦にはアドホックモードにも対応している。
ZERO3ダブルアッパーとは違いダウンロード版がある為、PSVitaでも遊ぶ事が出来る。
ハンターとセイヴァーのリマスター版、オンライン対戦にも対応している。
アーケードでリリースされたシリーズ全作を収録。オンライン対戦プレーが可能な他、トレーニングモードの追加やミュージアムで収録作品のイラスト資料の閲覧やBGMを自由に聞く事が出来る。
また、各タイトルの今作収録版には特定タイトルにてCPU専用キャラを使用する事が出来たりするなど、アーケード版とは異なる点も見られている。
アーケード版の初代ヴァンパイア・ハンター・セイヴァーが収録。こちらは移植元に忠実な内容のため、トレーニングモードが存在せずCPU専用キャラを使う事が出来ない。また、カプコンファイティングコレクション収録版との兼ね合いでオンライン対戦は不可能。
モリガン・フェリシア・レイレイが参戦。リュウを除くストリートファイターのキャラやウォーザードのタバサ同様、様々なコスプレ技を披露して戦う。プレイアブルキャラとして参戦しなかったデミトリ達も後ろの背景で楽しく過ごしているご様子。
モリガン・フェリシア・レイレイ・ドノヴァン、家庭用版ではお札姿のリンリン・アニタ、さらにドリームキャスト版ではアナカリスの裁きの呪いを受けてコウモリ姿にされてしまったモリガンもプレイヤーキャラクターとして登場。背景のみに登場する他キャラクターも裁きの呪いで小動物の姿にされている。
■CAPCOM VS SNK MILLENNIUM FIGHT 2000
隠しキャラとしてモリガンがゲスト参戦。CAPCOMグルーヴかSNKグルーヴどちらかでイラストが変更される。
■CAPCOM VS SNK 2 MILLENNIUM FIGHT 2001
前作に引き続きモリガンがゲスト参戦。今作でも選ぶグルーヴによってイラストが変わってくる。次々とドットが新造されていく最中モリガンは本家シリーズのドットをそのまま持ってきている為、他キャラと比べてドットの解像度が荒い。一応ソウルフィストのエフェクト等は新しく作り直されている。
デミトリ・フェリシア・アナカリス・ジェダ・パイロンが参戦。デミトリのミッドナイトブリスやアナカリスの裁きの呪いも健在で、他CAPCOMキャラクターの女体化や裁かれた姿を見る事も出来る。
隠しキャラとしてデミトリのみの参戦。こちらでもミッドナイトブリスでSNK側のキャラクターの女体化を見る事が可能だが、この女体化が後年のSNKのとあるタイトルに繋がるとは誰も思わなかった・・・
モリガン・フェリシア、隠しキャラとしてバレッタが参戦。携帯ゲーム機ながらも原作の動きを細かく再現されている。オリンピックモードの競技としてフェリシアが主役のミニゲーム「キャットウォーク」というダンス競技もある。隠しキャラの取得が非常に難しい本作だったが、復刻版ではアップデートにより取得しやすく調整されている。
隠しキャラクターとして本シリーズで一度もプレイアブルキャラになっていないアニタが登場。
必殺技の「Love fou you」はMARVELヒーローもビックリの火力とHIT数を叩き出す。あくまでボーナスキャラと言った所だろうか。
■MARVEL VS CAPCOM CRASH OF SUPER HEROES
お馴染みのダークネスイリュージョンに加えて、コウモリがレーザー砲に変身するソウルイレイザー、リリスの幻影を出すシルエットブレイド、レベル3限定技のエターナルスランバーはガード不能の飛び道具必殺技となっている。
さらに性能がセイヴァーのリリスに近いリリス風モリガンが隠しキャラクターとして参戦。このリリス風モリガンは何かの間違いでリリスとモリガンの精神が入れ替わってしまい、モリガンの身体と声で戦うリリスという設定になっている。
また、スペシャルパートナー枠としてアニタも参戦しているのだが、使用時の技モーションにドノヴァンが巻き込まれている。相変わらず扱いが悪い主人公
■MARVEL VS CAPCOM 2 NEW AGE OF HEROES
モリガンはエターナルスランバーが無くなってしまったが、ダークネスイリュージョンを利用した繋ぎ等が行える。
フェリシアはほぼ原作に近い性能での参戦。プリーズヘルプミーも健在。
バレッタはリーチこそ狭いが、必殺技のクールハンティングでかなりのヒット数を稼げる。
アナカリスは原作では使用不可だったアドバンシングガードが使えるようになり、新しい必殺技を多く追加されての待望の参戦となった。今作の王家の裁きは容量の都合か、全員統一で奴隷の人形姿になる。
■MARVEL VS CAPCOM 3 Fate of Two Worlds
モリガン・フェリシア・レイレイが参戦。本作のモリガンはさらに原作寄りにセイヴァー2タイプをベースしたかのような高い基本性能を持ち、マヴカプ2で脅威を放った飛行能力を持つようになった。…問題はここからでアッパーバージョンである「ULTIMATE MARVEL VS CAPCOM 3」では飛行形態移行・解除を利用してさらに早くソウルフィストを打ち出せる事が判明、さらにアストラルイリュージョンで左右からソウルフィストを飛ばす事も出来るので凄まじい制圧能力を誇る。しかし、これらを継続して出すのは高度な操作が要求される。
一方で本作初参戦となるレイレイは下手すれば前作のロールちゃん枠(最弱候補)と言われている程の弱さで火力の低さ、技の発生がどれも遅め、リンリンのお札が外れてレイレイが暴走する強化系のハイパーコンボも他キャラクターよりも早く効果が終わってしまうというファンには悲しい性能となっている。さらに本作のレイレイは何故か自称がボクとなっている。
HEROES VS HERALDS のヘラルド陣営で見れる今作のラスボスである惑星を食い物とするギャラクタスのヘラルド(ギャラクタスから力を授かり、次に捕食対象とした星を調査する者)となり、全身メタリックボディになったモリガン・フェリシア・レイレイの姿は一見の価値あり。
モリガンに加えて、ジェダが初参戦。しかし、今作は言語ボイスを設定出来ず、全編英語吹き替えのみなので前作のカプコンキャラを日本語吹き替えで遊んでいた人にはかなり違和感があるかもしれない。
■タツノコ VS カプコン CROSS GENERATION OF HEROES
モリガンのみの参戦。コンボ阻止に使えるメガクラッシュなどのシステムとの相性が悪く、他キャラと比べて火力もあまり出ない為あまり使用されない傾向にあった。ダークネスイリュージョンではリリスが登場するが、ボイスは無し。
エンディングでは『クイズなないろDREAMS 虹色町の奇跡』に登場したホシノマナブという少年とのゲーム対決で負けてしまい、その悔しさから順番を守らずに連コインしようとしたり、執事達とWiiで遊んだりといつもとは違うモリガンを見れる。
モリガンがゲスト参戦。キャラ選択画面のランダムに項目を合わせて上を入力すると使用可能。シングルプレイのエンディングでも2種類用意され、さらに協力プレイでの組み合わせでもエンディングが変化するのでモリガン関連のエンディングだけでもかなりの多さとなっているが、疑似協力プレイが出来るので1人だけでも協力プレイが可能となっている。
ヴァンパイアセイヴァーのバレッタが隠しキャラとして参戦。今作のバレッタはなんとキックボードで移動したり、バズーカを使ったりといつもとは違うバレッタが見れる。リンゴ爆弾は健在。
デミトリ・モリガン・リリス・フェリシア・レイレイ・ザベル・フォボス・キュービィが登場。
デミトリ・モリガン・レイレイ・ジェダ・サベル・キュービィが登場。
■PROJECT X ZONE 2 :BRAVE NEW WORLD
デミトリ・モリガン・フェリシア・バレッタ・ザベル・パイロン・キュービィが登場
ヴァンパイアシリーズのコラボキャラとしてデミトリらが参戦。今作は非格ゲーのクロスオーバー作品ながら、ミッドナイトブリスも使用可能。
シリーズ2作目「ヴァンパイアハンター」を題材としたオリジナルビデオアニメーション作品。1997年~1998年に全4巻が発売された。DVD版も発売されたが、海外ではBlu-Ray版も後に発売された。(日本のBlu-Ray再生機器でも視聴可能。)
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最終更新:2024/12/26(木) 14:00
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