つくって!たべて!たたかって!!
キラキラ☆プリキュアアラモードとは、2017年放送のプリキュアシリーズ第14作目である。
テーマはスイーツ×アニマル!
概要ペコ~!
2017年2月5日から2018年1月28日まで放送されたプリキュアシリーズ第14作目。2016年11月28日にタイトルが正式発表され、12月26日に詳細が明らかとなった。
今回のモチーフはいずれも女の子に人気のあるスイーツとアニマル(動物)が用いられており、スイーツが大好きな個性派5人(のちに1人増えて6人に)がそれぞれの個性を力に変えて戦う。初期段階から5人チームなのは『スマイルプリキュア!』以来、追加戦士込み6人体制は『Yes!プリキュア5GoGo!』以来で、中でも『ハートキャッチプリキュア!』の月影ゆり(キュアムーンライト)以来となる高校生プリキュアが初めて2人含まれている(厳密に言うとムーンライトは初変身時は14歳でブランクを経て復帰したのであり、最初から高校生がプリキュアになるのはこれが初)。さらには終盤でもう一人プリキュアが加わり、初めて7人のプリキュア編成となった。
またこれまでのシリーズとは異なり、肉弾戦ではなくスイーツをモチーフにしたカラフルポップなバトルシーンへ変わることになるほか、5人ともスイーツショップでパティシエとしてお菓子作りに励み、毎回色んなスイーツを作り出すのも特徴となる。この為料理研究家の福田淳子がスイーツの監修として関わっており、登場したスイーツのレシピや作り方もミニコーナー「プリアラレッツ・ラ・1ぷんかんクッキング→レッツ・ラ・デコレーション」のほか、公式サイトや新たに開設された公式YouTubeチャンネルで公開される。また、初回では実写演出が挿入されたり、挿入歌として毎回のようにキャラソンも流れるのも特徴となっている。
スタッフは前々作『Go!プリンセスプリキュア』で手腕を振るった神木優プロデューサーとシリーズ構成の田中仁が再登板。シリーズディレクターは『マリー&ガリー』『トリコ』『Go!プリンセスプリキュア』『魔法つかいプリキュア!』で演出に参加し『聖闘士星矢Ω』第2期後半で長峯達也とともにシリーズディレクターを務めた若手の暮田公平と東映アニメーションの超ベテランで直近では『映画 Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!』のCG短編『キュアフローラといたずらかがみ』の監督を務めた貝澤幸男というシリーズ初の2人体制となる。キャラクターデザインは過去シリーズで原画として参加したことがある井野真理恵が担当。音楽はこれまでの高木洋からドラマでは『BOSS』『ストロベリーナイト』『リーガル・ハイ』『あさが来た』、アニメでは『ガンダムビルドファイターズ』『ハイキュー!!』『キズナイーバー』『僕のヒーローアカデミア』を手がけた林ゆうきに変わる。この他これまで製作進行としてプリキュアの現場を支えてきた太田有紀が現場を統括する製作担当に、『ドキドキ!プリキュア』から美術スタッフとして携わってきた(『Go!プリンセスプリキュア』のレース模様も彼による)飯野敏典が美術監督にそれぞれ就任するなど、コアスタッフも入れ替わっている。
声優は主人公の宇佐美いちか(キュアホイップ)役に『僕と彼女と彼女の生きる道』の小柳凛を演じ、最近では『エンドライド』のアリシア役などで声優業にも進出している美山加恋、有栖川ひまり(キュアカスタード)役に『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』の柊まいん役で知られる福原遥と、子役出身で現在は女優だけでなく声優としても活動している2人に、剣城あきら(キュアショコラ)役には宝塚歌劇団雪組の男役から声優に転身しアニメ・ゲーム・洋画吹き替えに多く出演するようになっている森なな子も合わせると声優業も行う女優(または女優出身者)3人を起用する一方、立神あおい(キュアジェラート)役には『ワールドトリガー』の空閑遊真役など少年役や洋画吹き替えを多く演じ『映画 Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!』の長編『パンプキン王国のたからもの』ではかぼちゃの妖精キンを演じた村中知、琴爪ゆかり(キュアマカロン)役には初音ミクなどでお馴染み、『Go!プリンセスプリキュア』ではチエリ(先代キュアフローラ)を演じた藤田咲と、過去のシリーズに出演経験がある本職の声優を起用、追加戦士のキラ星シエル(キラリン/キュアパルフェ)役にシリーズ初参加だがここ最近はその演技で急激に評価を伸ばしている水瀬いのりを起用している。妖精のペコリンはこれまで出なかったのが不思議と言えるかないみかが演じる。
主題歌はオープニングをアニソングランプリのファイナリスト経験があり、声優としても活動する駒形友梨がシリーズ初参加。エンディングはこれまで歌手としても声優としてもシリーズに関わり続けてきた宮本佳那子が『Yes!プリキュア5GoGo!』以来9年ぶりに主題歌歌手として復帰する。EDダンスはシリーズ初参加の振付師集団「振付稼業air:man」が担当している。
ストーリーキラ~!
私、宇佐美いちか!スイーツが大大大好きな中学2年生!
海外で働くお母さんが帰ってくるときいて、
お母さんのためにショートケーキ作りに挑戦中♪
…だったんだけど「ペコリン」っていう妖精が突然空から降ってきた!!
いやぁ~~これは驚くでしょ!!でもそれだけじゃないんだ!
クリーム爆発にケーキ泥棒…街でもふしぎな事件がいっぱい起こってて……!
しかも犯人はこれまたヘンテコな怪物!?
スイーツに宿るエネルギー「キラキラル」を抜き取って、
次から次へとスイーツを真っ黒に変えてしまったの!!
もちろん私のショートケーキはそうはさせない。
だって、お母さんへの「大好き」がつまった大切なものだから……。
宇佐美いちか特製!うさぎショートケーキを完成させたその時――!!
キャラクターペコ~!
プリキュア
- 宇佐美いちか/キュアホイップ(CV:美山加恋)
主人公。うさぎショートケーキのプリキュア。嬉しいことがあるとウサギのように飛び跳ねる癖がある明るいお調子者。 - 有栖川ひまり/キュアカスタード(CV:福原遥)
りすプリンのプリキュア。リスのように小柄で足が速い。臆病だがスイーツに関しては一家言ある。 - 立神あおい/キュアジェラート(CV:村中知)
ライオンアイスのプリキュア。ライオンの如き勇敢で強気な性格。ロックバンドのボーカリストだが実は良家のお嬢様だったりする。 - 琴爪ゆかり/キュアマカロン(CV:藤田咲)
ねこマカロンのプリキュア。ネコのような上品さを漂わせる気まぐれな性格。器用で何でもそつなくこなせる。 - 剣城あきら/キュアショコラ(CV:森なな子)
いぬチョコレートのプリキュア。イヌのように仲間思いなボーイッシュ。別居している妹がいる。 - キラ星シエル(キラリン)/キュアパルフェ(CV:水瀬いのり)
ペガサスパフェのプリキュア。元々はペコリン同様にスイーツ作りをする妖精で、人間に姿を変えられるようになってからは天才パティシエとしてパリで活躍。スイーツ作りを完璧にこなすが研鑽を怠らない努力家。
妖精
プリキュアの親族・関係者
- 宇佐美源一郎(CV:津田健次郎)
いちかの父。家の隣に道場を開いている空手家。 - 宇佐美さとみ(CV:山口由里子)
いちかの母。世界中の小さな集落を診療に回っている医師。 - 水嶌みつよし(CV:佐藤拓也)
立神家の執事。身寄りが無いときに拾われて以来立神家で過ごしており、年の近いあおいとは仲良く遊び、現在は執事兼保護者代理としてあおいを厳しく教育している。 - 琴爪しの(CV:天野由梨)
ゆかりの祖母で茶道家。はんなりとした京言葉を話す。 - 剣城みく(CV:本渡楓)
あきらの妹。生まれつき病弱で病院で過ごすことが多いが、姉同様にしっかり者で姉想いの性格の持ち主。 - 岬あやね(CV:Machico)
あおいが憧れるバンド・ガナッシュのボーカル。彼女の歌声に出会ったことであおいの人生が変わることになる。
キラキラルを狙う存在
- ガミー(CV:うえだゆうじ)
キラキラルを狙う乱暴者の妖精。 - プルプル(CV:武虎)
キラキラルを狙う肥満体で強欲な妖精。 - ホットー(CV:伊丸岡篤)
キラキラルを狙う汗っかきで暑がりな妖精。 - ジュリオ(ピカリオ)(CV:皆川純子)
突然現れた仮面をつけた少年。キラキラルを狙っている。実はキラリンの双子の弟でノワールによって悪堕ちしてしまった。 - ビブリー(CV:千葉千恵巳)
ジュリオの仲間であるゴス少女。人形のイルと共にキラキラルを狙う。100年前のいちご坂で孤児になった悲しみをノワールにつけ込まれた。 - エリシオ(CV:平川大輔)
痩身で銀髪のロングヘアの優男。キラキラルを吸収するカードを用いてモンスターを生み出したり、プリキュアの弱点を暴き出し精神攻撃を与えるなどする。 - グレイブ(CV:江川央生)
筋肉質で強面な男性。派手な車を乗り回してキラキラルを奪いつつ、手下のネンドモンスターを使役し戦わせる。かつては優秀な能力も手伝って傍若無人に振る舞っていたが、次第に周囲は皆見放してしまった過去を持つ。 - ディアブル(CV:竹内良太)
オオカミのような闇の魔獣。攻撃力が高いだけで無く、闇のオーラで辺りを包み人々の負の感情を増幅させることができる。 - ノワール(CV:塩屋翼)
今作の黒幕。ジュリオやビブリーに命じてキラキラルを奪いにかかる。
スタッフジャバ!
- プロデューサー:田中昂(ABCアニメーション)、遠藤里紗(ADK)、神木優(東映アニメーション)
- シリーズディレクター:暮田公平、貝澤幸男
- シリーズ構成:田中仁
- 音楽:林ゆうき
- 製作担当:太田有紀
- 美術監督:飯野敏典
- 色彩設計:佐久間ヨシ子
- キャラクターデザイン:井野真理恵
- スイーツ監修:福田淳子
主題歌ペコ~!
- オープニングテーマ「SHINE!! キラキラ☆プリキュアアラモード」
- 前期エンディングテーマ「レッツ・ラ・クッキン☆ショータイム」
- 後期エンディングテーマ「シュビドゥビ☆スイーツタイム」
- 第37・38話エンディングテーマ「トレビアンサンブル!!」
- 挿入歌
小ネタジャバ!
- 子役出身者2人が起用されたことで色々話題になっているが、それと共に特筆すべきなのはその年齢や世代である。美山は1996年12月12日生まれとブラック家族内では文句なしの最年少。福原は1998年8月28日生まれで、初変身時は誕生日の差から伊瀬茉莉也にわずかに及ばない(それでも放送開始時高校3年生の末期で演じ始めるのは伊瀬とタイ記録)までも、生年月日ベースでは当時歴代プリキュア声優最年少となる(後に『デリシャスパーティ♡プリキュア』で2003年生まれの菱川花菜が記録更新)。また、追加戦士を演じる水瀬も美山の1歳上に当たる1995年12月2日生まれである。
そしてこの3人は『ふたりはプリキュア』開始当時水瀬が8歳、美山が7歳、福原が5歳。そう、初期キャスト発表時のコメントにあるように「幼少期にリアルタイムでプリキュアを見て育った世代がプリキュア声優になる」という時代を迎えたのである。美山と福原の2人とも発表時に小さいときの憧れのキャラクターを成長した現在演じる事になるという喜びをコメントにおいて表しており、水瀬も発表直後の自身のラジオ番組や正式発表時のコメントで喜びを語っている(参考までに前作時点での最年少記録保持者である高橋李依と映画主題歌を歌ったAKB48の渡辺麻友は1994年生まれで当時9歳、歴代主題歌歌手では最年少の黒沢ともよが美山と同じ1996年生まれ。この3人も携わる際のコメントで同様の喜びを語っている)。ちなみに美山はブラック派、福原はホワイト派で、演じる役とも上手くあっていたりする。 - 概要にもある通り、プリキュアシリーズの特長でもあった「肉弾戦を封印」することについて、番組放送前にシリーズディレクターの貝澤氏は「殴る蹴るはないですね、敵もそれは同じです」と述べていたが、1話ではキュアホイップが敵の殴る蹴るといった攻撃をかわしてクリーム状の光線で反撃する(パンチやキックでの反撃はしない)バトルを行っており、また2話では「足の先にクリーム(状のエフェクト)」をまとったジャンプキック的な攻撃」を繰り出すなど、完全に肉弾戦を封印したわけではないことが見てとれる。また、第3話ではキュアジェラートの戦いのシーンで「敵を直にパンチで殴るも全く効かないが、アイス(氷)の力をまとまったパンチは効く」という描写がされ「直の肉弾戦は意味がない」ことが表現されている(ペコリンもキラキラルの力を使わないと倒せないと言っている)。なお、もう1人のシリーズディレクターの暮田氏は、こうしたアクション表現を如何に楽しく見せられるか試行錯誤していると語っているため、今後SD2人がどのような表現を見せるのか、注目点であると言えるだろう。
- 2017年4月30日放映の第13話『ムリムリ!ひまり、まさかのデビュー!』の回では、メイン妖精であるペコリン(とサブ妖精の長老)がバンク映像も含めて全く登場しないという珍しいことが起こっている。当シリーズの妖精は変身に必須であったり、アイテムの浄化役、主人公の同居人など劇中で重要な役割を担っており、また玩具の販促でもメイン商材となっている存在なのだが、絵としてもセリフもまったく登場シーンが無く、シリーズでも異色の回となった。また、声の担当のかないみかはエンディングでモブの「母親」役でクレジットされていたが、ペコリン役としてはクレジットされていない。
- 本作においてはミスタードーナツがペコリンドーナツを発売、これまでプリティカフェを展開してきたスイーツパラダイスは本作単独でのコラボカフェを実施、お馴染みローソンはバンダイと組んでうさぎショートケーキを先行発売、ドキプリのグルト!以来となる明治は生クリームでコラボ、さらに文部科学省も食育啓発ポスターと、スイーツや食にまつわるコラボが展開されている。そんな中変わった方面として、国境なき医師団日本が創設25周年記念サイトを開設した際にいちかからの祝福メッセージと描き下ろしイラストが掲載されるコラボが。これはいちかの母さとみが世界中の小さな村を回って医療人道支援に携わっているという設定とそれに対して「MSFを連想させる」というネット上での反響に基づく物で、特設サイトにはさとみの事について「MSFに入っていると、うわさ。」とも書かれていたりする。
- 音楽面でも積極的な展開を行い、通常主題歌歌手のミニライブはプリキュアショーに付随するなどファミリー向けに行うことが多いのだが、4月に初めてアニメイト秋葉原店でもファン向けに実施。各プリキュアのキャラソンシングルのリリースを行っただけでなく5月にはレコ発ミニライブをタワーレコード渋谷店で開催。夏恒例のサンシャインシティでのイベント「夢みるみんなのパティスリー」やミュージカル「メチャまぜ♥キラパティレビュー」でも着ぐるみによるライブショーパートを設け、この年のアニサマにはプリキュアとしては2014年以来となる出演も行い、さらにシリーズ初となる声優も出演したキャラクターソングライブもかつしかシンフォニーヒルズで行われた。
- 最終話はここ数年の流れを踏襲、1年後のいちご坂を舞台に『HUGっと!プリキュア』の野乃はなとはぐたんも本編に登場し、さらにそれから数年経った成長したプリキュアたちの姿も描かれた。恒例キャラデザイナーのエンドカードにはレギュラーの6人だけで無く、キュアペコリン、長老、ピカリオの姿も。
- 終了後は基本的にクロスオーバー作品でのみシリーズに携わることになる声優陣だが、美山は2018年4月開始の『アイカツフレンズ!』で蝶乃舞花役を担当することになり、発表会見で「お子さんの成長に寄り添う事が出来る素敵な作品に今年も参加できてすごくすごく嬉しいです」と本作での経験を意識した発言をしている。また福原は同じく4月開始でABC制作の声優を目指す5人の少女の群像劇を描くドラマ『声ガール!』の菊池真琴役で主演することになる。このドラマはプリキュアシリーズとのコラボが決まっていることから福原も「小さいころから憧れていたプリキュアと、声優としてだけでなく、女優としても関われることがとてもうれしい」と語っている。
関連項目ペコ~!
- アニメ作品一覧
- プリキュア
- プリキュアの一覧
- プリキュアの妖精一覧
- プリキュアの悪役一覧
- 魔法つかいプリキュア!(前作)
- HUGっと!プリキュア(次作)
- キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!
- 東映アニメーション
- あきゆか
プリキュアシリーズ
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- 剣城あきら
- ペコリン
- あきゆか
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