「早く大人になりたいなあ…… お姉さん達みたいな立派なウマ娘に!」
ニシノフラワー(ウマ娘) とは、Cygamesのメディアミックスプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』の登場キャラクター。
実在の競走馬「ニシノフラワー」をモチーフとするウマ娘である。 CV:河井晴菜
概要
誕生日:4月19日 身長:135cm 体重:増減なし スリーサイズ:B67・W48・H70
大人しくて愛らしい、純真無垢な少女。まだまだ咲きはじめで自信もなく、一人前めざして準備中である。
一方でよく気が利き、たとえ自分のことで手一杯でも、周りへの思いやりを忘れない優しい心根の持ち主。
いつか大輪の花を咲かせるため、頑張っている。
優れた才能を見込まれて、飛び級してトレセン学園にやってきたウマ娘の少女。
幼いながらもしっかりものでなんでも得意。その上、素直で明るいがんばり屋のパーフェクトガール。将来の夢はステキなオトナの女性になる事。(リニューアル前)
飛び級の天才少女。年少ながら世話焼きで気配り上手な性格で、超のつく良い子なしっかり者。年少なのに「お母さん」に例えられることもある。しっかりしすぎていて子供っぽい面を見せることは少ないが、『プリファイ』が好きでおまけのシール目当てにお菓子を買ったりといった一面もときたま見せる。
トレセン学園は中高一貫校なので本来は小学生相当の年齢であり、もちろん身長・スリーサイズ全てにおいて最小。最長身のヒシアケボノと比べるとゆうに45cm差(リニューアル後)。ゲームではヒシアケボノと並んで登場するイベントがあり、あまりの体格差に表示バグにしか見えないとよく言われる。これで他のウマ娘とレースで競うというのだから、相当な才能の持ち主なのであろう。
飛び級という設定はモチーフ馬の良い意味で早熟な活躍ぶりに由来すると思われるが、ミホノブルボンやサクラバクシンオーなどと同じ1992年クラシック世代であるため本来はむしろ年長の部類。
なお、この世代のウマ娘はフラワーを含め5人実装されているが、フラワー以外に初期からいたミホノブルボン・サクラバクシンオー・ライスシャワーは全員高等部。アニメ2期で追加されたマチカネタンホイザは中等部となっている。
リニューアル後の紹介文からは「飛び級」の要素が消えているが、設定としては変更されておらず、アプリの育成シナリオでは飛び級ゆえの身体の未熟さとそこからの成長がひとつのテーマとなっている。
勝負服は原案では黄色の下地に紫の三本輪(よく見ると一番下はベルト)のジャンパースカート。元になった勝負服がわかりやすいデザインの一つ。『うまよん』では同じ模様のがま口ポーチを持っている。
ゲーム版の勝負服は同じ配色だがノースリーブのドレスに変更。三本輪はスカートのフリルおよびリボンの柄として表現されている。
ゲームでの扱い
育成ウマ娘:ティアード・ペタル
ステータス | |||||||||||||||||||
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スピード | スタミナ | パワー | 根性 | 賢さ | |||||||||||||||
93 | 81 | 95 | 86 | 95 | |||||||||||||||
バ場適性 | |||||||||||||||||||
芝 | ダート | ||||||||||||||||||
A | F | ||||||||||||||||||
距離適性 | |||||||||||||||||||
短距離 | マイル | 中距離 | 長距離 | ||||||||||||||||
A | A | E | G | ||||||||||||||||
脚質適性 | |||||||||||||||||||
逃げ | 先行 | 差し | 追込 | ||||||||||||||||
F | A | A | G | ||||||||||||||||
成長率 | |||||||||||||||||||
固有スキル『つぼみ、ほころぶ時』 | |||||||||||||||||||
レース中盤のコーナーで競り合っていた場合、終盤かつ最終コーナー半ば以降に好位置にいると加速力が上がる | |||||||||||||||||||
ウマ娘テンプレートボックス |
育成目標
- ジュニア級6月:メイクデビューに出走
- ジュニア級12月前半:阪神JF(G1)で5着以内
- クラシック級4月前半:桜花賞(G1)で5着以内
- クラシック級5月後半:オークス(G1)に出走
- クラシック級9月後半:スプリンターズステークス(G1)で3着以内
- シニア級3月後半:高松宮記念(G1)で3着以内
- シニア級4月後半:マイラーズカップ(G2)で3着以内
- シニア級6月前半:安田記念(G1)で1着
- シニア級9月後半:スプリンターズステークス(G1)で1着
概要
レース出走ウマ娘としては初期実装されていたが育成実装は実に1年以上待たされ、2022年桜花賞翌日の4月10日に育成ウマ娘☆3「ティアード・ペタル」として実装。ティアード(tiered)は「段々に重ねた」、ペタル(petal)は「花びら」の意味。ファッション用語で「ティアード」は段々にしたひだ飾りのあるデザインのことで、そのひだ飾りのことをフラウンス(flounce)という。
成長率補正がスピードとパワーに、かつ平等に分配されているため、現状短距離やマイルで注目されている根性育成とも相性が良い。当然王道のスピードパワー育成でも活かせるので、立ち回りは難しくないだろう。
史実では中距離GⅠでも健闘はしていたのだが中距離適性はだいぶ控えめで(アオハル杯時と比較するとD→Eに低下)、目標で出走するオークスも含めてトリプルティアラの獲得や、専用イベントが用意されているクラシック級エリザベス女王杯・シニア級宝塚記念での優勝には因子による魔改造が必須となる。
脚質は先行・差しの2択だが、固有スキルや所持スキルなどを考え合わせると基本的に先行タイプ。
「Make a new track!!」以外の育成シナリオでは、シニア級9月後半のスプリンターズステークスが最終目標のため、URAファイナルズまでかなり余裕がある。中距離因子を積んで秋のG1でスキルpt稼ぎをするか、中距離を捨てて短距離やマイルの適性Sを狙うかは悩ましいところ。
レアスキルはこれ以前に登場したサポートSSRに搭載されていた2つをそのまま引き継いでいる。
隠しイベントとして、目標内のマイルのレースで全勝+目標外のマイルチャンピオンシップを連覇するとスピード・パワー・賢さがアップするほか、マイルで発動するスキル「上昇気流」と「ギアシフト」のヒントがもらえる。
固有スキルは条件こそ厳しいものの、発動さえすればセイウンスカイの「アングリング×スキーミング」同様、一気にラストスパートの最高速にまで持っていける。
適性通り短距離やマイル、および東京レース場の2000mで効果を発揮する発動ポイントとなっている。短距離帯で有効な加速スキルは今のところ希少で、直線手前という近しい位置で発動する調整後タイキシャトルの「ヴィクトリーショット!」が主なライバルか。継承スキルとしても有能なため、タイキにフラワーの固有を継承のも、逆にフラワーにタイキの固有を継承するのも、どちらも非常に有力な選択肢となる。
固有二つ名は「小さな天才少女」。条件は「どちらかが育成でGⅠ未勝利の継承ウマ娘から想いを継承し、阪神JF、桜花賞を勝利、スプリンターズSを二連覇し、クラシック級のうちにファン数が100000人以上になる」。勝利条件とファン人数はともかく、GⅠ未勝利のウマ娘からという継承条件が問題となる。まず間違いなく、この二つ名取得用の継承ウマ娘を用意するところから始めないといけないだろう。
特殊実況は桜花賞。条件はおそらく作戦「先行」で勝利。作戦の初期設定が先行なので聞くのは難しくないだろう。
育成シナリオはサクラバクシンオーと新登場のヤマニンゼファーをメインライバルに据え、「本格化」しているとはいえ飛び級ゆえに他のウマ娘よりも身体が未成熟なフラワーと、新人ゆえに心配性でなかなか自信の持てないトレーナーとが、互いに気遣い支え合いながら一緒に成長していく物語となっている。
シナリオの特徴として、トレーナー視点の描写だけでなく、フラワーの内面描写が多い。イベント短縮時のテキストは終始、トレーナーではなくフラワーのモノローグになっている。
パドックでは、好調以上の場合、手でお花を作るポーズをする。かわいい。
育成実装はかなり待たされたが、未実装であった初期から話題を集める存在であった。
SSRがスピードタイプサポートで扱いやすい性能と評価されたこと、
そしてもう一つは、レースライバルとして、サクラバクシンオー育成時に主なライバルとして登場すること。
バクシン脳育成に取りかかるもまだ鍛錬の甘いバクシン委員長に対し、意気揚々と挑んだスプリンターズステークスでこの小柄なシルエットが史実よろしく後ろからブチ抜くのである。バクシンオー以外の育成時でも、芝の短距離~マイル戦で遭遇すると(トラウマ込みで)怖い相手となる。
シナリオ中でもバクシンオーにライバル視される一方、バクシンオーがなんかトレーナーに丸めこまれてるのを察しつつ黙っていてくれたり、バクシンオーのサポートカード[はやい!うまい!はやい!]でも振りまわされながらも彼女のフォローに回るなどよくできたお子様である。
サポートカード
サポートカードはSSR[まだ小さな蕾でも]とRで初期実装。後にSR[あなたにささげる]、SSR[小さなカップに想いをこめて]も実装されている。
所持スキルとして、緑(パッシブ)スキルの中でも屈指の汎用性を誇る「根幹距離◯」「良バ場◯」を有する。
他も主要なレース場なのでチャンピオンズミーティングだと期待のできる「阪神レース場○」、マイル差しの必須スキル「上昇気流」、位置取り勝負傾向の強い先行に効く「先行コーナー○」と数は少なめながら全体的に優秀。
共通ランダムイベントで体力回復or愛嬌○(サポートの絆ゲージ増加+)習得という非常にありがたいものが発生する。
アオハル杯のチームメンバーとしては、短距離・マイルの両面対応できるメンバーとしてランダムでもよく加入してくる。
前述の通りスプリンターウマ娘の中では高めの中距離適性Dとなっているが、Dではさすがに出せないので特にメリットにはならない。
デフォ戦術は差しで、マイルの時は「上昇気流」が使えるのでそのままでもいいが短距離に置いた場合は差し用のスキルがなくなるので先行に変更しよう。
SSR[まだ小さな蕾でも]
共通のR[トレセン学園]とともに初期実装。得意トレーニングはスピード。
条件のない速度強化レアスキルである「ハヤテ一文字」を習得できる(ただし不確定)。
連続イベントの1回目で体力上限アップがあったり、前述の愛嬌○イベントが利用できるのが大きな利点。
とにかく全体的に「どんな育成にも対応できる性能」を持っていたため、「色々な恩恵を受けつつ、単体友情トレーニングやハヤテ一文字でスピードを稼ぐ」優良SSRとして評価された。
しかし、ハヤテ一文字(直線巧者)が実は速度強化スキルの中ではかなり低性能であることが周知されたり、カードプールの洗練に伴ってやる気・トレ効果こそ高い方だが得意率なしという弱点が目立ってサポート効果に関しても中途半端とみなされ、現在では数多いスピードSSRの中ではイマイチ寄りな評価である。
ただし、1周年バランス調整以降はハヤテ一文字の性能が実用に堪えるレベルに大幅強化されたため、その点では条件が良くなっている。
SR[あなたにささげる]
2021/4/15にガチャへ追加(同時実装は育成カレンチャンとSSR[ふるさと直送エール!]ユキノビジン)。
後述のセイウンスカイとの関係性をフィーチャーしたもの。濃厚な描写と史実を示唆した要素(後述)に数多のトレーナーがデジたん化したとされる。
こちらは実装時点で数の多いパワー得意SR。イベントで汎用スキルの「直線加速」か「直線巧者」のどちらかのヒントを選んで獲得でき、また愛嬌○イベントや有用なスキル構成は共通となるのでそれらが利点となる。
トレーニング性能は可もなく不可もなしだが、レースボーナスが最大15%と抜群に高く、特にレース出走数を稼ぐことが重要な「Make a new track!!」においては貴重なSRでのレースボーナス15%枠として評価されている。
SSR[小さなカップに想いをこめて]
2022/1/28開始のバレンタインイベントでガチャ実装。得意トレーニングは賢さ。
このカードの連続イベントで飛び級設定が残っていることが初めて明言された。
レアスキルは「決意の直滑降」。また「絆ゲージが100以上の時、賢さボーナス」という新たなタイプの固有ボーナスを所有している。完凸で得意率50にスピードボーナス持ち、初期絆ゲージ30に連続イベントで絆ゲージが上がりやすいため友情トレーニングにも早めに持って行きやすい。固有ボーナスは無凸から使えるため、共通の愛嬌○イベントを考え合わせれば無凸や1凸でも使い勝手のいい先行向け賢さサポートと言えるだろう。
弱点はSRと違いレースボーナス・ファン数ボーナスがないという点で、「Make a new track!!」との相性はイマイチ。一方「グランドライブ」では高い得意率と絆ゲージの上がりやすさのため、賢さ枠として有用な1枚となっている。これもまた「グランドライブ」と「メイクラ」の実装順が逆だった疑惑の傍証のひとつ。
関連ウマ娘
- セイウンスカイ
- モチーフ馬は同馬主の後輩で、フラワーとの間に子孫が残っている。非常に仲の良い友人であり、ウマ娘では遊び人の年上になったセイウンスカイに対して、何かと世話焼く女房役。特に『うまよん』61話「デイジーの咲く公園で」は子孫の活躍にタイムリーな回となった。それも下敷きにしたフラワーのSRサポートカードでの濃厚な絡みは上述した通り。フラワーの育成シナリオでは隙あらばという頻度で登場し、フラワー(とトレーナー)を陰ながら支える。
スカイの育成シナリオでの絡みはクラシック級の正月イベントぐらいだが、フラワーとの関係を問いただすとスキルptが貰える。また別衣裳[ソワレ・ド・シャトン]の方ではイベントシナリオでフラワーは直接登場しないのに何かとスカイの動機絡みで言及され、挙げ句には衣裳イベントで「フラワーを"デート"に誘おうとしたら返答を保留されて落ちこむスカイ」というイベントまである。公式が最大手に過ぎる。なお、距離適性が全く異なるせいで継承相性は非常に低い。 - ミホノブルボン
- モチーフ馬は同期。路線が異なるため対戦機会は無かった。ルームメイトであり、『うまよん』85話では練習中に転んだ彼女の手当てをしており、「かすり傷だから支障ない」と言う彼女に珍しく声を強めている。ブルボンのサポートカードでもオーバーワークの彼女を心配して弁当の差し入れをし、彼女も笑顔で応じる等良好な関係。
- サクラバクシンオー
- モチーフ馬は同期屈指のスプリンター同士。バクシンオーから見れば、1400m以下で唯一負けた相手である(1993年スプリンターズS。1着フラワー、6着バクシンオー)。上記の通り、ゲームでは主にバクシンオーの育成シナリオでかなり絡みが多い。基本バクシンオーからの強烈なライバル宣言に対して至極穏やかに対応している(というかフラワーがバクシンオー担当のトレーナーに対しても気を遣っている)。
- アグネスタキオン
- モチーフ馬はフラワーとの間に2頭の仔がおり、さらに後述のスカイとフラワーの子孫にもタキオンの血が入っている。ゲームで少なからず絡みがあり、例えばおなじみの愛嬌○イベントもタキオンとのものであるし、サポート[あなたにささげる]でもタキオンの標的にされたフラワーをスカイが陰から救うという俺の女に手を出すな的な一幕がある。フラワーの育成シナリオでは、フラワーのみならずトレーナーに対してもさりげなく気遣う等終始好意的で、同期のウマ娘からしたら「納得いきません……」と言われる事確実である。
- タイキシャトル
- モチーフ馬はフラワーとの間に仔がいる。彼女のイベントでかくれんぼをしたり、入学間もないフラワーに気さくな彼女が何かと励ます等良き先輩として敬意を払っている。距離適性が近いのでレースでも一緒になる機会が多い。
- ヤマニンゼファー
- モチーフ馬は1歳年上で、サクラバクシンオーと並んでニシノフラワーを語る上では欠かせないライバル。史実での対戦は、1992年スプリンターズSと1993年マイラーズC(ともに1着フラワー、2着ゼファー)、1993年安田記念(1着ゼファー、10着フラワー)、1993年スプリンターズS(2着ゼファー、3着フラワー。1着はバクシンオー)の計4回。キャラストーリー・育成及びサポートイベントで共演、バクシンオーとは方向性は違えどマイペースなゼファーに困惑しながらも、泰然自若した姿に憧れると同時に、ゼファーからもその直向きな走りが自身を変えるきっかけとして敬意を抱かれている。
史実
だって私は
まわりを見れば
おや、女の子たちしかいないじゃないか
ここではさすがに負けないよだって男の子たちに混じったとしても
駆けて弾けて
やっつけてしまう私なのだから
1992年の桜花賞馬にして、同年のスプリンターズステークスを3歳で勝利した「天才少女」。
1989年生まれの牝馬。父Majestic Light、母デュプリシト、母の父Danzig(ダンシグ)。母親の胎内にいる時にアメリカから日本に輸入され、日本で生まれた持込馬。デビュー前は細身で見栄えのしない馬体であり、いくつかの厩舎に管理を断られたという。
それでも2歳(旧3歳)の7月に佐藤正雄を鞍上にデビューすると圧勝でデビュー勝ちを収め、G3札幌3歳ステークス(現:札幌2歳S)、G2デイリー杯3歳ステークス(現:デイリー杯2歳S、佐藤騎乗停止のため田原成貴が騎乗)、G1阪神3歳牝馬ステークス(現:阪神JF)と重賞3連勝の快進撃を決める。しかし3歳緒戦のチューリップ賞(当時はOP)は2着に敗れ、責任を感じた佐藤騎手が降板を打診、以降は引退まで河内洋が鞍上を務めた。迎えたG1桜花賞では前走で敗れたアドラーブルに3と1/2馬身差をつける完勝を収める。
しかし優駿牝馬(オークス)は7着、エリザベス女王杯は3着と距離の長い残り二冠では苦戦が続き(ただし着差は共に4馬身弱と、それなりに通用はしている)、以降は短距離に目標を定める。初の古馬戦であり3歳時初の牡牝混合戦となるG1スプリンターズステークスでは、古馬とのぶつかり合いを避けて後方からレースを運び、安田記念勝ち馬ヤマニンゼファーをかわして差し切り勝ち、3歳にして3つ目のG1勝利を挙げた。このレースは同期の後のスプリント王サクラバクシンオーが唯一スプリントで敗れた(6着)レースであり、結果的にバクシンオーを制してスプリント戦を勝った唯一の馬となった。
4歳になるとG2読売マイラーズカップを今度は先行策で制し、再びゼファーを撃破。
以降は苦戦が続き勝ちはなかったが、引退レースとなったスプリンターズSではバクシンオー、ゼファーに続く3着に入って意地を見せた。
引退後は繁殖入り。重賞を勝つ産駒は出なかったが、デビューした9頭中7頭が勝ち上がっておりアベレージは高かった。代表産駒は重賞2着2回があり、2008年ヴィクトリアマイルでウオッカに次ぐ2番人気に支持されたこともあるニシノマナムスメ(父アグネスタキオン)。
当然ながらブライアンズタイムなど輸入馬を中心として有力な種牡馬を付けられていった一方で、同じ馬主の後輩だが血統の悪さから非常に評価の低かったセイウンスカイとの間にも娘を設けており、2頭の曾孫であるニシノデイジーはフラワーと同じG3札幌2歳ステークス、J・G1中山大障害2勝を初めとした重賞を4つを勝利。
前述の「デイジーの咲く公園で」はデイジーの東京優駿(日本ダービー)出走の2日前に公開されたもの(結果は5着入賞)。ちなみにデイジーの半妹にニシノリースという馬もいて(2022年4月時点で4歳・1勝クラス)、前述の[あなたにささげる]のイラストはフラワーがスカイにデイジーで作った花冠(リース)をプレゼントする姿である。
2020年2月5日、老衰のため死亡。31歳の大往生だった。
フラワーが活躍した当時、西山牧場は導入した種牡馬の失敗などで経営的に苦境に立たされており、GⅠを3勝し繁殖でも安定した成績を残したフラワーは、文字通り西山牧場の救世主となった。
西山牧場の敷地内、セイウンスカイの墓の隣に建てられた彼女の墓には、「天才少女から偉大な母へ 西山牧場を救った名牝に感謝を込めて」と刻まれている。
2024年ニシノデイジーは二年越し2度目の中山大障害を勝利し、西山牧場にて種牡馬入り。引退の際に馬主である西山茂行氏は「西山牧場の救世主ニシノフラワーと西山牧場の最高傑作セイウンスカイの血を引くこの馬を次世代に残します」とブログで報告。偉大なる母と稀代の二冠馬の血統がターフに立つ日を待つ事になる。
詳細は当該記事へ→ニシノフラワー
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前述のSRサポート実装以降、セイウンスカイとセットのイラストが急増した。
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