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この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
ヴェンデリン・フォン・ベンノ・バウマイスターとは、ライトノベル・コミック・アニメ「八男って、それはないでしょう!」の登場人物である。
概要
本作の主人公。バウマイスター騎士爵家の八男。
地球に居た青年・一宮信吾が目を覚ますと、何故か異世界の「ヴェンデリン」という名の少年に憑依(転生)していた。
(スピンオフにて元々のヴェンデリンの意識は入れ替わりで一宮信吾の体に憑依したことが判明したが、何故か「幼少期の信吾」に憑依している。主人公の記憶と矛盾するため、元の世界ではなく別の並行世界の信吾に憑依したものと思われる。)
実家の貧乏な環境から脱却すべく、唯一の才能である魔法を使って冒険者として活躍するはずだったが、振りかかってくる難題や事件を解決していく内に、いつの間にか王国でも有数の大貴族へと出世した。
人物
身長は15歳時点で175㎝。焦げ茶色の髪で、容姿は平均以上には整っている(イーナ談)。
性格は基本的にマイペースだが、政治的な話が絡んでくると慎重になる。師であるアルフレッドから課せられた訓練を毎日こなすという努力家な面もある。
基本的は女性には優しく、この手の主人公の常として雪だるま式に周囲に女性が増えていく。メインヒロインであるエリーゼと後に愛妾となる「ある女性」に対しては特に情を深く持っているようだが、他のヒロインたちにも特にえこ贔屓せず、大事に扱っている。
ただ、自らが数多くの嫁に恵まれていながらもほとんどが政略結婚か、打算のもとに付いてきた娘が相手であり、いわゆる「純愛」「恋愛」には程遠いものである。また、前世である一宮信吾としての人生でも、さすがに女性との付き合いの経験はあるものの、結婚を考えるほどの「恋愛」と呼べる関係に至ったことはない。
そのため、「幼馴染からの自然なカップル」「リア充的恋愛カップル」などに対しては異常な嫉妬心をむき出しにすることがある。もっとも、嫁たちとは例外なく順調に愛を育んでいることもあり、周囲からは「発作」としてギャグ的に処理されてしまうが。
前世は食品卸の仕事をしていたため、地球の食品製造・加工の知識を幅広く有する。味噌・豆腐からマヨネーズやラーメンに至るまで多くの知識を伝播し、王国に日本食旋風を巻き起こしている。のちに日本に近い食文化を持つある国と交流をもつことで、ますます日本食を広めていくことになる。本人も食道楽の気質があり、日本食の知識を伝播したのも自分がそれを日常的に食べたいからという部分が大きい。
バウマイスター騎士爵家の家族構成
※年齢はヴェンデリン満5歳(慎吾が憑依した時期)の頃のもの。
※愛妾のレイラとその子は貴族としての格が低い為、本家とはほとんど交流がない。
- 当主:アルトゥル・フォン・ベンノ・バウマイスター(45)
- 正室:ヨハンナ(44)
- 愛妾:レイラ(31)
- 長男:クルト(25)
- 次男:ヘルマン(23)
- 三男:パウル(19)
- 四男:ヘルムート(17)
- 五男:エーリッヒ(16)
- 六男(妾の子):ヴァルター(14)
- 七男(妾の子):カール(13)
- 長女(妾の子):アグネス(11)
- 次女(妾の子):コローナ(10)
- 八男:ヴェンデリン(5)
来歴
幼少期(5歳~)
地球の青年・一宮信吾が、騎士爵家の八男ヴェンデリン(5)の体に転生。
信吾はヴェンデリン(以下ヴェル)として生きていくことを決意するが、バウマイスター家の悲惨な財政事情や貧しい食卓に絶望することとなる。年齢が大きく離れている為か兄たちとはほとんど交流が無かったが、同腹ではひとつ上の兄エーリッヒから気にかけてもらい、仲良くなる。
魔法の存在を知ったヴェルは、水晶玉を使って自身に魔法の適性があることを確認。その後書斎で魔法の教材書を読み漁り、修練に励んで中級までの魔法の習得に成功する。
父から近隣の森への探索許可をもらい、上級魔法の習得を兼ねて狩猟生活に勤しむ。多くの野生動物やプロでも仕留めるのが難しいホロホロ鳥を捕まえたりした為、食卓の料理が賑やかになる。と同時にヴェルの狩りの成果に父アルトゥルは息子に魔法の適性があったことを確信するが、ヴェルを家督争いに巻き込んで兄と無用な波風を立たせない為にあえて気付かぬふりをした。
いつものように森を探索していたヴェルは、語り死人(理性のある亡霊)のアルフレッドという青年と出会う。
魔法の達人であったアルフレッドから誘われ、ヴェルは彼に師事することとなる。それから2週間、ヴェルはアルフレッドの下で魔法の基礎や応用を学びめきめきと力をつけるが、理性を失う寸前だったアルフレッドはヴェルに卒業試験として聖魔法を習得させ、アルフレッドを成仏させた(その際アルフレッドから遺産を譲り受けた)。
ヴェルが七歳の誕生日を迎えた頃、長男のクルトが結婚。それに伴い、三男パウル・四男ヘルムート・五男エーリッヒがバウマイスター騎士爵家から独立し、王都へと渡った。エーリッヒという一番の理解者が居なくなった為、異世界に転生して初めてのぼっち生活を強いられることとなった(しかしその後、クルトの妻であるアマーリエと打ち解けた)。
その後11歳に至るまで、飛翔の魔法で各地を探索したり、狩りで小金稼ぎをしたり、酒や調味料を開発したり、家臣である名主のクラウスの陰謀でお家騒動に巻き込まれそうになったりもしたが、12歳になり晴れてバウマイスター家を離れ、冒険者予備校への入学を果たした。
少年期(12歳~)
ブライヒブルクにある冒険者予備校に入学。そこで騎士爵家の五男・エルヴィン(以下エル)と出会い、友人となる。
エルと共に狩猟で資金稼ぎをしていたところ、オオカミの群れに襲われていたイーナとルイーゼに遭遇し、彼女たちを助ける。その縁でエル・イーナ・ルイーゼとパーティーを組むこととなった。
ブライヒレーダー辺境伯家(ヴェルの実家の寄親)から園遊会に招待され、そこでブライヒレーダー辺境伯とアルフレッドの師・ブランタークと出会う。アルフレッドは先代ブライヒレーダー辺境伯のお抱えだった為、現ブライヒレーダー辺境伯の立会いの下、彼の財産は正式にヴェルへと相続されることとなった。その際アルフレッドの屋敷を譲り受けたので、パーティーメンバーと共に拠点を移した。
五男エーリッヒの結婚式に参加する為、パーティーメンバー+ブランタークと共に飛行船で王都に向かっている最中、アンデッド古代竜から襲撃される。これをヴェルとブランタークの二人で撃退に成功し、同じ飛行船に乗り合わせた政商・アルテリオと知己を得る。王都に着いた後、付き添いのアルテリオと共に国王ヘルムート三十七世と謁見し、古代竜討伐の褒賞と準男爵の爵位を得た(この時点で実家よりも爵位の高い身分となる)。
エーリッヒの結婚式が終え、王都の観光で一息つけるかというところに、国王から巨大な属性ドラゴン「グレードグランド」の討伐を命じられる。まだ未成年の冒険者見習いであるヴェルだったが、なまじ実力があり且つ国命だったので逆らえるはずもなく、ブランターク、王国筆頭魔導士のアームストロング導師と共に討伐に成功した。そして準男爵から男爵へと陞爵し、またも莫大な褒賞を得ることとなった。
以前成り行きで受けることになった本洗礼の為に教会に向かうと、教会の重役・ホーエンハイム枢機卿から孫のエリーゼを紹介される。ヴェルが社交辞令とばかりに冗談混じりで彼女を嫁に欲しいと言ったところ、言質を取ったとばかりにホーエンハイム枢機卿は正式にヴェルとエリーゼを婚約させることを決定した(この時点で既にホーエンハイム枢機卿は国王から婚姻の許可を取り付けており、ヴェルの失言が無くても婚約成立は避けられなかったと思われる)。
その後はエリーゼとの仲を深めたり、イーナやルイーゼとも婚約をしたり、アームストロング導師から稽古を付けられたり、胡散臭い不動産屋から瑕疵物件を紹介されたり、王国貴族から決闘を申し込まれたりと色々あった王都での生活から3年が経ち、15歳になってついに冒険者デビューすることとなった。
成人後(15歳~)
パーティーメンバーに回復魔法が使えるエリーゼが加わり、冒険者登録を行う。
ところがまたも王国強制依頼により、冒険者デビュー戦は多くの行方不明者を出している封印遺跡の探索になった。
指南役として同行したブランタークのサポートがあったものの、遺跡内で凶悪なドラゴンゴーレムから襲われた。その上に転移魔法陣による罠にハマり、多数のゴーレム軍団を相手に数日にも渡る戦いを強いられ、全滅の危機に瀕してしまう。死力を振り絞って何とかゴーレム軍団を壊滅させたヴェルたちは、そこで魔導具関連の施設を発見し、約一週間ぶりに遺跡からの脱出を果たした。
王国から莫大な報(ryを貰った後、今度はブライヒレーダー辺境伯から魔の森に巣食うアンデッドの浄化を依頼される。魔の森はバウマイスター騎士爵領内にあった為、進入許可を得る為に久しぶりの実家への帰省となった。
パーティーメンバー+ブランタークと共にバウマイスター騎士爵家に辿り着いたヴェルだったが、そこでヴェルの躍進劇に嫉妬し当主継承の座が危ぶまれると勘違いした長男クルトから憎悪の感情を向けられてしまう。
浄化作業は無事に済んだものの、クルトによる暗殺の可能性があるとして、エドガー軍務卿から彼の養女ヴィルマをヴェルの護衛兼側室候補として宛がわれることとなった。
案の定ヴェルの命を狙ってきたクルトとその一派だったが、協力者から預かった魔導具により自滅し、当主の座は次男ヘルマンへと移ることとなった。
暗殺未遂事件後、ヴェルはこれまでの功績により男爵から伯爵へと二階級陞爵することとなった。またバウマイスター騎士爵家の不始末を解決したとして、バウマイスター騎士爵領の未開地の大半をバウマイスター伯爵領として編入されることとなった。この時にヴィルマも正式に婚約者となっている。
未開地開発の傍ら、冒険者として魔の森の探索を行っていたところ、同業者のカタリーナという少女と出会う。
“暴風”の二つ名で有名で実力もあるカタリーナは、冒険者としてどちらが上か決めるべくヴェルに勝負を挑んできたが、結果は彼女の惨敗で、和解の後ヴェルのパーティーメンバーとして参加することとなった。
その後の展開と、バウマイスター伯爵家の家族構成(130話時点)
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この項目は、物語の重大なネタバレ成分を含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
カタリーナの冒険者としての行動原理は、没落した自らの家、ヴァイゲル家の旧領地と家臣たちを養うことにあった。魔の森の地下遺跡探索を通じてそのことを知ったヴェルは、ヴァイゲル家の復興に手を貸すことにする。色々考えた末にでた結論は、ヴェルがカタリーナを嫁に娶り、生まれてくる子にヴァイゲル家を継がせるというものであった。かくして、5人目の婚約者が出来ることになった。
つづいて、ヘルマンの騎士爵領において発生した反乱騒ぎをきっかけに、東のブロワ辺境伯家の陰謀が明らかになる。このブロワ家とブライヒレーダー辺境伯の紛争に加え、ブロワ家当主が危篤になったことによる息子兄弟の跡目争いが加わり、情勢は混沌とする。
結局、末妹の庶子・カルラが手引したことで叔父のゲルトがブロワ家を継ぐことになり、一応この騒動は終わった。ヴェルはブロワ家から紛争賠償として未開のヘルタニア渓谷を得て、石のモンスターが闊歩するこの地域を魔法の力で開放。莫大な地下資源を(ry。なお、この時エルはカルラに恋したが、カルラは騒動後家と縁を切り、以前から交際と婚約をしていた男と一緒に旅立っていった。つまり、エルはしばらく立ち直れぬほどの大失恋をしたのである。
16歳となり、ヴェルはついに5人の婚約者たちと結婚式を上げた。当然、ヒロインたちは夜伽を重ねることになったわけだが、その中でヴェルと行為をした相手の魔力が増大するという事実が発覚する。これが世に知られたら、ヴェルの貞操を狙いに魔法使いたちが殺到することになるのは火を見るより明らかだったため、関係者以外には秘密とされた。
そして、クルトの妻であったアマーリエは、実家のマインバッハ家の領地を立てる約束で、ヴェルの「あてがい女」(つまり、行為の練習台)とされていたが、結婚後も関係は続くことになり、エリーゼら妻たちも黙認することになる。
アーカート神聖帝国への親善訪問の際には、選帝侯家の一つであるフィリップ家の当主、テレーゼに内縁の夫の候補として見初められてしまう。しかも、時を同じくして起こった選帝侯の一人であるニュルンベルク公爵が起こした反乱に巻き込まれ、彼らが発動した「移動」系魔法の妨害装置によって「瞬間移動」や「飛翔」、「通信」を使用できなくされてしまう。
これで王国に帰るどころか連絡すらも満足に取れなくなったヴェルは、テレーゼの率いる解放軍に傭兵として加わり、妻たち、エル、ブランターク、アームストロング導師とともに1年にも渡る戦いの日々を過ごすことになった。途中、野戦の舞台となった地域での巡回看護でエリーゼが村長から天涯孤独の少女、フィリーネを引き取る。この娘は実はブライヒレーダー辺境伯の隠し子であることが判明するのであった。
敵の「英霊召喚」によってこの世に再臨した師匠のアルフレッドとの再会と激戦などを経てついに帝都に到達するものの、策略により第三勢力との膠着状態に陥ってしまう。王国へ帰還するために帝国内乱を一刻でも早く終わらせるべきという王国貴族としての判断から、ヴェンデリンはフィリップ家を見限り先帝の三男ペーターを擁立。ニュルンベルク公爵を打倒し、新たな皇帝となったペーターからは、帝国での名誉伯爵の称号と膨大な報奨(ry。ようやくバウマイスター伯爵領に帰還したが、フィリップ家の当主の座から退いて隠居の身となったテレーゼがついてきてしまった。なお、失恋の傷の癒えたエルは帝国内の独立国であるミズホ国のサムライガール、ハルカと出会い、後に結婚まで至ることになる。
日常をとりもどしたヴェルたちは、今度はバウマイスター騎士爵領とブライヒレーダー辺境伯領を隔てる山脈に、古代文明時代の遺産であるトンネルが存在することを発見する。トンネルそのものは土砂に埋まっている両入口付近を発掘すれば、すぐに使用可能だった。だが、ブライヒレーダー辺境伯領側入口が、実はオイレンベルク騎士爵領にあったことが判明。事態が一気にややこしくなってしまう。
オイレンベルク騎士爵親子は、膨大なトンネル利権を欲せず、これまでの農耕による生活を続けることを望む。だが、そこで現れたのはオイレンベルク騎士爵の娘であり、冒険者としてヴェルたちとも知己であったカチヤである。彼女は実家の躍進の種になるトンネル利権を惜しがり、自ら婿をとって引き受けると言い出した。
カチヤは王都で武芸大会を開き、その中で「自分より強い貴族の独身男性」が現れたら婿とするという。だが、そんな都合いい人物は結局現れず、王の勅命によってヴェルが彼女と勝負する流れになった。カチヤはヴェルに完敗。6人目の妻となった。こうしてヴェルはトンネル利権を(ry。
今度は凄腕でイケイケの冒険者「ブリザードのリサ」がカチヤの噂を聞きつけてやってきた。彼女はカチヤが以前より魔力が増えていることに感づくが、それを追求されまいと煽りまくったテレーゼとの間で諍いとなり、一ヶ月の後に魔法勝負となった。戦いはリサの圧勝となったが、結局行きがかり上ヴェルとの勝負となった。その時のアクシデントで裸を見られてしまったリサは、実はとんでもなく地味でコミュ障な本質が明らかになり、責任を取る形でヴェルが7人目の妻とすることになった。
…と、ここまでが130話時点までのあらすじである。130話でついに父親となるヴェルであるが、その時点の家族構成をここに記しておこう。
- 当主:ヴェンデリン・フォン・ベンノ・バウマイスター(18)
- 正室:エリーゼ(18)
- 側室:ヴィルマ(16)
- 側室:カタリーナ(19)
- 側室:ルイーゼ(18)
- 側室:イーナ(18)
- 側室:カチヤ(20)
- 側室:リサ(30)
- 愛妾:テレーゼ(21)
- 愛妾:アマーリエ(28)
- 側室候補(成人後結婚予定):フィリーネ(10)
※ヴィルマ、カタリーナはイーナ、ルイーゼより後に婚約したが、貴族子女であるため陪臣家の娘である2人より序列が上となった。カチヤの扱いは不明。
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