シルバー事件 単語

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シルバージケン

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kill the past

The Silver Case
(HDリマスター版)
ジャンル ADV
開発 GHM / AGM / PLAYISM
販売元 GHM
機種 PC
配信日 2016年10月7日
価格 ¥1,980
2,980 (DX版)

『シルバー事件』(The Silver Caseグラスホッパー・マニファクチュアGHM)が制作したアドベンチャーゲームである。
ディレクターSUDA51こと須田剛一

1999年10月7日PlayStation版が発売。
続編として「シルバー事件25区」携帯アプリ版にて2005年10月3日より配信される(現在では配信終了)。
DSでのリメイクの話が持ち上がったが、中止となったが……詳細は後述。

その後、17年にしてHDリマスターが発売。
ラットフォームはWindows PCMacは後日対応予定)。
2016年10月7日PLAYISM/Steam/GOG/Humble Storeにて配信が開始。
言語設定で日本語英語が選択できる他、グラフィックサウンドが大幅に向上している。
通常版(1,980円)に加え、オリジナルサウンドトラックデジタルアートブックなどの特典が付属するDX版(2,980円)がある。
また、海外/内向けのパッケージ版も受注生産された。

その後、2017年5月20日に続編「シルバー事件25区」のリメイクが正式発表。更にHDリマスターPS4版リリースされるとの発表があった。
これに合わせ、2017年5月30日、「ホワイトアウト」「ヤミ」の新エピソード無料配信により追加。

2018年3月15日HDリマスターおよび「シルバー事件25区」のフルリメイクが同梱された「シルバー2425」がPlaystation4にて発売。販売元は日本一ソフトウェア
その後2021年2月18日Nintendo Switchでも発売された。

概要

ムーンライトシンドローム」発表後、須田氏はヒューマンを退社。その後立ち上げたグラスホッパー・マニファクチュアの第一作
独特の雰囲気を持つ事で知られる、いわゆる須田ゲーの代表格。

スタイリッシュな演出とった台詞を呼ぶ衝撃的な展開などもあり、17年を経て現在でも熱狂的なファンがついている良作(怪作)である。

最大の特徴はフィルムウィンドウ」と命名された演出。
これは画面内に複数のウィンドウを表示して、場面ごとに表示位置や大きさを変えるというもの。この独特の手法により躍動感・緊感が生まれ、見るものを物語に引き寄せる。
当時はその新さを評価され、話題を呼んだ。

一方で、全てのシナリオクリアしてもが残っている事や、3D画面でのもっさりした挙動(※HDリマスター版では解消)など、マイナスの評価も存在する。
しかしそれらを含めた全てが「須田ゲー」の醍醐味であるとして、今なお考察を続けるファンも多い。

この魅力を言語化するのは難しいが、最初のほうにある「センス」という単語は大きな要素になる。少なくとも、本作をプレイしていない人間は体験したことのないであろう世界を、台詞のひとつ場面ひとつにまで感じられる、ということは確約できるのだ。一度はその、時には軽妙時には深い台詞回し、類を脱したキャラクタたち、印に残る世界観とシナリオ――に触れてみてはいかがだろうか。もしかすると、「シルバー事件」はあなたに大きなあとを残すかもしれないのだから。

ゲームカタログ@Wiki~クソゲーから名作まで~exit
「シルバー事件」よりexit

物語

舞台日本に酷似した架空の国カントウ」経済行政特別自治区「24区」
人口10万人、将来的には首都になるとされる新都市である。
一見平和に見えるその裏では、複数の政党市民団体による権力闘争が繰り広げられており、それは公安警察といった治安維持機構も例外ではない。
市民には明確な格差が存在しており、7割の低級情報層と3割の高級情報層が存在。所得よりも情報の格差による階級社会が形成されている。

また人口流入により犯罪が増加しており、マスコミを通じて「伝染」し、新たな犯罪を生むという悪循環が生まれている。
これに伴い、警察犯罪課」を設置。犯罪の「伝染」を食い止める為、特別捜官には犯罪者「処分」(殺)する任務と権利が与えられている。

1979年、「伝説犯罪者」ウエハラカムイにより「シルバー事件」が発生。
しかし事件に関する情報は固く封印され、警察関係者でさえ事件の詳細を知るものはほとんど存在しない。
その後20年を経て動き出したカムイを、主人公は追っていく事となる。

様々な事件に遭遇する犯罪課。
その活躍を描いたTransmitter」(トランスミッター)
裏で起きた事を語るPlacebo」(プラシーボ)
の2本で構成される。

各5エピソード、全10話+1。

登場人物

ウエハラ カムイ
伝説犯罪者」「絶対零度天使異名を持つ男。
1979年、通称「シルバー事件」を起こして逮捕されるも、重度の精神症と診断され、精神病院に収容されていた。以後20年を抜け殻状態で生きていたが、1999年3月27日、担当カウセラーを殺して逃亡、潜する。
事件の詳細が表されていない事もあり、権力への反逆者・革命者・表現者として、一部では熱狂的な崇拝を集めている。ファンサイトも存在し、模倣者が出現するほど。
実は「#1 デコイマン」の時点で時系列矛盾が生じているが、作中で言及される事はない。終盤にある相が明かされるが、それもまたを生む内容である。

Transmitter

主人公
Transmitter」主人公名前自由に設定できる。デフォルトネームアキラ
公安特殊部隊「リパブリック」隊員。
カムイ逃亡後の捕獲作戦に参加し、その後成り行きで犯罪課の特別捜官にスカウト。24区で次々と起きる奇妙な事件に遭遇してゆく。
新人という事もあり、課内での立場は低い。使い走りや運転手役の他、命の危険も有り得るおとり捜を押し付けられるなど、扱いは非常に軽い。ゲーム全編を通して発言が一切存在しない、純然たるプレイヤー分身である。
初対面のクサビからは「チンチラみてえな顔」と呼ばれ、その後「チンチラ刑事」→「デカ・チンチラ」→「デカチン」という、身もふたもないあだ名をつけられた。ひでえ。
ちなみに英語版でのあだ名は「Big Dick」(Dick探偵スラングチンチ〇のダブルミーニング)。海外勢を爆笑させたとか何とか。
サビ テツゴロウ
24署犯罪二課特別捜官。44歳、妻子ありのオヤジ
「シルバー事件」において「カムイ逮捕した男」として伝説的な存在であり、事件の相を知っている数少ない一人。「オヤジ」ことコトブキとは旧知の仲であり、犯罪課の立ち上げに協力した。
方法はオーソドックスに、足で捜するタイプ。堅実なスタイルは周囲からも評価されているが、反面私生活はだらしなく、ギャンブルに金をつぎ込んでは金欠に陥り、たびたび頭を抱えている。
下の懸念は一人トリコ海外留学で、彼女から嫌われない為に禁煙を本気で考えている(禁煙するとは言ってない)。
ダイ スミオ
24署犯罪二課特別捜官。26歳、スーツ姿のイケメン
サビの事を「テツさん」と呼び、ツーマンセルで組んで捜に当たる。
「ありふれているから」という理由で犯罪課にスカウトされており、のある同僚の中和剤として機している。しかし時折子供っぽい態度になり、クサビ相手でも敬語を忘れて暴言を吐く。また主人公あだ名「デカチン」についてクサビに意見をめられると「最高っス!」と答えるなど、何だかんだ面い性格。
初対面の時にはクサビスーツ姿のせいでキャリア組と勘違いされ、いい背広を買ってやると言われたものの、結局買ってもらえていない。
特技は読唇術。その後ある事情により退場するが、それでも自分はクサビの部下であると宣言した。
コトブキ シンジ
24署犯罪課のトップ犯罪対策本部長
大きなサングラスをかけた、往年の大スターを思わせる貌。ハチスカく、香水がキツい。
信頼できる指揮官で、前線で捜する事こそないものの、後方で強力なバックアップを行う。その一方で、「組織の何たるか」を知るものとして、時に冷酷な判断も下す。
有能な人材を常にめており、主人公犯罪課にスカウトした。その申し出を断る場合、ある事を要してくるが……システム的にできるわけねーだろ!
モリカワ キヨ
24署犯罪一課特別捜官。
サングラスと革ジャンジーンズ姿、軽口をく飄々とした性格の男。犯罪課設立前からクサビコトブキ行動を共にする、初期メンバーの一人。
情報屋を始めとしたコネクションを持っており、独自に情報を集めて捜を行う。たびたび姿を消しては単独行動を取り、連絡もつかなくなってしまう為、相棒ハチスカを苛立たせる事もしばしば。
コトブキからの信任は篤く、「シルバー事件」の再捜とレポート作成を任されている。
ハチスカ チヅル
24署犯罪一課特別捜官。25歳犯罪課の紅一点
24区区長・ハチスカカオルだが、名前を出される事をしく嫌う。科学研究所出身の才媛で、科学の他にもプロファイリングなどを得意とするが、その手法は作中では既に形骸化していると摘されており、古くからの捜方法を取るクサビは煙たがっている。
プライドが高く、理性的な意見を述べる一方で非常に感情の起しい。いい加減な勤務態度のモリカワとはしく対立する場面があるが……実はモリカワとは男女の仲。
ナカテガワ モリチカ
24署犯罪一課特別捜官。
オールバック髪型ブランド物のダブルスーツが特徴。公安出身で様々な顔を持っており、多くの組織に関わっていた。強力なコネクションを構築しており、犯罪課においてはクサビモリカワを差し置いてNo.2の地位にある。
基本的にはクール大人の男で、感情的な台詞は口にしない。しかしある事件では卑劣な手段を取った犯人に対して怒りを露わにし、作中発生する悲劇に際して誰も知らない所で号泣するなど、人間らしさを見せる事もある。ロリータ専門にして「フェミニスト連合書記長」を自称

Placebo

モリシマ トキ
Placebo主人公職業フリーライター
かつては大手通信社に所属する敏腕の事件記者だったが、本人く「言うのも情けないような理由」で退職。以後は三文記事を書き散らしつつ、ペットカメアカミミ」と共に、郊外のマンション「タイフーン」で逆転のだらしない生活を送っていた。
しかし元上イノハナから「ウエハラカムイの調報告」を依頼され、高額の前金につられて(酔っぱらっていた事もあり)調を開始。やがて事件に巻き込まれる形で「Transmitter」で語られた事件の裏の語り部となっていく。
ユカワ エリカ
モリシマの元同僚・元人。紆余曲折あって別れ、現在モリシマの元上イノハナの妻。
劇中で再びトキオと出会い、最初は一方的で身勝手な話に怒りを見せた。しかし後に考え直して調に協力する姿勢を見せ、時折行動を共にするようになる。
大人の顔色に敏感な子供の相手や、通信社のコネクションを使った裏情報提供など、トキひとりでは出来ない部分でのフォローを行う。

#0 ルナティックス

ムナカタ リュウ
デスファイリング特別捜官。デスファイリングとは「発展途上の捜方法」らしいが詳細は不明。
サビとは古くからの付き合いがあり、「シルバー事件」においても同僚だった。「ハラリバティングセンター」において、たびたびクサビと密談を行い、情報として協力する。
大事件が起こる直前には親知らずの治療が痛み出すと称する。
の男
自宅へ帰る途中の河川敷で、クサビが遭遇した青年
手に切断された少女の首を下げ、クサビに向けて発してきた為に「処分」対として追われる。私鉄サテライト、通称「カリフラワー」に逃げ込み、公安特殊部隊「リパブリック」初陣の獲物となった。
ムーンライトシンドローム」のリョウその人。同作の主人公ミカを守る事が出来ず、生首を抱えて発狂。最終的にクサビに「処分」された。
ナツメ ダイゴ
公安特殊部隊「リパブリック」隊長
禿頭、メガネ、口ヒゲなど、某コメディアンを彷彿とさせなくもない貌。
かつてはクサビと共に広域捜官として活躍していたが、「シルバー事件」を機に公安転職。「リパブリック」を立ち上げ、サカモト、イノマタ、主人公を育てた。
カモト ケンイチ
公安特殊部隊「リパブリック」隊員。ヒゲが特徴。
昔は暴力団鉄砲玉であり、敵対する組のトップの暗殺を決行して失敗、殺されそうになった所をナツメに救われた。以後は彼に命をげており、任務にも忠実に従う。
イノマタ ハルヒコ
公安特殊部隊「リパブリック」隊員。
感情的で神経質な所があり、血気に逸って損をする一面も見られる。しかしながら「獲物を狩る力は最も高い」と評されており、ナツメへの忠心も高い。
の女
カリフラワー」内で「リパブリック」に保護された少女。呼びかけに応答できない程正気を失っており、虚ろな表情で助けをめていた。
ムーンライトシンドローム」のルミその人。リョウを手に入れる為に障害となるミカを殺した犯人であり、相を知った主人公を向けた為に「処分」された。

#1 デコイマン

シモヒラ アヤメ
アートスタジオグラジオラス催。ウエハラカムイとはパートナーで、作品を共同で発表していた。
カムイが逃走後、接触する可性と被害者になる可性が生じた為、犯罪課が訪問する事となる。の覚めるような美女で、調に訪れたスミオが一目惚れするほど。

#2 スペクトラム

スギタ コウイチ
郊外のマンション「タイフーン402号室に住む少年庭。
隣に引っ越してきた「ヒカルくん」と友になり、家族ぐるみの付き合いをしていた。しかしある日突然ヒカルくん」が失踪した為、独自に「ソウサ」を開始。事件でマンションを訪れた主人公に「ソウサ」の協力をお願いする。
コバヤシ ヒカル
郊外のマンション「タイフーン403号室に住んでいた少年庭。
転校生で、体と気が弱くいじめられていたのをたびたびコウイチわれていた。実の兄弟のように仲がよかったが、ある日突然コウイチの前から消えてしまう。
ヒルマ ケンイチ
郊外のマンション「タイフーン301号室の住人。職業プログラマー
マンション駐車場死亡していたのを発見される。殺人事件の可性がある事、および別の事件で人手が少ない事から犯罪課が捜に入り、物語の発端となった。

#3 パレード

ユキムラ会長
政にもを及ぼす大財閥・ユキムラコンツェルンのトップ
脅迫状が届いた事から身辺警護を固めていた(#2で捜員が出払っていたのはこの為)が、何者かに自宅を爆破された上に誘拐され、更に「ある事」を要される。
サカグチ ダイキチ
中央警察相談室直事相談役。
かつてはエリート集団だったが、「一身に代えても守るべきものがある」として旧弊な捜手法に固執した結果、現実犯罪に対応できなくなった組織のトップ
何とも形容しがたいもさもさの髪型の男で「アフロ」と呼んだ相手は許さない。
犯罪課とは対立関係にあるが、かつてコトブキとは友であった。飼い犬に噛まれる危険性を忠告しつつ、ユキムラ会長誘拐事件揮を執る。
コウサカ ミチル
中央警察相談室直事管理官。サカグチ相談役の忠実な部下。
一本気で筋を通すところがあり、頑固を通り越して変人の部類に入る。しかしながらその気概はクサビには気に入られた。

#4 カムイドローム

フルヤ トモノリ
ハンドルネームオールドマン」を名乗るオタク青年。自分の環境ネット世界を冷めたで見下し、高尚ぶった辛辣な言葉をチャットに書き込みながら、ごとネットダイブ頭している。
そして「殺人」という検索ワードから辿り着いたアングラサイトカムイネット」に関わった時から、彼の現実世界は劇的に変わっていく。いわゆる厨二病
ニュートラ
アングラサイトカムイネット」常連。
他の常連相手にチャット喧嘩を吹っかけて気炎を吐く「オールドマン」に命の危険を警告したのをきっかけに、フルヤの現実世界を侵食していく存在となる。フルヤ以上の厨二病
バイアン サヤカ
グラビアドラマ映画に多数出演し、多くのファンを持つ人気アイドル
自宅を盗撮され、プライベート映像ネット配信された事で、彼女人生は大きく変わってしまう。
映像には実写が用いられており、ストーリーにおいて異色の挿話として展開される。その後アップデート実写部分が差し替えられた。新たにバイアンを演じるのは松永有紗。
なお配信を閲覧する為のアカウントは1人15万円で取引。捜と称してナカテガワが(コトブキの分も合わせて)経費で落とし、ハチスカを呆れさせた。

#5 ライフカット

ナツメ サクラ
犯罪課の組織改編に伴い、スカウトされた新人捜官。
ナツメダイゴであり、クサビとは面識がある。後に主人公コンビを組む事となる。
臭い性格ではあるが、冷静に状況を判断できる頭は譲り。
ミコシバ ケンタ
犯罪課の組織改編に伴い、スカウトされた新人捜官。
後にクサビの下につく事となる。
ナカテガワの示に露な不満を示すなど、思った事をすぐベラベラと口に出す。
トランプ
フォックスダイヤ」「バッファローハート」「ウルフスペード」「ジャッカルクローバー」の4人で構成される犯罪集団。
長らくカムイの陰に隠れていたが、ある事件をきっかけに再起動、暗躍を開始した。

その他

マスター
[Placebo]に登場。
モリシマが行きつけにしているバージャックハマー」の店。顔の濃さが特徴。
商売柄、多方面に関連した知識が豊富。時に悩めるモリシマに、思いがけないアドバイスをくれる事もある。
作中に登場したカクテルトリニティ」はHDリマスター版発売記念パーティーにおいて実際に振る舞われ、好評を博した。
1999年の時点でTwitterの真理に言及したかのような台詞があるexit論、当時Twitterは存在していない)。
エンザワ カイジ
[Placebo]に登場。
カムイに関する情報としてトキオに接触してきた、冴えない中年男。
とある場所でカムイ撃した事やその印を独特の表現で語り、カムイパートナーであったアヤメにも執着している。
スラッシュ
[Placebo]に登場。
ハッカーであり、チャットログメールから自宅やメールアドレスを突き止める。
たびたびトキオの依頼を受けて仕事をする職人
蝙蝠
主人公トキオに警告メールを送り付けてきたの存在。
junk
蝙蝠」について調したスラッシュが突き止めた相手。
正体と意を探ろうとメールコンタクトしたモリシマに対して、不可解な「なぞなぞ」を持ち掛ける。
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