ハサウェイ・ノアとは、アニメ「機動戦士Zガンダム」、「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の登場人物。
小説及び劇場作品の「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」の主人公も務める。
声:花中康子(Ζ)佐々木望(逆襲のシャア)、小野賢章(閃光のハサウェイ)
父親はブライト・ノア、母親はミライ・ヤシマ。妹はチェーミン・ノア。父のブライトと同様に宇宙世紀を舞台とするガンダムシリーズの複数作品に登場しており、「閃光のハサウェイ」では主人公にまでなっている。
元々は天真爛漫な少年であり、幼少期は母、妹と共にホンコン・シティに住んでいた。第二次ネオ・ジオン抗争時、シャア・アズナブルの地球寒冷化作戦を受けて母、妹と共にホンコンから宇宙へと避難するが、地球連邦政府参謀次長アデナウアー・パラヤが政治特権で割り込んだ事により、一人で宇宙へと向かう事になる。そこでアデナウアーの娘であるクェス・パラヤと出会い、彼女との出会いが彼の運命を大きく左右することになる。
複雑な家庭に育ったクェスはシャアに理想の父親像を求め、ネオ・ジオンへと降ってしまう。そこでクェスを取り戻すために父親が艦長を務めるラー・カイラムへ密航する。この頃から思惟を感じ取るセンスがあり、戦場で苦しむクェスを感知して、それがジェガンで戦場に出るきっかけとなった。
戦後、地球連邦軍に入隊。短い軍役を得て植物監査官候補生となる。表向きは品の良い青年であり、周囲の人望も厚い。しかし、少年時代のクェスの件で心に大きな傷を負っており、うつ病を患い治療プログラムに参加していた経験があるほどだった。劇場版では「感情と思想に引き裂かれているキャラクター」として精神的な歪さがより強調されている。
地球では植物監察候補生として、アマダ・マンサンの下で活動するが、マンサンの伝手でクワック・サルヴァーを紹介され、彼から地球連邦政府がマン・ハンターを動員し不法居住者を年間数十万虐殺している一方で特権階級の人間の地球への移住が加速しているという実情を知らされ、反地球連邦組織「マフティー・ナビーユ・エリン」の参加を決意。ニュータイプとして高い素質を持っていた彼はいつしか組織の表向きの指導者「マフティー・ナビーユ・エリン」を演じるようになっていった。
ブライト・ノアとミライ・ヤシマの間に生まれた。当時7歳。
この時はホンコンシティに移住しており、アムロ・レイ、カミーユ・ビダンとも対面している。
クェスに会う為に、無断でジェガンに搭乗し出撃。「シャアは私のものだ、誰にも渡さない」と独占欲を吐露するクェスはMAのα・アジールの巨体で全体重をかけνガンダムごとアムロを押し潰そうとする。そこにたまたま居合わせたハサウェイはアムロを助ける為、ジェガンのライフルを一射。これがコクピットに直撃しクェスを殺害してしまった。シャアとアムロに対するララァのそれと同じようにハサウェイもまた、意中の女性を殺してしまった罪悪感が十二年後の『閃光のハサウェイ』でも彼を苦しめるトラウマとなる。
ハサウェイがジェガンに無断搭乗した軍規違反による罪状は、クェスのα・アジールを撃墜した戦果によって帳消しにされ、戦勝ムードも相まって軍の広報に載せられる位持て囃された。
「ベルトーチカ・チルドレン」から連なる設定で、シャアの反乱後、クェスを自分の手で殺害してしまい心に傷を抱えたハサウェイが主人公として登場。
シャアの反乱を生き延びた後、クワック・サルヴァーの勧誘で反連邦政府組織「マフティー・ナビーユ・エリン」の戦闘員として参加する。その活動中に、シャアの唱えた地球を保全する思想に共感するようになっていき、表向きは植物監察官の候補生として生活する傍ら、裏ではいつしか「マフティー・ナビーユ・エリン」のリーダーその者となり組織を率いて、政府に対し全人類を地球から宇宙に上げる政策を実施するよう要求しながら、モビルスーツで閣僚だけをピンポイントに粛清する二重生活をしていた。
戦場で殺めてしまったクェスのことは未だに根強いトラウマとなっており、夢の中で彼女の思惟がハサウェイを罵倒してくるのだった。
アムロのνガンダムに続くギリシャ文字を与えられた「Ξガンダム」をアナハイムに発注、受領したマフティーは、当時最強クラスの戦闘力で連邦軍キンバレー部隊(後にキルケー部隊に改名)を圧倒。
更に連邦議会の開催されるアデレード強襲を予告して議会法案の成立阻止を迫る。
決行時にはキルケー部隊のエース、レーン・エイムの駆る高性能機「ペーネロペー」相手にも終始圧倒するが、ギギの補正が発動し、アデレートに設置されていた小型のビーム・バリアーによってガンダムは撃墜。ハサウェイも全身火傷と打撲の重傷を負って逮捕された。
逮捕されたハサウェイは裁判も行わず即刻銃殺刑が科せられた。普段の業務とは打って変わり、自分達を乱す邪魔者にだけ発揮される連邦政府のこの早急な対応には、エイムだけでなくキルケー部隊の軍人達も嫌悪感を示していた。銃殺刑の指揮を執ったのは、キルケー部隊の指揮官であり、皮肉にもハサウェイの友人であった、ケネス・スレッグ准将であった。
さらに、キルケー部隊の後任指揮官としてよりにもよってハサウェイの父、ブライト・ノア大佐が着任する予定であった。
ブライトに息子殺しをさせない為に(可能ならマフティーの正体をブライトに知られない為に)ケネスは予定を前倒しし、迅速にハサウェイの処刑を実行。火傷のダメージが抜けきらず看護婦の介助で漸く立てるような状態のハサウェイはベッドのまま移送され、友人であるケネスは彼が苦しむ時間を長引かせないよう迅速に業務を行い、彼は処刑された。享年25歳。
しかしこうしたケネスの努力もむなしく、処刑前にケネスが友人を殺す重圧に耐えかね上司であるメジナウム・グッゲンハイム大将にマフティーの正体を打ち明けてしまったことにより全部破算してしまう。グッゲンハイム大将の裏工作により新聞社にマフティーの正体はハサウェイであると公表された。またその報道では処刑を指揮したのはインタビューに答えたブライト・ノア大佐であり、処刑の寸前まで人類の健やかな精神を信じ連邦が不正を続けるならこれからもマフティーが粛清を続けると宣言したハサウェイに関しても、自分の間違いを認め父による裁きの刃を受け入れ、母であるミライも妹であるチェーミンも納得していると捏造された事実が報道されてしまうのであった。
その後ハサウェイ・ノアの名前は人類の生活エリア全域で、マフティー・ナビーユ・エリン(正当なる予言者の王という意味)としてマランビジー(枯れることのない水道)のように伝説や神話となっていった。
当時13歳。
アムロ・レイやチェーン・アギとは面識があり、共に外出することもあった。
シャアの反乱で地球が恐怖に陥る最中、宇宙に上がるシャトル便でクェス・パラヤと出会い、彼女に惹かれていくようになる。
最初はアムロに興味を持っていたクェスだったが、恋人候補のチェーンの出現でアムロから離れていき、シャアに惹かれてネオ・ジオンに合流してしまう。
ハサウェイは、ネオ・ジオンに行ってしまったクェスを何とかして取り戻そうと決意し、プチモビで父ブライトの指揮するラー・カイラムに密航。
結局見つかってしまいブライトから鉄拳制裁を見舞ったがハサウェイは折れず、最終的には乗艦を許可される。
アクシズを巡る最終決戦の中、クェスの思惟を感じ取り、戦場の混乱に乗じてロンド・ベル配備のジェガンを無断出撃してしまう。
クェスが乗るα・アジールに肉薄して説得を試みるも失敗。
そんな中、チェーンのリ・ガズィが放ったグレネードが二人に接近。クェスはハサウェイを庇うように直撃を受け、撃墜されてしまう。
これに激昂し、チェーンに向けてビームライフルを乱射。チェーンの必死の制止も空しく、彼女を殺害したが、チェーンの思惟を吸収したサイコフレームの光により88艦隊の救援が行われる事となった。
アムロとシャアの命や地球圏の無意識を媒介にサイコフレームが発動されアクシズが地球から跳ね返される中、その虹色の光を纏ったアクシズを放心状態で見守っていた。
徳間版逆シャアと映画ではハサウェイがチェーンを撃墜するなどの流れは一緒だが、小説版(ハイ・ストリーマー)ではα・アジールがヤクト・ドーガになっていたり、ハサウェイより先にチェーンがクェスと遭遇していたり、映画のようなチェーンとクェスの会話が無かったり、小説版ではクェスのヤクト・ドーガがハサウェイのジェガンを払いのけた時にチェーンは攻撃することを決定したり、ハサウェイがリ・ガズィにチェーンが乗っていたと気付くのはリ・ガズィ撃墜後になっていたりするなど映画と異なる箇所が多い。
『逆襲のシャア』直後を舞台とした漫画『ガンダムUC 虹にのれなかった男』では、ハサウェイの搭乗したジェガンは電装系の故障の為フライト・レコーダーが機能していなかった。そしてハサウェイ自身は先の戦闘によるトラウマにより一ヶ月間碌に会話も出来ない状態が続いた為、戦場で何があったかはハサウェイ本人以外は誰も分からない状態であった。
しかし、ハサウェイにはジェガンに無断搭乗した軍規違反が残っており[1]、核ミサイルを横流しした罪状で終身刑が確定していたカムラン監査と共に、連邦軍上層部により、父親のブライト・ノアへの取引材料となっていた。その後、生霊のアムロ・レイ、カミーユ・ビダン、ジュドーアーシタ達に説得されたブライト・ノアは、アクシズ・ショックの真実がNTとサイコ・フレームと人類の無意識が起こした超常現象ではないと認め、連邦の隠蔽工作の片棒を担ぐ事で、ハサウェイの罪状は消滅し無罪となった。
逆襲のシャアから3年後を舞台とした小説「機動戦士ガンダムUC」では、植物学を勉強している事がチラっと語られている。死亡したクェスの事がトラウマのままで、まだ療養中と思われる。
映画『逆襲のシャア』から連なる設定で、シャアの反乱時、クェスに命を救われたものの、チェーン・アギを殺害したことでサイコフレームに彼女の思惟を吸わせ、間接的に地球を救ったハサウェイであったが、既に25歳の青年となっていた。
マフティー・ナビーユ・エリンのリーダーとして組織を率いているハサウェイは、ハウンゼン356便に同乗したギギ・アンダルシアやケネス・スレッグと正体を隠したまま奇妙な友情を築く事となった。
Zガンダムに登場したニュータイプのカミーユ・ビダンが死んでいった人達の思惟を吸収していたように、12年前に、目の前でチェーンに殺害されたクェスの思惟は、どうやらハサウェイの肉体に吸収されているようで、ハウンゼンがハイジャックされた時にもクェスの声を聞くことが出来た。また、アムロ・レイの思惟も宿っているようで、彼からは「身構えている時には死神は来ないものだ」とアドバイスを受けている。
映像化に伴い、人物像も大きく加筆されており、特に内面描写において筆跡
や行動の異常さ(ハウンゼンでの対応や食事時など)が見られ、一般的価値観から剥離しているにもかかわらず、ハサウェイ本人は意識していないという歪みが見られる(劇中で幾度となく突き付けられている)
カーゴ・ピサから「Ξガンダム」を受領した後は、ケネス率いる連邦軍キルケー部隊のペーネロペーと対決し、人質であったガウマン・ノビや装備が不完全だったというハンデキャップを背負いながらも、ビーム・ライフルを囮にした奇襲戦法で勝利を収めた。
初登場となるGジェネレーションシリーズF以降では愛機のΞガンダム共々使用出来る機会が増えている。
ガンダムVS.シリーズ最新作であるEXVSFBでもアップデート解禁という形で参戦。家庭用EXVSにもDLCという形で参戦を果たしている。
『SUNRISE WORLD WAR Fromサンライズ英雄譚』では、ハサウェイ本人が登場し、さらにはΞガンダムが登場(ハサウェイは逆シャア時代のままだが、Ξガンダム搭乗時はマフティーのスーツ)。ちなみに「閃光のハサウェイ」は、唯一の未映像化作品として参戦を果たした。
「スーパーロボット大戦Z」では本人の出演は無かったが、「閃光のハサウェイ」を暗喩するような台詞が含まれていた事でファンの話題になった。続編「第3次スーパーロボット大戦Z」にてハサウェイ自身も参戦[2]するが、同作の展開から閃光のハサウェイに至る道が消滅したことが登場人物により語られている。
閃光のハサウェイ自体は「スーパーロボット大戦V」で初めて参戦することになったが、この時は機体のみ参戦という措置が取られている。ハサウェイ自身も、外見自体は閃光のハサウェイ時代を基準として、表記はハサウェイとしてPVに出演している。
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掲示板
1510
2025/07/01(火) 14:10:50 ID: uL3mGQ9AdJ
発作的に突飛な行動をするのはニュータイプなら見えてる世界が違うから解像度が違うからで済むが、オールドタイプでやると狂人なんだよなぁ。しかもオールドタイプには傍から見ててその違いは分からないという
1511 ななしのよっしん
2025/09/12(金) 15:20:28 ID: CfD94B0OR4
1512 ななしのよっしん
2025/10/06(月) 20:07:55 ID: 2R/if69uyq
親の教育を上回るくらいに第二次ネオジオン戦争でのトラウマが影響してるんではないのか
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最終更新:2025/12/06(土) 00:00
最終更新:2025/12/06(土) 00:00
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