この記事は、悪天候等の事由により北海道発の飛行機が欠航した場合に、どうすれば北海道を脱出できるかをまとめた備忘録的(チラ裏)記事である。
北海道は日本列島の主要四島のうち、唯一他の島と徒歩および自動車での行き来が不可能という地理的な特徴がある。そのため、北海道と他の地域とを往来する手段は、以下のものに限られる。
このうち最も多くの人に利用されているのは飛行機であろう。なんといっても他の移動手段と比較しても圧倒的に所要時間が短い。まさに忙しい現代人の味方である。
だがそこは試される大地北海道、夏から秋に大雨や台風に見舞われることこそごく少ないとはいえ、厳しい冬の気候は時として容赦なく飛行機を欠航に追いやってしまう。すぐさま振替便を確保できれば良いが、多くの場合他の利用者も振替手続に殺到するため当日中の便の確保は極めて困難となる。年末年始や雪まつり開催時期などの冬の多客期ともなると数日先まで全便満席ということも珍しくなく、途方に暮れた経験を持つ人も多いのではないだろうか。筆者もその一人
この記事は、急な欠航でも慌てなくても済むよう、代替の移動手段を備忘録的に記すものである。同じような状況に置かれた人への一助となれば幸いである。あと、「他にこんな方法あるよ」という情報をお持ちの方は是非掲示板にて報告してほしい。
なお、以下では最も利用者が多いと思われる新千歳─東京(羽田)便の搭乗を予定していて、その便を含む新千歳空港当日発着便が全て悪天候により欠航したものとしてシミュレーションを行う。また本文中の時刻は2025年現在の各交通機関の夏ダイヤに基づく。悪天候が多くなる冬季については、特に丘珠空港のダイヤが夏とは大きく異なるため注意を要する。
新千歳空港発着便が欠航になった場合でも、道内の他の空港は運航を続けている場合がある。それらの空港を利用して北海道からの脱出を試みるのもひとつの手である。
新千歳空港から近い空港として、札幌市東区にある丘珠空港が挙げられる。丘珠空港からは2025年現在、道外への便として秋田、三沢(八戸)、新潟などへの便が就航している(この他、名古屋(小牧)・松本・富士山静岡へフジドリームエアラインズが就航しているが、丘珠空港の滑走路は冬季にジェット機が離発着するには短いため運休となる)。
ただし新千歳空港から近いということは、新千歳空港と同じような天候状況である可能性が高いということでもあり、新千歳空港発着便が欠航となるような悪天候下では丘珠空港発着便も欠航になっている可能性が高い。仮に欠航になっていなかったとしても、前述のように利用者の振替手続が殺到して早々に満席になってしまう可能性が高く、残念ながらあまり現実的な手段とは言えない。
その他、旭川空港や帯広空港が新千歳空港から200km圏内であり、最終便が前者は19:55発東京(羽田)行き、後者は19:50発東京(羽田)行きである。どちらも新千歳空港からだと、遅くとも14時台に出発しなければ最終便に間に合わないため選択肢になりにくいが、欠航を知ったのが新千歳空港以外の場所であれば選択肢に入るかも知れない。特に旭川空港は欠航率の低さに定評があり、現在地が札幌市内で丘珠便が全滅しているような状況であれば望みをかけてみる価値はある。札幌駅16:00発のライラック27号から最速で乗り継いでいけば旭川空港発の最終便をつかまえることが可能。ただしもちろん、こちらも熾烈な席争奪戦を制するのが前提である。
ちなみにこれは余談だが、北海道本島の空港で新千歳空港の次に遅くまで飛行機を飛ばしているのは女満別空港(20:00発東京(羽田)行き)である。もし丘珠空港が運航していて、丘珠-女満別便に空席がある場合、丘珠→女満別→羽田は選択肢として取りうる(同様のことは同じく丘珠との便がある函館空港、釧路空港についても言える)
さらに余談だが、丘珠空港からも少数であるが、本州各方面への便が存在する。昼過ぎ以降に出発する便は以下の通り。
以下は夏季限定のフジドリームエアラインズ運航便に関する記載となる
ただし、新千歳空港から丘珠空港までの直通の公共交通機関は存在しない。公共交通機関で移動する場合、札幌駅まで千歳線経由(エアポート号が便利)で移動し、その後さっぽろ駅から地下鉄東豊線に乗車したうえで栄町駅からバスに乗車することになり、1時間20分から1時間半ほどかかる。このため、新千歳空港にいる段階で欠航を知った場合、飛行機に乗るまでの時間は2時間半は見ておかないと厳しい点に注意せよ。
都合よく席を確保することができれば当日中に目的地に辿り着ける可能性は高まるが、それには迅速な判断と行動、そしてなにより運が必要である。席の確保ができなかった場合、その他の手段を検討することになる。
2025年現在、道外への航路が出ている港は、函館港・室蘭港・苫小牧西港・苫小牧東港・小樽港がある。多くの航路は航行時間が長すぎて、明朝から仕事や学校があるという人には選択肢になりにくいが、函館─青森、室蘭─青森、苫小牧西─八戸の航路に関しては例外で、夜間に出航すれば翌早朝には本州側の港に着く。この中で苫小牧西港は新千歳空港からのアクセスが比較的良く、21:15発の便に間に合えば翌4:45に八戸港に到着する。この便に乗りたい場合、18:30頃には新千歳空港を出発したほうが良いだろう。
青森港または八戸港に着いたらタクシーで最寄りの新幹線駅に移動し、朝一のはやぶさ4号(新青森6:18発、八戸6:42発)に乗車すれば、東京駅には9:23に到着する。さすがに学校の1コマ目とかには間に合わないだろうが、始業が遅い勤務先や学校の2コマ目等ならばなんとか間に合うかもしれない。室蘭港の便は鉄道からの接続の都合上、札幌からの場合苫小牧西港より使いづらい。函館港に関しても、今回のシナリオでは使いづらい。
ただし、飛行機が欠航になるような悪天候下では当然海も時化ているので、船も欠航になる可能性が高い。仮に運航されたとしても前述の通り東京着が早くとも明朝になってしまうと考えると、やはり選択肢としては微妙か。
そこで登場するのが、大本命の鉄道である。こちらも悪天候時に運休する可能性はあるものの、その可能性は飛行機や船舶に比べると低い。
鉄道で北海道を脱出する場合は北海道新幹線に乗って青函トンネルを抜ける必要があるが、2025年現在北海道新幹線は新函館北斗駅までしか開通していないため、まずそこまで行かなければならないという点が大きな問題となる。新千歳空港発函館空港行きの便が生きていればそれに振り替えて新函館北斗駅まで向かうのが一番手っ取り早いが、その便が欠航もしくは満席で乗れない場合は新函館北斗駅までも鉄道で移動することになる。
鉄道で新千歳空港から新函館北斗駅に向かうには、まず種別はどれでもいいので最初に来た列車に乗って一つ隣の南千歳駅に移動し、そこで最初に来た函館行き特急「北斗」号に乗り換えて新函館北斗駅まで乗車する。このとき間違えて北斗以外の特急(おおぞら、とかちなど)に乗ってしまうと大幅なタイムロスとなるので、列車名と行き先をしっかり確認すること。間違えて乗ったのが「すずらん」であれば、苫小牧駅や東室蘭駅などで北斗に乗り換えれば最小限のダメージで済む。小樽・倶知安経由の通称「山線ルート」は一見近そうに見えるが、本数が少ない&線形が悪い&優等列車がない区間を通るためこちらには行かないほうがいい。
ただし、この北斗号をもってしても、新千歳空港から新函館北斗駅までは約3時間もかかってしまう。北斗号を含めたJR北海道の特急列車は全車指定席で運行されているため、もし席が取れなかった場合はその間デッキで立ち続けるという地獄を味わう羽目になる。飛行機の欠航決定時は券売機やみどりの窓口に利用者が殺到するため、乗車券・特急券はえきねっとであらかじめ購入手続きを済ませておくと良い。
新函館北斗駅に着いたら北海道新幹線に乗り換えて東京方面へ向かうことになるが、東京駅に直通する新幹線は新函館北斗駅18:40発はやぶさ42号(東京駅着23:04)が最終となる。これをつかまえるには、遅くとも15時頃には新千歳空港を出発して、南千歳駅15:17発北斗16号より早い便に乗車しなければならない。これを乗り逃した場合、次の16:17発北斗18号に乗って23:01仙台着か、さらにその次の17:26発北斗20号に乗って22:48盛岡着が、当日中に列車で行ける限界となる。
ただ、その場合も諦めてはいけない。仙台駅・盛岡駅からは東京方面行き夜行バスが出ており、これに乗ることで翌早朝に都内へ行くことができるからだ。これならば、仕事や学校に間に合う可能性がある。
ただし、はやぶさ号・はやて号は全車指定席である。このため、結構ややこしい規則になっている。
要は、指定席が満席の場合、特定特急券で盛岡まで出た後、やまびこ号に乗るのが基本になる。まあ最繁忙期でなければ立って移動すること前提で立席特急券という救済策が用意されることもあるが(4時間以上立ちっぱなしになるためお勧めしない)。
北海道新幹線を札幌まで延伸させる計画はこういった事態に柔軟に対応する意図もあると思われる。
レンタカーを使えば公共交通機関が動いていない時間でも移動できるんじゃね?と思った人もいるだろうが、結論から言うと非現実的である。
レンタカーで目的地に行くとなると乗り捨て(ワンウェイ)サービスを利用するのが前提になってくるが、深夜や早朝も営業していてかつ乗り捨て可能な店舗というのは各事業者ともほとんど存在しないようだ。また、多くの事業者では津軽海峡を跨いだ乗り捨てが禁止されている[1]ため、夕方のうちに道内でレンタカーを借り、レンタカーごとフェリーに乗り込んで目的地近くの店舗で返却するという手段も取りにくい。
タクシーは近くの駅や空港、フェリー乗り場に行くには有用だが、何十・何百kmという長距離の移動には利用しにくい。各タクシーごとに営業エリアが定められており、その営業エリアからあまりにも離れた場所への移動は断られることがあるからだ[2]。
仮に乗せてもらえたとしても、運賃がとんでもないことになってしまう可能性が高い。試しに青森から東京までを通しで乗車した場合のタクシー運賃を調べてみたところ、約30万円という概算結果が出た。道内移動にタクシーを使うのはまだましだが、それでも函館→札幌の方向になるが、定額タクシーの料金が深夜料金込み8万8800円という段階でお察しだろう。
以上を踏まえたうえで、実際の動きをシミュレートしてみよう。
自分が乗る予定だった便の欠航を知ったら、すぐにskyticketやskyscanner
などのサービスで、丘珠発の便の空席を探そう(2.5時間以上後に出発する便から探す)。空席が見つかる可能性は低いが、本来着陸予定だった空港だけでなくその周辺の空港も探せば空席が見つけやすくなり、もし無事に席を取れて飛行機で北海道を脱出できれば、当日中に目的地に到着できる可能性はぐっと上がる。
このときターミナルビル内に航空会社のカウンターで振替またはキャンセルの手続きをするようアナウンスが流れると思うが、このアナウンス通りにカウンターに行って手続きをするのは愚策である。自社便の振替しか案内してくれない上に、他の利用者もカウンターに殺到するので順番待ちをしている間にわずかな空席が埋まってしまうからだ。欠航便をキャンセルする前提で新たに空席のある便を探したほうが良い。(ちなみに欠航が理由でキャンセルする場合は払い戻し手数料がかからない。またキャンセル手続きは後からでもできるので、わざわざカウンターに並んで時間を費やすよりは代替の移動手段の確保に全力を注ぎこむべきである。)
自分が乗る予定の便の欠航が決まる前であっても、欠航気配が濃厚になった段階で丘珠空港発便や他の交通機関の運行状況を調べておくとなお良い。
以下、丘珠空港経由で有用性が高そうなモデルコースを表にした。いずれも欠航の可能性大&空席の望み薄だが、運よく席が確保できた場合に参考にしてほしい。
新千歳空港 | ||||||
↓快速エアポート 札幌駅 ↓徒歩 さっぽろ駅 ↓地下鉄東豊線 栄町駅 ↓バスorタクシー |
||||||
丘珠空港 | ||||||
16:35発 ↓トキエア104便 18:20着 |
16:45発 ↓JAL2869便 17:30着 |
17:05発 ↓JAL2825便 18:15着 |
17:40発 ↓FDA176便(JAL4332便)(冬期運休) 19:35着 |
17:55発 ↓JAL2727便 18:40着 |
18:05発 ↓JAL2755便 18:45着 |
18:35発 ↓FDA398便(JAL4458便)(冬期運休) 20:25着 |
新潟空港 | 釧路空港 | 秋田空港 | 静岡空港 | 女満別空港 | 函館空港 | 名古屋空港 (小牧空港) |
18:40発 ↓リムジンバス 19:03着 新潟駅 19:42発 ↓とき342号 21:52着 |
19:40発 ↓JAL544便 21:30着 |
20:50発 ↓JAL168便 22:00着 |
20:00発 ↓静鉄バス 富士山静岡空港静岡線 20:57着 静岡駅 21:31発 ↓ひかり522号 22:27着 |
20:00発 ↓JAL566便 21:55着 |
19:30発 ↓JAL588便 21:00着 |
21:10発 ↓あおい交通 名古屋空港直行バス 21:45着 名古屋駅 21:56発 ↓のぞみ62号 23:32着 |
東京駅 | 羽田空港 | 東京駅 | 羽田空港 | 東京駅 |
残念ながら飛行機の空席が見つからなかった場合は、現在時刻によって最適な経路が変わってくる。都内入りを目指す場合は以下を参考に、各交通機関の運行状況も勘案しながら経路を選択しよう。(欠航が決まった時間は目安。また赤字は翌日の経路を表す)
欠航が決まった時間 | 経路 | 備考 |
---|---|---|
~14:30 | 新千歳空港駅 ↓ 南千歳駅 ↓(北斗16号) 新函館北斗駅 ↓(はやぶさ42号) 東京駅 |
東京駅着23:04 |
14:30~15:30 | 新千歳空港駅 ↓ 南千歳駅 ↓(北斗18号) 新函館北斗駅 ↓(はやぶさ96号) 仙台駅 ↓(JRバス東北) 王子駅、バスタ新宿など |
最速で翌5:08に都内入り |
15:30~16:30 | 新千歳空港駅 ↓ 南千歳駅 ↓(北斗20号) 新函館北斗駅 ↓(はやて98号) 盛岡駅 ↓(岩手県北バス) 東京ドームホテル、バスターミナル東京八重洲など |
最速で翌6:30に都内入り ただし盛岡駅での乗り換えがシビアなため、一本後のTDS行きのほうが良いかもしれない。その場合バスタ新宿に翌6:40に着く。 |
16:30~18:30 | 新千歳空港駅 ↓ 苫小牧駅 ↓(タクシー等) 苫小牧西港 ↓(シルバーフェリー) 八戸港 ↓(タクシー等) 八戸駅 ↓(はやぶさ4号) 東京駅 |
東京駅着翌9:23 欠航のリスク大 |
18:30~ | 新千歳空港駅 ↓ 札幌駅 ↓(北海道バス) 新函館北斗駅 ↓(はやぶさ10号) 東京駅 |
東京駅着翌11:04 |
上述の詳細な時刻は以下の通り(いずれも2025年5月時点)。
ルート | 時刻等 |
---|---|
北斗・はやぶさ 当日着 | 新千歳空港 15:09発 ↓エアポート115号 南千歳 15:12着/15:17発 ↓北斗16号 新函館北斗 18:15着/18:40発 ↓はやぶさ42号 東京 23:04着 |
北斗・はやぶさ 仙台夜行 | 新千歳空港 16:08発 ↓エアポート127号 南千歳 16:11着/16:17発 ↓北斗18号 新函館北斗 19:14着/19:41発 ↓はやぶさ96号 仙台 23:01着/仙台駅東口23:45発 ↓ドリーム仙台・東京/成田 東京駅日本橋口 翌6:20着 なお、ドリーム仙台・新宿/横浜の場合、23:30発で以下の通り 王子駅前5:08、池袋駅東口5:18、バスタ新宿5:38 このほか、他社のバス路線も複数あり |
北斗・はやて 盛岡夜行 | 新千歳空港 17:18発 ↓エアポート139号 南千歳 17:21着/17:26発 ↓北斗20号 新函館北斗 20:24着/20:43発 ↓はやて98号 盛岡 22:48着/盛岡駅西口22:55発 ↓岩手きずな号 バスターミナル東京八重洲 翌6:50着 このバスは東京ドームホテル6:30着、田町駅7:10着 バスタ新宿方面はMEX三沢MM02便 盛岡駅西口23:10発、バスタ新宿6:40着 |
苫小牧・八戸船舶 | 新千歳空港 19:42発 ↓エアポート163号 南千歳 19:45着/19:48発 ↓すずらん10号 苫小牧 20:07着 ↓タクシー(約15分) 苫小牧西港フェリーターミナル 21:15発 ↓シルバープリンセス号 八戸港フェリーターミナル 翌4:45着 ↓タクシー(約20分) 八戸 6:42発 ↓はやぶさ4号 東京 9:23着 なお、23:59発のフェリーもあるが、八戸7:30着 以後は下記のはやぶさ10号と同じ便になる この便に接続するのは、エアポート189号→すずらん12号 新千歳空港は22:17発となる |
札幌・新函館北斗夜行 | 新千歳空港 22:53発 ↓エアポート193号 札幌 23:32着/札幌駅前翌0:00発 ↓函館特急ニュースター号 新函館北斗 4:53着/6:39発 ↓はやぶさ10号 東京 11:04着 終電間際の列車で一度札幌に戻り夜行バスに乗る、ある意味盲点のルート 本当の最終便である特別快速エアポート195号は札幌駅23:54着だが 乗り換えがシビアすぎるのでやめたほうがいい 南千歳19:18発の特急北斗最終便で新函館北斗に行き、そこで一泊した場合も 翌日の始発は同じくはやぶさ10号になる |
翌朝北斗・はやぶさ | 札幌 6:00発/苫小牧 6:44発 ↓北斗2号 新函館北斗 9:16着/9:35発 ↓はやぶさ16号 東京 14:08着 当日中の脱出を諦めた人向け なお、前日にすずらんから普通列車に乗り継いでいくのは無駄 長万部6:35発の始発列車は途中でこの北斗2号に抜かれ、新函館北斗でのはやぶさ16号への接続には間に合わない |
上記すべての方法を検討したが乗り逃した、あるいは席が取れなかった等で万策尽きたら、諦めて道内で1泊して翌日に改めて北海道脱出を試みることになる。勤め先や学校、その他関係者に遅れる旨と謝罪の連絡を入れたうえで、宿を探して翌日の行動に備えよう。
宿は新千歳空港周辺や札幌・苫小牧などの千歳線沿線で取れれば良いが、他の利用者も宿を狙っているのでもたもたしているとあっという間に部屋が埋まってしまう。迅速な行動を心掛けよう。苫小牧周辺が比較的穴場ではないかと思われる。
どうしても宿が取れない場合は、空港のターミナルビルで夜を過ごすしかない。欠航が相次ぐ非常事態時には欠航難民向けにターミナルビルが開放され、場合によってはマットなどが貸し出されることもあるようだ。新千歳空港内には24時間営業のコンビニや深夜・早朝も営業している温泉施設があり、寝心地の悪さに目を瞑ればそこまで不自由なく過ごせるだろう。
言うまでもなく、冬の北海道で野宿・駅寝は絶対厳禁である。おそらく翌朝には冷凍された死体が出来上がるだろう。あと、ヒグマに襲われて死体も残らないということもありうる。
翌日の移動手段については、飛行機の空席が確保できればベターだが、もともとその日に移動するはずだった客の予約が入っているため、そこまで潤沢に空席があるわけではなく、多客期であればあっという間に空席が振り替えで埋まってしまい、5日後くらいまで空きがないということもザラである。そのようなときに推奨されているのが、新千歳→ソウル→羽田と国際線を乗り継ぐ方法である。国内線よりははるかに空席が狙いやすい上に、こういう悪天候のために直前に出たキャンセルによる空席を埋めるために格安の値段で座席が出ていることも多く、どうしても東京に帰らなければならない人にとってはそこまで莫大な出費を伴うことなく北海道を脱出できる奥の手となっている。ただし、韓国への入国にはビザこそ不要とはいえパスポートは必須となる。冬の北海道旅行にはパスポートを忘れずに持ち歩こう!
パスポートを持っておらず国内線の空席も取れなかった場合は、諦めて船か鉄道を使ってください。
以上長々と書き連ねたが、悪天候下の移動は常にリスクが伴うことに留意し、決して無理な行動はしないよう心がけよう。自身の安全が第一である。
そして振替をしなかった欠航便の航空券は、落ち着いてからでいいので忘れずに払い戻し手続きをしておこう。
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最終更新:2025/07/12(土) 13:00
最終更新:2025/07/12(土) 12:00
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