『ファイアーエムブレム』(Fire Emblem)とは、1990年から任天堂より発売されているシミュレーションRPGシリーズである。略称は『FE』。
開発はインテリジェントシステムズで、同社の代表作の一つ。
「ファイヤーエンブレム」等と誤植されやすいが、正しくは「ファイアーエムブレム」である。口頭の発音はエンブレムでもいいらしい。なお、誤植パターンも商標登録済みらしい。
シミュレーションRPGというジャンルを確立したシリーズ。中世ヨーロッパ風のファンタジー世界を舞台に、ほとんどの作品で国家間の戦争を描いている。
大きな特徴は、従来のシミュレーションゲームでただのコマだった「ユニット」の扱い。FEでは仲間全てに個別のグラフィック・成長率が設定され、一度死んだキャラクターは原則二度と復活しない。これにより、キャラ一人一人への愛着が増すほか、死なないよう慎重に運用することも攻略上重要な要素となっている。一部作品では、無限にレベルを上げられるフリーマップや闘技場というシステムもあるので、キャラ育成が楽しいゲームでもある(これらも当然、倒されれば通常通り死亡する)。死ぬか生きるかのギリギリのせめぎあいがまた醍醐味にもなっている。
一方で、最近の作品では幅広いプレイヤーのニーズに合わせ、こういったFEのお約束を緩和するモードも搭載している(倒されても死なない新紋章の「カジュアルモード」など)。FEifでは、初代作品から続いた「武器の使用回数制」が完全撤廃されている。
『大乱闘スマッシュブラザーズDX』でマルスとロイの参戦が決まった当時、FEシリーズは海外で発売されていなかったにもかかわらず、外国人の絶大の支持を受けていたという逸話がある。その影響か、2003年の烈火以降は海外でも展開するようになった。
| タイトル | 機種 | 発売年 | 備考 |
| ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣 | FC | 1990年4月20日 | 1作目 |
| ファイアーエムブレム外伝 | FC | 1992年3月14日 | |
| ファイアーエムブレム 紋章の謎 | SFC | 1994年1月21日 | 第1部は暗黒竜 |
| ファイアーエムブレム 聖戦の系譜 | SFC | 1996年5月14日 | |
| BSファイアーエムブレム アカネイア戦記 | SFC | 1997年9月29日 | サテラビュー |
| ファイアーエムブレム トラキア776 | SFC | 1999年9月1日 | |
| ファイアーエムブレム 封印の剣 | GBA | 2002年3月29日 | 初携帯機 |
| ファイアーエムブレム 烈火の剣 | GBA | 2003年4月25日 | 海外初作品 |
| ファイアーエムブレム 聖魔の光石 | GBA | 2004年10月7日 | |
| ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡 | GC | 2005年4月20日 | 15周年作品 |
| ファイアーエムブレム 暁の女神 | Wii | 2007年2月22日 | 据置機最新 |
| ファイアーエムブレム 覚醒 | 3DS | 2012年4月19日 | |
| ファイアーエムブレムif | 3DS | 2015年6月25日 | |
| ~リメイク作品~ | 機種 | 発売年 | 原作タイトル |
| ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣 | DS | 2008年8月7日 | 暗黒竜と光の剣 |
| ファイアーエムブレム 新・紋章の謎~光と影の英雄~ | DS | 2010年7月15日 | 紋章の謎 |
※2016年2月時点でFC・SFC・GBA&新・暗黒竜がWiiUバーチャルコンソールで購入可
『アカネイア戦記』のみ例外だが、『新・紋章の謎』に『新・アカネイア戦記』としてリメイク収録済み
現状WiiUに3DSがあれば蒼炎以外の全作品が遊べることになる
『幻影異聞録♯FE』
任天堂のファイアーエムブレムシリーズとアトラスのコラボ作品。
開発はアトラス、販売は任天堂が行なっている。
2015年12月26日にWii U専用ソフトとして発売された。詳しくは当該記事を参照。
シリーズ1作目の『暗黒竜と光の剣』は、発売当初の売り上げがイマイチであった(当時のスタッフは「出足が悪くて……」とコラムに愚痴をこぼしていた)。
しかし『FE』の持つ、王道かつ綿密な世界観は大きなお姉さまを中心に多くの淑女を虜にし、コミケ、ならびにその他即売会と言った口コミにより徐々に知名度が上がっていった。
当然ではあるが、そのゲーム性は「手ごわいシミュレーション」という言葉通りにタフなゲーマーを惹き付けた。その結果、購入者がグンと増えたという逸話がある。
こうした背景を受けてか、3作目である『紋章の謎』から今までの任天堂チックなキャラクターデザインから一変して、少女漫画を彷彿とさせるような耽美なデザインへと変化していった(例として、アベルの顔グラフィックは『暗黒竜』ではげっ歯類を彷彿とさせるような「出っ歯」風の顔立ちだったが、『紋章』では美男子に変わっている。それがネタにもなった)。
元々ゲーム性は各ゲーム雑誌のレビューを中心に高く評価されており、残すはビジュアル面のインパクトだとも言われていたので、同人人気だけに対応したわけではないが、結果として構想が見事に大当たりし、ゲームバブル絶頂期ということもあって出荷数は70万本を突破。これにより本シリーズはSRPGというジャンルを業界全体に確立させる金字塔になったのである(今でも『紋章の謎』は本シリーズの人気作品であり、ニコニコ動画内でも数多くの動画が投稿されている。
『FE』オンリーの即売会である「炎の聖戦」は特に歴史が古く、今でも毎年行われている。
『紋章』から『聖戦』にかけての時期は、アンソロジーコミック等のコミカライズを筆頭に、ドラマCDや小説、果てはOVA等、数多くのメディアミックスが行われていた。『スマブラ』でマルスの声が緑川光なのはOVAの配役だったため。また、キャストはシリーズ毎に一新されているが、子安武人はナバールを3回も演じていて、ゲームでも覚醒のロンクー(いわゆるナバール系剣士)やFEifのゼロなどの声を担当している。
そんな経緯から、本シリーズは同人をはじめ、各種メディアとの関係は他の任天堂ソフトよりも密接で、任天堂のゲームでありながら任天堂のゲームらしからぬ作品と呼ばれることも少なくない。
また、NTT出版からトレーディングカードゲームも出ていた。こちらは3×4マスのマップでユニットが戦うというもので、2001年から2005年までサポートが行われていた。現在ではサポートは打ち切られているが、このカードゲームで使われていたイラストが公式サイトのキャラ紹介で使われていたりする。
2015年には再びTCGタイトルとして、「ファイアーエムブレム0(サイファ)」が登場した。
高河ゆん・大島永遠(山波ゆうま)・上条明峰(伯明華)といった、現在ではプロの漫画家として活動している面々も、かつては『FE』の同人やアンソロを描いていた。創成期の『FE』同人作家の中にはその後ISに入社し、ファイアーエムブレムのスタッフに名を連ねている者もいるらしい。
後述するスラングはアンソロジーコミック・作中における台詞から生まれている物もあるが、昨今では総じて匿名掲示板の2ちゃんねるにて生まれることが多い。
その中でも特に「家庭用シミュレーションRPG(仮)@2ch掲示板」は多くのスレッドがFE関連であり、今日もまた新たなFE用語が生まれており、貴方のその一言・些細な行動がFEの歴史に大いなる一歩を刻む事も少なくない。なお、2ちゃんねるを介して不定期ではあるものの、最萌トーナメントが開かれていたりもする。
近年では先述の2ちゃんねる・ニコニコ動画・Pixiv等に統合されてしまっているが、FE関連の個人サイトもインターネットの創成期から活発で、今ではFE情報サイトの大手であるかわき茶亭等もその時代から続く息の長いFEサイトの一つである。
数多くの動画がアップされている。プレイに何かしらの条件を課した制限プレイ・縛りプレイが多く、『紋章の謎』等の初期作品の物も人気を博している。
プレイに時間がかかるゲームなので、n倍速等の編集がされていることも多い。
とりあえず触ってみたいなら、発売日の新しい作品が無難。
基本的に新しい作品ほど操作や説明が親切になり、プレイの利便性(いわゆるUI)も向上しているため、FEの流れを覚える意味でも新作のほうが安心確実。チュートリアルが初実装された封印の剣が入門作としての最古ラインだろうか。それ以前だと自力でシステムを理解する必要がある。一部の人にぬるいと叩かれる聖魔の光石なども、初プレイにはむしろ適しているだろう。
ちなみに封印以前(FC・SFC)は難易度選択もない。また封印以降も初プレイでいきなり高難度モードを選ぶと挫折する恐れがあるため注意。作品によっては低難度をクリアしないと高難度が解放されない。
古い作品はハード制約や発展途上などの問題で、移動やテンポが遅い、計算が面倒、といった不便不満が多い。新作に標準搭載されている便利システムも当然ないため、やるならまず新作で慣れてからがおすすめ。特に初期のファミコン作品や、癖の強いトラキア776は初プレイに不向きといわれる。
リメイク作品も好みや批判点こそあるものの、原作より格段に快適なのは間違いない。逆に時間や根性のある人、レトロゲーマーは初代から順にシリーズを追うのも乙なものかもしれない。
世界観や作品固有のシステムは完全に個人の好みなので省略。
どの作品も単体で楽しめる。関連作をやればさらに楽しめる。
FEシリーズとはいうが、全部の話がつながってるわけではない。シリーズにはいくつかの大陸が登場し、同じ大陸を舞台とする作品同士はストーリーの繋がりがある。他の大陸の話がゲーム中に出てくることは殆どなく、すべての大陸が同じ世界なのかも分からない。
例外として、『外伝』は『暗黒竜と光の剣』・『紋章の謎』二部の間の時間軸のストーリーであり、『暗黒竜』のキャラクターが何人か登場する。また、『聖戦の系譜』は『紋章の謎』の約千年前の話である。この為、アカネイア-バレンシア-ユグドラル大陸に関しては、同じ世界に存在すると考えて良いようである。
また、『覚醒』においてイーリス大陸とヴァルム大陸が出てくるが、外見が『暗黒竜と光の剣』でのアカネイア大陸、『外伝』でのバレンシア大陸に非常によく似ている。登場人物の話的にも同じ大陸…なのかもしれない。
(正確ではないため加筆求む)
乱数や計算式は、作品によっては偏っている場合がある。
ゲーム関係
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その他FE関連用語 |
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ユニット個人・団体 |
クラス一覧(大百科に記事があるもののみ) |
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二次用語やスラング、ゲーム中の名言など |
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あ~か
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さ
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た~は
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ま~わ
|
「ファミコン ロールプレイング シミュレーションの幕開け」と銘打って登場した第一作のCMとCMソング(FULL)。
人件費不足により製作中止になってしまったOVAと、シリーズ全体の歴史(2010年時点)。
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最終更新:2025/12/21(日) 08:00
最終更新:2025/12/21(日) 07:00
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