フレームギア(異世界はスマートフォンとともに。)とは (スマホロボとは) [単語記事]

フレームギアとは、異世界はスマートフォンとともに。に登場する巨大ロボットである。

概要

人類を抹殺するためにどこからともなく現れる魔獣や魔物のような存在「フレイズ」に対抗すべくレジーナ・バビロン博士(11話のやべーやつを作った張本人)が開発した巨大人型戦闘兵器。主人公、望月冬夜が興したブリュンヒルド公国の主力兵器であり、フレイズに対抗するために各国騎士団にも貸し出され、運用されることになる。

エーテルリキッドに含まれる魔力を全身に行き渡らせる事によって操縦者の魔力と同調させることで自分の身体と同じように動かせる。要は「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ」に登場する阿頼耶識システムである(あるいは「機動武闘伝Gガンダム」のモビルトレースシステム)。

フレームギア操縦訓練用シミュレータ「フレームユニット」は各国の国王や国家元首たちに提供され遊び道具になっていたのだが、我らが望月冬夜によってフレームギアが公開された事によってシミュレーターとして使われるようになった経緯がある。最初はゲーム機的な遊具としてそれとは知らせずに訓練させることが目的であった。それなんてバーチャロンさすが冬夜。

敵である水晶の魔物「フレイズ」には直接魔法をぶつけても効かないため、武装は全て物理攻撃（実体剣・実体弾）である。量産型の重騎士（シュバリエ）はメイス、ハンマーなどの武器を使う。やがてフレイズの残骸を使った水晶の剣・槍・刀などや魔力で動かすオールレンジ武器が開発されて威力が飛躍的に向上し、指揮官用ハイクラス機に使用されるようになる。ついには冬夜自らが空中要塞バビロンの管理者たち（要するに11話のやべーやつの同類）と共に開発した新型機を製作してヒロインたちに与え、それらの技術を凝縮した主人公専用機、レギンレイヴを作るに至るのである。

類似メカとして、「冬夜の世界（イセスマ世界）の裏世界」に「ゴレム」とその発展用パーツ「オーバーギア」も存在する。尤も、技術体系は全く異なりフレームギアが人型機動兵器なのに対し、こちらは完全な意味のロボットである。^[1]

レギンレイヴ(神々を継ぐ者)

望月冬夜専用機、多様戦万能型フレームギア。下記のヒロイン専用機同様、ヴァルキューレの名を冠されている。^[2]

原作では第27章「＃309　上級種二体、そして侵食。」の終わり際に初登場。「＃310 レギンレイヴ、そして流星剣群。」にて圧倒的な力を見せつけ、以降も冬夜の愛機として長く使われる。主人公機にも関わらず登場が遅くなったのは、冬夜の魔力が膨大な上に純度が高すぎて量産機では彼が操っただけで破損してしまい、その対応に時間がかかったためである。

盾は持たず、主要武装「飛操剣(フラガラッハ)」に加えて飛行能力と防御障壁を持つ。さすがにダメージを食らいすぎると防御障壁が破られるらしい(破られた事があるとは言っていない)。バビロン博士は自爆装置を当初つけるつもりだったがもったいないので止めた。この事に冬夜は悪態をついている。

冬夜の持つブリュンヒルド（ガンブレード）と似たような使い方が出来るらしく、【ストレージ】の魔法で場所を問わず呼び出すことが出来るため、初登場以降は冬夜も相棒としてこの機体を呼び出すことがある。

ちなみにガイド音声はスマホから流れる。

飛操剣(フラガラッハ)

レギンレイヴの主要武装。元ネタはケルト神話に登場する、投げると勝手に敵を倒してくれる剣。
【モデリング】の魔法を使う事によってさまざまな形態変化が可能。^[3]

・球体(スフィアモード)
直径一メートル以上ある十二個の水晶球。【グラビティ】の効果も付け加えることで自由自在に飛ばすことが出来、オールレンジから攻撃を加える。やっぱりフラガラックじゃないか。

・反射板(リフレクタ―モード)
六枚の晶板となってビームを弾く。

・晶剣(ブレードモード)
剣になる。

・突撃槍(ランスモード)
槍になる。

・短剣(ダガーモード)
48本の短剣になる。
全方位からの同時攻撃「流星剣群(グラディウス)」という必殺技が使える。
冬夜はこの流星剣群(グラディウス)を愛用しており初出撃の際のフィニッシュ技として使用した他、以降の戦闘でもとりあえず流星剣群(グラディウス)をぶっぱして決着付けたり様子見したりすることが多い。もうこいつだけでいいんじゃないかな…。

他フレームギア

※以下9機は、「九人の王妃」専用のフレームギア。解説は、搭乗するヒロイン名、（機体コンセプト）（パクリ元・・・もといモチーフになったと思われる機体）となっている。ちょっと神話方面に明るい人はピンとくるだろうが、機体名の元ネタは歌劇『ニーベルングの指環』四部作第二作目ワルキューレ(楽劇)に登場する9人のワルキューレである。が当然名前以外何の関連性もない。^[4]これらはエーテルリキッドを初回充填以後消費しない新型機であり、冬夜のレギンレイヴの開発に影響を与えている。

・ヘルムヴィーゲ
リンゼ・シルエスカ専用機（空中戦可変型）（ウイングガンダムもしくはZガンダム＋Gファルコン）
飛行形態に変形し、空を飛ぶことが出来る。基本的にフレームギアは地上戦用のため、飛行能力は貴重。左手のシールドが飛行形態の底面部になるため、シールドを失うと変形もできなくなる。そこでシールドは入念に魔力を込めて硬度をもたせている。いずれは更に変形して、ゲルヒルデと合体する飛行サポートメカの機能も付く予定。
メインカラーは青。

・ゲルヒルデ
エルゼ・シルエスカ専用機（格闘戦突撃型）（Gガンダムもしくはアルトアイゼン）
パイルバンカーを主武器（冬夜曰く男のロマンだが、エルゼには何を言われるかわからないので秘密にしている）とし、突進して目標に肉薄、「砕いて砕いて砕きまくる」機体。もちろん全身を使った格闘攻撃も超強力。
メインカラーは赤。

・シュヴェルトライテ
九重八重専用機（白兵戦軽装型）（スサノオもしくはギルガザムネ）
サムライ系にはお約束の刀が主武器。魔力スロットに込められた無属性魔法「アクセル」の効果で超スピードでの機動が可能。装甲もサムライの鎧風。額には三日月形の前立てが付くレッツパーリィ！！。
メインカラーは紫(藤色)。

・ブリュンヒルデ
ユミナ・エルネア・ベルファスト専用機（狙撃戦特化型）（ケルディムガンダム）
遠距離狙撃用のスナイパーライフルを装備。普段は目立つ銀色だが、戦闘時は保護色に変化する装甲で、敵の見えないところから狙い撃つぜ狙撃する。中距離用の飛操剣（フラガラッハ）も装備。
メインカラーはシルバー。

・ヴァルトラウテ
ルーシア・レア・レグルス専用機（遊撃戦換装型）（ストライクガンダムもしくはインパルスガンダム）
複数の換装ユニットを適宜転送、装備変えすることで様々な戦局に対応可能な万能機。もちろん他の特化した機体にはやや劣るが、それでも量産機よりはるかに強い。
メインカラーは緑。

・ジークルーネ
ヒルデガルド・ミナス・レスティア専用機（白兵戦重装型）（ナイトガンダム＋タクティカルアームズ）
こちらは騎士系お約束の幅広の長剣を装備。さらに斬艦刀並みの対上級種用の大剣、盾を変形させてのドリルランスもある。騎士鎧風の装甲で防御重視。機動性重視のシュヴェルトライテと対をなす機体。
メインカラーはオレンジ。

・オルトリンデ
スゥシィ・エルネア・オルトリンデ専用機（防衛戦武装型）（勇者王）
3体のサポートメカ（高速飛行艇グングニル、弾丸装甲列車レーヴァテイン、万能地底戦車ミョルニル）と合体してオルトリンデ・オーバーロードに最終変形する。
オリハルコンをベースにした強固そのものの装甲で、メイン盾を張り、スーパーロボットとしてはお約束すぎるロケットパンチキャノンナックルで敵を粉砕。左手をかざして無数の星形の光を放ち、敵のあらゆる攻撃を跳ね返す光の防御壁「スターダストシェル」を形成する。最年少のスゥが乗ることを考慮して冬夜がとにかくガチガチのスーパーロボットにした。
メインカラーは黄（黄金）。

・グリムゲルデ
リーン専用機（殲滅戦砲撃型）（ガンダムヘビーアームズ）
全身にバルカン砲やガトリング砲、ミサイルランチャーなどの武装を施した重火力機。弾丸は空中要塞バビロン内部の巨大な弾薬庫から武器内部に直接転送されるため、いわゆるマガジンなどの弾倉のたぐいは不要で弾切れの心配もない。ただし銃身が連続射撃に耐えられないため無限に撃ち続けられるわけではなく、全力斉射の後は何分かの冷却モードに入る必要がある。また、武器駆動で消費する魔力もバカにならないため、魔力のストックの大きい者にしか使いこなせない。その意味でもリーンの専用機といえる。
メインカラーは黒。

・ロスヴァイセ
桜専用機（集団戦支援型）（マイクサウンダース13世もしくはVF-19 改ファイアーバルキリー）
歌唱魔法を使える桜のために、拡声装置を取り付け音楽で様々な効果を呼び起こす。
要するに「わたしの歌を聴けぇぇぇー！」する機体。
メインカラーはピンク。

以上。

以下は、バビロン博士が過去の時代に開発していた旧型機である。

・竜騎士（ドラグーン）
望月冬夜の親友で謎の少年、エンデ専用機（高機動型）。足のつま先と踵に付く車輪と、腰のバーニアによって高速移動ができるが、それだけ操縦者の腕を必要とする。装甲も薄く防御力は劣る。
エンデに貸し出され、どの国にも所属しない遊撃機として出現するフレイズを潰して回っている。当初は赤のカラーリングだったが、エルゼのゲルヒルデとカブるため、彼のイメージに合わせた白と黒のモノトーンにされた。パトレイバーとか言ってはいけない。その時にエーテルリキッド周りやフレームなども、上記の新型機相当にグレードアップされている。
他にも何機か製作されており、ヒロインの一人、ルーシアが使用したこともある。

・黒騎士（ナイトバロン）
ブリュンヒルド公国騎士、ニコラ・ストランド及び各国指揮官用。下記重騎士（シュバリエ）の1.5倍のパワーが有る。額には角型の飾りが付く、これは冬夜が趣味で付けた。赤く塗ったらパワー3倍にならんかな、などとも言ってたようだ。
初期はヒロインたちも特殊武器を装備して使用していた。
以下の白騎士、青騎士、紅騎士はこの黒騎士の同型機である。

・白騎士（シャインカウント）
ブリュンヒルド公国騎士、レイン・ネザーランド専用機。

・青騎士（ブルームーン）
ブリュンヒルド公国騎士、ノルエ・シベリア専用機。

・紅騎士（レッドリンクス）
裏世界の義賊団「赤猫」副首領、エスト・フローティア専用機。

・重騎士（シュバリエ）
一般騎士用。最も多く量産されている。量産機のお約束として、だれにでも扱いやすくバランス重視の機体。

※最後に、詳細を知りたい方のために、Web版での登場回を挙げておく。

存在が語られるのは＃83　考察 (つまりアニメ版はかなり早い)
実際に出てくるのが＃132　「格納庫」
試験運転するのが＃143　起動
実戦運用開始が＃145　蠍
初の大規模戦闘が＃160　共鳴音　～　＃164　流星雨
(フレームギア210機VS フレイズ13169体＋上級種初登場)
それ以降は双方共に数を増大させながら大規模戦闘が頻発するので割愛。

余談

初登場が第17章。冬夜専用機となるレギンレイヴの登場に至っては第27章とかなり後になるが、2017年夏クールのアニメ版「異世界はスマートフォンとともに。」は11話に至っても第9章までしか進行しない平凡ペースであることから何か間違って2期でもやらない限りはフレームギアがアニメで登場する事は恐らくない。どんな判断だ。
と思ったら、アニメ最終話においてフレイズの存在が語られると共にわずか2カットのみであったが画面に映った。

また2017年夏クールは同じ「小説家になろう」発で異世界転生モノ仲間の「ナイツ&マジック」が男の娘によるファンタジーロボアニメ(『可愛いショタに転生して、幼馴染の婚約者が一途なショット・ウェポンが主人公の聖戦士ダンバイン』)していたため、フレームギアを一般化させれば後にコラボなどでエルくん達と共闘する可能性があったかもしれない。ゆくゆくはスパロボ…いややめておこう。クロスオメガは間違っても産業廃棄所ではない。

そしてMAD「異世界オルガ」において、「異世界はスマートフォンとともに。」と鉄華団の共演がネタにされたことも拾えたかもしれない。特にマクギリス・ファリドはヴァルキュリア・フレームのグリムゲルデに乗っていたりするので。止まるんじゃねぇぞ…。
やはりアニメ最終話で登場したため、「異世界オルガ」においても最終回に登場。オルガが「機動戦士ガンダムじゃねえか…」とツッコミを入れていた。

そして時は流れ実に6年近くが経った2023年春からアニメ第2期が放映され、アニメ第7章においてバビロンの遺産「格納庫」の発見と共についにアニメ画面にも本格登場。「フレームユニット」でのシミュレーションとは言え動いて戦闘する姿が見られた。さらに「重騎士(シュバリエ)」の実機体も動かす場面が出た上、「黒騎士(ナイトバロン)」の頭部デザインも明らかになった。但し原作通りのフレイズ出現による大戦闘を描くには明らかに尺が足りないと第11章現在では思われた。そしてその懸念通り、ヤマト王子誕生の話で第2期は終わり、フレームギアについては投げっぱなしエンドとなったのである。第3期か劇場版に期待する他あるまい。

外部リンク

＃310　レギンレイヴ、そして流星剣群。
　レギンレイヴ初無双回。

脚注

*文明神が興味ないから文明進化しないで中世ファンタジーっていう世界設定じゃなかったっけ？
*なおレギンレイヴは正しくは「神々の残されし者」と言う意味を持つとの資料もある。「計画を破壊するものという意味であり、神々を次ぐものなどいう意味は一切ない。」と言う編集のリビジョンもあったが、これはラーズグリーズの事のようである。
*名付け方は完全にキラキラネーム方式で本来の意味とは全くかすりもしないことに注意しよう。
*自分の愛した相手を殺害することになる女の名前を嫁共の機体に考えなしに付けているのは皮肉がきいている気もするが。もっと言うなら、ユミナの乗機の元ネタ「ブリュンヒルデ」は「ニーベルングの指環」のメインヒロインであり、結婚した主人公が旅先で洗脳されて裏切り、それを殺した末に真実を知っておのれの身とともに神々の世界を焼き滅ぼしてしまうのである。
だが、少なくとも4人のヒロインと乗機の由来には一致が見られなくもない。エルゼのゲルヒルデは槍の乙女もしくは戦いの槍の意味があり、槍＝パイルバンカーとすると意味が通り、八重のシュヴェルトライテも同様に剣が名に入っている。一見分かりにくく思えるのはリンゼのヘルムヴィーゲだが、兜の乙女もしく兜から産まれた女という名を頭上の守りという意味で空戦機につけたならやはり意味は通る。最後にブリュンヒルデだが、名の由来は、鎧の乙女もしくは戦いの甲冑で身を守るためのステルスと考えると意味がある。
また、ヒロインの機体に戦乙女の名を冠したのは最終的に神となった冬夜の眷属として半神となる末路を暗示したからかもしれない。もちろんこれとて我々編集者の邪推にすぎない可能性はある。作者は果たしてどこまで把握しているんだろうか…。