ヒュッケバインとは、スーパーロボット大戦シリーズに登場するバンプレストオリジナルのロボット(パーソナルトルーパー)である。
本稿では、ヒュッケバイン及び後に開発されるヒュッケバインシリーズを一通り取り扱う。
ゲシュペンスト、グルンガストに並ぶ、バンプレストオリジナルのロボットシリーズの一つ。初出は第4次スーパーロボット大戦。
登場当初からガレージキット等の関連商品が発売されるなど、ファンの間では高い人気を博した。これ以降、スーパーロボット大戦シリーズには多くのバリエーション、後継機が発表され、いずれも高い人気を得ている。
『ヒュッケバイン』の名前を冠する、あるいは関連する機体が登場するシリーズは下記の通り。
各機の詳細は下記。
作中では、その名前の由来(ドイツの寓話に登場する、不幸を呼ぶ大ガラス)、さらには辿った経緯から「凶鳥」と呼称される事がある。「バイン」という名前が後ろに付くとはいえ、ダンバインやビルバインなどとは関係ない。
初登場の「第4次」にてリアル系主人公の専用機としてデビューを果たして以降、同期のグルンガスト(同作のスーパー系主人公専用機)とは後のシリーズでも対の関係として扱われていることが多い。
単に「ヒュッケバイン」と表記される場合、初代を指す場合が多い。
旧シリーズで加入する機体は形式番号PTX-08R。
αシリーズでは型式番号RTX-008L/R、009の3機が存在しているとされる。
第4次及びFシリーズ完結編にてリアル系主人公の後期搭乗機として初登場(初期搭乗機はゲシュペンスト)。
テスラ・ライヒ研究所所長の主人公の父親が(研究費の大半を使い込んで開発し)誕生日プレゼントとして本機が贈られてきた。
なおこの時の型式番号は「PTX-08R」である。
αシリーズ及びOGシリーズでは、大事故を起こした為に封印された機体の史実として語られ、OGでは封印された機体が引っ張り出される事になる。主なパイロットは第4次及びF完結編の主人公を代表して代表してリン・マオ(008L)。そしてライディース・F・ブランシュタイン(008R)。
008L及び008Rにはブラックホールエンジンが搭載され、009より先にロールアウト。008Rはライディースがテストパイロットとして搭乗するも、ブラックホールエンジンが暴走を起こし、本機は実験基地もろとも消滅、多くの関係者が死亡、辛くも生き残ったライディースは左手を失った。その事件から残った008Lも封印される事になる。この事から本機は「バニシング・トルーパー」という不名誉な渾名で呼ばれる。
Lは後に対異星人用の戦力として引っ張り出される事になる。
主人公の最終搭乗機だっただけあって性能は極めて高い。運動性は自軍トップクラス、必殺技のブラックホールキャノンも非常に強力。
OGシリーズでは既に数世代前の機体でありながら次世代機と肩を並べる性能を持つ上に、誰でも搭乗可能。
登場する作品はスーパーロボット大戦OGのみ。当機は主なパイロットは設定されてはいないが、最初はイルムが乗っている。
008Rの事件から、開発が遅れていた本機はブラックホールエンジンの搭載が中断され、通常エンジンに仕様変更を余儀なくされる。
実戦投入こそされたものの、その役割はむしろデータ収集にあり、そのデータは後のMk-IIシリーズに活かされることになる。
ブラックホールキャノンが使えない為、火力は大幅に劣るが、機体性能そのものは高水準。
とは言え何話もしない内にイルムがグルンガストに乗り換える上に、必殺武器が無い為どうしても主力にはなり辛く、(デフォで装備しているリープ・スラッシャーは換装武器)機体カラーが緑色な事から『カッパバイン』呼ばわりされることも。
なお、アニメ「ジ・インスペクター」で登場するエクスバインはこの機体をベースに開発されたとしている他、OGシリーズではその後数奇な運命を辿った末”蘇る”事となる。
スーパーロボット大戦αにて、主人公をスーパー系に選択した時のみ、本機が登場。
搭乗者はイルムガルド・カザハラ(第4次及びF完結編の主人公の一人)。
型式番号はRTX-008LC。008Lの改造機で、ブラックホールエンジンの欠点を改修し、各種の強化が施された機体。
条件次第で自軍加入する(外見、戦闘時のエフェクトはMk-IIの使いまわし)。
なお先述のエクスバインとは現在のところ、ヒュッケバイン系統機という繋がりしかないので注意。
VとX-Ωに登場するヒュッケバインは両者ともに「ニコラ・ヴィルヘルム研究所」に所属するパーソナルトルーパー。ちなみに、所属先は「テスラ・ライヒ研究所」のもじり[1]となっている。
形式番号はそれぞれRTX-08RとRTX-08L、重量は旧版の132.4tになっており、初代をリスペクトしたものとなっている。
Vに登場するタイプRはヴェルターヴ・テックスト(ヴェルト)、X-Ωに登場するタイプLはシズキ・シズカワがパイロットとなっている。また、Vで同時加入のグルンガストのパイロットであるシャルロッテ・ヘイスティングはヴェルトと乗機を交換する形で搭乗可能。
型式番号RTX-010-01/02/03の3機が存在しているとされる。αシリーズとOGシリーズでは若干設定が異なるが、共通設定としてヒュッケバイン008Rの事故から、暴走を起こすことのない堅実な機体として開発された。
登場する作品はスーパーロボット大戦α、OG1、OG2、OGs、OG外伝。
主なパイロットはαの主人公。OGシリーズでは彼らを代表してブルックリン・ラックフィールド。
プレイヤー部隊が主に運用するのはα、OG共にこの01。単に「ヒュッケバインMk-II」と表記された場合、本機を指す事が多い。
αではリアル系主人公の初期搭乗機として初登場。開発者の一人であるカーク・ハミルが、008Rの一件でMk-IIもお蔵入りされかける所、パイロットとして主人公に目を付け、彼に本機を輸送する様に指示、その情報をティターンズに流し、緊急措置として主人公を搭乗させ、さらにはエゥーゴに保護させるというかなり強引な方法で実戦投入された。
OGシリーズではさすがにそのような事はなく、量産試作機として開発され、ブルックリンがテストパイロットとして選出され、実戦投入された。
αでは中盤で大破し主人公機はMk-IIIに引き継がれる。
OGシリーズでは大破する事なく、各種データを採取され、そこから量産型ヒュッケバインMk-IIが誕生することになる。
OG2以降は現役で使い続けるには愛が必要。
暴走の危険を避ける為に通常の核融合エンジン(OGシリーズではプラズマジェネレーター)を動力としているが、グラビコン・システムと言う重力制御装置が搭載されており、重力場の障壁で敵の攻撃を防ぐGウォール他、重力エネルギーを使用した武装が使用できる。
主な武装はフォトンライフルにライトソード(OGシリーズではビームソード)、有線式のチャクラムを絡めて切り裂くチャクラムシューター、最強武器はグラビコン・システムで生み出した重力波を敵に打ち出す、廉価版ブラックホールキャノンのようなGインパクト・キャノン。
誰でも搭乗可能だが、OGsであるキャラを乗せGインパクト・キャノンを使わせたときの特殊台詞に性的な意味で危険なものがある。
登場する作品はスーパーロボット大戦OG、OGs。主なパイロットはエルザム・V・ブランシュタイン。
OGシリーズで紆余曲折を経て、エルザムの手に渡る。
そしてトロンベ仕様に改造され、RTX-010-02T『ヒュッケバインMk-IIトロンベ』として生まれ変わる。エルザムと共に自軍参入する。
トロンベ改造により、01より基本能力がややプラスされている他、飛行可能になっている。武装などは変化なし。
αシリーズではどうなったか不明。
α、OGシリーズ共に、軍のトライアルに提出されたらしいがその後は不明。OGシリーズではシリーズの生き残りとして名前が挙げられているが・・・。
登場する作品はスーパーロボット大戦α外伝、OG2、OGs、OG外伝、OGMD。
頭部のデザインが他のヒュッケバインと異なるためかよく出てくる。
量産型ゲシュペンストMk-Ⅱに代わり、軍の主力量産機として採用される。「α外伝」では見た目もMk-IIと同様だったが、OGシリーズでは量産機的なデザインとカラーリングが新しく設定されて登場している。
主力機としてコスト面・整備性などを追求した仕様となっており、試作型(つまり上記の01)に搭載されていた特殊システムを軒並みオミットしつつも機体性能はほぼ同等、さらにはテスラ・ドライブを装備して単独で飛行可能を実現するなど、スペック上は大変優秀な機体である。
・・・しかし量産機の宿命で、ゲーム上の性能はさほど高くなく、特に汎用武装の組み合わせによって装備が決まるシステム上の都合も相まって、はっきり言って強制出撃以外使う必要性は皆無である。
というかこの機体で強制出撃されるといろんな意味で難儀する。
OGMD最序盤ではジュア=ム・ダルービが搭乗してエネミーユニットとしても登場する機会があるが、「こんな機体」という台詞があったり、彼の本来の所属を考えると仕方ないが、ジュア=ムからの評価も低い。長い間戦い続けてきた当機だが、この頃には既に作中でもスペック的な限界が見えているのかもしれない。
この縁からか、別の機体に乗り換えた後のジュア=ムにも対ヒュッケバイン系PT用の専用ボイスが存在する。
ちなみに「α外伝」では、月のマイクロウェーブ送信施設を守護するGビットと共に、無人機として量産型グルンガストと共に登場するのだが、ここの量産型ヒュッケバインMk-Ⅱはグルンガスト共々、なぜか獲得資金が戦艦並に多いので全滅プレイの人気スポットとなった。
スーパーロボット大戦α外伝で初登場、OG2、OGsにも登場した。主なパイロットはウルズ、スリサズ、アンサズ他。
量産型ヒュッケバインMk-IIがマシンセルにより変質した機体。元となる機体が異なるが、同種の機体にグルンガスト系を元にしたスレードゲルミルがある。
敵機専用とはいえ、元の機体は本当に量産型ヒュッケバインMk-IIなのかと色んな意味で疑いたくなる程その見た目は様変わりしている。フェフ博士曰く「芯にしかならなかった」との事。
型式番号RTX-011L/Rの2機が存在しているとされる。作品によって扱われ方がだいぶ違う。
2011年段階でヒュッケバインシリーズの集大成的存在。MK-Ⅱが比較的安定していたのに対し、最新のEOT技術(シリーズによってはトロニウムエンジン等の不安定な物含む)をこれでもかと盛り込んだ最新鋭機。初出のαでグランゾンなどのように武装を自力で転送するという離れ業を見せていたが、その後のOGシリーズなどでは再現されていない。
単体ではトロニウムエンジンの有り余るパワーを引き出しきれないため、追加でオプションパーツを装着するという前提でAMガンナーとAMボクサーなどが用意され、それらを使い分けることで機体コンセプトを180度変更出来る仕様となっており、それぞれヒュッケバインガンナー、ヒュッケバインボクサーと呼称される(後述)。
OGシリーズでは搭乗自体は誰でも可能である。しかしガンナー、ボクサーに換装しての最強武器は特殊技能「念動力」が必要であるため、自然と念動力を持っているα主人公たち+リュウセイやマイ等が乗る事になる。
登場する作品はスーパーロボット大戦α、2次α、3次α、OG2、OGs、OG外伝。
主なパイロットはスーパーロボット大戦α主人公、OGシリーズでは彼らを代表してリョウト・ヒカワ。
2次αではヴィレッタ・バディム、3次αではマイ・コバヤシ。
スーパーロボット大戦αにて、主人公後期搭乗機として初登場。
バルマー戦役を最後まで戦い抜くも、いろいろ危険な為、戦後に封印される事になる。
2次αでは封印された物をヴィレッタが引っ張り出して来て自軍参入と言う形になるが、サブキャラ機体となったため悲しいくらいデチューンされており、設定上エンジンも交換されているため後述のガンナー、ボクサーへの換装も不可能になっている。
3次αではサブシナリオでマイ・コバヤシが搭乗。サブシナリオのみの機体であるため、自軍参入すらしない他、αシリーズ内ではいわゆるリアル系主人公の設定もされずに終わるなど、意外と不遇な位置に置かれている。
OGシリーズでは本機の開発にも携わったリョウト・ヒカワが搭乗。
登場する作品は第2次スーパーロボット大戦α、3次α、OG2、OGs、OG外伝。
主なパイロットはアラド・バランガ。レーツェル・ファインシュメッカー。
第2次スーパーロボット大戦αリアル系男主人公アラド・バランガの初期搭乗機体として初登場。
こちらも換装できず、パイロットの能力の低さも相まって、泣きたくなる程弱い。
後にアラドが後期搭乗機体に乗り換える際、レーツェルが本機を引き取りトロンベ仕様に改造、RTX-011RT『ヒュッケバインMk-IIIトロンベ』に生まれ変わる。しかし毛の生えた程度の強化しかされず、やっぱり弱い。
第3次スーパーロボット大戦αでも、引き続きヒュッケバインMK-Ⅲトロンベとしてレーツェルが搭乗。
しかしレーツェルは自軍参入の際にはアウセンザイターに乗り換えているため、本機はスポット参戦扱い。
またサブシナリオでライディースも搭乗する。
OGシリーズでは逆に、通常エンジンを搭載されLに先駆けロールアウト、レーツェルの元に送られテスト運用されていた。
当然のごとくトロンベ仕様であり、最初から『ヒュッケバインMk-IIIトロンベ』である。エンジンが別物であるため、トロンベ状態ではガンナー、ボクサーへの換装はできないが、本体のみの運用には通常エンジンでも十分なようで性能面では011Lと同等の高性能を誇っている。
しかし、条件を満たす事でトロンベを本来の011Rに戻す事ができる為、その場合ガンナーとボクサーを同時に運用する事も可能になった。
ヒュッケバインMk-IIIにAMガンナーがドッキングした形態。
αではインターミッションでの換装(一人乗り)で、OGシリーズではAMガンナーにもパイロットを搭乗させ戦闘中に合体させる(二人乗り)。
高機動、射撃戦を主眼においた機体で遠距離戦用…のはずなのだが、α時代ではさらに近距離戦対応可能、MAP兵器完備、挙句パイロットは(普通に育てていれば)2回行動の超チート機体として君臨していた。
OGシリーズではバランス調整が入り、コンセプト通りのクセのある機体に変貌する。
乗りこなすにはAMガンナーのパイロットも含め、パイロットと機体の相性をしっかり考える必要がある。
必殺技はフルインパクトキャノン。AMガンナーに装備されているGインパクトキャノン4門を同時に発射する。α時代ではカンストダメージ(99999)を出せる可能性のある機体だったが、これもOGシリーズでは弱体化している。
なお、設定上ではパーツ交換をすればヒュッケバインMk-IIやR-1、R-GUNともドッキング可能である。
「ジ・インスペクター」ではエクスバイン、R-GUN、ガーバインとのドッキングを披露している。
ヒュッケバインMk-IIIにAMボクサーをドッキングした形態。α、OG共にインターミッションでの換装しての一人乗りである。
シルエット的にMk-IIIの本来のコンセプトである『小型・高性能化したSRX』の設計思想を最も色濃く反映している。
ガンナーとは逆に格闘戦を主眼においた近距離戦用の機体で、α時代ではガンナーの影に隠れて陽の目を見なかったが、OGシリーズで一気にパワーアップ。射程こそ短いものの、高運動性、高装甲、高攻撃力、高継戦能力を兼ね備えた優秀な機体に変貌する。
必殺技はG(グラビティ)ソード・ダイバー。AMボクサーパーツを一時分離、剣状に変形させ、それに乗って突撃する。どの様に変形しているかとか形状に無理があるんじゃないかとかは気にしてはいけない。ちなみにSEGAの某ロボットアクションゲームの必殺技に似ている。
設定上のみ存在する、ガンナー、ボクサーに次ぐ、第三のドッキングパーツ。開発が中止されたが、第3次スーパーロボット大戦αに登場するリアル系女主人公セレーナ・レシタールの後期搭乗機体、ASアレグリアスにそのシステム設定が流用されている。
その名称やASアレグリアスの設定から察するに、ファンネルやGビットのような遠隔操作系の武装と思われる。
後の第2次OGに登場するエグゼクスバインのT-LINKスライダーにも、その思想が反映されている模様。
本機シリーズのデザインを一度見てもらえれば分かると思うが、ツインアイ(カメラアイが二つ)にV字アンテナ等、リアルロボットの大御所『機動戦士ガンダム』の機体に、デザインの類似性が見られる。それがロボットアニメファンの間で高い人気を得てしまったが為に、いろんな波紋を生んだ。詳しくは『ヒュッケバイン問題』を参照。
ヒュッケバイン問題により、アニメ『スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター』に登場する、アニメには出ることのできないヒュッケバインに変わる、新しくデザインされた機体たち。
でもこれ絶対にネタにしてるよね、特にガーバイン。
アニメ『スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター』第8話、『凶鳥の眷属』にて初登場。正式名称は『PTX-EX エクスバイン』。パイロットはリョウト・ヒカワ。ゲームでのヒュッケバインMk-IIIの代替機として登場し、ほぼ同じ立ち位置となる。
シルエットとカラーリングはほぼヒュッケバインシリーズの物だが、上記で言われていたガンダムに酷似していた頭部からV字アンテナが除かれ、ツインアイがSRXの物と同じバンプレマークのゴーグルに変更されている。
元は前述通りヒュッケバイン009を改修したデータ収集用の為の機体で、『RTX-009EX ヒュッケバインEX』と言う機体名でカラーリングも赤かったのだが、EOT技術を危険視する上層部の圧力を受けた影響で、SRX計画凍結のとばっちりでヒュッケバイン系の機体の開発も凍結されてしまった。
しかし、形式番号と名称、外見と仕様を一部変更し、建前上は別の機体として調整が続けられて現在の形となり、密かにMK-ⅢのコアトルーパーシステムのテストやAMガンナー、AMボクサーの調整用に用いられていた。
元データ収集用の機体ながらT-LINKシステムとテスラ・ドライブを搭載し、各AMとのドッキングも可能の為高い戦闘能力を持つ。
しかし、トロニウムエンジンを搭載していない為に一部の武器が使用出来ず、重力兵器含む各種兵装の威力も大幅にダウンしている。
劇中、ボクサーパーツを装備したままAMガンナーとドッキングしてフルインパクトキャノンを放つ一幕があったが、本来のヒュッケバインガンナーのフルインパクトキャノンの威力には遠く及ばず、グレイターキンの盾を使用不能にするのがやっとと言う状態だった。
しかも、ボクサーパーツが無いエクスバインガンナー状態では2門同時発射が限界で、終盤はこのエクスバインボクサーに後述のガーバインガンナーを連結させて、やっと本来の威力に近いフルインパクトキャノンを発射している。
ゲームではOG外伝時点で既に存在が仄めかされ、劇中にて実際はパーツ状態で保管されており、修羅の乱の際に戦力増強の一環として組み上げる案が持ち上がったが、パーツの回収と組み上げの時間と手間を惜しまれて結局断念された事が明らかになった。
その後は後述通り、第2次OGにて改めて組み上げられ、ヒュッケバインシリーズと共にオーバーホールを受けていたが、コード"エビル"ことガリルナガン襲撃の余波を受けて大破、損傷し、ヒュッケバインの残存パーツと共に改修され、エクスバイン・アッシュ、通称『アッシュ』と言う名で登場している。
その後はOGシリーズの外部作であるOGIBで新規の機体として(エクスバイン→アッシュ→エグゼクスバインとは別物として)エクスバイン・タイプLとRが登場。
OGDP(ダーク・プリズン)のシナリオ内で開発が示唆されるのみだったが、OGMD(ムーン・デュエラーズ)にてようやくスパロボOG本編へ正式参戦。ボクサーパーツとの合体形態であるエクスバインボクサー・タイプRとAMガンナーパーツとの合体形態であるエクスバインガンナー・タイプLが登場している。ジ・インスペクター同様タイプRにリョウト・ヒカワが搭乗、タイプLにはAMガンナーの運用経験があるリオ・メイロンがパイロットを務める。タイプL、R共にガンナー、ボクサーに換装できるため、ガンナー2機、またはボクサー2機体制での運用も可能。機体性能と武装に差異が無いためツインユニットを組むとお互いの射程や武装の長所がガッチリ噛み合う強力なペアとなる。
ジ・インスペクターで初披露されたAMボクサー搭載のエクスバイン(初期時はタイプRだが、タイプLでも勿論運用できる)ムーン・デュエラーズでも基本的な仕様はジ・インスペクター時と変わらないものの、念動力が必要な一部装備(ガイスト・ナックル、カタパルト・キック、Gソード・ダイバー)をT-LINKシステムから新型機構である「APT-LINK」システムに変更されたため非能力者でも使用できるようになった。
特に違いが顕著なのがGソード・ダイバーのシーケンスで
ヒュッケバインボクサー時にはカタパルト・キック→ガイスト・ナックル→AMボクサーをGソードに変形、突撃→Gソードから離脱後、飛んで来たG・ソードをキャッチする
だったのが、
エクスバインボクサーはガイスト・ナックル→AMボクサーをGソードに変形、Gソードに搭乗して接近してのバルカン攻撃→突撃後ボクサーパーツと再合体して着地という流れになっている。
こちらは後述のガーバインに装着された形でジ・インスペクターで披露されたが、赤いボディのタイプLはムーン・デュエラーズにて初映像化している。ボクサーと違い、必殺技であるフル・インパクトキャノンは現状では運用出来ず、Mk-Ⅱに装備されていたGインパクトキャノンの強化形「Gインパクト・ザッパー」が装備されている。これによりフル・インパクトキャノンに出力こそ及ばないが、ガンナーに搭載された砲身4門による一斉射撃が実現している。本作ではフォトン・ライフルはボクサーと共に機体の標準武装になっている。また、グラビトン・ライフルはガンナー、ファング・スラッシャーはボクサーの武装となってわけられている。
アニメ『スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター』第9話、『インスペクター』にて初登場。
パイロットはエルザmレーツェル・ファインシュメッカー、後にヴィレッタ・バディム。
正式名称『PTX-GT ガーバインMk-III・トロンベ』。ゲームに於けるヒュッケバインMk-III・トロンベとほぼ同じ立ち位置。
エクスバインの前身であるヒュッケバインEXを用いて開発が進められていたヒュッケバインMk-IIIの上半身を、創通連邦上層部の目を欺く為に嘗てエルザムが使用していたガーリオン・トロンベと同型のパーツを用いて偽装したもの。
しかし偽装パーツがコンソールに表示されるなど、どう見てもネタにされている。
エクスバインと同じくトロニウムエンジンは搭載されていないが、グラビトンライフルや過去にガーリオン・トロンベで使用していたシュツルムアングリフ(ブレイクフィールドの代わりに、Gテリトリーを纏って突撃する)等の重力兵器は使用可能。
後にレーツェルがアウセンザイターに乗り換えた後ヒュッケバインカラーに塗り替えられ、R-GUNをマイに譲ったヴィレッタが搭乗する。
元がヒュッケバインMk-IIIなので当然AMとのドッキングも可能で、劇中でガーバインガンナーになっている。
リン「連中に教えてやる……凶鳥の力、その何たるかを!
我らのヒュッケバインは、決して消えやしないという事を!」
『第2次スーパーロボット大戦OG』第26話に登場する。正式名称は『PTX-EX-A エクスバイン・アッシュ』。パイロットはイーグレット・イング。
第21話にて、オーバーホール中のヒュッケバインシリーズをコード"エビル"ガリルナガンの襲撃によって根こそぎ破壊された(行方不明のヒュッケバインMk-II試作3号機を除く)余波を受けて大破したエクスバインを、ヒュッケバインの残存パーツ含む予備パーツで修復した機体。
修復と言いつつも全身に施された赤と橙色の追加装甲の「パッチ・アーマー」は仮留め同然であり、それを伸縮性に優れた「CAUTION」と書かれた特殊なテープを巻きつけて補強。それでも足りない装甲をビームコートを施した深紅のマント「コーティング・クローク」を羽織って補っているその外見は、宛ら「傷だらけの仮面剣士」を思わせる風貌になっている。
主な武装はグラビトン・ライフルに、左腕に装備したストライクシールドを鞘としたT-LINKセイバー。
初起動時に念動力を覚醒させたイングがT-LINKシステムを通じて機体制御系を乗っ取ってしまった事で、以後イング専用機となる。
『アッシュ』には英語の『灰』とフランス語の『H』の二つの意味が存在し、『ヒュッケバイン(凶鳥)が不死鳥の如く再び灰の中から蘇る』と言う意味を込められている。
同じく『第2次スーパーロボット大戦OG』で登場した、ヒュッケバインとどこか似た風貌を持つ、コード"エビル"。
ヒュッケバインシリーズのデータを元に製作されたとされる事もあり、ヒュッケバインシリーズとして認識されている場合が多い。
詳細な内容は「ガリルナガン」を参照。
『第2次スーパーロボット大戦OG』第45話に登場する。正式名称は『PTX-EX-X EXエクスバイン』。パイロットはアッシュ同様イング。
「ダブルEX」などのコードネームを持ち、名前の頭文字にEXが二つ付いている事と、ヒュッケバイン系列6(ゼクス)番目の機体であることからエグゼクスバインと呼ばれている。
公式でそう呼ばれているわけではないが、誕生の経緯などからファンの間で『凶鳥の末裔』と言う通称を与えられた。
本来エクスバインに施す予定だった改修計画『MK-X』に基づき、アッシュを改修した機体。
実際はガリルナガンのアキシオン・アッシャーで大破したアッシュに、MK-X用の換装パーツをイングの念動力で呼び寄せ、その場で組み上げ・各部パーツの最適化・諸々全てを念動力で以て行うと言う離れ業を経てこの世に生まれている。
動力にトロニウムエンジンとブラックホールエンジンを搭載しており、アッシュとは比較にならない出力を誇る。
どちらも色々と物騒なエピソードに事欠かない(ライディースなどには特に)エンジンなのだが、イングの並外れた念動力によって無理やり安定させていると言う凄まじい設定がある。
武装はグラビトン・ライフルとT-LINKセイバーがアッシュから据え置きで、初代のリープ・スラッシャーやMk-IIIのファング・スラッシャー、果てはの亜種であるベルゲルミルのシックス・スレイブを発展させ、設定のみだったAMサーバントの思想も反映させたと思しき遠隔操作兵器『T-LINKスライダー』を全身に装備している。
このT-LINKスライダーはそのまま刺突に使うのは勿論、展開すればファング・スラッシャーのような斬撃も可能な上に、蝶番の部分に内蔵されたビーム砲で射撃にも対応している他、展開したスライダーで敵を包囲し、球型のフィールドに敵を閉じ込める『サターン・フォーメーション』のような使い方も出来る万能兵器。
これだけでも十分強いのだが、第57話で初代ヒュッケバインのブラックホールキャノンを受け継ぎ、更に火力が強化される。
必殺技はサターン・フォーメーションで敵の動きを封じ、ブラックホールキャノンを用いてトロニウムエンジンとブラックホールエンジンを以て生み出したマイクロブラックホールを撃ち込み、超重力で圧壊させる『ブラックホール・バスターキャノン』。
ブラックホールキャノン自体の発射シークエンスは初代と殆ど変わっていないが、初代がブラックホールエンジン単体でマイクロブラックホールを発生させていたのに対し、エグゼクスバインは更にトロニウムエンジンの出力も上乗せされているので、実質的な威力は初代のそれを上回っているだろう事は容易に推測される。
初代からフレームの原型とブラックホールエンジンとキャノンを、Mk-IIからグラビコン・システムを、Mk-IIIからはトロニウムエンジンを受け継ぎ、ベルゲルミルやAMサーバントの要素をも交えた歴代シリーズの誘導兵器の流れを汲む遠隔操作兵器を装備し、最強武器は初代のブラックホールキャノンの強化型と、歴代ヒュッケバインの要素を全て集約された、正にヒュッケバインの最終到達点と呼ぶに相応しい機体。
また、これらの要素を受け継いだことによって、エグゼクスバインは、ヒュッケバインMk-IIIではオプションパーツを必要としていた本来のコンセプト『小型、高性能化したSRX』を単機で体現、完成させるに至った。
かくして、全ての凶鳥の血を受け継ぎ三度灰(アッシュ)の中から蘇り、不死鳥へと新生した凶鳥の末裔は、再び戦場へと舞い降りた。
諸般の事情でヒュッケバインが出せなくなっても尚、その存在を残し、ヒュッケバインの血を意地でも遺そうとしたスタッフの執念には尊敬の念を禁じえない。
OGMDにも続いて参戦。デフォルトのパイロットは『イング・ウィッシュ』と名を改めたイングが務めており、性能も据え置き。ただし、一部の武装は一定の念動力が必要なので、パイロットの念動力レベルが上がるまでは使えない。序盤はT-LINKセイバーやグラビトン・ライフル、換装武器などを駆使して戦うことになる。
今作ではT-LINKシステムの再調整(イングの念動力で無理やり安定させていたシステムをイング以外でも安定するようにした)により乗り換え可能になっているのでプレイヤーの思い思いのキャラを乗せ(といっても換装装備以外は念動力必須なので、実質乗り換えは念動力者に限られる)、エクスバインタイプL、Rと共に戦場を駆け巡れるようになった。
そして、時は流れ・・・
2021年10月発表のスパロボ30周年作品『スーパーロボット大戦30』にてオリジナルのヒュッケバインに追加装備される形で再び参戦する事が決定した。
本体の外観はほぼRTX-008L/Rを踏襲しているが、背面バックパック・スラスターが異なる、アッシュで装着していたパッチ・アーマーやADテープを肩部や脚部に貼り付けており、同じくアッシュのと似た仮面を装着(作品タイトル「30」の外国語表記『XXX』をデザインモチーフにしている)PV発表時の現時点では武装はフォトン・ライフル、ビームソード、リープ・スラッシャー。なおアッシュとはデザインが似ているが、設定的繫がりは無いとの事。リープ・スラッシャーは6点に分割されバックパックに収納され、使用時に展開→ドッキングする。
同時に『30』超豪華版に「METAL ROBOT魂」ブランドとして立体化した本機体が同梱される(単独での販売は現時点はないとの事)
劇中では「XXX(XENOGENEICX-FACTORX-TYPE)プロジェクト」と呼称される計画で開発された人型機動兵器。当初はメイン動力源を封印し補助機関で起動、成り行きで主人公エッジ・セインクラウスもしくはアズ・セインクラウスによって運用される。
本編中に装備の追加でかつてMk-Ⅲやアッシュが装備したグラビトン・ライフルを二丁装備する(フォトン・ライフルも継続装備)・・・そして
条件をクリアし終盤発生するミッション「定められた運命」を進めていくことで乗換イベント発生。改造段階は30から引き継ぐ(シナリオでは「進むべき道の先で」で改修)『形式番号PT-XXXth ヒュッケバイン30th』。パッチ・アーマーやADテープ、頭部のXXXバイザーを外し、封印されていたブラックホールエンジンを解放(背面のスラスターもRTX-008と同形に)。その姿はまさしく「原初の凶鳥の力」ヒュッケバインの完全復活である(こらそこ、創通がバンダイナムコホールディングスの子会社になったからとか言わないw)
背面に懸架ハンガー兼増加ブースターであるハイフライヤー・ユニットを装着(フレーム形状がエクスバインに酷似)30で追加された左右非対称のグラビトン・ライフル、そしてヒュッケバインの代名詞ブラックホール・キャノンを背負っている。武装は30から引き続きフォトン・ライフル、ビームソード、リープ・スラッシャー(他、後述の必殺技を運用するために第四次・Fで搭載されていたマイクロDミサイルも活用している)、グラビトン・ライフル、ブラックホール・キャノン。
必殺技はダブル・グラビトン・ライフル(+リープ・スラッシャー使用)、フルインパクト・ブラックホール・キャノン(ブラックホール・キャノンとグラビトン・ライフルの3門同時発射)。ブラックホールエンジンに加えて、装備や発射シーケンスからMk-Ⅱ・Ⅲに装備されていたグラビコン・システムが制御系に用いられており、エグゼクスバインと別アプローチでのヒュッケバインシリーズの集大成と云える。
その機体としての出自はこちらの世界(スパロボ30の世界)の連邦軍による建造ではなく、別世界から転移し中破した状態で現れたモノであり、武装もその際にもたらされている(技術的問題で使用できないのも存在する。)「定められた運命」に登場するもう一機の30はこの機体を解析した複製機であり、XXXプロジェクトの外部に対するダミーとして用意されている。その為こちらにはブラックホールエンジンは搭載されていない。2024年の寺田貴信プロデューサーの発言により30thはOG世界のRTX-008とは別物であり、OG世界の008L/Rの再建造機に同装備を付けた「フルアームド・ヒュッケバイン」の異世界転生?としている⇒Xの該当記事。
上述の30と同様、「METAL ROBOT魂」で立体化と共にプレミアムバンダイ限定で販売される。
掲示板
610 ななしのよっしん
2024/08/24(土) 08:06:19 ID: PPoBj9AlG9
初代をまたOGでも使えるようにしつつ第4次ベースのデザインをOG世界に出せる設定入れたかったって感じっぽい?
てか結構前から企画や前振り動いてたのね
611 ななしのよっしん
2024/10/21(月) 00:20:36 ID: oeTuCD0jbo
寺田氏のツイートによると
https://
OGではヒュッケバイン009(カッパバイン)
→(改造)→ヒュッケバインEX(OG版。赤いエクスバイン)
→(色変え)→エクスバイン
→(修理)→アッシュ
→(改造)→エグゼクスバイン
とのこと
って書こうとしたら記事にもう書いてあったわ
009おじいちゃん、孫(ヒュッケMk3III)のために装備フィッティングテストするために大改造の末、色々あってエグゼクスバインになったのすごいね
612 ななしのよっしん
2024/10/21(月) 19:09:12 ID: BWuTT1wes/
ネーミングの元ネタの戦闘機の元ネタは童話「いたずらカラスのハンス」でいたずらが過ぎて死ぬらしい
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最終更新:2024/11/08(金) 09:00
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