ガンダムアストレイ レッドフレームとは、「機動戦士ガンダムSEED ASTRAY」に登場するモビルスーツである。
本記事でレッドフレームの各種形態も解説する。記事分割のため「レッドフレーム改」、及びその他のバリエーション機の「アストレイ ターンレッド」「戦国アストレイ頑駄無」は該当記事を参照。
概要
GUNDAM ASTRAY RED FRAME ガンダムアストレイ レッドフレーム |
|
型番 | MBF-P02 |
全高 | 17.53m |
重量 | 49.8t |
搭乗者 | ロウ・ギュール 8(ハチ) マリーン(ジュリ・ウー・ニェン) |
装甲 | 発泡金属装甲 |
武装 |
オーブ製5機のプロトアストレイシリーズの2号機にあたり、白い装甲と赤いフレーム色、こうした特徴から本機を発見したロウ・ギュールは「レッドフレーム」と呼んでいる。
赤い色はナチュラル用であることを示し、ナチュラルの搭乗を前提に調整され、試作OSを搭載している。
先にヘリオポリスで開発されていた「ストライクガンダム」を始めとする5機のGAT-Xシリーズの技術を盗用してオーブが開発を行った。
しかしフェイズシフト装甲の技術が難しい物だったため、代わりに装甲を軽量な発砲金属にすることで被弾を避けるという方向性で作られている。
ブルーフレーム、ゴールドフレームと呼ばれる他のプロトアストレイ2機もロウの名付けによるものである。グリーンやミラージュも含めて、現在ではロウ発祥の「~フレーム」の名の方が広く浸透している。
OSはナチュラル用であるためロウでも使用出来た。「ガーベラストレート」を扱うために剣術の達人である蘊・奥のモーションを組み込んで剣術にも対応している。
ロウが所有する謎の擬似人格型コンピュータ[8](ハチ)を機体制御のサポートに付けており、出力の調整から機体各部のチェック、データの提示など、パイロットとしては未熟なロウをあらゆる面でサポートする。
作中で火星に行く時に[8]が火星に行く事を嫌がっていたため、火星から帰還するまでの間は「アウトフレーム」を譲渡したジェス・リブルに貸し出していた事もある(DESTINY ASTRAY)。
ヘリオポリス崩壊後、ジャンク屋のロウ・ギュールが回収し、彼の"相棒"としてジャンク屋ギルドで活躍中。シリーズ毎にロウ印のぶっ飛んだ改造が施されていく。
『DESTINY ASTRAY R』ではロウとレッドフレームの活躍は一部で伝説になっており、一部のMS愛好家からはレッドフレームの「レプリカ」の販売が望まれていた。商魂たくましいジャンク屋組合ではそうした要望に応え、MS用改造キットを販売している。
種類はレッドフレーム、ブルーフレームセカンドL、ゴールドフレーム天ミナ、グリーンフレーム(※塗装のみ)等、プロトアストレイタイプの改造キットが主である。これが大ヒット商品となり現在ではレッドフレームの改造キットを使用したシビリアンアストレイ、もしくはレイスタをベース機としたレッドフレームもどきが大量に増殖し、作業現場で必ず1機は見かけるとの事。
また、民間MS大博覧会の一環として「紅の祭」なるレッドフレーム愛好家達が集うイベントも開催されている。
-
ガーベラストレート(菊一文字)
ロストテクノロジーで作られたMSサイズの日本刀。レッドフレームの代名詞的な存在でもある。技術者のコロニー「グレイブヤード」に破損した状態で残っていた刀を、ロウが過去の技術を用いて修復した。
本質はジンの重斬刀のように"質量で押し潰す"のではなく、鋭利な刃でMSを一振りの内に"両断"する業物。真正面から一撃でジンをバズーカの弾丸ごと真っ二つにしている。
-
光電球(もしくは光雷球)
外装アーム(プラグ)から供給される「ビームサーベル用のエネルギーと荷電粒子」を球状に帯電させ、相手にぶつける技。発動の要因は偶然の賜物で、ロウと一緒に本機に搭乗したマリーン(ジュリ)がガーベラストレートをビームサーベルと勘違いしてエネルギーを送った事がきっかけ。投擲verと疑似シャイニングフィンガーverがある。
偶発的な物だが、以降もレッドフレームの新必殺技(8談)として普通に使用されている。 -
150ガーベラ
所有するレアメタルを全て注ぎ込んだ弩級の大剣。読みはワンフィフティガーベラ。
全長はなんと「150m」にも及び、コロニーシャフトを袈裟斬りにしたり、戦艦を(艦首から艦尾にかけて)串刺しにしたりと、初期ASTRAYでも群を抜くトンデモ兵器。この大質量だとそもそもPS装甲とは無縁、並のMSなら斬る斬れない以前にそのまま叩き潰される筈である。
バリエーション機
レッドフレーム パワーローダー
先述の150ガーベラをそのまま振るったまではいいのだが、身の丈に合わない弩級の太刀は案の定一振りでMSの関節部分にかなりの負荷をかけてしまう。そこで、150ガーベラを扱うためにロウは策を講じることになる。
このパワーローダー案はロウの発案で、エターナル(SEED本編で主人公陣営に所属する艦の一つ)に寄った際、偶然ジャスティスガンダムとミーティアのドッキングで着想を得た。ロウと交流のあったエターナル搭乗員のマーチン・ダコスタからミーティアの説明を受け、150ガーベラを振っても壊れない「別の腕」を造るという結論に行き着いたのである。
作られたパワーローダーは全高60mと巨大で、リ・ホーム内にAパーツとBパーツに分離して収納される。
扱える武装は150ガーベラのみだが、パワーローダーは接続したレッドフレームの動きをトレースするため、そのまま格闘戦も可能(ただし推力重量比は悪化)。
レッドフレーム パワードレッド
煌めく凶星「J」ジャン・キャリーが開発した強化型駆動システム「パワーシリンダー」をレッドフレーム両腕部に組み込んだ形態。パワー、フレーム強度が強化され、通常サイズのレッドフレームでも150ガーベラを扱えるようになった。
フルパワー時には排熱機能が働き、機体各部アーマーが展開する。
-
赤い一撃
これが俺の、“赤い一撃”(レッドフレイム)だッ!!!
リジェネレイトガンダムに叩きこんだ強烈な一撃。レッドは「赤い・赤の」、フレイムは「激情」の意。
機体構造を見切り、最も構造のもろい部分にフルパワーのパンチを放つ。パンチと言っても150ガーベラを振るう事ができるほどのパワーがあるので、その威力は並のMSを上回る。パーツの脆い部分を狙うため、PS装甲で緩和し切れずに内部の電子機器へダメージ(衝撃)が浸透する。
レッドフレーム サルベージタイプ
ザフトの水中用MS「グーン」の装甲を取りつけた潜水装備。
作業用アーム、水中用バックパックなど色々と水中仕様に変更済み。しかしあくまでサルベージ用の装備なのでブルーフレームのSS装備ほど水中戦闘には向いておらず、機動力・火力共に大幅に低下している。
ガーベラストレートは普段装備している腰部では干渉するため、バックパック右にマウントする。
「DESTINY ASTRAY R」でバージョンアップして再登場(自由に着脱可能になっているらしい)。海賊皇帝のお宝を目的にこの装備で出撃した。
レッドフレーム フライトユニット装備
レッドフレームの空戦仕様。M1アストレイ(ギナ)との戦闘で破損したレッドフレームにロウが手を施した。
M1アストレイのバックパックにロウ独自の改良を加えており、そこに専用のフライトユニットをジョイントする。
左右に配置されているウイングはプロペラントタンクのようなもので、切り離して飛行する事ができる。
また、フライトユニット本体は切り離して操作することもできるようで、アニメでは囮に使用してその間に敵の正面に回り込み、ガーベラストレートの一振りで敵のSFSを両断した。
その後はフライトユニット下部の取っ手にぶら下がる形で飛行して帰還している。
機体テストを兼ねてマルキオの元へ向かったところに「キラァァァアスラァァァン」と叫び合ってる少年二人が・・・。
真面目に解説するとイージスガンダム自爆後、キラ・ヤマトを救助した時の装備である。何故かゲーム媒体では殆ど再現されない話なので、スパロボWでこの話を知った人も多いのではないだろうか。
アストレイ レッドドラゴン
「DESTINY ASTRAY R」で登場したフライトユニットの追加装備。
頭部ユニットを「ドライグヘッド」に換装し、さらにMS用マルチツール「カレトヴルッフ」を3つ装備した形態。
カレトヴルッフ×3にドライグヘッドとの連携も合わさり、更なる強化に繋がった。
-
カレトヴルッフ
ロウ達ジャンク屋組合が自作販売しているMS用マルチツール。切断・溶接など本来は作業用の物。
しかしそこで終わらないのがこの男。タクティカルアームズのように標準形態のSモード、射撃形態のGモードなど、カレトヴルッフ各部の組み合わせ次第で様々な戦闘形態を取れる。
通常はリミッターで戦闘機能を抑えているが、形状・機能などどこを取っても戦闘用にしか見えない。ミラージュコロイド散布装置を内蔵しており、粒子で慣性力をコントロールして機体姿勢を制御し、ミラージュコロイドも無効化出来る。 ロウは将来的に七つの機能を付けたいらしく、見込んだ「お客様」が100個程注文したらしい。
・・・「天空の宣言」で諸にロウの影響を受けていたあの人である。 - ドライグヘッド
~新たにロウが開発したレッドフレームの頭部ユニット。最大の特徴はV字アンテナの後ろからビームアンテナを展開できること。 このビームで形成されたアンテナは、用途により様々な形態をとる。 カレトヴルッフとの連携も考えられており、ミラージュコロイド制御能力や各種センサーの強化を行うことが可能だ。~ (公式サイトより引用)
「アストレイ アウトフレーム」のビームサイン的な事にも使えるという優れ物である。 ドライグヘッド(レッドドラゴン)には隠された機能も多く、製作者のロウすら把握できていないとの事。
マーズジャケット(MJ)
火星で開発されたレッドフレームの追加パーツ。「DESTINY ASTRAY」で登場。
最大の変更点は機体を覆う分厚いジャケットと背部に2つ装備した高機動スラスター。火星に合わせるように推力や装甲が大幅に強化されており、火星の大気・重力程度なら単独での大気圏離脱が可能となった。
高機動スラスターはビーム砲を内蔵した複合装備であり、ガーベラストレートの鞘としても機能する。
意匠はザフト系ニューミレニアムシリーズに通じる物がある。もっと分かり易く言うと「ゲルググ」そのもの。
特に、種死本編では宇宙世紀の往年の名機であるザク、グフ、ドムなどツィマッド、およびジオニックに喧嘩を売っているかのような古いファンでもニヤッとするような機体が現代版リメイクされており、これらザフト製ジオン機はニューミレニアムシリーズと呼ばれている。しかし、本編だけでは全てのジオン機をカバーすることなど出来なかった。
つまり、このマーズジャケット装備(通称MJ)は本編を見て「ゲルググいねぇの?」というファン向けの機体である。
具体的にどこがゲルググかと言うと、ヘッドを覆ったパーツがツインアイからモノアイセンサーとなる、大型ビームライフル上部が分離変形して「ビームナギナタ」になるあたりが特に。
ジャケットはパージが可能で展開後はレッドフレームに近い姿に戻るがスラスターはパージしておらず、通常時より機動性が高い。
ロウはMJ装備でユニウスセブンの破砕作業に参加し、限界まで破砕作業を続けた。リ・ホーム帰還直後、同行していたマーシャン(火星移住者)のディアゴ・ローウェルがレッドフレーム(MJ)を奪取、単独で大気圏突破して地球へ降下。南米に降下後、取材中のミリアリア・ハウが本機をカメラにおさめた。
なお続編作の「C.E.73 Δ ASTRAY」において、レッドフレームのジャケットパーツはロウ主導で改造を行った「シビリアンアストレイJGカスタム」へ移植され、機体は完成した後ディアゴが搭乗することに。
ガンダムアストレイ レッドフレーム改
『VS ASTRAY』に登場するレッドフレームの改造機。
ロウ自身が触れてきたあらゆる技術を搭載するために作られた。
SEED外伝シリーズの集大成であり、ドラグーンやヴォワチュール・リュミエール、ミラージュコロイドウイルス、マガノイクタチなど今までロウが触れて来た様々な技術が惜しみなく詰め込まれている。
→詳細は「ガンダムアストレイ レッドフレーム改」を参照。
レッドフレーム(オルタナティブストライク)
MSV企画『オルタナティブストライク』に登場。
オルタナティブプロジェクト仕様のレッドフレームで、ストライカーパックに対応した背部パックジョイントを装備している。「エールレッドフレーム」や「ガンバレルレッドフレーム」など理論上全ての形態を再現できる。
またレッドフレーム改など既存のバリエーションも再改造されている。
その他のバリエーション機
レッドフレーム(レプリカ)
『VS ASTRAY』で初登場。搭乗者は蘊・奥(カーボンヒューマン)。
ジャンク屋連合の民間機「レイスタ」をベースにしたのではなく、「ライブラリアン」が新たに製造した機体。
外観はレッドフレームだがパワーシリンダー等の改造が施されているため、改良型として見ていいだろう。
腰部にはガーベラストレートの兄弟剣にしてロストテクノロジーで作られた「タイガーピアス」を装備。これは生前(オリジナル)の蘊・奥が所持していた物ではなくカーボンヒューマンの蘊・奥によって新たに打ち直された物と推測される。
なお本機のタイガーピアスはロウ・ギュールに譲渡され、現在はレッドフレーム改が装備している。
ガンダムアストレイ ターンレッド
→詳細は「ガンダムアストレイ ターンレッド」を参照。
戦国アストレイ頑駄無
TVアニメ『ガンダム ビルドファイターズ』に登場するプラモデル。
→詳細は「戦国アストレイ頑駄無」を参照。
関連動画
関連商品
関連項目
- 機動戦士ガンダムSEED ASTRAY
- ガンダムアストレイ
- ロウ・ギュール
- ガンダムアストレイ ターンレッド
- レイスタ
- シビリアンアストレイ
- M1アストレイ / M1Aアストレイ
- ガンダムアストレイ バイオレンスガイスト
- 戦国アストレイ頑駄無
- Dガンダム (ジャンク屋ガンダム)
- ガンダムシリーズのMS・MAの一覧
プロトアストレイ単記事リンク
- ガンダムアストレイ ゴールドフレーム
- ガンダムアストレイ レッドフレーム
- ガンダムアストレイ ブルーフレーム
- ガンダムアストレイ グリーンフレーム
- ガンダムアストレイ ミラージュフレーム
- 5
- 0pt