―おにぎりは温めますか?―
Seicomart
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株式会社セコマ 札幌市中央区南9条西5丁目パーク9・5ビル 小売業 非上場 1971年8月、札幌市北区に1号店オープン。 公式サイト |
※2016年4月1日、会社名については「セイコーマート」から「セコマ」に改称。
セイコーマートとは
北海道を地盤とするコンビニエンスストア(以下「コンビニ」)・チェーン。
店舗数は1,190店(北海道1,094店、関東96店[茨城86店、埼玉10店])※2019年3月末現在
以前は滋賀県、京都府、兵庫県、鳥取県にも店舗があったが撤退し、そちらは現在ファミリーマートとなっている。
地味に日本のコンビニチェーンとしては最古参のひとつ(セブン-イレブンの日本1号店出店は1974年、セイコーマート1号店開店は1971年。なお同じく1971年に始められたコンビニ事業としては「ココストア」も挙げられる)。
「コンビニエンスストア」という、現在常用される業態名を用いたのがセブン-イレブンのため、日本初のコンビニ≒セブン-イレブンと勘違いされているフシがある。このあたりをもうちょっと誇りに持って欲しいし、道民はもっと誇っていいかなと思う。
酒販組合をベースにしたコンビニチェーンであるため、それまで酒販店であった店が転業したケースが多く、北海道において店舗数が最も多いし、店名に以前は酒屋であったことを偲ばせる店舗も多い。
2014年12月現在、北海道179市町村のうち、セイコーマート(当時傘下にあったスパーを含む)が存在しない自治体はわずか4町村という網羅っぷりである。ちなみに残りは幌加内町、浦臼町、月形町、神恵内村(wikipediaより)。(このうち、月形町を除く3町村はそもそもコンビニがないのだが、月形町にはセブンイレブン・ローソン・ファミリーマートが進出している。)
2013年8月の会見で、将来的に179市町村全てへの出店を計画している事を明らかにした。
このような事業展開を取っているため、北海道を代表する企業として挙げられることが多い。
北海道内店舗数一位
道内以外殆ど無いだろwww、ローカルチェーンだしな…などの声が聞こえて来そうだが、これはかなり凄い事なのである。
なにせ、店舗数1位の都道府県を持つコンビニチェーンは4つしかなく、セイコーマート以外は全国規模の大手チェーンなのである。(他4つはセブン-イレブン・ジャパン、ローソン、ファミリーマート)
2011年度より3年連続「コンビニチェーン顧客満足度1位」や、他社にさきがけ導入したポイントカードとあわせ、セイコーマートの凄さがわかる点である。
ネタ
※随時追記してね!
店舗の特徴
- 基本24時間営業でないのは仕様(札幌市街の店舗ですら、終夜営業ではない店が多々ある)。個人経営の酒販店から鞍替えした店舗が多いこと、過疎地域にも積極出店していること、同じく同様地域では深夜に働く従業員の確保が難しいこと、などの理由を挙げている。そのため本部も24時間営業を強制していない。
- 札幌市の繁華街「すすきの」のド真ん中にある「たかせ店」の営業時間は、午前11時から朝3時半という驚愕の営業時間であり、夜間にすすきので働く人をターゲットにしている。
- フランチャイズ料が他のフランチャイズより良心的(総粗利益額の10%)。24時間営業を強制していないため、大きい支出となる深夜従業員の人件費も抑制でき、安定経営に繋がっている。
- 2018年より元日を休業する事を認めている。同年では半数以上の店舗が元日に休業した。
- 全店舗の内、セコマ直営の店舗が900店舗(2019年3月時点)で、フランチャイズ店の割合が極端に少ない。
- 札幌市営地下鉄中島公園駅近くに本社ビルがある。本社ビルの1階もセイコーマートの店舗となっている。
- 層雲峡店(上川町)は景観に配慮し、オレンジの看板ではなく、茶色と黒の落ち着いた外観となっている。
- 他のコンビニがドミナント戦略によって狭い地域内で独占する戦略を行うのに対し、セコマはフランチャイズ店に対して半径150m以内に同社他店を作らない戦略を採り、店舗同士での損失を抑えている。
- 最近出店するセイコーマートはホットシェフ部分を目だたせ並列、出入り口を二つとしたものや、店内にイートインコーナーを設置したものが増えてきつつある。セイコーマート側では「次世代」店舗とのこと→■
店舗展開
- 北海道のコンビニチェーンとしては最多店舗数だが、セブン-イレブンと大きく差があるわけではない(北海道のコンビニの3分の1がセイコーマート、3分の1がセブン-イレブン、残る3分の1が他のチェーン、という具合である)。
- コンビニ最北端(稚内市)とコンビニ最東端(根室市)を制覇。あえて上述していないが、道内の島嶼部(利尻島・礼文島・奥尻島)においても、さも当たり前のように出店済み。特に稚内については、セブン-イレブンは進出できておらず、ローソンも2023年8月になってついに出店した(参考)という状況である。
- 北海道外では茨城県と埼玉県にのみ店舗が存在している。一部取り扱い商品が異なったり、北海道と同じ商品でも価格が異なる場合がある。
商品
- プライベートブランド(PB)の先駆け。20年以上前から格安のPB品サイダーや缶コーヒーを販売している。例えば、PB商品である2LPETの緑茶を200円を切る価格で発売しているが、ローソンやセブン-イレブンが安い同等品を出して追随したのはかなり後。
- 酒販組合から発展したため、お酒が豊富。コンビニチェーンとして酒を売り始めたのはここが最初。ワインブームになる前からワインを取り扱っていて、安価なテーブルワインの他、十勝ワインやドンペリなど、比較的入手しづらいワインも取り扱っている。
- PB缶チューハイも豊富、レモンハイやグレープフルーツといった定番品からメロンサワー、ガラナサワーといった北海道らしい商品も。
- それ以外にも酒の種類は多い。4Lの焼酎が数種類ありPB品もある。さらに日本酒、サワーまでPB品があり、ワインも実は関連会社の輸入品だったりする。
- ホットシェフ(店頭内にあるお総菜屋さん的な物)のうまさはガチ。「超でっかいおにぎり」は本当に大きい。店内で調理をしているため、温かいものが食べられる。コンビニ弁当=レンジでチンの構図を打ち破った。近年、一部の同業他社が似た取り組みを追随し始めているのは周知の通り。
- 所謂コンビニ弁当も充実。「とり天丼」は20数年のロングセラーである。
- 最近は100円惣菜が大ヒット。少量の惣菜や麺類が100円という低価格で販売されている。コンビニ弁当も他チェーンと比べて安い。
- 大手コンビニでは「おにぎり100円均一セール」を大々的に行うが、セイコーマートは大半のおにぎりが年中100円である。明太子が120円。筋子でも130円。
- 夏場になるとキャンプ用の炭。冬場は灯油を置く店が増える。
- 2013年より、プライベートブランドとして開発した商品を他社に供給するなど、小売業(コンビニ)としてのみならず製造業としての展開も進めている。2016年に会社名を「セイコーマート」から「セコマ」にしたのは、マート=売るばかりではない、という意味もある模様。(参考記事1、参考記事2)
- 2016年より、プライベートブランドのブランド名も「セコマ」に変更している(参考記事)。
- PB自体が自社グループ内製造で、食品ロスによる損失が自社に及ぶ理由もあり、賞味期限が迫った商品の値引き販売を必要に応じて行うことを推奨している。
サービス・店内
- 入店した時の店員さんの挨拶は「いらっしゃいませ、セイコーマートへようこそ」・・・だったのだが、「挨拶の徹底」を目的に2019年6月中旬から「いらっしゃいませ」だけになった。
- コンビニでのポイントカードサービスもここが最初(nanacoやPontaなど、他社が真似て全国展開…)。なお、ポイントは景品交換のみに利用でき、会計時に現金化して使うことはできない。ぜひ可能にして・・・。
- コンビニといえども、価格帯が他のコンビニより安いことが多く(スーパーマーケットより少し高いか同程度、というのもよくある)、かといって商品の質も悪くないので、よく食品や日用品をスーパーで買う代わりにセイコーマートで買ったりする。特にスーパーの少ない地域ではその傾向が顕著。
- レシートが無駄にでかい(二つ折りにしても財布からはみ出ることがままある)
→ロゴタイプが変わった2010年頃から他店と同じ幅になりますた。やったね!タエちゃん
その他
- 略称には「セイコマ」と「セコマ」のどちらも使われる。
- セイコーマート1号店(札幌市北区北30条西8丁目にある)は現在もあるが実は当時の店名は違っている。当時は「コンビニエンスストア ○○○」(○の中は店名が入る)で、1974年、チェーン店が14店舗になったことを機に「セイコーマート」の看板になったのだという。
- 酒販組合からスタートしているの前述の通りだが、初期のフランチャイズ店では後継者がいない場合も多く、その場合はセイコーリテールサービス直轄店となっているとのこと。
- 長らくローカルタレントのYASUがCMに出演している。そのため、YASUがメインパーソナリティーであるHBCラジオの人気番組「カーナビラジオ午後一番!」のワンコーナー「YASUの大盛りごちソング」のスポンサーである。
- ボランタリーチェーン「スパー」(SPAR)は、北海道内での展開はセイコーマート傘下で行われており、北海道内のスパーはセイコーマートと共通する部分が多いという特徴があった。2016年8月いっぱいをもってスパーとの契約は取り止めとなり、転換した店舗は「ハマナスクラブ」の名称に変更された。(参考記事)
- 函館のハセガワストアと業務提携しているので、函館外でも一部店舗に限りハセスト名物「やきとり弁当」が購入できる。詳しくはハセガワストアのホームページなど参考にしてください。
- ファミリーマートとは以前から蜜月の関係にあり、商品取り扱いなどで連携していた。しかしそのこともあって、北海道のファミリーマート出店は遅れた。
2006年にセイコーマートとファミリーマートの合弁で「北海道ファミリーマート」が設立され、初めて北海道内(札幌市)にファミリーマートが進出した。 - 他の大手コンビニチェーンを押しのけて2011年度のコンビニチェーンにおける顧客満足度1位となっている。
→2012年度に続き、2013年度も顧客満足度1位となり、3年連続No.1に輝いた。 - 北海道で「コンビニ強盗」のニュースを聞くとセイコーマートであることが多い。単に店舗数が多いからとか、24時間営業でない店舗の閉店後が狙われる、酒屋を改装した店が多いのでレジが入り口に近いとか諸説ある。
- 北海道をドライブやツーリング、自転車、貧乏旅行をした人なら誰もがお世話になる。どんな僻地にも店があり、低価格で質のよいものが手に入るためである。
- 2021年より店内BGMやCMソングとして「ようこそ!!」(ambitiousというグループが歌唱)という曲が使われており、ここから試聴可能。何なら素材としても利用可能。過去に使用されていた「食べることは美味しいこと」(前述のYASUが歌唱)は店内等で聴く機会が激減したものの、同じリンクより試聴可能である。
支払い方法
複数店舗で使えるのは以下の通り。
- 現金(全店舗)
- Pecoma(オリジナル電子マネー。全店舗)
- Edy(全店舗)
- Suica・Kitaca(全店舗)
- PASMO・TOICA・ICOCA・SUGOCA・はやかけん … 関東圏の店舗のみ。相互利用の関係かも→(全店舗)
- ただし、上記交通系ICカードは決済のみ利用可能。チャージは出来ない。
- クレジットカード(クレジット機能が付いたポイントカードの場合サイン等の確認は不要)
対応カード:JCB、VISA、AMEX、MasterCard、日専連 … 北海道内の全店舗?(未確認)→(全店舗) - QUICPay … 札幌市など現在のところ一部地域のみ、今後対応店舗を増やす予定→(全店舗)
- SAPICA … 札幌市内のみ。利用するとSAPICAポイントが貯まる(買い物200円につき1ポイント)。なお、ポイントがSAPICA電子マネーの利用によって(交通機関の利用以外で)付く初めての例となった(のちにサッポロドラッグストアーも導入)。
- WAON(道央自動車道:樽前SA、野幌PA店舗限定)以上の2箇所しか確認できていないが、高速道路にかまえている店舗では利用できるようだ。→(全店舗)2017年夏からなぜか展開
- QRコード決済 - LINE Pay、PayPay、楽天ペイ、Origami Payメルペイ、など
関連動画
関連項目
- コンビニエンスストアの一覧
- ファミリーマート(以前より提携があったほか、ファミリーマートの北海道進出当初は「北海道ファミリーマート」の株式の51%をセイコーマート系列企業が握る形で設立されるなど、関係が深かった)
外部リンク
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