特命調査とは、ブラウザゲームおよびスマホアプリゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」の期間限定イベント「特命調査 ○○」シリーズの総称である。
概要
ゲーム内で開催された期間限定イベントの一つ。
2018年10月末から始まり、2021年1月下旬に最後の特命調査が開催され完結となった、計5種類のイベントシリーズ。
本来は、歴史改変を目論む歴史修正主義者が過去へ送り込んだ時間遡行軍を、時の政府より派遣された審神者(プレイヤー)が異能力を用い顕現した刀剣男士を過去へ送り、追伐して正統なる歴史を守ることがこのゲームの主旨である。
しかし、時の政府は戦いの長期化の原因を審神者に求めるようになり、歴史改変が為されてしまい時の政府に放棄された世界、つまりパラレルワールドに調査として出陣する特命が下される。
任務にあたり、時の政府から遣わされた「謎の人物」(新規実装キャラ)が本丸へ来訪または入電をしてくるという今までになかった演出がとられた。
新規実装キャラは最初は正体を伏せられており、一定期間経たのちに公式Twitterで正式にお披露目となる。
(聚楽第の時点で)刀剣乱舞3年10ヶ月経ち初めてイベント内限定会話(回想)が実装された、ストーリー形式のイベント。
特命調査ごとに初期刀に選べる5振りのうち1振りがピックアップされ、イベント会話は新規実装キャラ単独ver、該当初期刀同行ver、極の該当初期刀同行verの三通りがある。
イベント限定BGMが初めて出来、特命調査によっては固定グラフィックのラスボスが登場するのも初めてである。
これらの今までにない試みから、大いに話題になり考察や妄想が盛んに行われた。
復刻版では初参加・前回未クリア・前回クリア済で分岐する。
前者二つは従来通り、前回クリア済はストーリーパートカットなためぶっちゃけるとレアドロップ掘りしかやることがない。
イベントシステム
- 出陣できるのは第二部隊以降に限られる。
特命調査では出陣が長期に渡る可能性があるため、近侍がいる第一部隊は出陣できない。
出陣中の部隊は撤退するか帰城マスで帰城を選択するまで本丸に不在の扱いとなり、通常マップへの出陣や錬結や手入れなどは出来ない(24hかかる都合上か内番は出来る)。
つまり遠征に出せる部隊が限られてしまうのがネックとなる。近侍と第一部隊を分ける機能さえ実装されれば…… - 行動回数を得る賽子は一日最大4個。
賽子は5時と17時に賽子2つずつ回復し、1つの賽子につき1~6の行動回数を得られる。
スピードクリアを狙うなら、必ず7が出るインチキ賽子魔法の賽子『七福賽』という課金アイテムも販売されている。 - 出陣先のマップにギミックがある。
5種類ある特命調査のうち、4種類はマップにギミックが存在する。
クリア後は『抜け道の鍵』という課金アイテムが購入可能になり、ある程度ショートカットできるため、ラスボスレアドロップ枠を狙うなら七福賽よりもこちらを購入する選択もある。
初回では仕様を理解する前に無課金層から「課金前提じゃないのか」と非難の声が寄せられたが、ある程度の戦力さえあれば、自然回復の賽子のみでも数日かければ充分にクリアできる。毎回賽子を振っていれば、クリアはおろか4~5周は回れる(聚楽第などは10周できることも)。
むしろ廃人周回プレイが基本だったこれまでのイベントに比べると、1日2回10分程度やれば新規実装キャラを獲得できるため、圧倒的に易しい。
新規実装キャラは初回クリアの確定報酬および、クリア後のレアドロップ枠になるため他イベントと異なり複数入手もやろうと思えば狙える。つまり金で殴れば乱舞レベルを上げられるのである。とはいえ乱舞レベルは現状では趣味要素の強いエンドコンテンツなため、よっぽどでない限り上げる必要性は薄い。
もちろん周回数の勝負となるため、お財布との相談は計画的に。それでも、文久土佐藩以降は一定の周回数でも報酬で獲得できるようになったため、青天井の期間限定鍛刀(ガシャ)よりはマシだという声も……。
特命調査 聚楽第
2018年5月時点で7月中旬~8月上旬辺りに新イベント開催が予告、7月には開発の都合上延期になり、続報が待たれていた。 9月13日、イベント名「特命調査 聚楽第」とそれに登場する「謎の人物」が紹介される。
2018年10月31日~11月22日開催。2019年6月18日~7月9日に復刻。
最初の特命調査だけあってプロトタイプな面があり、後続に比べると入電演出無し、マップギミック無し・イベント会話も少ない、などと作りが拙い。
だが、当時はかつてない試みに審神者間は盛大に沸き、これまで空気だった時の政府が存在感を出してきたことや「謎の人物」について話題し考察が飛び交った。ラスボスBGMは今でも人気が高い。
延期がなければ山姥切国広の極が出る前に開催されたのではとも囁かれているが、システムに変更を加えるよりは初期刀極の実装順などを変えた方が負担が少ないためその線は薄いかと見られる。
ストーリー
本丸に「謎の人物」が来訪する。
彼は長期化した戦いの理由を審神者に求めた時の政府によって実力を測るために遣わされた「監査官」であり、放棄された世界・歴史改変された1590年の聚楽第への道を一時的に開き、監査官帯同のもと調査する任務を通達する。
戦闘での働きを監査官に評価してもらい、評定「優」を獲得するのが目的となる。
評定「優」報酬 新規実装刀剣男士 |
イベント会話対応 刀剣男士 |
---|---|
山姥切長義 | 山姥切国広 |
考察ポイント
- 時間遡行軍に占拠された聚楽第中心地に北条氏政の存在が確認されている。
正体を隠す監査官は「これが正史でない以上、当人であるかどうかは瑣末なこと」と一蹴していたが、実は山姥切長義の元主。正史では北条氏政は聚楽第行幸を拒否したことにより起きた小田原合戦にて1590年8月に切腹しており、本来は居るはずがない。そのため、イベント当時は小田原合戦の起きない世界かと推察されていた。だが、後の特命調査を顧みると、敵の成り代わりもしくは闇堕ち氏政である可能性も考えられる。聚楽第なのに豊臣秀吉らの存在が全く言及されないのも不穏さを感じるが…… - 戦闘背景の屋内などは酷く荒廃しており、なかには作画ミスなのか歴史改変を示しているのかこの時代にそぐわないものも。
- 聚楽第本丸最終ボス名は「ゾーリンゲン友邦団」。通常マップ6-4ボスの「ソーリンゲン主力部隊」を想起する不穏な敵名。
- 評定「優」を獲得できずに(=山姥切長義が未加入)イベント終了すると、こんのすけに「歴史改変された聚楽第への経路の封鎖を確認しました。現在かの地への進入は不可能です。監査官はすでに政府へと帰還されたとのことです。…彼はいったい何者だったのでしょう?」と言われる。
イベントBGM
イベント限定ボイス(刀帳には収録されない)
※0:24以降はイベント限定ボイスではなく、回想『其の57』を一部使用。
特命調査 文久土佐藩
2019年4月24日~5月15日開催。2019年10月29日~11月19日復刻。
開催に先立って高知新聞にイベントを告知する記事が掲載された。
文久土佐藩からはマップにギミックが登場。
高知城城下マップを徘徊する中ボスを追いかけ、罠に嵌めるなどして追い込んで討伐するもの。
頭を使うため無駄に行動回数を消費して追いかけっこしてしまうはめになるが、有志により最小手数のルートが発見されている。周回する場合は下調べしておこう。
世界観情報としては「先行調査員」「政府権限の顕現」などの情報が初出となる。
文久土佐藩と天保江戸では「先行調査員」がNPCとして助っ人加入するが、チート級に強い。時の政府バフか?
ストーリー
本丸に唐突な入電があり、高度暗号通信を傍受、解析、解読の後、何者かが発信したノイズの激しい映像が表示される。それは特命調査への出陣要請であった。
審神者は部隊に5名編成し、1863年の文久土佐藩へと出陣して播磨屋橋にて「先行調査員」と合流の後、調査任務を遂行せよ。
播磨屋橋にて部隊と合流した入電の主こと先行調査員・肥前忠広は早々に自分の正体を明かし、この時代の状況を説明する。 この世界では正史と異なり土佐勤王党が恐怖政治を行っており、その中心人物を見つけ出して歴史修正の糸口を探るのが今回の任務となる。
まずは戦力が必要とのことで、先生こと南海太郎朝尊の元へ。彼は高知城下町の敵からドロップし、政府権限で顕現する。しかし顕現したてで弱いため知識で後方支援を担う。
正史では吉田東洋は土佐勤王党を上手く抑えられなかったが、この世界では土佐勤王党の首魁であり、その恐怖政治を主導。正史において元主・武市半平太が吉田東洋を葬ったことから、城下町ボスこと吉田東洋は南海太郎朝尊の気配から逃げ回る。吉田東洋を撃破するが、首謀者は高知城に居ることが判明。
高知城ラスボスを討つも、刀剣男士の目にその姿はどう映っていたのか動揺が走る。
「強敵も強敵だったようだね」
「そりゃあ、あの姿……」
「……だが、偽物だ」
「まだ、どこかで生きちゅう。こんなところでは、まだ死ねんはずじゃ」
「……そうかもしれないな。ところで、本能の話を覚えているかね
ここには壊れた銃が落ちている。案外答えは、そういう事かもしれん」
ともかく肥前忠広の任務は終了。政府権限で顕現された以上、報告などは義務らしく南海太郎朝尊を連れて政府に戻ろうとするが、なんと周辺を見て回りたいからと政府への言い訳を頼んで逃げられてしまう。
結局、高知城下町ボスに付いて回っていたが飽きたし自力でどうこうする手立てもないので「迎えに来て欲しい」と本丸におねだり入電。お迎えのために再出陣して、今度こそイベントは終了。
1周目クリア報酬 新規実装刀剣男士 |
2周目クリア報酬 新規実装刀剣男士 |
イベント会話対応 刀剣男士 |
---|---|---|
肥前忠広 | 南海太郎朝尊 | 陸奥守吉行 |
考察ポイント
- 時の政府は権限を行使すれば刀剣男士を顕現できることが判明。
政府でも刀剣男士を顕現出来るなら審神者の存在意義とは何か。絢爛図録では勝ち目のない戦争の唯一の勝算が審神者の能力とある。 - 1周目で時間遡行軍との戦闘によって南海太郎朝尊がドロップして顕現した場所は、現在の地図に照らし合わせると、元主・武市瑞山の殉節の地。
- 敵を倒した残骸を利用して罠を仕掛けて城下町ボスを追い込でいたが、残骸とは放棄された世界でのみ残るのか?また、どんな形で残されているのか…?
- 歴史を守るのは刀剣男士の本能と示される。すると「やつらの本能はどうなっちゅう」の意味は…?
- 打刀の時間遡行軍のグラフィックに手を加えたものであるが、ラスボスの「打刀_志士(甲)」にて固定グラフィックの敵が初登場。
- 各ボスの隊長が広告にいた人名とほぼリンクしている。
播磨屋橋ボス 幻影人斬り隊 脇差_郷士(甲)→「岡田以蔵」(肥前忠広との合流ポイント)
城下町の初戦ボス 幻影年寄衆 打刀_留守居組(甲)→「武市半平太」(南海太郎朝尊がドロップして合流)
逃げる城下町ボス 幻影年寄衆 大太刀_参政(甲) →「吉田東洋」(イベ内で吉田東洋と言及される)
広告にはもう1人「坂本龍馬」の名前があったが、となると高知城ボスの「打刀_志士(甲)」は…… - 政府権限で顕現した南海太郎朝尊は、自由に行動した「見返り」を政府に渡しに立ち寄っていた。
イベントBGM
イベント限定ボイス(刀帳には収録されない)
特命調査 天保江戸
2019年11月19日~12月10日開催。2020年11月5日~2020年11月26日復刻。
マップのギミックは敵が江戸城下に隠した炮烙箱(=爆弾)を見つけ出して回収していくもの。敵を倒すと炮烙箱に近づくごとに「三」「二」「一」の札を落とすため、それを頼りに炮烙箱の場所を探り当てる。
つまりマインスイーパーの逆バージョンの簡易版。
ストーリー
本丸に謎の二人組から特命調査の通達が入電され、戦力派遣を求められる。
今回の歴史改変世界は1843年の天保江戸。本来の歴史であれば悪政と名高い天保の改革が失敗に終わる年であり、その結果幕府は衰退、幕府と諸藩との対立は深まり、倒幕への流れが生まれる。
しかし、この世界では時間遡行軍による膨大な戦力によって天保の改革が強行され、江戸の街の民は恐怖に陥っている。歴史修正の糸口を見つけ、天保の改革を正しく頓挫させるのが目的となる。
二人の先行調査員、水心子正秀と源清麿は、調査にあたり一方は審神者の部隊にNPCとして加わり、一方は後方で補佐する。審神者がどちらを選ぶかにより、水心子正秀ルートか源清麿ルートに別れる。
水心子正秀は刀剣男士の使命と任務の責務の他にも、歴史改変によって存在の危機に瀕する親友・源清麿を救うために「江戸の街を元に戻したい」と思うあまり気が逸るが、当の源清麿は周囲を優しくフォローするのに徹し水心子正秀にも任務を第一に考えるように窘める。
審神者の部隊の協力により、改変が正されると、これで江戸の街に「正行(のちに刀工の源清麿となる)」が戻ってくると一安心する。そして、源清麿を助けられたということは、同じ刀工作の刀剣男士・長曽祢虎徹(虎徹の贋作であり本来は源清麿作)の無事も意味するのだった。
クリア報酬 新規実装刀剣男士 |
クリア報酬 新規実装刀剣男士 |
イベント会話対応 刀剣男士 |
---|---|---|
水心子正秀 | 源清麿 | 蜂須賀虎徹 |
※最初に水心子正秀を選んだ場合は1周目クリア報酬は水心子正秀、2周目クリア報酬が源清麿になる。最初に源清麿を選んだ場合はその逆。
考察ポイント
- 正史では江戸城の天守閣は明暦3年(1657年)の明暦の大火によって焼失したはずだが、この世界では天保でも存在している。
- 文久土佐藩では敵の残骸を罠に利用する展開があったが、窪田清音などによく似た姿の敵は亡骸も残らずに影のように消えた。 先行調査員らの考えでは、仕立てられた影の可能性も。
- 刀工の源清麿が「正行」と呼ばれていたのは、天保江戸の頃は刀工名が正行だったため。弘化三年秋より正行から清麿へと改銘している。
経緯をまとめると
天保2年(1831)養家をとび出して暫時松代城下で鍛刀したのち、江戸に出て、幕臣・窪田清音の指導と 援助のもとに、鍛法の研究に没頭。
→天保10年(1839)、清音が武器講を作ってくれたが、天保13年(1842)、工債を果たさぬまま長州萩へ出奔。
→天保15年(1844)、小諸城下に数ヶ月駐追したのち、再び江戸に出た。そして名刀を続々と世に出し、四谷の北伊賀町稲荷横町に居を構えていたことから「四谷正宗」とまで称される。
イベントでは、江戸が荒れているために正行こと刀工の源清麿が長州萩に出奔したまま帰ってこない状態。 - 歴史を捻じ曲げようとする輩がいれば、それに抵抗して元に戻そうとする力が発生する。その先鋒を担うのが刀剣男士。
- 水心子正秀・源清麿と同じく江戸三作の一角である「大慶直胤(たいけいなおたね)」が本丸配属の予定であることが匂わされた。源清麿曰く、水心子正秀が配属されていながら自分が本丸に行けるのが大慶よりも後になったらちょっと困ることになるかもしれないらしい。
イベントBGM
ラスボス「打刀_老中_甲」こと老中首座・水野忠邦を討つ展開のため、決戦BGMは時代劇で悪代官を成敗する時のような出会え系。
イベント限定ボイス(刀帳には収録されない)
動画未発見。
特命調査 慶長熊本
今回のマップギミックは、例えるならダンジョンの構造がランダムに変化するイワヤマトンネルをフラッシュ無しで進む形式となる。例えの時点で厄介そうな匂いが漂っているが、その通りである。
敵を倒して灯りを得れば一定期間は視界が広がるが、せっかく進んだ先は行き止まりだったということも稀によくある。ダンジョンのランダム変化の仕方がかなり悪手で、ストーリーやBGMに力が入っているぶん残念でならないとの声も。
ストーリー
本丸に何者かから特命調査を通達する入電がされる。その者は和歌を用いて、放棄された世界へ「花」を愛でにこないかと誘う。放棄された世界に花など咲くはずがない、その「花」とは——。
今回の歴史改変の舞台は1596年の慶長熊本、キリシタンが勝利した世界。
古今伝授の太刀は「先行調査員」を務めるが、相方の地蔵行平が改変世界の細川ガラシャに入れ込んでしまい裏切られる事態に陥る。それでも事を明るみにしないように和歌を用いて本丸の歌仙兼定に伝わるようにSOSを求めた。咲いてはならぬ徒花——細川ガラシャの存在がこの世界を歪めているという。
古今伝授の太刀は裏切られてもなお、地蔵行平を救いたいと苦しむ。
だが、地蔵行平はガラシャを「姉上」と呼び、追う我々と彼女を奪い返そうとするキリシタン大名たちから逃亡劇を繰り返す。彼女の変化に気付かないふりをしながら……。
やがて決戦ではこちらに刃まで向けるも、ガラシャに斬られ昏倒。
もはやガラシャであってガラシャではない存在へと成り果てた彼女を救済するために討つ展開となる。
そして、彼女は愛する者——夫・細川忠興の元へと送られた。
何故、ガラシャは地蔵行平を斬ったのか、歌仙兼定はこの放棄された世界からきみと自分を開放したかったのだろうと考えを語る。古今伝授の太刀はこの世界の後始末を引き受け、地蔵行平を本丸に託す。
その後、2周目クリアで加入する。何故か闇り通路で迷子になってたが。
1周目クリア報酬 新規実装刀剣男士 |
2周目クリア報酬 新規実装刀剣男士 |
イベント会話対応 刀剣男士 |
---|---|---|
地蔵行平 | 古今伝授の太刀 | 歌仙兼定 |
考察ポイント
- 道中ボスの「有馬晴信」「大村純忠」「高山右近」はキリシタン大名。
- ラスボス名は「細川ガラシャ」。
ベールで素顔は見えないが、ぬばたまの黒髪や服装から女性であることは明らか。ロザリオを腕にかけ、薙刀を携えている。時間遡行軍の短刀が周囲に取り巻き、よく見ると手もガイコツのようになっていて、時間遡行軍のような異形化の気配がある。 - ラスボス戦の背景は歴史改変と阻止した後で変化する。
元となった襖絵は熊本城の照君の間。王照君は故事の元にもなった、中国の悲劇の美女。
1周目ではガラシャの心情を表すかのように、幸せだった頃の情景なのか中央には寄り添う細川夫婦と邸内からそれを眺める男性二人(父・明智光秀と舅・細川藤孝か)、右側は本来であれば異国に送られる王照君と警備の兵士となるはずだが明らかに異なり、白馬に乗る尼僧のガラシャと兵士たちに変わっている。
ガラシャ撃破後ならびに2周目以降は本来の王照君の襖絵に戻る。 - 直前のイベント会話から流れるためラスボス戦BGMは6分と長め。讃美歌のような部分には、Ave Maria(聖母マリア) などキリスト教関連のコーラスが入る。
- 「……行こうガラシャ……忠興様の元へ返ろう」
正史では細川忠興は1646年没だが、この世界では彼はどうなっているのだろうか。 - これまで回想で刀剣男士が歴史改変に揺れて踏みとどまる描写は多々あったが、完全に味方を裏切って敵側についた刀剣男士は地蔵行平が初となる。イベント初回入手時の台詞によると恩に報いようとの意思がある模様。また、近侍ボイスや回想でもイベントの出来事に言及するため、イベント産でなくても記憶があるようだ。
イベントBGM
イベント限定ボイス(刀帳には収録されない)
撤退等で古今伝授の太刀が発する。
動画未発見。
特命調査 慶応甲府
公式Twitterに先駆けて、雑誌先行で「謎の人物」のシルエットを公開。
聚楽第ぶりとなる「謎の人物」という紹介の仕方、「監査官」に就く者。
そして「最後の特命調査」と銘打たれた。
今回のマップギミックは3つの拠点が全て落ちないように(1つでも残ればOK)守りつつ迫りくる敵を10回撃破したのち大砲を破壊する、タワーディフェンスまたはインベーダーゲームの簡易版といったところ。
3回行動するごとに敵が1マス進軍し、砲撃によって自軍のマスがランダムで一つ潰される。自軍のマス間は1回の行動で遠距離であろうと移動できるため、上手くやれば敵を待ち伏せできるが、マスが一筆書きに繋がっていないとワープ出来ないため砲撃で潰されて計画が狂うことも。
もう一つのギミックは先のものよりささやかであるが、マップを巡回する警備隊に鉢合わせしないように避けて進むかくれんぼである。遭遇すると戦闘ののち、一定区間ごとに在る帰還マスまで強制で戻されてしまう。
ストーリー
本丸に「謎の人物」こと、「監査官」から特命調査を通達する入電がされる。
時の政府の者らしい高圧的な言い回しに緊張が走る——
と思わせてそれは建前とのことで、うってかわってフランクな態度で入電は切られる。
歴史改変の舞台は1868年、慶応4年7月の甲府。正史では新撰組の生き残りが新政府軍と戦いあっさり敗退するはずだが、本来は3月に終わるはずの戦いが元新選組が優勢な状況で7月まで続いている。
歴史を正すために、歴史修復の糸口である新撰組の生き残りを倒すことが目的となる。
今回の監査官は、のっけから「くそじじい」「くそ坊主」の応酬で加州清光をからかって振り回す食えない爺さん。しかし、任務とはまた別に加州清光にある事を教えるために来ており、加州清光を連れて行かない監査官単独verイベ会話では彼の哀愁を垣間見る一幕もある。
新政府軍に味方して甲州を制圧し、ラスボス「打刀_局長」「打刀_一番隊隊長」撃破することにより、歴史通りとなり、監査官から評定「優」を獲得してクリアとなる。
「達者でな。これから何があっても、自らの主こそを信じなさい」と刀剣男士たちを送り出す監査官。
今生の別れのような言葉を胸に、本丸へと帰還すると——
なんと、思うところが出来たとのことで「私情」で本丸に配属。
しんみりムードから一転、賑やかに〆られる珍しい展開となった。
評定「優」報酬 新規実装刀剣男士 |
イベント会話対応 刀剣男士 |
---|---|
一文字則宗 | 加州清光 |
考察ポイント
- これまで匂わされてはきたが、生身の人間は刀剣男士にはかなわないことが明示される。
- 1周目だと各所に「打刀_〇番隊隊長」という敵が居るが(2周目以降は消える)、甲陽鎮撫隊を名乗る敵は「なりかわりだろう」と言われている。
しかし、かくれんぼゾーンでは新撰組の生き残りがいるため遭遇せずに進むよう指示される。
監査官やこんのすけに言われた通りプレイすれば何も知らないままだが、実はそこには「三番隊隊長」「二番隊隊長」「副長」が居る。他の「〇番隊隊長」たちと異なり、彼らは1868年7月より後に亡くなる。
しかも待ち構えて戦闘になった場合は普通の経験値だが、こちらから当たりに行った場合はペナルティなのか経験値が極度に少なくなる。 - 各ボスの配置について
躑躅ヶ崎
八番隊隊長→藤堂平助(慶応3年11月没)
古府中
四番隊隊長→松原忠司(慶応元年9月没)
六番隊隊長→井上源三郎(慶応4年1月没)
本丸三連戦
十番隊隊長→原田左之助(慶応4年5月没)※生存説有
七番隊隊長→谷三十郎(慶応2年4月没)
局長→近藤勇(慶応4年4月没)&一番隊隊長→沖田総司(慶応4年5月没)
※躑躅ヶ崎、古府中、本丸三連戦の敵部隊隊長たちは、特命調査として訪れた慶応4年7月時点までに既に亡くなっている。
甲府城の警備隊 ※避けるように指示される敵。慶応4年7月時点でも生きている。
三番隊隊長→斎藤一(大正4年9月没)
二番隊隊長→永倉新八(大正4年1月没)
副長→土方歳三(明治2年5月没)
敵にいなかった部隊
五番隊隊長→武田観柳斎(慶応3年6月没) ※慶応2年に新選組を脱退、その後暗殺される
九番隊隊長→鈴木三樹三郎(大正8年7月没) ※慶応3年に新選組から御陵衛士に - 入電での「もう大体決まっている」、評定優獲得での「(評定結果を政府へ伝えるのが)意味がまだあるかはわからんが」、別れ際の「これから何があっても、自らの主こそを信じなさい」との監査官の言い方が気にかかるが…。
イベントBGM
イベント限定ボイス(刀帳には収録されない)
撤退等で監査官が発する。
動画未発見。
関連項目
- 7
- 0pt