『実は私は』とは、増田英二による漫画作品である。
週刊少年チャンピオンにて2013年9号から2017年12号まで連載された。コミックスは全22巻。
概要
『獅狼ラビット』『透明人間の作り方』『さくらDISCORD』に続く、増田英二の連載漫画4作品目。平凡(?)な学校の中にいる、実は人外なヒロインもといアホの娘たちとのラブコメディ。
単行本のデザインは、各ヒロインたちが指を立て「シー」のポーズをとっている可愛らしいもの。一部のキャラの名前が、前作からもじったものであったり、前作のキャラがモブに映り込んだり…という読者サービスがある。
2015年7月にテレビアニメ化。テレビ東京系列6局とAT-Xで放映され、ニコニコ動画でも配信中。
あらすじ
すぐに顔に出てしまうので、ウソや隠し事が大の苦手な高校生・黒峰朝陽は、その短所から友人達に「穴のあいたザル」、略して「アナザル」と呼ばれている。
そんな彼が、全くの偶然からクラスの気になる女の子、白神葉子の「実は…」な秘密を知り、守り抜かなければならなくなる。そして、それをきっかけにして彼らの周りに「実は…」な人物が続々と登場し、各々の人のよさ(約1名除く)やらアホの子っぷりによって朝陽の恋の行方は迷走に次ぐ迷走の様相を見せるのであった…。
登場人物
登場人物の多くは、名前に色が入っているか、上述の通り『さくらDISCORD』から名前を捩っている。
- 黒峰朝陽 (くろみね あさひ)
- CV:花江夏樹
- 主人公。すぐに顔にでるので隠し事が全くできない。クラスでも扱いがヒドイが、ある意味愛すべきバカ。
- 密かに(のつもりで)想っていた白神葉子の秘密を偶然知ってしまい、彼女の秘密を守りぬくことに。
- 告白するつもりで「俺と友達になって下さい!!」と叫んだり、若干ヘタレ。
- だが、人のために必死に頑張れる、純情熱血な良いヤツである。
- 白神葉子 (しらがみ ようこ)
- CV:芹澤優
- ヒロイン。
-
「実は」
吸血鬼。普段は牙を隠すためになるべく人とかかわらないようにしているため、「ミステリアスなクールビューティー」だと思われているが、素は関西弁で情緒豊かなアホの子。くーるびゅーてぃー(笑)
放課後の教室で一人、文字通り羽根を伸ばしていたところを、朝陽に目撃されてしまう。
厳しい父親の命令で、吸血鬼であることが周りにバレると退学しなければならない。
吸血鬼だが陽の光を浴びても灰になったりはしない。せいぜい日焼けがひどい程度。
吸血は食事というより「愛の誓い」であるらしく、むしろキスに近い物らしい。
- 巨乳。いつも胸元が見えるほどシャツを開けている。眼福…と言いたいところだが本人の色気の無さで台無しだったりする。
- 朱美みかん (あけみ みかん)
- CV:上田麗奈
- まさに外道なヒロイン(?)。朝陽の幼馴染で筋金入りのゲス。幼いころから朝陽の黒歴史を広めまくって辛酸をなめさせていた。新聞部に所属していて、校内新聞をゴシップで埋め尽くし誰も興味を持たなかった新聞の購読率を70%まで引き上げたというマスゴミの鑑。人の嫌がる姿が大好きなド外道で、歓迎されると急速にやる気をなくす。
- とはいえ、口だけの「歓迎」に踊らされてあの朝陽に騙されるなど、やっぱりアホの子。
- ただでさえアナザルな朝陽の天敵。
-
「実は」
朝陽のことが好き。だが本人は今の関係を壊したくないと思っており、今以上の進展に積極的ではないが、突如メガネに福の神が宿り、勝手に朝陽との仲を進展させようと暴走し始める。一向に福をもたらす気配がないため、みかんは「疫病神」と呼んでいる。凛に50年後の未来に連れて行かれて以来、押せ押せになりつつある。
- 凄まじい『威力』のロシアンシューを仕込むのが得意。
- 藍澤渚 (あいざわ なぎさ)
- CV:水瀬いのり
- 朝陽のクラスの学級委員長。真面目系天然。あまりにも堅物なので「アイアンレディ」と仇名されている。
- 少々ツンデレ気味でパニクるとズレたことばかりいいまくるアホの子。
- 去年まで朝陽に惚れられていたが、告白もしてない内にこっぴどくフッたことがある。
-
「実は」
宇宙人。地球に潜入調査中で、普段の姿はなんとロボット(外部ユニットと呼ばれる)。
ちなみにコクピットのシートはネコ型。
本体は見た目こそガワと大差ないが、人差し指くらいのサイズ。
作戦遂行の妨げになるためと朝陽をフッたが、白神が朝陽と仲良くなったことが切っ掛けで、自分も意識し始める。
- 紫々戸獅穂 / 紫々戸獅狼 (ししど しほ / ししど しろう)
- CV:内田彩(獅穂) / 宮健一(獅狼)
- 白神の幼馴染で、白神が秘密を守れているかどうか様子を見に来た。
-
「実は」
狼男。普段は「獅穂」という女だが、月(画像でも可)を見ると、種族はおろか性別も変わり、「獅狼」に変身する。
ちなみに「獅狼」の人格の時は「獅穂」も自我があるが、逆の場合は「獅狼」の意識は無い。
「獅狼」:厳つい外見でキバがするどい。本人はキバぐらいしか狼男らしいところが無いのを気にしているらしい。
白神のことが好きで、朝陽とはライバル。獅穂の服装のまま変身するしてしまうのが悩み。影も幸も薄い。
「獅穂」:黒髪ロングにナイスバディの痴女。東に男子あれば誘惑し、西に女子あればセクハラする。
朝陽の唐突な上無理のある陽動でも、それが「そこにエロ本がある」と言われればノリノリで向かっていくアホの子。
- 普段はおちゃらけているが、白神の良き理解者。
- 紅本茜 (こうもと あかね)
- CV:M・A・O
- 小柄で高校生にはとても見えない可愛らしい女の子。お菓子が好きでいつも大量に抱えているが、太らないらしい。
- 初登場時の態度といい頭部の謎の角といい怪しさを隠す様子が見られない(単に遊んでいるのかもしれないが)。
-
「実は」
悪魔っ娘。しかも明里の高祖母(ひぃひぃ婆さん)という紛う事無きロリババアで、朝陽達の通う学校の校長先生…なのだが、あんまり仕事はしていない。千里眼だの幻覚だの洗脳だのといった悪魔らしい人智を超えた能力を、生徒と玄孫に悪戯を仕掛けるためだけに使っている。
態度は尊大で傲慢だが、内実併せて極めて子供っぽくとても幾千年を生きた偉大な存在には見えないアホの子。
- 本作の「だいたいこいつのせい」枠。
- 紅本明里 (こうもと あかり)
- CV:新田恵海
- 朝陽達の担任の先生。挙動不審な朝陽やアホの子ぞろいの生徒たち(と、校長)に悩まされている。いい年して(実年齢不詳)彼氏がなかなかできないことを気にしており、「独身」と言われるとキレる。
-
「実は」
元ヤン。その筋では伝説的な人だったらしく、獅狼も「百度参りの明里」の名で知っていた。
昔取った杵柄か喧嘩もかなり強く茜の暴走を暴力で抑え込める唯一の人物。
上記のとおり悪魔である茜の玄孫にあたるが、本人は普通の人間とのこと。学校にいる人外たちのことは、茜の存在や書類などの手続きのこともあり把握していた模様。「朝陽が白神の秘密を知っている」事も知っている。
- 藍澤涼 (あいざわ りょう)
- 近所の廃屋に住むと噂の女の子の幽霊。
-
「実は」
藍澤渚の兄で宇宙人。妹の様子を見るため地球に潜伏して、人が拠点の廃屋に近づかないよう幽霊のふりをしていた。
女湯に堂々と入るため外部ユニットをわざわざ女性型にしたり、母星でも地球でもギャンブル(主にパチンコ)でお金をスッたり、とても委員長の兄とは思えないダメ宇宙人。
- 黄龍院凛 (きりゅういん りん)
- 剣を携え、ちょっと中二病ぽい言動が目立つ細身の女の子。
- 学校で突然朝陽に抱き付き(友人の目の前)「愛していると言ってくれた」「一緒に寝た」など衝撃の言動を繰り返し(本人は無自覚ながら)朝陽の信用を大いに失墜させた。
-
「実は」
未来人で50年後の朝陽の孫。朝陽の娘の子供らしい。
カリスマ痴女2世(=未来の獅穂さん?)に支配され、エロまみれになってしまった未来を変えるために現代にやって来た。…と、いう事は本来過去の人間に話してはならないタブーなのに、まるっと喋ってしまった罰則で滞在延期…なかなか未来に帰れないアホの子。
ちなみに、タイムマシンがドラゴン型賃貸住居という珍妙な代物。みかんを「おばあちゃん」と呼ぶものの実際の祖母になっているかどうかは不明。
- 銀華恋 (しろがね かれん)
- 銀髪ウェーブヘアーの生徒会長。白神さんの正体がバレていれば連れ戻せと依頼される。
- 頭には茜ちゃんを思わせる禍々しい角を持ち、自らを「悪魔」と名乗るが…?
-
「実は」
堕天使。元は白神さんの両親と同級生だったが、天使の輪を落として堕天してしまう。
結局輪は見つからず堕天使として悪魔ぶってはいるものの、根本的にいい人なので結局悪事はできないいい人。
\会長マジ天使!/
茜のせいで可哀想な目に遭う事が多く、調子のいい言葉でいつまでも卒業も出来ず無償でにこき使われたり、 落とした輪っかが茜の手で生徒会室の蛍光灯に転用されていることに20年近く気付かないアホの子。
- 白神源二郎 (しらがみ げんじろう)
- 白神さんのおとん。異様に背が高く任侠のような言葉遣いと威圧感が特徴。
- 厳格な父親ぶっているが娘が心配で仕方がない完全な親バカ。
-
「実は」
かつては朝陽達と同じ学校に通っており、華恋は同級生、茜は担任の先生だった。
しかし結局は秘密を守り通せず学校を卒業することなく去ったため、娘に同じ思いを味わってほしくないばかりに、厳しく言いつけているようである。
- 白神桐子 (しらがみ とうこ)
- 白神さんのおかん。とても高校生の子供がいるようには見えないほど若く、着物の似合う美人。
- ノリがいい性格で、茜ちゃんと一緒に朝陽と娘の様子をデバガメしたりしていた。
- 怒ると怖く、アホな夫を尻に敷いている模様。
- 岡田
- CV:平川大輔
- 眼鏡をかけている朝陽の友人。友人からは「岡」と呼ばれている。
- 前作の「桜ヶ丘奏」からのリメイクキャラだと思われる。
- クールでイケメン。みかんに敗けず劣らずの外道だが、陰ながら朝陽の恋路を応援してくれている。
-
「実は」
人の心の声が聞こえてくる能力の持ち主。この能力のせいでやさぐれていたが、穴ザルで裏表のない朝陽と、歯に衣着せぬみかんと知り合ったおかげで以前よりましな気分で高校生活を送っている。
表はゲスいが裏は恋する乙女のみかんに惚れており、二度告白するも断られた。その後吹っ切れたのか公衆の前で堂々と告白したりしている。
- 嶋田
- CV:下野紘
- モップ頭な朝陽の友人。友人からは「嶋公」と呼ばれている。
- 前作の「芝生桜島結太」からのリメイクキャラだと思われる。
- 女好きで結構がっついているが「女なら誰でもいいんだ」とかぬかす野郎には涼さんがお似合いだと思うぜ嶋公。
- 生まれ変わってもやっぱり扱いがかわいそう。
-
どうでもいいが「実は」
留年している。
- 桜田
- CV:羽多野渉
- ガタイのいい朝陽の友人。友人からは「さくらさん」と呼ばれている。
- 前作の…えーっと、だ…誰だ?
- なぜかオネエ言葉。穏やかで良識がある、友人ズ最後の良心である。
-
「実は」
教師である明里の過去を知っており、自身もかなりのヤンチャをしていた。
明里にもらった言葉の意味を知りたくて現在の高校に入学することに。
その頃から明里が好きであり、学校行事で闇堕ちした明里に告白する。
その後、公には付き合えないのでこっそり交際している模様。しかし生徒達には告白したことがバレている。
- 緑苑坂弓 (りょくえんざか ゆみ)
- 3年生編から登場した、朝陽たちのクラスの副担任を務める新任の先生。和装の似合う美女。
- 責任感の強い真面目な先生。厳しそうに見えて、なぜか葉子さんに甘いが…?
-
「実は」
白神さんの父、白神源二郎が、校長の能力で女装変身した姿。
獅狼(獅穂)・華恋など差し向けた刺客がことごとくアホで、まるでらちが明かないので、とうとう御自ら潜入。
が、娘と全く同じパターンで朝陽にバレてしまい、自身の責任感もあいまってドツボにはまる。
なんだかんだ先生として仕事はちゃんとやってる模様。
- みかんの眼鏡
- みかんがいつも掛けたり、首から下げている眼鏡。
-
「実は」
度が入っていない。というのも子供の頃朝陽が縁日で買ったおもちゃの眼鏡だからだ。 大事に持っていたせいか、「福ちゃん」という貧乏…もとい福の神に取り憑かれている。 福ちゃんはみかんを幸せにするために現れ、やたらと朝陽とくっつけたがろうとするおせっかいやき。 福ちゃんには先輩がかなりいる。
テレビアニメ
スタッフ
主題歌
- オープニングテーマ「ひみつをちょーだい」
- 作詞 - mitsuyuki miyake / 作曲 - mitsuyuki miyake、Hiroto Suzuki / 編曲 - Hiroto Suzuki / 歌 - アルスマグナ
- エンディングテーマ「言えない 言えない」
- 作詞 - TOC / 作曲 - TOC、DJ KATSU / 編曲 - DJ KATSU、Shintaro "Growth" Izutsu / 歌 - Hilcrhyme
- 挿入歌「ホログラム」(第1話~)
- 作詞・作曲・歌 - MINMI / 編曲 - MINMI、Nameless a.k.a NL、Kenichi Kitsui
- 挿入歌「絶対秘密主義!」(第7話)
- 歌 - 白神葉子(CV.芹澤優) / 作詞・作編曲 - 園田智也
- 挿入歌「サタニックサーファー」(第7話)
- 歌 - 紅本茜(CV.M・A・O) 紅本明里(CV.新田恵海)/ 作詞 - 松尾康治 / 作編曲 - 木下智哉
オンエア
配信情報
各話リスト
※第2話劇中漫画:増田英二
エンドカード
ラジオ番組
アニメ化に伴い7月から「実は私はらじお」(公式通称「じつわたらじお」)が放送開始。
放送日時
パーソナリティ
トム・クルーズ事件
コミックス第1巻が発売してちょっとくらいまでは、少年チャンピオン連載作品の中でもそう目立つタイプの漫画ではなかったが、2013年7月16日に突然、ハリウッド俳優のトム・クルーズの公式Twitterで、この漫画を紹介する日本語の投稿をリツイートしたことがちょっとした反響を呼んだ。
![トム・クルーズと白神さんのお絵カキコ]()
第1巻発売当初から品切れ自体はあったようだが、このリツイート後の同月22日に再度品切れ状態になったようで、「トム・クルーズ効果」としてネット上で話題になり、やじうまテレビで一連の騒動が紹介されたりもした。
ただし、トム・クルーズのアカウントは個人使用のものではなく、本人のツイートは映画と家族についてのことだけ。そして今回のリツイートは、『よくわかる現代魔法』で知られるライトノベル作家、桜坂洋の作品『All You Need Is Kill』の映画版の主演をトム・クルーズが務める関係もあって、その桜坂氏のおすすめツイートを(おそらくはスタッフが)リツイートしたものである。
ツイートの直後、日本ではやはり驚きと困惑が大きかったが、すぐさまチャンピオン公式ツイッターも反応を示した。
ただし、ビッグネームに乗っかっただけみたいな話題性を嫌う人もいるので、「トム効果で話題になっただけの漫画」のようにとられかねない発言は避けよう。ちゃんと面白いよ!白神さん可愛いよ!
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関連項目
外部リンク