軽巡洋艦(艦これ)単語

ケイジュン

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※この項では、『艦隊これくしょん~艦これ~』における「軽巡洋艦」について、史実解説を中心に記述しています。

 概要

艦これ』での軽巡は、ある意味鎮守府“経営”の要である。最も利用頻度が高いのは、毎日の遠征任務での駆逐艦の引率役。これがなければ、鎮守府は成り立ちはしない。
戦闘でも、装甲の弱さにをつむれば、やはり対潜の有重巡に対する大きなアドバンテージだし、重巡洋艦となる「北上」「大井」をはじめとして重巡より上。2013年まではびこっていた『重巡用論』の流れの中で、軽巡は『艦これ』の艦隊の中で枢要な位置を占めてきた。

2013年イベント終了の後、重巡に対する改造限界値の向上・夜戦強化などのテコ入れ、以前から“強化駆逐艦”的存在だった「雪風」「島風」に加えて「時雨改二)」「夕立改二)」といった、一芸だけ(火力、対など)なら軽巡駕する駆逐艦が登場し、「軽巡駆逐艦の装甲なら、大きいの一撃食らえばどうせ一緒」で、「だったら少しでもコストダウンのために軽巡より駆逐艦」という考えから、駆逐改二)を採用するケースも増え、巡の「北上」「大井」「木曾改二)」を別とすれば 、2013年後半の軽巡は実戦では少しが薄くなってきていたかもしれない。

しかし、その後の川内および由良型改二実装による強化、「連合艦隊」の実装に伴う軽巡の出撃回数の増加、敵潜水艦の登場回数の増加、さらに「弾着観測射撃実装に伴う戦の駆逐艦との差別化、「対潜先制爆雷攻撃実装による対潜強化など、細かいアップデート軽巡の出番が減る事はかった。

2013年イベントでは、史実日本海軍が20年ぶりに建造した新軽巡である、阿賀野の「阿賀野」「能代」「矢矧」が先行実装された。2014年イベントでは阿賀野四番艦「酒匂」が実装された。
また、以前より実装が確実視されていた「大淀」(“任務娘”と同一人物)は、2014年イベントにて先行実装され、元々潜水艦隊の旗艦用だったために魚雷を持たなかった点を「他軽巡よりも装が低い」という形で再現されることとなった。

なお、海外にも数多くの名軽巡洋艦は存在しつつも、長らく艦これでは実装されてこなかったが、サービス開始から5年以上経過した2018年9月になって、スエーデン海軍の「ゴトランド」が、初の海外軽巡として実装されている。→ゴトランド(艦これ)
また、その後イタリアオランダオーストラリアアメリカと次々と軽巡実装され、2020年時点では一転して最も数多くの々の艦が実装されているカテゴリーとなっている。


※ここから、史実での艦ごとの戦史解説

 天龍型

天龍(艦これ) 龍田(艦これ) 

日本海軍における最初の“軽巡洋艦”となる艦。当初計画では6隻の建造が予定されていたが、3,300トンという排水量は、戦隊旗艦として使用するにはさすがに小さすぎるとして「天龍」「龍田」のみで打ち止めとなり、次の球磨からは5,500トン級へ拡されることになった。

軽巡洋艦は、19世紀では防護巡洋艦と呼ばれていた艦種から発展したもので、のちに巡洋戦艦へ発展する装甲巡洋艦ほどではないが、軽度の装甲を持つ巡洋艦として登場した。軽巡洋艦の本来の意味は、「軽量」や「軽武装」ではなく「軽装甲」である。

天龍軽巡八八艦隊計画の第一 段階である八四艦隊の一員として、戦艦長門」とともに大正5年予算計上。6隻建造は取りやめとなったが2隻については続行され、大正8年に就役した。ちなみに起工と進は「天龍」が先だが、完成・就役は「龍田」の方が先である。

太平洋戦争の時代では当然のことながら旧式艦扱いで、隷下に駆逐隊を持たず、「天龍」「龍田」のみで第十八戦隊を編成。回線劈頭のウェーク島をはじめ、中・南部太平洋攻略戦を戦う。昭和17年は第八艦隊に所属し、「天龍」は『三艦隊』で第一次ソロモン海戦に参戦する(「龍田」はこの時、ニューギニア・ブナへの輸送任務中で不在)。

天龍」は昭和17年末、「龍田」は昭和19年3月に、どちらも潜水艦の攻撃で戦する。
大戦中、日本軍軽巡洋艦は約半数が潜水艦によって撃沈されているが、最古参天龍から最新鋭の阿賀野までまんべんなくその撃沈リストに入ってしまっているのは、艦隊決戦における戦隊活用に執着して、潜水艦対策をおざなりにしてきた海軍の欠点を徴するものだった。

艦これ』では、簡単な任務で「龍田」を入手できるものがあり、天龍軽巡姉妹の全2艦を編成せよ!が固有任務としてあって、序盤からにすることが多い艦。「天龍」には『三艦隊』に関する任務もある。
史実の最古参軽巡とあってステータスが低いにも関わらず、やたらとビッグマウスな「天龍」。かたやサディスティック全開な「龍田」。ともに個性的なキャラクターとなっていて人気が高い。また、その低ステータスが『艦これ』では逆に燃費の良さという最大の利点として現れていて、毎日の遠征では必ずと言っていいほど旗艦に据えられる存在である。

2018年1月龍田改二実装ステータスこそ他の軽巡程度だが、先制対潜爆雷攻撃やカ号観測機搭載可という固有スキルに加えて大発動艇を装備可でありながら、燃費が据え置きという遠征や輸送連合艦隊などの裏方向きに特化したになっている。それから遅れる事約半年、天龍にも改二実装。実に川内以来ほぼ4年ぶりに姉妹艦が改二い踏みとなった(二人だけではあるが)裏方向きの龍田と正反対の火力と対に特化し(大発動艇装備及び無条件先制対潜も出来ない)史実通りのカチコミ専門という良くも悪くも対照的な改二になった。

 球磨型

球磨(艦これ) 多摩(艦これ) 北上(艦これ) 大井(艦これ) 木曾(艦これ) 

いわゆる【5,500トン軽巡洋艦として最初に建造された艦。『艦これ』では、三番艦「北上」と四番艦「大井」が、重巡洋艦改造される関係から絵師声優ともに異なっており、しばしば両艦も元は球磨であることを忘れられてしまう存在。
また、「球磨」と「多摩」の音が似ていることから、どちらがネームシップだったかも忘れてしまうことが多い。

天龍が3,300トンと、やや小ぶりな形で出来上がったため、一線級として使用することに不安を覚えた海軍は、大正5年計画で天龍6隻・7,200トン級3隻の予定だったのをめ、5,000トン級の巡洋艦9隻の建造とした。このうちの最初の5隻が球磨である(残る4隻は球磨となる長良3隻と、実験艦的性格を与えられた「夕張」)。

5番艦「木曾」の就役は大正10年4月。次級・長良一番艦「長良」(大正11年4月)までが、空母鳳翔」(大正11年12月)より就役がいと言えば、この艦の艦歴の長さが理解できると思われるが、太平洋戦争どころか支那事変の時点ですでに老朽化を危惧されていた一方、対戦に備えての重武装艦の配備もめられていた。
このため、球磨の中から「北上」「大井」「木曾」に重巡洋艦への改造が検討され、「北上」「大井」については実行された(昭和16年9月)。

【開戦時所属】

老朽化のため、戦隊旗艦の座は長良川内の各艦へ譲っていた球磨は、隷下の駆逐隊を持たずに巡洋艦だけで戦隊を編成。重装の2艦は決戦として戦艦部隊(第一艦隊)に加わり、第十六戦隊と第二十一戦隊へは妙高重巡が艦隊・戦隊旗艦として配備される。
東南アジアの第十六戦隊は大きな戦いに関わらなかったが、資輸送を脅かす潜水艦対策に忙殺され、北方域へ進出した第二十一戦隊キスカ島撤退作戦などの困難作戦を戦う。
一方で、決戦様式が砲雷撃戦から空母による航空戦へ変化したことから、重装の第九戦隊は大艦巨戦艦ともども動員機会を失い、せっかくの武装は半分撤去されて輸送艦扱いとなり、戦隊も解隊となる。

球磨」は昭和19年1月マレー潜水艦により戦
多摩」はレイテ沖海戦空母部隊の護衛として出撃し、損傷して単独で帰投中に潜水艦により戦
大井」は昭和19年7月潜水艦により戦
木曾」は昭和19年11月、マニラ襲で戦
北上」のみ、最後は特攻兵器回天」搭載艦に改造されながらも浮揚状態(大破)で生き延びた。

艦これ』では、事実最強チートとも言われる重装艦「北上」「大井」の人気・実が突出。「球磨」と「多摩」は、その音からくる愛玩動物キャラとしての立ち位置が、すっかり定着した感がある。ちなみに「球磨」はネームシップの為か改造限界が高い。「木曾」は2013年12月、史実では計画倒れだった重装艦への改造改二として実装されたが、性的には装方向に突き抜けた2人とは違い、万装艦とでも呼ぶべきスタイルとなった。
そして2017年12月には満を持して多摩改二実装。後期長良改二勢の流れを組む万改二となった。なお前述の通り球磨の下3人は重巡洋艦になっているため、球磨軽巡洋艦のまま改二となったのは多摩が初である。

 長良型

長良(艦これ)  五十鈴(艦これ) 名取(艦これ) 由良(艦これ) 鬼怒(艦これ) 阿武隈(艦これ)

【5,500トン軽巡洋艦のひとつで、球磨球磨の53cm魚雷より強な、61cm魚雷を初めて装備した。

艦は6隻だが、「八四艦隊計画」として「長良」「五十鈴」「名取」が大正6年に、「八六艦隊計画」として「由良」「鬼怒」「阿武隈」が大正7年にと建造計画が別れた。設計に大きな違いはないが、一部資料では「由良」「鬼怒」「阿武隈」をまとめて「由良型」と記述する資料もある。
実際に、海軍艦政本部が昭和13年に「由良」「鬼怒」「阿武隈」を防巡洋艦改造する計画を立ち上げた際に、「由良型」として資料に記載していた。

艦これ』ではおそらくこういった点を踏まえて、前半3隻と後半3隻で絵師声優を変えている(「由良」と「鬼怒」「阿武隈」では更に声優を変えている)。


長良球磨の後継艦ではあるが、「鬼怒」までの5艦は、大正11年~12年の間に相次いで完成(「阿武隈」のみ、関東大震災大正14年にズレ込む)したため球磨と1~2年程度しか艦歴が違わず、太平洋戦争の時点ではやはり老朽化が懸念されていた。

 

長良軽巡・所属変遷】

しかし長良の各艦は、次世代の阿賀野登場が戦中となったため、いずれも軽巡として北方南方の各域を戦った。軽巡最初の喪失となったのは「由良」である。

また「五十鈴」は、第三次ソロモン海戦で受けた損修理を高へ換装して防艦となり、同時に対潜装備も強化されたのだが、新鋭の阿賀野が従来の艦隊決戦用として就役してしまったため、皮なことに旧式の「五十鈴」が、太平洋戦争において最もめられた形の軽巡となった。

艦これ』では、「五十鈴」がとにかく色々な意味で中心的存在。軽巡ではいち改二実装されたうえ、史実を反映して、および改二で電探・爆雷レア装備をつけてくる他、ステータスも高く、ほとんど重巡と同等の扱いすら受けている感があった(現在は弾着観測の実装によりやや不利にはなっている)。後に実装された「対カットイン」にも対応している。また、2016年7月に「対潜先制爆雷攻撃」が実装されたが、五十鈴改二のみ対潜値や装備に関係なくこの攻撃が行えるという仕様になっている。
由良」は初期値で対潜が高いため、敵に潜水艦が登場するとたちまち“対潜番長”の座を不動にした。
ネームシップである「長良」も、「球磨」と並んで改造限界が高い事から“最強軽巡”の評価が立っていて、『艦これ』の艦隊の中ではの一を担うことの多い艦の補となっている。

2015年7月に末の「阿武隈」に改二実装軽巡にいながら『甲標的』による先制撃と遠征で獲得資が増加する『大発動艇』を装備できる万性を持った希少種として独特の立ち位置を取るようになった。
2016年11月に「鬼怒」にも改二実装され、こちらも五十鈴同様対カットインが出来るようになり、阿武隈同様『大発動艇』系の装備が使えるようになった。さらに鬼怒固有のとして内部に大発動艇を搭載しているというものがあり、何も装備していなくとも遠征などで大発動艇1隻分のボーナスが入るようになっている。
そして2017年6月に「由良」に改二実装甲標的、大発、さらに水上戦闘機まで搭載可という、妹達をしのぐ汎用性を手に入れた。ただ、それとバーターになったわけでもないのだろうが、ステータスだけ見れば改二軽巡ではそう高くはいため、下手をすれば器用貧乏となりかねない。提督の運用が問われる艦となっている。

 川内型

川内(艦これ) 神通(艦これ) 那珂(艦これ) 

【5,500トン軽巡洋艦の最後の艦球磨長良との最大の違いは、動設備の変更により、煙突が4本となっている点(球磨長良は3本)である。

八八艦隊の最終段階となる大正9年度計画で予算が成立し、川内は8隻の建造が予定されていたが、ワシントン海軍軍縮条約の成立によって3隻で打ち止めとなる。
これ以後の日本海軍は、保有数を制限された戦艦に代わって巡洋艦へ如何に重武装を施すかに躍起となり、最上利根の各艦軽巡洋艦として起工しながら、重巡洋艦改造してしまう偽装すら行った。
ゆえに、これらの艦軽巡に数えないのであれば、川内阿賀野登場までの20年間において、海軍が建造した最後の軽巡洋艦であった。

太平洋戦争時で最も艦齢の若かった川内の3隻は、「川内」が第三水雷戦隊、「神通」が第二水雷戦隊、「那珂」が第四水雷戦隊のそれぞれ旗艦の座にあり、かねてより日本海軍が欲してやまなかった高速・夜戦を担うものとして期待されていた。
しかし、その当の海軍が編成した第一航空艦隊(南雲機動部隊)と第十一航空艦隊(マレー沖海戦で「プリンス・オブ・ウェールズ」と「レパルス」を撃沈)の大戦果により、戦の役は戦艦部隊から空母機動部隊へ取って代わられる。各戦隊東南アジア攻略戦では現地の連合軍艦艇と会敵し、苦しい戦いもあったが、もともと考えられていた艦隊決戦での撃戦とはいささか異なった戦いを強いられる。

戦域がソロモン諸島嶼戦へ移ると、戦隊はその高速機動をもってガダルカナル島への物資輸送を行う一方、これを妨せんとす米軍艦隊とも戦わなければならず、戦は日増しに消耗していった。
昭和18年7月コロンバンガラ島沖海戦で「神通」、11月のブーゲンビル戦で「川内」が相次いで戦。「那珂」は昭和19年2月トラック島空襲で戦する。※「那珂」の最後は、これを撮した米軍機のビデオが現存している。

艦これ』では、この3人をえる任務川内軽巡姉妹の全3艦を編成せよ!が第三艦隊解放の条件となっている。使える艦隊が2つと3つでは、ゲーム効率の回転が段違いなため、序盤からほとんどのユーザー全員えるのに躍起になる軽巡である。
キャラクター面に関しては、「五十鈴」同様色々な意味で中心的存在の「那珂」、夜戦バカの「川内」の印が強く、内気キャラの「神通」がやや埋気味だったが、コロンバンガラ島沖海戦戦史が知られると一転して、改二を期待される強キャラ認定が広まりつつあった。
そして、先に改二実装された「那珂」に続いて、レア装備の探照灯を装備し、満を持して「神通」の改二が登場した。長らく夜戦バカこと「川内」も待たされていたが、2014年6月20日アップデート改二が登場。しかも全装備がレア装備(探照灯照明弾・九八式水上偵察機(偵))という仕様である。これにより航空巡洋艦になった利根姉妹に続いて川内全員改二実装された艦種になった。三人って軽巡トップクラスを持つためか戦隊の旗艦として必要なイベントマップでは彼女たちが起用されるケースは多い。

 阿賀野型

阿賀野(艦これ) 能代(艦これ)  矢矧(艦これ)  酒匂(艦これ) 

史実日本海軍が、川内以来20年ぶりに建造した軽巡洋艦。『艦これ』では、2013年イベントから実装が開始された。

軍縮条約が消し、対戦争危機が増幅する中で立てられた、「マル4計画」こと『第四次海軍軍備充実計画』において構想された軽巡。老朽化の進む、大正時代建造の各軽巡に代わる戦隊旗艦として造られた。

しかし太平洋戦争が始まって阿賀野が就役したとき、戦の役は戦艦部隊のものから空母航空機部隊へと変してしまっていた。
ネームシップ阿賀野」が昭和17年12月に初めてトラック泊地へ出た際、もともと大艦巨砲主義者だった連合艦隊参謀長・にすら「果たして(航空となった)現下の戦況において、満足のいく戦いができる性だろうか」というようなことを言われる有り様。もちろん結果論ではあるが、同時期の米海軍アトランタ級防巡洋艦(11隻)を建造していたのに対し、日本海軍が従来の艦隊決戦巡洋艦を建造してしまったことは、時代の趨勢を見誤ったものとして批判の対となることがある。

垣の言葉通りだろうか、ネームシップの「阿賀野」は大きな戦いへ参加することく、昭和19年2月潜水艦により戦。二番艦の「能代」は第二水雷戦隊旗艦としてマリアナ沖海戦レイテ沖海戦に参加するが、そのを発揮することく、機動部隊航空攻撃により戦する。
しかし阿賀野の存在は、三番艦「矢矧」と四番艦「酒匂」によって名を残すこととなった。「矢矧」は戦艦大和」の、「酒匂」は戦艦長門」の最後の戦いに、それぞれ殉じたからである。

日本海軍にはかつて、戦艦ドレッドノート」登場の後に、古い設計思想のまま就役してしまったため、生まれた途端に時代遅れのレッテルを貼られた「薩摩」という戦艦がいた。阿賀野もまた、戦隊軽巡洋艦としては優れた性を持ちながら、時代の変によってそれを活かすことが出来なかった不運な艦であった。

艦これ』では、単純な性能面では軽巡トップクラスだが、「球磨」「長良」及び改二艦には及ばない上に、当初は燃費が他軽巡較するとやや悪かった、という位置付けである(口の悪い提督く「性向上前の重巡ポジ」)。その上、入手が困難(現時点では大量に資材を消耗する大型艦建造及び後半及びイベント域のボスドロップ酒匂高難易度の6-2のボスドロップ)なため、運用出来る提督がかなり限られていることもあり、いまいち阿賀野が有利となる運用方法というものは確立されていない・・・

だったが、2018年4月アップデート阿賀野水上爆撃機(瑞雲晴嵐系統)の搭載が可に、持参装備である8cm系統が補助増設スロットへの装備が可になるなど、空母を伴わない戦隊単独による制権の確保や観測弾着射撃夜戦・対カットイン・連撃の仕様による装備の選択の幅が他の軽巡より大きくなり、投入できる機会が増えつつある。

なお、「阿賀野」「能代」「矢矧」と三人は2013年イベントにて実装され、末の「酒匂」だけが長らく未実装のままであったが、公式ツイッターでもその存在を匂わせる発言をしているところから、近日中実装されるのではとの期待と、そう簡単に取れないんでしょうという不安が日に日に高まっていた。そしてついに、2014年4月イベントで、その最終面となる北太平洋域のクリア報酬として実装された。
全員えるのは難しいが、史実ではついにうことがなかった阿賀野四姉妹い踏み[1]を、是非ともえてあげて頂きたい。

 大淀型

大淀(艦これ)

戦隊の旗艦として設計された阿賀野に対し、太平洋で敵艦隊の戦を削る潜水艦隊の旗艦として、新の高速水上機を飛ばして最前線で敵の位置を探り、配下の潜水艦隊を揮してこれをくことを的として設計されたのが大淀である。
最初から、偵を搭載することを的とした艦であり、重巡利根のように、艦砲を前方に集め、魚雷発射管もなく、後方は水上機用の格納庫(その2階に潜水艦部)と大カタパルトのみ、という割り切った艦形となっている。また潜水艦艦として通信設備も充実していた。

しかし、当初は2隻建造される予定だったが、太平洋戦争の勃発により2番艦「仁」は建造中止となり、完成した1番艦「大淀」も、本来の運用的とは異なる運用となった。というのも、搭載するはずだった新速水偵察機紫雲」が開発に失敗し、さらに潜水艦隊による敵艦隊削りという局面もついに訪れなかったためである。
こうなると、潜水艦隊旗艦として割り切った設計がとなる。の門数も少なく、魚雷もなく、さらに同艦も存在しない「大淀」は、最新鋭軽巡から一転、海軍のお荷物となってしまった。

そんな「大淀」に、太平洋戦争も終盤となってから、思わぬ転機が訪れる。
その充実していた通信設備にを付け、最前線揮を執るための連合艦隊旗艦として「大淀」に白羽の矢が立ったのだ。
だが、部は最後方から揮を執るわけで、「大淀」の旗艦デビューとなったマリアナ沖海戦では、なんとの柱に停泊した状態での揮となった。こんな状況では理に上にいる必要はないわけで、連合艦隊部はあっさりと陸に上がってしまい、「大淀」の"最後の連合艦隊旗艦"の任務も解かれることになった。
そして、最後はにて米軍襲により大破着底、戦後解体されることになる。しかし、逆に言えば数々の戦に参加しつつも戦いでは沈まなかったわけで、幸運艦に数えられることもある。

艦これ』では、長らく「任務娘」としてプレイヤーの前に立ち続けた後、2014年イベントで、満を持して"艦娘"「大淀」として登場する形となった。さらに、イベント終了直後にグラフィック更新されている。
全体的な性としては(燃費も含め)阿賀野に準じるが、魚雷を搭載していなかった史実に準じて撃値が非常に低く、夜戦に弱いという軽巡にあるまじき性になっている。しかし、代わりに火力軽巡でもトップクラス(4スロットの装備数からステータスで上回る神通改二より上)かつレア対空砲を持っており、索敵値が非常に高く、育てると利根姉妹)を上回るまでに上昇する(流石改二には負けるが)。さらに、改造すると、これまで「夕張」の独壇場であった「4スロット軽巡」となる。が、当然艦のステータスが異なるので、「夕張」と同じような運用をしても「大淀」の実を発揮することは出来ない。運用する提督には適材適所を願いたい。 

 同型艦なし

 → 夕張(艦これ) 

を建造する際は同じの艦を2つ以上造って、戦隊を組ませたり、現役と予備のローテーションで運用したりするのが一般的である。しかし、あくまで試験的に建造したものや、性が特殊すぎて2つ以上の量産が困難だったりしたもの、予算制約などの理由で1つしか建造できなかったもの、という場合も存在する。

日本海軍軽巡洋艦で、これに該当したのが「夕張」である。
夕張」は軽巡洋艦の建造計画が、3,000トン級(天龍)から5,500トン級(球磨以降)へ変わった際、5,500トン級のひとつとして当初計画されていたが、予算逼迫と軍縮という世情の変化により、もとの3,000トン体に5,500トン級艦並みの武装を施すことを論んで、計画変更となった。

“造”とも謳われた技術将校・平賀譲によって手がけられた「夕張」は、まさにこの要を満たした傑作とされ、世界軍艦大百科にあたる『ジェーン海軍年鑑』で特別項として掲載される等、大反を呼んだ。
日本海軍においても「夕張」の“成功”は、この後の巡洋艦建造に多大なをおよぼし、古鷹以降の巡洋艦の“重巡洋艦”化への大きな一歩となった。

しかし軍艦としての「夕張」のその後は、順満帆とはいかなかった。
友鶴事件第四艦隊事件の発生で、軽体・重武装という海軍論んだ“いいとこ取り”が、体の不安定性へ繋がるのが明らかになったこと。最初から色々と設備を詰め込んでいたため、その後の近代修を行うスペースが乏しかったこと。そして「夕張」は「夕張」1隻しか造られなかったため、周りは全て性の違う艦ばかりで、歩調合わせに苦しんだ点がある。
それでも実戦に参加した「夕張」は、戦果を挙げた。支那事変中国軍の装甲巡洋艦を撃破しているし、太平洋戦争第一次ソロモン海戦重巡「ヴィンセンス」を沈めた魚雷のうち、一本は「夕張」のものである。小柄な体へ理に重ねた修や故障のため、酷い時には速が30ノットまで低下していたとされるが、実験艦「夕張」はその本分を尽くしたと言えるだろう。

艦これ』では、ややレアリティの高い艦として登場。“実験艦”の史実を反映して、軽巡の中で一装備スロットが4つあり(初期時。後に4スロット艦として大淀ゴトラント、イタリア軽巡が登場した)、皮にも史実とは逆に軽巡では最高の拡性を誇っている。足の遅さを気にするセリフが多いが、史実で修のたびに速を落としたこと、もしくは駆逐艦にすら劣っていた航続の短さを表したものだろうか。
2020年には改二改二特、改二の3タイプ自由に変更出来る(資は消耗するし近代修は基本的に戻ってしまうが)、という初の3タイプコンバート装が実装され、さらに軽巡初の5スロットを備え、様々な兵装を搭載出来る実験艦の名を再び見せつけることになった。

 香取型

香取(艦これ) 鹿島(艦これ) 香椎(未実装)

正確に言えば軽巡ではないのだが、艦の大きさ等からこのカテゴリに分類されることから、練習巡洋艦についてもここで解説する。

当然ながら、学校で座学だけしていた者をいきなりに乗せて「さぁ動かせ」で艦が動くわけがく、実際の艦に乗っての実習は非常に重要である。軍隊であればなおさら、と言っても良い。特に、将来揮を執る立場となる士官補生の教育に航実習は必須と言えたのだが、太平洋戦争前の時期になると、それまで練習用に使っていた装甲巡洋艦もいい加減旧式化したこと、また遠洋実習航では諸外にも触れることから、新たに練習専用の巡洋艦の予算が計上された。

こうして誕生したのが、香取練習巡洋艦で、その艦名は全て「カ」が付く神宮名から「香取」「鹿島」「香椎」「橿原」と付けられた。が、4番艦「橿原」は結局計画中止となり、3番艦「香椎」までが建造された。
特色としては、予算削減(3隻分の予算を合わせて阿賀野軽巡1隻分という)のため、商の構造を使ったこと、また訓練生の実習のため、あえて最新設備ではなく、その頃使用されていた軍艦の設備を搭載したこと(機関ディーゼルとタービンを併用していたが、一説ではこれも訓練のためという)である。
1番艦「香取」と2番艦「鹿島」は、元々2隻の予算が通った(「香椎」の予算は翌年通った)ことから、ほぼ同時に建造・工となった。そして完成した2隻による初の遠洋練習1940年8月に始まった。しかし、開戦が迫り風雲急を告げる中、この航は僅か1ヶばかりで打ち切りとなってしまい、これが香取練習巡洋艦にとって、最初で最後の練習となってしまう。

その後、「香取」は第六艦隊、「鹿島」は第四艦隊の旗艦へ転用されることになる。これは、元々艦隊旗艦は後方から揮を執るため、艦自体の戦闘力められないこと、そして両艦は練習艦ゆえに後から部設備を搭載できる等、余裕のある艦体となっていたことが挙げられる。また、1940年10月完成した「香椎」は、一度も練習を経験することく、こちらも南遣艦隊旗艦となる。

そして、「香取」「香椎」は戦姉妹でただ一隻生き残った「鹿島」は、復員を勤めたのちに解体となる。

艦これ』では、2015年2月イベントにてまず「香取」が、そして同年11月イベントにて「鹿島」が実装された。練習巡洋艦という新しいカテゴリで登場し、「演習」時の経験値を増加させるというを持っている。「香取実装当初はまだ練習巡洋艦というシステムもこなれていなかったが、「鹿島実装と共にシステム良されて使いやすくなった。また、余裕がある艦体という特徴を、4スロット使用可という仕様で現しており、また、ほぼ軽巡として使えるところから、「夕張」「大淀」に次ぐ4スロットとしても注を浴びることになった(場合によっては、「軽巡ではないが4スロットが使える」艦として、軽巡の投入数が限定されている域で重宝されるというパターンもある)。また、特に「鹿島」がその魅から提督達の人気をかっさらったのも記憶に新しい。

 海外艦

2022年9月現在、以下の海外艦が実装されている。詳細は各記事に委ねる。(太字改二実装

 アメリカ合衆国海軍

 英国海軍

 オランダ王国海軍

 オーストラリア海軍

 スウェーデン王国海軍

 イタリア王国海軍

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 関連項目

脚注

  1. *史実では、「酒匂」が工する前に「阿賀野」が沈没している。
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