南野拓実(みなみの たくみ、1995年1月16日 - )とは、日本のプロサッカー選手である。イングランド・プレミアリーグのサウサンプトンFC所属。
概要
プロ入り前
サウサンプトンFC #19 | |
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南野拓実 | |
基本情報 | |
出身地 | 大阪府泉佐野市 |
生年月日 | 1995年1月16日 |
身長 体重 |
175cm 67kg |
選手情報 | |
利き足 | 右足 |
ポジション | FW |
学歴 | |
選手経歴 | |
サッカー選手テンプレート |
小学校からサッカーを始め、ゼッセル熊取FCに所属。当時のチームメイトに後に日本代表で共にプレーする室屋成がいた。中学校入学と同時にセレッソ大阪U-15に入団。2009年の第24回日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会で得点王に輝く。
その後、U-18へと昇格し、ゴールを量産する活躍を見せる。2011年の第19回Jリーグユース選手権大会では8試合で13得点を挙げるゴール量産を見せ、得点王となる。2012年8月にはトップチームの2種登録選手となり、J1リーグ第32節大宮アルディージャ戦で公式戦初出場を果たす。また、同年12月の天皇杯4回戦清水エスパルス戦において17歳にして公式戦初ゴールを決める。
セレッソ大阪時代
2013年にトップチームへ昇格し、前年まで柿谷曜一朗が背負っていた背番号13を引き継ぐ。高卒ルーキーとしてはクラブ史上初の開幕スタメンを果たすと、29試合出場5得点の結果を残しレギュラーへ定着。
しかし、翌年はチームの不振とともに自身も2ゴールに終わるなど期待に応えることができず。シーズン中に二度一発退場を受けて批判をされることもあり、チームは17位に終わってJ2に降格。不本意なシーズンに終わる。
ザルツブルク時代
2015年1月6日オーストリアのレッドブル・ザルツブルクへ完全移籍。シーズン途中からの加入という形になったが、左MFなど二列目で起用されることが多く、14試合3得点という成績を残してチームのリーグ優勝に貢献。翌シーズンからは主力として定着し、2シーズン連続で二桁ゴールを記録。ザルツブルクでは、5シーズン連続でリーグ優勝を経験する。
2019-2020シーズンに悲願のUEFAチャンピオンズリーグ本大会初出場を果たす。デビュー戦となったゲンク戦で2アシストの活躍を見せ、続く昨シーズンの王者リヴァプールFC戦では、1ゴール1アシストの大活躍。チームはグループステージ敗退となったが、リヴァプール戦でのセンセーショナルな活躍をきっかけに各国の強豪チームのスカウトからも注目され、ステップアップが期待される。
リヴァプール時代
2020年1月にイングランド・プレミアリーグの名門リヴァプールFCへ移籍。背番号はザルツブルク時代と同じ18となる。この移籍は、チャンピオンズリーグで戦った際にユルゲン・クロップ監督が南野の才能に惚れ込んで獲得を熱望したとされ、ファン・ダイクやヘンダーソンといった主力選手も監督を進言したとされている。2020年1月23日のプレミアリーグ第24節ウォルバーハンプトン戦で負傷したサディオ・マネとの交代で出場し、プレミアリーグデビューを果たす。当初から予想された通り、リヴァプールの強力な前線の中でレギュラー入りは難しく、メディアから酷評されることもあった。
2020-2021シーズンは、プレシーズンの段階で好調が伝えられ、2020年8月29日のFAコミュニティシールドでは、途中出場しアーセナルを相手に後半28分に移籍後の公式戦初ゴールを決めている。しかし、新加入のジオゴ・ジョタが結果を残したことで序列が下がってしまい、スタメンで起用されたCLミジュランド戦での低調なプレーで批判が続出。公式戦3試合連続で出場機会が得られなくなるなど、厳しい立場に立たされてしまう。戦力外という声も出始めた中、スタメンで起用された12月9日の第14節クリスタル・パレス戦で待望のプレミアリーグ初ゴールを決める。しかし、その後の試合で出場機会が激減してしまい、リーグ戦7試合でわずか6分の出場時間しか与えられなかった。
サウサンプトン時代
移籍市場最終日の2021年2月2日サウサンプトンFCへのシーズン終了後までのレンタル移籍が決定。背番号は19。2月6日のプレミアリーグ第23節ニューカッスル戦にスタメンで新天地でのデビューを飾ると、前半30分に早速移籍後初ゴールを決めている。2月20日の第25節チェルシー戦では先制ゴールを決め、6連敗中だったチームの連敗ストップに貢献している。
日本代表
14歳の頃から年代別の代表に選出される。2009年に吉武博文監督率いるU-15日本代表に選出されると、2010年のAFC U-16選手権2010ではベスト4まで勝ち進み、5得点を挙げて大会得点王の座を手にする。翌年6月に開催されたFIFA U-17ワールドカップに出場。チームはベスト8進出と躍進を果たすものの、自身は1得点に終わるなど調子が上がらず、エースとしては物足りない内容となった。
2014 FIFAワールドカップでは、代表には選出されなかったが予備登録メンバーとして選出された。同年10月に開催されたAFC U-19選手権では4試合4得点の活躍を見せるものの、PK戦までもつれこんだ準々決勝の北朝鮮戦で5人目のキッカーを務めるもPKを外してしまい、敗退。世界への切符を逃すことに。
2015年10月2018 FIFAワールドカップアジア2次予選を戦うヴァビド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表に初選出されると、イランとの親善試合においてA代表デビューを果たす。
2016年はリオ・デジャネイロ・オリンピックが目標となるU-23代表での活動がメインとなり、AFC U-23選手権2016に出場。チームはベスト4まで勝ち進み、本大会出場を決めたものの、自身は所属するザルツブルクから帰還命令が出たことから決勝を前にチームを離脱。リオ五輪本大会では初戦のU-23ナイジェリア戦で1ゴールを決め、グループリーグ3試合全てに出場したが、チームとしてはグループリーグで敗退。
A代表が森保一体制に移行してチームが世代交代を進めることもあり、久々に選出されると、初戦の対コスタリカ戦(本来はその前に対チリ戦が予定されていたが、北海道胆振東部地震の影響で中止になった)で代表初ゴール。その後2試合連続ゴールを決めるなど、コンスタントに結果を残し主力として定着。メディアからは中島翔哉、堂安律と共に「三銃士」と呼ばれ、期待が集まるようになる。
2019年1月に開催されたAFCアジアカップ2019の代表メンバーに選出。主力を温存したグループリーグ第3戦を除く全試合でスタメンとして起用され準決勝のイラン戦では倒されながらすぐに起き上がり、左サイドからのクロスで大迫勇也のゴールをアシスト。決勝のカタール戦では2点ビハインドの中、大会初ゴールを奪うが、チームは1-3で敗れ優勝を逃す。また、同年スタートしたカタール・ワールドカップアジア2次予選では、開幕から4試合連続ゴールを記録。2019年の代表戦ではチーム最多の7ゴールをあげている。新型コロナの影響で2020年10月に1年ぶりに集まった日本代表では、初めて背番号「10」を付けることになる。
プレースタイル
いわゆるセカンドストライカータイプで、セレッソ大阪でプレーしていた頃はFWとしてプレーすることが多かったが、ザルツブルクに移籍してからは2列目やサイドアタッカーとして起用されプレーの幅を広げている。森保JAPANでは、3人並んだ2列目の中央、いわゆるトップ下の位置で定着。役割としては、シャドーストライカー。
Jリーグでプレーしていた頃から、スピードとテクニックを活かしたドリブルで強引に仕掛けてシュートに持ち込んだり、高速ターンで前を向いてそこからDFラインと駆け引きをしながら裏へ抜けるプレーを得意としていた。前への意識が強く、気持ちを前面に出してゴールを奪いに行くタイプ。欧州へ渡ってからは、オフ・ザ・ボールの精度が飛躍的に向上し、シンプルにボールを捌いて動き直すプレーを選択肢に入っている。本人も「常に得点を取り、取らせるポジションにいることを心掛けている」と語るほど、常に準備ができているのは大きな武器で、これをピッチ全体で体現できるプレイヤーである。また、守備面での貢献度も高く、ボールを失ってもすぐに守備へと意識を切り替え相手にプレッシャーをかけることができる。
南野を初めてフル代表に選出した際、ハリルホジッチ監督もボールを持っていないときの動きを評価し、「常に得点を取る、取らせるポジションにいる。現代フットボールに適応するアタッカーである。」と称している。
個人成績
シーズン | 国 | クラブ | リーグ | 試合 | 得点 |
---|---|---|---|---|---|
2012 | ![]() |
セレッソ大阪 | J1 | 3 | 0 |
2013 | ![]() |
セレッソ大阪 | J1 | 29 | 5 |
2014 | ![]() |
セレッソ大阪 | J1 | 30 | 2 |
2014-15 | ![]() |
ザルツブルク | ブンデスリーガ | 14 | 3 |
2015-16 | ![]() |
ザルツブルク | ブンデスリーガ | 32 | 10 |
2016-17 | ![]() |
ザルツブルク | ブンデスリーガ | 21 | 11 |
2017-18 | ![]() |
ザルツブルク | ブンデスリーガ | 28 | 7 |
2018-19 | ![]() |
ザルツブルク | ブンデスリーガ | 27 | 6 |
2019-20 |
![]() |
ザルツブルク | ブンデスリーガ | 14 | 5 |
![]() |
リヴァプール | プレミアリーグ | 10 | 0 | |
2020-21 |
![]() |
リヴァプール | プレミアリーグ | 9 | 1 |
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サウサンプトン(loan) | プレミアリーグ |
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関連項目
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