ゴエモン もののけ双六とは、1999年12月15日にKONAMIから発売されたNINTENDO64用ゲームソフトである。
ストーリー
ある日、物知りじいさんのところにラブレターが届きました。遊びに来ていたゴエモンたちは、じいさんを冷やかすため、後をつけていきました。伝説の木の下では髪の長い女の子が待っていました。じいさんは大喜びです。そのとき、強い風が吹いてスカートが……。
「おーっ!スネ毛!おとこじゃー!」
なんと、待っていたのは、髪の長い男だったのです。その姿を見て、大笑いするゴエモンたち。馬鹿にされた男は怒りだし、怪しげなお札を投げつけてきました。
「私のかわいいもののけちゃーん、出ていらっしゃーい!」
お札は空中で小さく爆発したかと思うと、怪しげなもののけに変化したのです。襲ってきたもののけを振り払い、ゴエモンたちは必至で逃げました。なんとか難を逃れたゴエモンたち。この一件が大事件に発展することになろうとは…。
※以上、「ゴエモンもののけ双六パーフェクトガイド」より抜粋(太字も原文ママ)
概要
『がんばれゴエモン』シリーズのキャラクターを使った『カルドセプト』タイプのカードバトル要素を含んだボードゲーム。『マリオパーティ』の人気が冷めやらぬ中、99年の年末商戦にKONAMIが送り込んだ、ゴエモンシリーズとしては異色のゲームである(『パロウォーズ』のような番外ゲーム枠)。
『カルドセプト』の亜流ではあるのだが、当時人気だった同ハードの『マリオパーティ』に加え、同じKONAMIから発売され当時ヒット黎明期を迎えていた『遊戯王OCG』ともルール的共通点が多い。番外ゲームという扱いである為か、当時はコミカライズやTVCM等の宣伝が行われる事もなく、知名度は今一つだったが、実際に遊んだユーザーからは好評を得ている隠れた名作として知られる。
メインメニューからは一人用の「物語モード」、複数プレイも可能な「対戦モード」、「オプションモード」からなり、「物語モード」の進行に合わせて、「対戦モード」で使用可能になるキャラクターも増えていく。
システム
双六の盤上を2人~4人のプレイヤーが歩き回りながら、各キャラクターが用意したデッキからお札をドローして行動する。各プレイヤーにはステータスとしてお金(両)と体力が割り振られている。初期値は1000両と体力2000となっている。
プレイヤーは歩き回りながらお金を稼いだり消費したりしてデッキのお札を使用し、マスにもののけを召喚するなどしてバトルを行うことができる。プレイヤー同士の体力を削り、最後まで残っていた者が勝者となる。
ターン制でプレイヤー1から順番に行動を行い、3ターン毎に昼夜が入れ替わる。
プレイヤーは50枚のデッキを使用し、初期6枚の手札を所持した状態からスタート。ターン毎に1枚をドローし、マスに置いたり踏んだマスのもののけとバトルできる「もののけ札」、もののけ同士の戦闘で1度につき1枚使える「戦闘札」、ターン開始時に1枚使える「特殊札」の3種類を使う。いずれも使用や召喚の際にお金の消費が必要。お金がなければお札を使う事は出来なくなる。
ちなみにデッキは対戦前編集し、複数のパターンのデッキを構築してセーブできる。全340枚の図鑑モードもある。
ステージの各マスはスタート地点がお宿マス、各所に関所マスが配置され、関所を通過して再びお宿に戻る事でお金を大幅に補充(1000両以上、回数を重ねるごとに金額が上がる)できる。これを基本的に目指して、各所をサイコロの出目だけ進んでいく。各マスは通常マスの他、貧乏神を追い払う鳥居マス、自分のもののけを回復する温泉マス、お札を売買できる茶屋マス、他の独立したコースへワープする洞窟マス、昼間にしか進めない渡し舟マスが存在する。
試合が終了すると結果発表が行われ、ステージに応じた枚数のお札が貰える(後半ほど多い)。お札にはランクがあり、C~SSまで5段階の珍しさが存在する。SSのドロップ確率は1/500(0.2%)。ランクが高いものは強力なお札が多いが、低いものでもかなり強力なものが一定数存在している。
なお、本作のシステムは後にKONAMIから発売された『遊戯王 双六のスゴロク』との共通点が多い。
もののけ
盤上に出せるモンスターをもののけと言い、普段は手札に「もののけ札」として収まっているが、戦闘の際使用したり、通常マス上に出すことが出来る。また、もののけのマスに止まって戦闘で勝利した場合、手札のもののけ札が敗れたもののけの代わりに止まったマスに召喚される。
もののけのステータスはカーソルを合わせるか、左Cボタンで簡易表示を見ることで確認ができる。
もののけ札には火・地・水・風・無と5種類の属性があり、それぞれに対応した戦闘札など、様々な恩恵を受けられる。各属性にはジャンケンのような、戦闘時の相性は無く、あくまで種族の区分けとして存在している。もののけは自分でお金を消費する、戦闘勝利、同一マス召喚(後述)、一部の特殊札効果によってレベルを上げる事ができ、最大5段階まで上がる。1上がる事に100、全ステータスがアップする(一部には例外もある)。
もののけには体力・攻撃力・素早さが割り振られ、その数値に応じた先行後攻、体力を上回った数値によるプレイヤーへの直接ダメージが決定される。戦闘札は、この数値をその戦闘時のみ変化させるものが多い。
その他、もののけ自体が自力で隣のマスへ移動する際の移動力の数値、攻撃範囲(2マス以上先を攻撃できるもののけも存在し、遠隔攻撃と呼ばれる)、状態異常(麻痺・毒・眠り等)、そしてもののけ固有の特殊能力が存在している。この点は前述の通り、遊戯王を理解していれば比較的分かり易い。
また盤上の通常マスには、火・地・水・風・無と5種類の属性に色分けされているが、これはもののけの召喚に関係しており、同一属性のもののけ(後述)が召喚されるともののけのレベルが1アップする。
もののけが存在する通常マスにプレイヤーが止まるとバトルが発生し、プレイヤーは所持しているもののけを使ってバトルを行う。負けるか引き分けた場合、止まったプレイヤーのもののけは消滅或いはダメージを受けたまま手札に戻るが、勝利すると倒したもののけのレベルだけレベルが一気に上昇し、かつそのマスに召喚される。
なお、所持金が少ないとお札を使用する事ができなくなる。もののけ同士の戦闘では貫通ダメージが敗北プレイヤーの体力への直接ダメージとなるが、所持金が少なくもののけが出せなかったり、もののけが手札にない場合はもののけの攻撃力分の大ダメージを受けることになる。また、バトルで敗北すると敗北側はレベルに応じてお金を相手に奪われることになっており、お金がマイナス状態になり破産すると、自分の手札やもののけを売ったり、体力を半分にして1000両回復等の選択を迫られる。
ちなみに、もののけの状態には以下のような分類がある。その数は意外と多く、11種類ある。
状態異常を付与する特殊札、解除する特殊札、戦闘で付与するもののけがある。
基本的に状態異常は、持ち主がもののけのマスに止まり、「かいしゅう」して手札に戻すと解除できる。
- 「ふつう」状態
何もない、初めはこの状態。異常回復したらこの状態になる。 - 「どく」状態
プレイヤーターン終了毎に体力が2%減る。正直雀の涙である。 - 「まひ」状態
もののけの効果は一部有効(盤上で発揮する効果)だが、戦闘時は一切の行動が出来なくなり、ただの的になる。また、この状態のもののけに止まって戦闘を行わなかった場合、プレイヤーへの直接ダメージも回避される。 - 「きぜつ」状態
まひと同じ効果だが、4~8ターンで自然回復する。特殊札「とんかち」等で発生。レア。 - 「ねむり」状態
夜の時のみ、まひと同じ効果。昼間は戦闘できる。しかし「ねむりガス」という、盤上全てのもののけに付与できる特殊札の存在のため、ある意味では「まひ」よりも厄介である。 - 「こんらん」状態
戦闘時自分を攻撃する可能性のある状態。ポケモンとは違い、攻撃力がそのまま自分へのダメージになるので死活問題である。 - 「こりつ」状態
土地パワーアップや仲間効果など、ユーティリティ設定でできる特殊なルールを受けられなくなる状態。通常プレイではほぼ意味なし。 - 「バリア」状態
特殊札の効果を受けなくなる。但し、戦闘で状態異常を付与することは可能。「バリア」の特殊札で発生。 - 「かいふく」状態
どくとは逆に、2%ずつ体力を回復する。これも雀の涙だが、悪い状態を取り除けるついでと考えれば多少意味はあるだろう。 - 「にんぎょ」状態
ふつうと同じだが、この状態から4ターン後に50%の確率で体力が倍か半分になる。特殊札「人魚の肉」のみのレア状態。ネタ。 - 「はさみ」状態
特殊札「せんたくばさみ」で発生するレア状態。持ち主が通過するまで、毎ターン終了時に15の固定ダメージ。ネタ。
物語モード
ゴエモン、エビス丸、サスケ、ヤエの4人のいずれかを選択し、7ステージを勝ち進むとエンディングを迎えるモード。各ステージのNPCは、クリア後対戦モードで使用できるようになる。また一度クリアしたステージは何度でもプレイが可能だが、ゲームが開始されると決着がつくまで途中セーブ等は出来なくなる。
4人の初期デッキのお札はそれぞれお札の種類の配分が異なる。かなり面倒ではあるが、4人全員分のセーブデータを作ってそれぞれでエンディングを迎えると、8つ目の隠しステージが現れる。
操作キャラクター(物語モード)
ゴエモン、エビス丸、サスケ、ヤエちゃんの4人から選択できる。
対戦相手の体力が500以下になると、各々の専用BGMが流れる。
- ゴエモン(声優:松本保典)
初期のもののけ札は地・火属性。
運良く「おに」「たいまつまる」「ウサグルマ」等が初期から入っていると、かなり楽。
初期デッキは戦闘札が15枚で武器系は8枚入っているなど、主人公らしく最も楽にプレイできる。特殊札ももののけにダメージを与えるものが多く入っている。専用BGMも名曲ときていてケチのつけようも無い。 - エビス丸(声優:緒方賢一)
おなじみホニー。初期デッキには地・水属性のもののけ札。戦闘札は11枚だが武器系は5枚ある。
みんな大好き水属性Cランクの強力もののけ「たきれいおう」さんも、このキャラなら初期から入っているかもしれない。「おに」が同時に入っている可能性もある。 - サスケ(声優:坂本千夏)
からくり忍者。実は4人の中で一番の地雷。最初に選ぶのはオススメしない。
初期のもののけ札は風・火属性。風属性は「てんぐ」「かまいたち」「ライガ」など強力なステータスを持つもののけが多く初期にこれらが紛れている可能性もあるが、戦闘札は10枚しかなく、武器系は3枚のみ。
もののけを勝たせ、効率よく序盤のターンを進めるのが明らかに他のキャラよりも難しく、正直本作を低評価している人は当時このキャラを使っていた可能性がある。 - ヤエちゃん(声優:笠原留美)
ヒロイン。風・水属性が初期デッキに入っている。ゴエモンに次いで優秀なデッキ構成。
戦闘札はゴエモン同様15枚だが、武器よりも特殊能力系が多い。とはいえ、相手の戦闘札を無効化したり、ステータスを下げる「はさみ」「とりもち」「もうじゃの手」が入っている可能性もあるので、その場合は風属性の優秀なステータスを活かせるだろう。
特殊札はほぼ回復系となっているが、状態異常を起こす特殊札はNPCがよく使ってくる為、役立つ場面は多い。
各ステージと敵キャラクター
物語モードの各ステージには、敵プレイヤーが1~2人おり、倒すとクリアとなる。
ステージには回らなければならない関所の数、茶屋などの有無がある。また通常マスでは無属性のみ存在しないステージがある(初期のステージに顕著)。
- ステージ1「大江戸」対戦相手:クロベエ(声優:富永みーな)
最初のステージらしく、1本道。関所1箇所の簡単なステージ。
クロベエはもののけは雑魚ばかりだが、特殊札に限っては「大予言6」「かなしばり」など、最初にしてはやたら強いものを持っているので、関所回りでは主導権を握られる可能性もある。
ただそれ以外は弱いのでパワー勝負で結局勝ててしまうのだが…。 - ステージ2「いんちき寺」対戦相手:だるまおいどん(声優:郷里大輔)
ここからは敵も体力の高いもののけを使ってくる。関所は1箇所。ここから道に分岐が出てくるが、ここではあまり関所巡りには関係しない。渡し舟や茶屋も登場するが、同様にあまり意識しなくていい配置にあり、相手も強くない。
但し2ターン連続で動ける特殊札「だるまさんがころんだ」は脅威。 - ステージ3「和風パフェ」対戦相手:ふうじんむすめ(声優:坂本千夏)&らいじんむすめ(声優:矢島晶子)
ここから敵が2人に増え、関所が3か所にもなり、しかも八の字分岐しており複雑で、難易度が跳ね上がる所謂初心者キラー的ステージ。子供の頃、ここで投げたという人もいるだろう。もののけ双六で勝つパターンをしっかり覚える必要がある。
基本的には関所は南東の水マスから3→2→火・地マスから1→地マスからお宿、と進むのが最短。だが2週目以降は盤面のもののけの展開も考えて、北西の風マスの寄り道コースの利用も十分有る。
しかしそれ以上に問題なのは、敵2人が初手で超強力な移動札「早馬(サイコロ+4)」「しんかんせん(サイコロ+6)」を使ってくる可能性があることだろう。関所が3か所な都合上、このステージは特に序盤の関所巡りを効率に進めないと所持金の差でリンチを食らって早々に詰む可能性が高い。他にも水マス全体に効果を及ぼす「エレキの箱」や、「コイの病」でもののけを弱体化させられるなど、妨害札にも余念がない。このステージでは、初手で不利そうならリセットあるのみである。 - ステージ4「竜宮城」対戦相手:タイサンバHB(声優:緒方賢一)
正直、前のステージよりも楽と感じる人が大半だろう。敵は1人しかおらず、盤面も分岐はあるが、方向は1回転とシンプルである。ただ広いステージの割に渡し舟が最短ルートに2箇所あるので、どこかで遠回りになる事を考慮しなければならない。
ピポ!しか喋らないタイサンバは特殊札には「まひふだ」等強力なものが多いが、ステージがやたら広いせいで「じゅばく」で2ターンも動きを封じられたにも関わらず、自らの出目が悪かったり渡し舟に乗れなかったりすることがままある。戦闘札15枚という長所が災いして手札事故を起こす場面も…。 - ステージ5「オバケやしき」対戦相手:たぬき大王(声優:緒方賢一)&ポン吉(声優:矢島晶子)
ここで再び2人同時攻略となる。洞窟が初登場し、関所巡りでは思わぬワープが起こりうる。
しかしこのたぬき親子は「だるまさんがころんだ」等は使ってくるものの、「早馬」「コイの病」等に苦しめられるステージ3と比べると所持札はややマシの感がある。しかもここでは茶屋で「ドーピング」という最強戦闘札を買えるのも大きい。洞窟の出口ポイントとなる通常マスを自分の強力なもののけで確保しておけば、相手が自滅してくれる可能性もある。 - ステージ6「インパクトデッキ」対戦相手:カブキ(声優:高木渉)
非常に狭いステージ。8の字を縦横組み合わせたようなステージで、お宿からわずか8つ進むだけで関所に到達する。関所はこの1箇所のみである。
分岐はあるがマップ中央は必ず往復せねばならず、とにかくバトルが頻発する。
対戦相手のカブキは特殊札20枚のデッキを使ってくるなど妨害が得意で、もののけには無属性の「かかしほうだい」「しかおどり」等、連続攻撃が可能なものを使用してくるのでこれらはレベルアップされる前に倒したい所である。
なお対戦モードでは、終盤のステージかつ決着がつきやすい都合上、このステージで周回してお札を稼ぐのが定番である。 - ステージ7「ジゴク」対戦相手:ポン(声優:高木渉)&とのさま(声優:茶風林)
関所は1箇所だが、洞窟が中央二つの円形ルートにワープするようになっており、迷子になりやすい。
敵が勝手に円形ルートにワープし出てこなくなり、一方的に関所巡りしてしまうというラッキーな勝ち方をする場合もあるが、逆も然りである。
とのさまがもののけ札、戦闘札、特殊札全てにおいてチート級のデッキの為、ドローの度に緊張が走る。ただしとのさまの札は強力な分消費コストも激しく、金欠にさせるチャンスはあるのでそこを突こう。ポンは回復系の特殊札が多いので、後回しでよいが、「ロケット」の特殊札で関所巡りを速攻で済ませてくる場合もあるので注意。
このステージクリアをもってエンディングを迎える。 - ステージ8「宇宙」対戦相手:ロボテング(声優:PC4人の担当声優)※隠しステージ
3つある洞窟に止まらないと関所巡りを完走出来ないという、ギャンブル性の高いステージ。
ここでも、今度は洞窟に入れずに同じ場所をぐるぐる回りながら金欠に陥るNPCが見られる。最初の関所巡りを行う際金欠になり易く、その性質上移動系の特殊札はほとんど意味をなさない。しかし、実は2度目の洞窟を入った先の関所があるエリアの茶屋で、お札を換金することもできるので意外となんとかなる。
ロボテングのデッキは平均的で、それほど脅威は感じない。
戦略性・攻略
本作が双六上を歩き回る様は『マリオパーティ』に似ているが、戦略性は大幅に異なり、兎に角プレイヤー同士のお札による攻防、駆け引きの強烈なゲーム性が特徴である。
勝つためには押さえておかねばならない要素がいくつかあり、ここではその代表的な例を挙げる。
- 序盤の攻防が鍵
このゲームは、プレイヤー自身の体力はもとより、所持金の有無が序盤は特にものをいう。いかにいいお札を引けても、コスト無しで出す事は出来ないし、自力でのもののけのレベルアップも出来ないのだ。お金を稼ぐには、もののけ同士のバトルで勝つか、関所巡りを済ませお宿に戻る必要がある。
特に、初回の関所巡りに関してはもののけの召喚は1体程度に留めておき、2巡目以降に勝負をかけていくのが好ましい。物語モードではプレイヤーが必ず1番手になるが、最初のターンに意気揚々ともののけを出した直後に「ねむりガス(全てのもののけを眠り状態にする)」「水入り金だらい(対象もののけに400ダメージ)」で痛い目を見る場面もままある。本作はパーティゲーム性もあり、相手の手札が基本丸見えなので、最初のターンは特殊札だけ使ってさいの目を進んで行動終了、と警戒し、相手の手札を見てから対策を練る(場合によってはここでリセットする)のが良いだろう。
初回にお宿一番乗りを迎えられれば、そこから有利に事を進めることが出来る。 - お金をうまく利用する
前述したように、このゲームは所持金がものをいう。強力なお札の中には、最大1000両が必要なお札(戦闘札「かんつうだん」等)も存在し、その金額は終盤のトドメに使うことを推奨しているようにも感じられる。またもののけバトルに勝ち、相手のお金を破産させる事も非常に重要で、3人以上の対戦ではここが相手を封じ込める鍵になる(特にステージ3)。
本作のNPCは基本的におバカであり(子供向けとしての調整ではないかという指摘もあるが)、序盤からバンバカもののけを召喚して、レベルアップさせるなどお金を無駄遣いするキャラが多い。これを利用するパターンとして、初回の関所巡りを一番乗りで済ませ、敵が関所巡りを終えぬ内に、潤沢な資金による戦闘札で強化したもののけでレベルの上がった敵もののけを攻撃するというものがある。敵は関所巡りを終えていない為お金がなく場合によっては戦闘札を持っていても使えないばかりか、高レベルもののけは倒された際に奪われる金額が大きく(レベル5なら300~500両が飛ぶ)、更に倒したもののけのレベルを一気に爆上がりさせてしまうのである。しかも、NPCは茶屋では何も行動を行わないという特徴もある。この為お宿を1巡しないまま破産させられてしまったプレイヤーはこのゲームではほぼ詰むといってもよく、少々残酷ではあるのだがこれを行えるようプレイすることが、複数の対人戦或いはNPCを相手にする時のコツといえる。金は命より重いんだっ…!
『マリオパーティ』のように、何もないマスに隠しブロックが入っていて急に資金が増える等の逆転要素も本作には無いので、NPCの真似をしてもののけをバンバカ出すお金の無駄遣いをしてしまった、当時の子供達も多かった事は想像に難くないが、この駆け引きは非常に重要である。 - お札の特殊能力を把握する
各お札には説明が表示されているが、もののけ札の表示などはゲーム中で見方の説明等が一切なく、見落としてしまう場面も多々ある。しかしここもよく注目して戦略を練っていきたい。
特にもののけ札には、体力・攻撃力・素早さ・召喚コストの他、バトル中には表示されないものとして、置けないマス・移動力・攻撃範囲という数値もある。攻撃範囲が2以上あるもののけはバトルで反撃を受けず一方的に攻撃が可能であるし、移動力が多いもののけは通常マス以外のマスを飛び越えて移動ができ、置けない属性マスが指定されているもののけは、もののけマスを踏んだ時の防衛手段として出せない場面も出てくるので注意しなければならない、と、これらの表記は戦略的に非常に重要である。
もののけの特殊能力にも注目して欲しい。例えば、ゴエモンの初期デッキ等に入っている火属性の「オチムシャー」はレベル×20%の確率で2回攻撃できるが、これは最大5まで上げれば100%連続攻撃が可能であり、その攻撃力は最初200だった攻撃力が事実上1400に達する事を意味している。これに「ドーピング」を組み合わせれば攻撃力は3200に達し、この数値で割れない壁もののけは体力4000の「しりょう」くらいしかおらず、体力2000の「いきりょう」相手なら貫通ダメージも得られる。このように、しれっと表記されているが、要注目する効果は多い。
また特殊札においても「コイの病」はもののけを5ターン雑魚ステータスの「ギョニーン」に変えるものだが、2枚使うと何と効果が2度がけ出来、10ターンそのままになるという可視化されない小ネタもある。 - デッキのお札の配分について
デッキのお札は、初期デッキではもののけ札/戦闘札/特殊札が、30/10/10前後のバランスで組んである。しかし、この配分では後半の敵に相対する事は難しい。実際にはもののけ札は手札に2枚くらいあればよく、1度使い切りの戦闘札を15枚前後、特殊札も15枚前後で組んでおくことが望ましい。
また、バトルや関所巡り以外の金策として、茶屋があるステージではそこでお札を売る、破産した際体力を半分にして1000両を得るという選択肢がある。後者は積極的に狙わずとも良いが、前者は中々効果的な金策で、特に戦闘札は「刀」が500両であるのを始めとして高額なものが多く、売価として逆利用する手もある。そういう意味でも、このゲームでは戦闘札は出来るだけ多い方がよく、故にサスケを選んでしまった人がいかに不利であるかが分かるだろう。無念でゴザル… - パスワードで手に入るお札が強力
本作は「がんばれゴエモン〜もののけ道中 飛び出せ鍋奉行!〜」と連動し、両ゲームで表示されるパスワードが相手方のゲームで使用できるようになっている。本作に入力して手に入るお札はいずれももののけ札だが、この中にはKONAMIの「らくがきっず」からの客演キャラを含む、非常に強力なもののけが存在し、これを手に入れるだけでも物語モードの攻略難易度がグッと下がる。パスワードについては「パーフェクトガイド」には未掲載なもののインターネット上で複数上がっている為調べればすぐ分かるのでここでは割愛するが、「アニキーチョ」や「あすとろのっつ」等は、珍しさが最高かつ極めて強力な特殊能力を持っている為、お勧めしたい。
強力なお札
本作ではお札のカードパワーが非常に強く、はっきり言って逆転要素はデッキ構成次第だと言ってよい。
それ故に、ステージ3のふうじんむすめ&らいじんむすめのデッキの凶悪さが際立つが、ここではその一例を挙げる。
- もののけ札「いきりょう」(地属性/体2000/強300/速200)
攻撃範囲0と自分から攻撃は出来ないが、壁もののけとしては最強クラス。手札に残しておくとすごく便利。戦闘が終わると基礎体力が半分になってしまうが、反撃を当てると相手をまひ状態にし、手のつけられない厄介なもののけに対するカウンターとして機能する。コストも70両と割安。 - もののけ札「おに」(地属性)/「たきれいおう」(水属性)/「ライガ」(風属性)
いずれもレベル1の時点で全ステータスが400をほぼ上回っているもののけ達。コストは100両オーバーだが、珍しさCで初期デッキに入っている可能性がある。序盤はこのステータスのみでゴリ押し出来るが、後半は戦闘札も駆使しないとレベル上げは難しい。とはいえ、頼りになる存在である。 - もののけ札「ナスーカ」(地属性/体600/強200/速100)
戦闘後、50%の確率でレベル×50体力を回復する自己再生能力を持つ。体力だけが高い壁もののけは多数いるが、その中でもコイツは回復系の特殊能力を持ち、場持ちがいい。 - もののけ札「ひょりぼう」(地属性)/「ろくろくび」(風属性)
数少ない特性である、攻撃範囲が1以上ある遠距離攻撃もののけの代表格。「ひょりぼう」は驚異の攻撃範囲3だが、移動力0なうえ珍しさBで希少性がやや高いのが玉に瑕。「ろくろくび」は攻撃範囲2だが、移動でき、初期デッキや報酬で手に入る確率が高い。 - もののけ札「きょうこつ」(水属性/体300/強100/速100)
珍しさSと手に入れるのがかなり難しいが、"レベル×10+50%の確率で、隣のマスに移動してきた敵プレイヤーを歩数に関係なく問答無用で止める"という強力な妨害効果を持っている(レベル1の時点で60%のい確率の為ほぼほぼ発動する)。しかも敵プレイヤー限定というご主人様への優しさ付き。そしてこの能力の真価は洞窟マスの隣に置くと強制的に寄ってきたプレイヤーを洞窟へご招待させるという凶悪コンボを成立させられる点にある。特に洞窟マスのあるステージ7ではポンが使用してくるが、「ババぬき」等でコイツを奪い取って配置し、敵をハメるという離れ業も可能である。 - もののけ札「もくぎょだるま」(水属性/体500/強200/速100)
特殊能力は戦闘札「はさみ」そのものであり、相手の戦闘札を破壊する。この能力を他の戦闘札と併用出来るので中々強い。珍しさAなのが玉に瑕。ちなみに「さとり」(地属性)は"相手の戦闘札をコピーする"という能力があるが、「もくぎょだるま」に戦闘札を使って戦わせると「さとり」のコピー札だけが特殊能力で破壊される為、一方的な戦いに持ち込める。 - もののけ札「ウサグルマ」(火属性/体100/強100/速300)
"レベル×5+70%の確率で、敵もののけの攻撃を全て防ぐ"という、本作最強もののけの一角。レベルを最大まで上げると完全防御の確率は95%に達し、このインチキ臭い段階で能力の発動に失敗する事はまず無い。「ひとだま」(火属性)もほぼ同じ能力だが、あちらは速さ100の為、攻撃成功時に状態異常を付与するもののけに先制されてしまう穴があるが、「ウサグルマ」は最大レベルで速さが700に達する為、生半可なもののけでは先制攻撃さえ出来ない強みまで発揮している。最大レベルになると手が付けられなくなり、完全防御だから攻撃力が低くても大体の壁もののけは攻撃力500の確定2撃で完封出来るうえ、特殊札「水入り金だらい(もののけに400ダメージ)」でも1枚では倒せなくなる。但し、珍しさはA。 - もののけ札「かまいたち」(風属性/体300/強400/速700)
ヤエの初期デッキに入っている事がある、風属性のエース。「てんぐ」(風属性)は風属性のマスを自由に移動できるが、コイツは移動力自体が3もあるのであらゆるマスを移動できる。雑魚もののけ絶対殺すマンとして盤面を蹂躙出来るが、レベルの高い「おに」等が相手の場合は最悪耐えられてしまう上、やや低い体力を突かれるので過信は禁物。あとコストが160と割高なので注意。 - もののけ札「バズーカはにわ」(無属性/体200/強400/速400)
コストが格安なのが売りのはにわシリーズの中でもステータスが中々優秀な1体。 - もののけ札「あすとろのっつ」(無属性/体?/強?/速?)
N64ソフト『らくがきっず』からのゲスト出演。パスワード「もとしゅやく」で出現する、最強もののけの一角。場に出ている味方の全もののけの中から、最も高い体力・攻撃力・素早さの数値を自らのパラメーターに付与した状態で召喚される。しかもその段階からレベル5まで強化可能。何も召喚していない序盤は使い物にならず、コストが160、水マスに置けないのが弱点だが、きちんと段階を踏んで戦闘を行えば負ける事はまず無い。 - 戦闘札「はさみ」/「とりもち」
相手の戦闘札を前者は破壊、後者は奪い取る。遊戯王でいうカウンター罠。本作は相手の手札も見える為尚更扱いやすく、1枚デッキに入れておくと役に立つ。 - 戦闘札「ぼったくり」
珍しさCで初期デッキに入っている事が多い。その戦闘で敗北した側の奪われるお金が倍化する効果を持つ。特に高レベルもののけを倒した場合は1000両近いお金を奪う可能性も出てくるため、序盤の破産ハメを狙うのに使える。 - 戦闘札「ドーピング」
自分のもののけが毒状態になるが、その戦闘で全ステータスが2倍になる。毒状態のダメージは低い為デメリットはあまり気にならない。プレイヤーワンキルのお供。ステージ7等では敵も持っている為、気をつけたい。 - 特殊札「ねむりガス」
盤上全てのもののけをねむり状態にする。序盤からNPCが使ってくる事が多く厄介。珍しさAで入手は難しい。 - 特殊札「まひふだ」
もののけ1体を最強最悪の状態異常"まひ状態"にする。こうなると何も出来ないので、止まっても攻撃を受ける心配がなくなる。 - 特殊札「大予言12(賽の目が5/6の確率で12)」/「しんかんせん(賽の目+6)」/「ロケット(賽の目を5つ振った数値だけ移動し次のターン移動不能)」
最強の移動札。いずれも珍しさが高い。「通行手形」という、関所を全部通った事になる札も存在する。 - 特殊札「ぬかるみ」
対象プレイヤーを3ターン、サイコロ-2にするという邪悪なお札。しかも珍しさCでコスト10両。1か2が出た場合はその場から動けなくなる。しかも、他の「動けない」という効果ではなく「0歩進んだ」という扱いになるため、敵もののけがいるマスでこの効果で「0歩」になった場合、再び戦闘を行わなければならないという悪夢のような状況に陥る。持っているだけ投入すべし。 - 特殊札「ババぬき」
相手の手札をトラッシュするお札は他にもあるが、このお札は極めつけに鬼畜である。その効果は"自分以外のプレイヤーの手札を裏側状態で1枚づつ引き、もののけ札を当てるまで引き続け、自分のものにする"というもの。最悪1枚ぶんどれるだけでも十分強い。これで珍しさCでコスト20両。
物語モードでは後半になるにつれ、戦闘札や特殊札を手札に大量に持つNPCが増える為強力で、実際筆者の体験として「ステージ7の1ターン目にこの札を使ってとのさまの手札を全部ぶんどった」という経験がある(最後の1枚のみもののけだった)。ただし手札は7枚以上になるとターン終了時に捨てなければならないが… - 特殊札「かなしばり」
指定プレイヤーは1回休みになりドローもスキップされる。シンプルに強い。珍しさCで、報酬で2枚引きする事例も確認されるなど手に入れやすい。全部投入すべし(鬼畜!)。
関連動画
関連項目
| がんばれゴエモン | |
|---|---|
| FC | からくり道中 - がんばれゴエモン2 - きえた黄金キセル - 天下の財宝 |
| SFC | ゆき姫救出絵巻 - 奇天烈将軍マッギネス - 獅子重禄兵衛のからくり卍固め - きらきら道中 それゆけエビス丸 |
| PS | 宇宙海賊アコキング - 綾繁一家の黒い影 - 大江戸大回転 |
| N64 | ネオ桃山幕府の踊り - でろでろ道中 - もののけ双六 |
| GB | さらわれたエビス丸 - 黒船党の謎 - 天狗党の逆襲 - もののけ道中 星空士ダイナマイッツあらわる!! |
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